検証48

このページでは以下を検証します。

●i8 Exchange [i8 Token, i8トークン] (i8エクスチェンジ i8exchange.com/index.html) 
●Good Game Platform [GGP Coin、GGPコイン] (グッド・ゲーム・プラットフォームwww.goodgameplatform.com/)
●SUPONIC [Sponic Coin、スポニックコイン] (スポニック www.suponic.com/)
●SPNC EXCHANGE (スポニック・エクスチェンジ jp.suponicexchange.com/)
●MINING CLUB (マイニングクラブ mining-club.jp)
●Crypto Labs (クリプトラボ cryptolabs.jp/)
●A-cit (アシット a-cit.co.jp)


まずi8エクスチェンジという仮想通貨取引所とi8トークンという仮想通貨について検証します。

●i8 Exchange [i8 Token, i8トークン] (i8エクスチェンジ i8exchange.com/index.html) 

これはYahoo知恵袋に出てきた質問で知ることになったICO案件です。以下はその質問のキャプです。但しその投稿は既に削除されており、しかも私のYahooにおける投稿IDからの回答がブロックされていました。ステマが目的の投稿であった可能性が高いです。

ともかくこの質問にあった「i8 exchange」を検索して見つかってきたのが表題のサイトです。i8エクスチェンジという仮想通貨取引所がi8トークンという仮想通貨を新規発行(ICO)しており投資を募っているようですがこの仮想通貨交換業者のサイトが違和感満載です。まずこのサイトには連絡先情報の様なものが何もありません。何処の国の取引所なのかさえ不明です。

>i8 exchangeは、半分散型と言う新たな企画で皆様の資産を安心して取引していただける取引所です。

と書いてあって特定の住所はないということを言いたいのかもしれませんが半分散型の意味も分かりませんし、仮想通貨交換所が分散型というのも納得は出来ません。

しかしこのサイトを調べてみるとこれはどうやら日本のグループが作ったサイトとしか思えない部分が出てきます。まずこのサイトは日本語、英語での表記が可能になっています。選択可能な言語が英語と日本語だけなのですから英語圏あるいは日本に本拠があるとしか思えません。言語切り替えは分かりにくいのですが日本語表示のほかにサイトの左下に「イギリス国旗のアイコン+English」があってこれをクリックすれば英語表記を選択出来るようです。下のキャプはそれぞれ日本語、英語での表記を選んだ時のサイト冒頭部です。

上のキャプの一番下、中央には日本語版でも英語版でも「White Paper ダウンロード」と書いてありますが、このリンクをクリックしてもホワイトペーパーがダウンロードされる設定にはなっていません。この点については後述します。

まず日本語、英語表記を選んだ時のURLアドレスが非常に気になります。

日本語表記選択時 http://i8exchange.com/index.html

英語表記洗濯時 http://i8exchange.com/en/index.html

英語表記時のURLは日本語表記時のURLの途中に「en」が付け加わった形になっていてこれは日本語サイトが作られてから英語サイトが作られているとしか思えません。さらにこれらのURLアドレスをGoogle検索すると当然日本語版、英語版のサイトが見つかりますが、その検索結果は以下の様になっています。

日本語サイトの方はページのタイトルが「i8 Exchange誕生。」となっていて日本語での説明が付いています。異様なのは英語サイトの方でページのタイトルが日本語で「英語モック i8E Exchange」となっていてさらに日本語で説明文が付いています。「モック」の意味が分かりませんが英語でMockだとすると「見せ掛けの、まがいものの」という意味になります。そのまま解釈すると見せ掛けだけの英語サイトという意味でしょうか?自ら見せ掛けだけのサイトであることを告白しているのでしょうか?意味が分かりません。

またサイトのWho is情報を見ると以下のキャプの様になっています。

サイトの開設日 (Creation Date)は2018年5月29日となっており、ドメインネームの取得がお名前ドットコムという日本の業者からです。しかもGMOインターネットという日本の業者のサーバーを使っているようです。やはりこれは日本のグループによって開設されたサイトの可能性が高いと思われます。ちなみに経営者情報は以下にあるだけです。

