検証142
本ページで取り上げるサイトはいずれも仮想通貨取引所 (暗号資産交換業者) に該当すると思われますが、いずれも日本語表示に対応しているのに日本の金融庁が公表している暗号資産交換業者の登録リストに該当がありません。無登録の違法業者である可能性が高いです。また本ページで検証対象とするサイトの一部ではネットで知り合ったおそらく外国人に投資を勧誘されたという証言が確認されています。「検証63」の冒頭で説明した中国系と思われるグループによる危険なサイトの疑いが極めて濃厚です。
▼本サイトでの検証は名誉棄損に当たらないと考えます。→ 雑記1
「検証63」、「検証64」、「検証65」、「検証66」、「検証67」、「検証68」、「検証69」、「検証70」、「検証71」、「検証72」、「検証73」、「検証74」、「検証75」、「検証76」、「検証77」、「検証78」、「検証79」、「検証80」、「検証81」、「検証82」、「検証83」、「検証84」、「検証85」、「検証86」、「検証87」、「検証88」、「検証89」、「検証90」、「検証91」、「検証92」、「検証93」、「検証94」、「検証95」、「検証96」、「検証97」、「検証98」、「検証99」、「検証100」、「検証101」、「検証102」、「検証103」、「検証104」、「検証105」、「検証106」、「検証107」、「検証108」、「検証109」、「検証110」、「検証111」、「検証112」、「検証113」、「検証114」、「検証115」、「検証116」、「検証117」、「検証118」、「検証119」、「検証120」、「検証121」、「検証122」、「検証123」、「検証124」、「検証125」、「検証126」、「検証127」、「検証128」、「検証129」、「検証130」、「検証131」、「検証132」、「検証133」、「検証134」、「検証135」、「検証136」、「検証137」、「検証138」、「検証139」、「検証140」、「検証141」で検証してきた中国系と思われる海外の詐欺グループによって勧誘が行われていると思われる一連の詐欺仮想通貨取引所のサイトについての検証80ページ目です。「検証143」、「検証144」、「検証145」、「検証146」、「検証147」にも続編があります。勧誘の手口などについては「検証63」の最初に書いてあるので参照してください。特にLINEのグループを利用した勧誘については「雑記2」に説明があります。本ページでは以下のサイトを検証します。検証項目は順次追加の予定です。
●EOSEM (https://www.eosem.com/#/、スマホ用サイト:https://net.eosem.com/#/)
●ZITANWW (https://www.zitanww.com/、スマホ用サイト:https://net.zitanww.com/#/)
●BITETCoin (BITETコイン https://bitetcoin.com/)
●UBS (https://to.usb.zeyst.top/、スマホ用サイト:https://to.usb.zeyst.top/mobile/index/index)
●SGX-pro (SGX-プロ https://www.coinvbc.com/、スマホ用サイト: https://www.coinvbc.com/mobile/index/index)
●POLARIS (ポラリス https://x.polaris28.com、スマホ用サイト: https://x.polaris28.com/mobile/index/index)
●Tiger Broker (タイガーブローカー https://www.tigerusdt.com/、スマホ用サイト:https://www.tigerusdt.com/mobile/index/index.html)
●Tiger Broker (タイガーブローカー https://www.tigerbroker.net/、スマホ用サイト:https://www.tigerbroker.net/mobile.html)
●ORION (オリオン https://www.orionbitethapp.org/、スマホ用サイト:https://www.orionbitethapp.org/mobile.html)
●ORION (オリオン https://orionbitethapp.com/、スマホ用サイト:https://orionbitethapp.com/mobile.html)
●ORION (オリオン https://www.bit-orion.net/、スマホ用サイト:https://www.bit-orion.net/mobile.html)
まず以下の2つのサイトについて検証します。
●EOSEM (https://www.eosem.com/#/、スマホ用サイト:https://net.eosem.com/#/)
●ZITANWW (https://www.zitanww.com/、スマホ用サイト:https://net.zitanww.com/#/)
EOSEMはYahoo知恵袋に質問が出てきたサイト、ZITANWWは画像検索で見つけてきたサイトで互いに非常によく似ています。さらにこれらのサイトは既に「検証125」、「検証132」、「検証138」、「検証141」で検証してきたサイトの一部と明らかに似ている部分があり、同じグループによって一部同じテンプレートを利用して立ち上げられたサイトと思われます。またこれら2つのサイトは既存の仮想通貨取引所・PROBIT GLOBAL (プロビットグローバル https://www.probit.com/ja-jp/) というサイトとも部分的にですが明らかに似ている部分があり、プロビットグローバルのサイトの画像や文章を盗用してサイトが構築されているようです。
まずEOSEMについてYahoo知恵袋に出てきた質問投稿を引用します。
「知り合い」という人物から勧誘されてEosemでの投資を始めてしまい、資産は数字の上では順調に増えて10万ドルを超えたたものの、資産額の15%を「サービス料」名目でしかも72時間以内に追加入金することを求められて困惑し、詐欺の可能性を疑っているという状況のようです。投資を勧めた「知り合い」が外国人かどうか、どうやって知り合ったのかについては情報がありませんが「検証63」の冒頭で説明した中国系と思われる詐欺グループによる詐欺の手口に合致するように思われます。
とにかくこの質問投稿に記されているURLアドレス (www.eosem.com) のサイトにアクセスしてみました。以下にサイト冒頭部の画像を示します。
▼EOSEM (https://www.eosem.com/#/) [表示言語:英語、香港語、韓国語、インドネシア語、日本語、ドイツ語、フランス語、ロシア語、ポルトガル語、フィリピン語、ベトナム語、タイ語]
そしてこのサイトからの画像検索で2つのサイトが見つかってきました。まず表題2番目のZITANWWというサイトの冒頭部の画像を以下に示します。
▼ZITANWW (https://www.zitanww.com/) [表示言語:英語、香港語、韓国語、インドネシア語、日本語、ドイツ語、フランス語、ロシア語、ポルトガル語、フィリピン語、ベトナム語、タイ語]
EOSEM、ZITANWWという2つのサイトはこの冒頭部で互いに非常によく似ています。画像、文章、メニューバーの項目、さらには右側のプルダウンメニューから選択出来る表示言語の選択肢とその並び順まで全く同じで違うのはキャプ画像左上のサイト名とロゴの部分だけです。
画像検索で見つかってきたもう1つのサイトは既に書きましたがプロビットグローバル (https://www.probit.com/ja-jp/) というサイトというサイトです。そのサイトについても冒頭部を以下に示します。
▼プロビットグローバル (https://www.probit.com/ja-jp/) [表示言語:英語、カタロニア語、スペイン語、スワヒリ語、ポーランド語、スロベニア語、スウェーデン語、日本語、ブルガリア語、ジョージア語、ビルマ語、など45言語]
このプロビットグローバルのサイトは本項の検証対象であるEOSEM、ZITANWWのサイトと似ている部分と似ていない部分があります。まず明らかに似ている部分としては上のキャプ画像下端に見える3個あるいは4個の手数料とか新規扱いの仮想通貨などを示すイラスト部分が挙げられます。EOSEMとZITANWWのサイトでは3つのイラストが固定されていますが、プロビットグローバルのサイトでは12個のイラストがスライドショー形式で順繰りで4つずつ表示されるようになっています。そしてそれらのイラストの中で2つが3つのサイトで共通のようです。共通していると思われる2つのイラストをそれぞれのサイトについて以下に示します。
▼EOSEM
▼ZITANWW
▼プロビットグローバル
左側のイラストはプロビットグローバルのサイトでのみ日本語化されているなど全く同じという訳ではありませんが、この部分ではEOSEMとZITANWWのサイトは明らかにプロビットグローバルのサイトと酷似しています。