CEO founder (最高経営責任者、創設者)という肩書になっているのはY. Tsujikawaという日本人らしき名前の人物で説明文は仮想通貨のトレーダー、ビジネスマン、エンジェル投資家、日本でビジネスを展開する一方でブロックチェーンの実用的利用に取り組んでいるみたいな漠然としたことが書いてあります。エンジェル投資家のY. Tsujikawaについて情報が見つからないかと考えて少し検索してみましたがそれらしき情報は見つかりません。そして他の2名の経営者はPark、Kanという韓国によく見られる名前になっています。特に最後のKanという人物については韓国のゲーム開発会社で働いていたみたいなことが書いてありますから韓国人かと思いますがそれならi8エクスチェンジのサイトにも韓国語版があってしかるべきではないかとも思います。日本語版サイトでもわざわざこの経営陣に関する情報の部分だけ英語で書かれており、所属先などの具体的情報を欠いていることについては不審を感じざるを得ません。

所在地が何処であるか、誰が運営しているかはとりあえず置くとしても日本語サイトを設けて日本に向けて営業している、日本在住者に仮想通貨市場を提供しているとすれば当然日本の金融庁で仮想通貨交換業者の登録が必要になるはずですが、金融庁のサイトで公開されている仮想通貨交換業者のリストにi8エクスチェンジは該当がありませんし、申請中の状態で仮に営業が認められているみなし業者 (現在はコインチェック、みんなのビットコイン、LastRootsの3社のみ)でもありません。これは明らかに無登録の違法業者ということになるはずです。

次に新規に発行するi8トークンという仮想通貨についての検証です。まずホワイトペーパーを調べなければなりませんが既に上でi8エクスチェンジのサイトには「White Paperダウンロード」と書いてあるリンクをクリックしてもホワイトペーパーがダウンロードされる設定にはなっていないことを書きました。ホワイトペーパーがダウンロードされるはずのリンクは実際には以下の様なリンクになっています。何かのファイルが「ダウンロード」される設定にはなっていません。

https://github.com/johnpark-treeofgrape/i8-exchange

そしてこのサイトにはホワイトペーパーとは到底思えないそれほど長くはない英語の文章があるだけです。英語の文章なのに途中に出てくる6個の図の中の3番目の図の説明は以下のキャプに示すように日本語で書かれており、英語圏の人に向けて書かれているとも思えません。

そもそもこのホワイトペーパー(?)は非常に内容が空疎で殆ど何も情報がありません。見出し部分だけ引用すると以下の様になっています。

1.Security of DEX (Distributed Exchange) (including reliability and transparency)

2-1. Development technology of DEX (Distributed Exchange)

2-2. Development technology of DEX (Distributed Exchange)

2-3. Development technology of DEX (Distributed Exchange)

2-4. Development technology of DEX (Distributed Exchange)

3. Infrastructure diagram of DEX (Distributed Exchange)

まず2-1~2-4は全て見出しが同じです。ひたすらDistributed Exchange (分散型取引所)について安全であるとか利点を書いてあるだけで仮想通貨のホワイトペーパーには全くなっていません。そもそもPDFファイルにすればおそらく3ページほどしか埋まらないような情報量だけだし、発行枚数などの仮想通貨の基本的な情報とか分散型取引所ならば絶対に必要になるであろうマイニング(帳簿管理)については何も具体的な記述がありません。他の仮想通貨と比較しての利点などについても記述がありません。

しかし検索してみると現在は削除されているもののこの件のホワイトペーパーがかつてはPDFファイルで用意されていた形跡が見つかりました。以下はi8 ExchangeのURLアドレスでGoogle検索した時に出てきたホワイトペーパーの痕跡です。URLアドレスの末尾がwhitepaper.pdfとなっており、日本語版ホワイトペーパーのPDFファイルとしか思えませんが、このファイルは既に削除されています。何故削除されているのか理解不能です。

但しGoogleのキャッシュにホワイトペーパーのデーターが残っていたのでおおよその内容は把握することが出来ました。しかしこの日本語版ホワイトペーパーも13ページしかない上に1ページ目は表紙、2ページ目が目次だけです。そして以下がその目次の一部を抜粋したものです。

>●第1章 暗号通貨についての基本知識

>●第2章 市場の考察と当社の狙い

>●第3章 i8 tokenについて

>一項 取引手数料としての利用

>二項 トークンセールについての詳細

>三項 独自チェーンi8Chainについてと、"iX token"についてのご案内

>●第4章 調達資金のアロケーション

>●第5章 i8 Debit cardとburnについて

>●第6章 i8 charity programについて


第1章、第2章は仮想通貨(暗号通貨)の歴史などバックグラウンドの説明だけで終始しており、i8トークンに関する情報は殆どありません。ようやく10ページ目の第3章になってi8トークンに関する情報が出てきますが、情報は非常に断片的でやはりホワイトペーパーの体を成していないと結論せざるを得ません。発行元の所在地情報なども全く見当たりません。ホワイトペーパーの10ページ目にある以下の部分だけ転載します。

>二項 トークンセールについての詳細

>・i8 token総発行枚数:160億枚

>・i8 tokenクラウド価格:¥0.01USD

>・i8 token販売枚数:120億枚

>・i8 exchange上場予定価格:¥0.03USD

>・上場予定時期:ロードマップ参照

公式サイトにある「ロードマップ」を見ても上場が何時になるのかさっぱり分かりませんが販売価格が0.01ドルで上場予定価格が0.03ドルとありますから上場時には3倍になるという主張のようです。しかしその根拠は全く示されていません。果たしてこれで「詳細」と言えるのか極めて疑問としか言えません。

総合的に判断して情報開示は極めて不充分である上にホワイトペーパーが削除されたりむしろ開示されている情報は当初より減っているとしか思えません。信頼度はどう考えても高く評価出来ません。ビジネスモデルも疑問点ばかりで非常に杜撰です。投資は到底推奨出来ません。

●Good Game Platform [GGP Coin、GGPコイン] (グッド・ゲーム・プラットフォームwww.goodgameplatform.com/)
●SUPONIC [Sponic Coin、スポニックコイン] (スポニック www.suponic.com/)
●SPNC EXCHANGE (スポニック・エクスチェンジ jp.suponicexchange.com/)

元々はYahoo知恵袋に出た以下の質問(その後削除)で知ることになった仮想通貨のICO案件です。

調べてみるとおそらく既に終了している案件ではないかと思うのですが日本国内ではまだ勧誘が行われている可能性が高く、知恵袋に折角書いた回答が削除されてしまったこともあり、ここに掲載することにしました。3つのサイトを表題に掲げていますが、Good Game Platform (GGP)コインという仮想通貨を新規発行 (ICO)するのがSUPONICという企業であり、上場するのがSPNC EXCHANGEという仮想通貨取引所という関係になると思われます。

そして意味がよく分かりませんが、表題の最初に掲げたグッド・ゲーム・プラットフォームのサイトにある説明 (右のキャプ) によればGGPコインはイーサリアムのシステムを使って作られた仮想通貨であり、5000万 (単位が分かりませんが枚?)に達するとSUPONIC Coin (スポニックコイン)という決済が早くてセキュリティ対策のしっかりした仮想通貨に転換されると書いてあります。同じグループによる仮想通貨であることには間違いがないようなのでとりあえず以下の検証ではGGPコインという名称を優先的に使いますが、同じものと考えて大きな間違いはないものと思います。

まず知恵袋の質問にあった「SUPONIC」とか「GGPコイン」を検索してみると勧誘目的と思われる以下のブログが見つかりました。

▼sup*****のブログ (blogs.yahoo.co.jp/suponic_japan)

このブログには現時点で14件の投稿がありますが全てがこの案件に関する投稿のようですし、投稿者がSUPONICとなっています。またブログのURLアドレスが「suponic_japan」で終わっていますからこの案件の宣伝だけを目的としたブログのように思われます。この案件は海外(おそらく韓国)発祥かと思われますが日本国内で勧誘を行っているグループが存在しているということでしょう。そしてこのブログの最初の投稿は2018年8月16日、最新の投稿は2018年12月21日なっており、最新の投稿の日付はこの検証を書いている10日ほど前のことです。少なくとも日本では現在でも勧誘が続いている可能性を示唆すると思います。ちなみにこのブログの最初の投稿はブログを始めましたというだけの投稿であり、2番目の実質的には最初の投稿から以下のキャプに示すようにこの案件の公式サイトなどの基本情報が分かりました。

さらにYoutubeには勧誘目的と思われる動画もかなりの数が確認されます。特にいずれも「たかひろあおぎし」という投稿者によって2018年12月4日と最近公開された以下の3つの動画はおそらく日本で行われた勧誘セミナーの録画と思われます。