一方でプロビットグローバルのサイトがEOSEMやZITANWWのサイトと全く似ていない部分もあります。例えば以下はプロビットグローバルの表示言語選択メニューです。プロビットグローバルのサイトはかなりマイナーな言語を含めて全部で45もの言語を選択出来るようになっています。
一方でEOSEM、ZITANWWのサイトの言語選択メニューはかなり異なります。言語選択メニューの部分だけを抜き出して以下に示します。左下がEOSEM、中央下がZITANWWの言語選択メニューです。さらに右下は「検証141」で検証したVIPXNJ (https://www.vipxnj.com/#/) の言語選択メニューです。
いずれの言語選択メニューでも英語、香港語、韓国語、インドネシア語、日本語、ドイツ語、フランス語、ロシア語、ポルトガル語、フィリピン語、ベトナム語、タイ語の12言語から選択出来るようになっており、選択肢の並び順も全く同じですし、メニューの形式もよく似ています。この言語選択メニューを見て本項の検証対象であるEOSEMとZITANWW、2つのサイトがVIPXNJなど以前に検証したサイトと同じ系列なのではないかと考えることになりました。後述しますが、これとよく似た言語選択メニューはかなり多くのサイトで確認されています。それらのサイトの中には被害報告が確認されているサイトも含まれています。
また以下は登録画面の比較です。左下から右下に向けて順にEOSEMの登録画面 (https://www.eosem.com/#/register)、ZITANWWの登録画面 (https://www.zitanww.com/register)、そしてVIPXNJの登録画面 (https://www.vipxnj.com/register) の画像です。
説明するまでもなくEOSEMとZITANWWはこの登録画面でも互いに酷似しています。VIPXNJの登録画面は全く同じではありませんが、よく見ると記入項目の並び順とか説明文などに共通点があるようです。一方で右に示したプロビットグローバルの登録画面はEOSEMやZITANWWの登録画面とはかなり異なります。
EOSEMとZITANWWのトップページに戻りますが、上に画像を示した冒頭部に続いては「人気の暗号通貨」と題された仮想通貨の相場情報を示す部分があり、さらにユーザー数などの数字を並べた部分が出てきます。その部分について以下にEOSEM → ZITANWWの順で画像を示します。
2つのサイトのいずれでも取引対象になっている仮想通貨 (コイン) が800種類以上、「月間アクティブユーザー数」が200万人以上といった数字が並んでいて全く同じです。そしてこの部分と非常によく似た部分がプロビットグローバルのサイトに存在します。以下に画像を示します。
活字とか添えられている説明文の微妙な違いはありますが、プロビットグローバルのこの部分は明らかにEOSEMとZITANWWのサイトの相当部分に酷似しています。実際にこれら3つのサイトに200万人以上のアクティブユーザーがいるかどうかについてはまた後述します。一方でVIPXNJにもユーザー数に関する記述があります。以下に画像を示しますが、EOSEM、ZITANWW、プロビットグローバルの記述とは全く異なります。
さらにEOSEMやZITANWWのサイトでユーザー数などに関する記述のある部分に続いては以下に示すサイトの特長を説明している部分が出てきます。
それぞれ「ビッグデータのサポート」「複数の言語をサポート」と題された2つの特長について説明文があり、イラストが添えられています。そしてこの部分についてもプロビットグローバルのサイトにも以下に示すこれと非常によく似た部分があります。
但しプロビットグローバルの場合には3つの項目が挙げられていてそれぞれの項目にイラストが添えられています。EOSEMやZITANWWのサイトの「ビッグデータのサポート」「複数の言語をサポート」と題された2つの特長に対応すると思われるのはプロビットグローバルのサイトの2番目、3番目の項目です。特に添えられているイラストは非常によく似ています。以下では左下からEOSEM、ZITANWWの「ビッグデーターのサポート」という項目のイラスト、そしてプロビットグローバルのサイトの「自動取引ボットでよりスマートに取引出来ます」という項目のイラストの順で3つのイラストを比較しています。
イラストのロボットの胴体部分が白か着色されているかという違いはありますが、3つのイラストは互いに非常によく似ています。
同様に以下では左下からEOSEM、ZITANWWの「複数の言語をサポート」という項目のイラスト、そしてプロビットグローバルのサイトの「40を超える言語に対応」という項目のイラストの順で3つのイラストを比較しています。