Suponic事業説明会_チェ代表から皆様へご挨拶

Suponic事業Jay Park会長

Suponic質疑応答

最初の動画ではチェ代表と名乗る韓国人女性、2番目の1時間以上と最も長い動画ではこれも韓国人と思われるJay Park会長、3番目の質疑応答の動画ではJay Park会長に加えてワタナベと名乗る日本人と思われる男性が演者になっています。音質が悪い上に音量も足りず、さらに韓国人の2名は主に通訳を介して話しているのですが、この通訳が韓国語を母国語としているようで日本語が分かりづらい、Jay Park氏の方は直接日本語で話している部分もありますけどこれも同様に聞き取りづらいので内容の把握がかなり困難です。以下の右に示した動画のキャプで中央がワタナベと名乗る日本人と思われる演者、右がJay Parkと名乗っている韓国人男性のようです。とにかく聞き取れた部分については検証の材料にします。

Youtubeには他にも宣伝動画が見つかりますが日本語の動画は他に見当たらず、英語あるいは韓国語の動画ばかりです。韓国語は全く分かりませんし、英語の動画にも詳細な説明はないので検証の材料にはし難いですが幾つか引用しておきます。まず以下2つの動画の投稿者は韓国人らしき名前になっており、またいずれの動画も投稿の時期は上で引用した日本語動画の投稿時期よりかなり前です。2つ目のSuponicのカフェ(?)のオープニングセレモニーの動画には日本語動画にもチェ会長として登場していた韓国人女性と同一人物と思われる女性(右下のキャプ)が登場しています。

Suponic Coin - Now start to reveal

投稿者:SeongYeol Ahn

公開日:2018/03/29

suponic v3

投稿者:김현수

公開日:2018/09/09

rayという投稿者によって2018年4月に投稿されている以下の動画は韓国で2018年4月14日に開かれた「SUPONIC Crypto-Tech Forum」という勧誘講演会の録画と思われます。最初の動画にロゴが出てきます(右のキャプ)。

2018 suponic crypto-tech forum in korea , www.suponic.com

公開日:2018/04/20

以下も同じくrayという投稿者によって2018年4月に投稿された「SUPONIC Crypto-Tech Forum」の録画動画ですが順にJonathan Overall、Todd Benson、Craig Petersonという3人の演者の講演を収録したものです。セミナーの会場は韓国なのに演者はいずれも韓国人とは思えませんし、3人とも英語で話しています。3人とも内容は仮想通貨とか3Dディスプレイの一般論的なことばかりでこの案件(Suponic Coin、スポニックコインあるいはGGPコイン) の具体的話しは皆無です。但し、3人の演者の中で最初のJonathan Overallという人物 (右下のキャプ)は動画の冒頭で自らSuponicのCEOを名乗っています。

WWW.SUPONIC.COM

公開日:2018/04/23

WWW.SUPONIC.COM

公開日:2018/04/23

WWW.SUPONIC.COM

公開日:2018/04/23

動画の登場人物を紹介してきましたが、何故代表、会長、CEOなどを名乗る人物を紹介したのかと言えば表題のサイトを見ても経営陣に関する情報がまるで見当たらないからです。また表題の3つのサイトにはいずれも連絡先情報が見当たりません。Good Game Platformのサイト (www.goodgameplatform.com/)にはホワイトペーパーと称するリンクからPDFファイルがダウンロード出来るのですが、これは実際にはホワイトペーパーではなくプレゼンテーションソフト (パワーポイント) で作られたプレゼン資料でしかありません。ホワイトペーパーと呼べるようなものではなく、ホワイトペーパーなら必ず含まれているであろう連絡先情報も経営者情報もありません。

辛うじてGood Game Platformのサイト (www.goodgameplatform.com/) にメールアドレスだけが見つかります。このメールアドレスも非常に小さい活字で書かれています。

>info@goodgameplatform.com

しかし経営者情報については最初から存在していなかったわけではありません。この項目の冒頭で引用した知恵袋への質問投稿を2018年12月8日に見て、初めてGood Game Platformのサイトを訪れた時には確かにTEAMという項目が存在しており、その筆頭にCEOとして右のキャプに示したVytautas Karaleviciusという人物の写真が掲げられていたのです。写真の下説明には仮想通貨の専門家であり、ゲーム業界で長年の経験があるとかベルギーのKU Leuven University (ルーヴェン・カトリック大学)で仮想通貨を専攻してPh.D.の学位を得ているといったことが書いてあります。

しかしこの画像をGoogleの画像検索で検索してみると多数のサイトでこの画像が使われていることが判明しました。例えば以下の2つのキャプの左側はホットペッパービューティーという理容・理髪店の予約サイトにある岡山の理容店の紹介ページでメンズ脱毛の説明に使われていたイメージ画像ですがどう見ても背景まで含めて全く同じ画像です。

どうやらこのイケメン男性の画像は上の右側に示したようにMODELITEという画像サイトで提供されている素材画像のようです。仮想通貨の専門家でありグッド・ゲーム・プラットフォーム社のCEOが同時に画像サイトでモデルも務めているということは到底考えにくく、本物のCEOの画像とは思えません。

さらにこれも既に削除されてしまった画像ですが、下の2つのキャプの左側はグッド・ゲーム・プラットフォーム (GGP)のサイトにTEAMの一員として紹介されていたHope Chisomという女性の紹介画像です。役職はProject Managerとなっており、GGP社のロゴが入ったTシャツを着ています。ちなみに右がGGPのサイトの冒頭にあるロゴです。しかしこの女性の画像を画像検索するとイギリスのCotton Tradersという衣料品のサイト通販サイトのモデルの画像 (下の右側)が引っかかってきました。通販サイトの画像を切り抜いてTシャツの花の絵をGGP社のロゴに入れ替える加工を行ったものとしか思われません。

これはどう考えてもペテンとしか思われません。ペテンがバレるのを恐れてGGPのサイトからTEAMの項目が全て削除されてしまったとしか思われません。また連絡先情報がメールアドレスだけという情報開示も明らかに不充分、不適切です。

次にこの仮想通貨の用途ですが「グッド・ゲーム・プラットフォーム」という名前から予測されるようにゲームとかeスポーツに関連した事業が計画されていることになっています。そして「sup*****のブログ」の2018年8月22日付の投稿によればInk Wars (イカ戦争)というゲームがGGPコインの適用第一号になるとなっています。

このブログには韓国語でInk Wars (イカ戦争)を紹介する動画へのリンクもあります。右は動画の冒頭に出てくるInk Warsというゲームのロゴと思われます。さらに上で紹介したSuponic事業Jay Park会長というタイトルの勧誘動画にはこのイカ戦争なるゲームについては韓国語版から日本語版も開発されているといった説明が出てきます。しかしこのゲームが実際に開発あるいは販売について裏付けとなるような情報が全く確認出来ません。本当にゲームが存在して既に多くのユーザーを獲得しているのならば数多くのゲーム関係の情報サイトに情報が出てこないはずがないと思います。非常に強い違和感を感じざるを得ません。

さらに同じく「sup*****のブログ」の2018年11月22日付の投稿によればスポニック社は仮想通貨だけでなく、グラフィック、3Dスマートフォンなどで革新的な技術を持つグローバル企業であり、さらにはオンラインショッピングモールを運営する計画もあるなどとなっています。以下は勧誘ブログからの抜粋です。

しかしこれらのプロジェクトが実際に動いているような裏付けも全く見つかりません。例えば「スポニックの3Dフォン」は何処で購入出来るのか探してみましたがそれらしいスマートフォンが販売されているとか開発されているという報道など第三者によって確認されていると思われるような情報を見つけることが出来ません。スポニックの公式と思われるサイトにさえ何も情報が見つかりません。本当にそんなスマートフォンが実在しているのか疑いを抱かざるを得ません。同様にオンラインショッピングモールについても信頼出来そうな情報は全く見つかりません。スポニックの事業がことごとく実在を確認出来ない幽霊プロジェクトだとすればGGPコイン (スポニックコイン)についても当然信用出来るはずがありません。

そして上で少し触れましたがGGPコインはイーサリアムのシステムを使って作られた仮想通貨であるということなのでこれまでの一連の検証でも何度か引用したサイトですがイーサリアムのシステムを使っている仮想通貨の情報が見られるEtherscanというサイトでGGPコインの情報を探したところ、確かに右のキャプに示したGoodGamePlatform (GGP)コインの情報を見つけました。しかしこの情報によれば既にICOが開始され、終了しているような時期であるはずなのに10億枚のGGPコインが全量1つのアカウントに存在していることになっているようです。(右のキャプでHoldersの項目が1 addressesとなっています。) つまりこのコインを買った人に分配されている様子が全くありません。何故こうなっているのか理解が出来ません。このコインに投資した人は皆無だったのでしょうか?

さらにGGPコイン (スポニックコイン)が上場されるはずのスポニック・エクスチェンジのサイトには2019年1月現在、以下のキャプに示したような公示が出ています。「一時的にspnc現金引き出しを停止しています」とありますが「一時的」が何時まで続くのか全く情報がありません。

総合的に判断してこれは信頼性に著しい問題があり、非常に危険な案件と判断せざるを得ません。今さら遅いのかもしれませんが投資は全く推奨出来ません。

※付記

2019年6月になってYahoo知恵袋に友人から勧誘を受けたという投稿が出てきました。終了したように見えてもネズミ講的な手法によると思われる勧誘が続いている可能性が高いです。


●MINING CLUB (マイニングクラブ mining-club.jp)
●Crypto Labs (クリプトラボ cryptolabs.jp/)
●A-cit (アシット a-cit.co.jp)

これは名称から想像出来るように仮想通貨のマイニングで利益を出すという投資案件のようです。最後のアシットというのが運営会社という位置づけ、つまりアシット社がマイニングクラブとクリプトラボのサイトを運営している形ですがこの2つのサイトは共に似たようなマイニングの投資を紹介、勧誘しており。何が違うのかよく分かりません。

元々は他の案件を検索していてPR TIMESというプレスリリースサイトに以下の2つプレスリリース記事を偶然見つけたことから検証してみることにしました。いずれのプレスリリース記事も発信元はA-cit株式会社になっています。

MINING CLUB(マイニングクラブ)が、オーナー型・仮想通貨クラウドマイニングサービスをリリース。ランニングコストの大幅カットを実現。

A-cit仮想通貨マイニング分野における新サービスをリリース。従来のクラウドマイニングとは違い、マシンオーナーになり、クラウドマイング同様に、管理・運用は委託が可能。場所・電気代・管理・運用の問題を全て解決。

発信日:2018年4月12日

マイニングクラブが、仮想通貨マイニング投資を100%即時償却できるサービスをリリース

従来のサービスでは、即時償却できる投資金額に上限がありましたが、中小企業経営強化税制を利用し、仮想通貨マイニング投資を100%即時償却できるようになりました。

発信日:2018年11月8日


これらのプレスリリース記事にある連絡先情報は以下の様になっています。

マイニングクラブやクリプロラボのサイトにある連絡先情報もアシット社と同じ東京都港区赤坂の住所になっていて部屋番号(#711)まで完全に同じです。ちなみにマイニングクラブとクリプトラボは電話番号も企業ロゴも同じです。

法人登録を調べると以下のキャプに示すようにA-cit社の法人登録上の住所も同じ東京都港区赤坂の住所になっています。また現在の赤坂の住所になったのは平成28年(2015年)11月16日となっており、それ以前は東京都江東区有明3丁目7番26号有明フロンティアビルB棟9階という住所だったことが分かります。

そしてこの新旧の住所が問題です。まず以前の江東区有明の住所ですがこれは検索するとSERVCORP (サーブコープ)というバーチャルオフィス業者の拠点の住所と一致します。

さらに現在の港区赤坂の新住所も検索するとOpenoffice (オープンオフィス)というレンタルオフィス業者の住所のようです。そしてマイニングクラブ/クリプトラボ/アシット社の現在の住所になっている711号室は占有面積10.24平米という区画のようです。およそ6畳半程度の区画ということになります。約5名様となっていますが実際に5人がこの区画に入ったら相当に圧迫感があるでしょう。

このレンタルオフィススペースに本拠がある会社が個人情報管理などに最大限の配慮を払わなければならない投資関連業務を行うことにはかなり問題があると考えざるを得ません。そもそも本当にこの区画に本拠があるのかさえ疑問かもしれません。以前はバーチャルオフィス業者に法人登録があったことを考えてもこれは名目上だけの所在地であり、実際の本拠は別にあるのではないかと疑いたくなります。少なくともマイニングマシンを大量に並べるようなスペースはこの場所にないことは確実です。だとすれば何処にマイニングマシンがあるのか気になりますが、この点に関する情報は殆ど開示されていません。わずかにマイニングクラブのサイトに中国と日本でマイニングを行っているといったことが書かれています(以下のキャプ参照)。

>02 高セキュリティのデータセンターで稼働

>MINING CLUBでは、中国ファーム、日本ファームで現在、総マシン数約6000台を運用しています。今後、北欧・ロシア・アメリカでもマイニングデータセンター建設予定です。

>03 日本と比べて電気代が安い

>マイニングをする際にネックになってくるのは電気代です。日本で運用すると電気代1kw当たり27円と高いですが、中国等で稼働するので、電気代が日本の4分の1程度で運用できます。


日本及び中国にマイニングファームがあって約6000台のマイニングマシンが稼働中であるとしながらそれらのマイニングファームの所在地などについては一切情報がありません。何故情報を出せないのか不審を感じざるを得ません。さらにクリプトラボのサイトには以下のキャプに示した画像と中国のマイニングファームでマイニングを行っているという記述があります。普通に考えればこの画像はマイニングクラブ/クリプトラボ/アシット社が運営するマイニングファームの写真ということになるでしょう。

しかしこのサーバーの画像を画像検索してみると同じ画像が複数のサイトに存在することが判明しました。左のキャプはINGE DATAというおそらくフランスのIT関係の企業のサイト(ingedata.net/en/)にあった画像ですがおおよそ赤枠で囲った部分がクリプトラボのサイトにあったサーバーの画像と一致しているようです。この画像はこれ以外のサイトにも存在しているようなのでINGE DATAのサイトにある画像がオリジナルかどうかは分かりませんが、画像の範囲がINGE DATAの画像の方が広いのですからクリプトラボの画像がオリジナルということは有り得ません。

従ってクリプトラボのマイニングファームの写真かと思われた画像はどうやらネット上から拾ってきただけの画像である可能性が高いです。自社でマイニングファームを持っているのならば自社のマイニングファームの画像を使わずにネットから拾ってきた画像を公式サイトに使うということもおよそ考えられにくいです。ちなみにこれまで検証してきたマイニング投資案件でもネットから拾ってきたと思われるサーバーの画像が使われていた案件が幾つかあります。具体的には以下の案件でネットから拾ってきたのではないかと思われるサーバーの画像が使われていたことを指摘してきました。

検証26 : CloudMiner (クラウドマイナー www.cloudminer.biz/)

検証27:Space Coin (スペースコイン spacecoin.jp/)

検証41 : Sky Mining (スカイマイニング skymining.world/jp/)

これらの例を考えてもマイニングクラブ/クリプトラボ/アシット社が本当にマイニングファームを運営しているのかますます疑問を感じざるを得ません。

さらに他のマイニング案件、例えば検証47で検証したMiningExpress (マイニングエクスプレス www.miningexpress.com/)の項目でも指摘してきましたがそもそも仮想通貨の相場が大幅に下落した現状ではマイニングで利益を出すことは非常に困難になり、マイニング業者が続々と撤退しているという現実があるのにこの案件で利益が出るのかという疑問があります。この件では電気代の安い中国にマイニングファームを設置することによって利益が出ると首相していますがマイニングエクスプレスの検証で引用したように電気代の安い中国のマイニング業者でさえが利益が出せなくなって撤退しているのです。

この案件でどれほどの配当利回りが得られるかについて言及はないのものの例えばマイニングクラブのサイトのQ&Aには以下のキャプに示した項目があって月額費用がマイニング報酬を超えることはないと明記されています。但しこの案件ではマイニングマシンは買い取りになるようですから月額費用を差し引いた利益でマイニングマシンを買い取った費用を回収出来るかどうかは不明です。

それからマイニングマシンを買い取る契約であることを反映してマイニングクラブのサイトでは以下の表に示したように「オーナー契約だから半永久的に採掘可能」と記されています。

しかしこの点については疑義があります。すなわちマイニングはマイナーの間での競争ですからマイニングマシンの採掘速度がハードの改良によって速くなれば古くなったマイニングマシンでは電気代などのコストを回収することが出来るほど仮想通貨を採掘出来なくなるはずです。この為に他のマイニング案件では契約期間が限定されているような契約になっているはずです。マイニングクラブの「オーナー契約だから半永久的に採掘可能」という主張には同意出来ません。

結論としてこの案件への投資は推奨出来ません。