このイラストの相互比較でもプロビットグローバルのサイトの地球儀部分の配色がEOSEM、ZITANWWの場合とは異なること以外は互いに非常によく似ています。これら2つのイラストはもしかするとフリー素材の類が使われているのかと思って画像検索してみましたが、ここで取り上げている3つのサイト以外に同じ画像は見つかりません。
さらにEOSEM、ZITANWWのサイトではこの部分に続いてはセキュリティ関連の特長を4項目にまとめて説明している部分が出てきます。プロビットグローバルのサイトについても明らかに対応している部分が存在するので以下に3つのサイトの画像をやはりEOSEM → ZITANWW → プロビットグローバルの順で以下に示します。
この部分でもEOSEM、ZITANWWの2つのサイトのイラストや文章は互いに全く同じです。プロビットグローバルの場合と比較するとEOSEM、ZITANWWのサイトでは項目名が「信頼できる暗号通貨取引所」、プロビットグローバルの場合には「信頼できる暗号資産取引所」となっていて微妙に異なりますし、4項目のタイトルや添えられている文章も内容は似通っているもののかなり相違があります。しかし4つのイラスト部分は3つのサイトで共通のようです。
さらにこの部分に続いて出てくるアプリをダウンロードできる部分についてもEOSEM → ZITANWW → プロビットグローバルの順で画像を以下に示します。
この部分でもEOSEM、ZITANWWの2つのサイトは互いに全く区別出来ないほど似ており、プロビットグローバルについても非常によく似ています。背景として使われているスマホを持つ女性 (?) の画像は全く同じものでしょう。ちなみにもう1つの比較対象であるVIPXNJにも以下に画像を再掲したアプリがダウンロード出来る部分がありますが、全く似ていません。
さらに以下は脚注部分の比較です。EOSEM → ZITANWW → プロビットグローバル → VIPXNJ の順で画像を示します。
この脚注部分でもEOSEMとZITANWWのサイトは互いに酷似しています。そしてプロビットグローバルの脚注とは全く似ていませんが、VIPXNJの脚注と比較すると項目名とその並び順が完全に一致しています。例えばEOSEM、ZITANWW、VIPXNJの脚注の1列目には共通して以下の項目が以下の順で並んでいます。
私たちについて
会社概要
オンラインカスタマーサービス
アナウンス
さらに2列目、3列目、4列目に並んでいる項目名やその並び順も3つのサイトで全て同じです。一方でプロビットグローバルの脚注に並んでいる項目数はかなり多くなっていますし、項目名や並び順も似ているようには思われません。さらに以下ではこの脚注の「会社概要」という項目からリンクされているサブページの記述を比較します。EOSEM → ZITANWW → VIPXNJ の順で画像を示します。
3つのサイトの記述はサイト名の部分を除いて全く同じです。2018年に創設され、セーシェルに登録があり、本社はドバイ、それ以外にシンガポールやソウルにオペレーションセンターがあるといったことが書いてあります。しかしそれらの拠点の具体的な住所とか電話番号といった連絡先情報は全く見当たりません。さらに300万人の顧客が登録しているとか月間のアクティブユーザーが30万人以上といったことが書いてありますが、事実かどうかは極めて疑問です。またこれと同じ文章はこれまでに検証対象としてきた非常に多くのサイトで確認されています。具体的には以下のサイトでサイト名の部分が入れ替わっただけの文章が確認されています。
「検証125」で検証したサイト
▼fakawl (https://www.fakawl.com/#/index)
▼COWOOO (https://www.cowooo.com/#/index)
▼ファーストエクスチェンジ (https://www.firstexchangelcd.com/#/index)
▼vfxiu (https://www.vfxiu.com/#/index)
▼ARTALLL (https://www.artalll.com/#/index)
▼bossfz (https://www.bossfz.com/#/index)
▼Zire (https://www.zireworld.com/#/index)
▼JJIJD (https://www.jjijd.com/#/index)
▼Beulah (https://www.beulahlcd.com/#/index)
▼コイングリッド (https://www.coingridltd.com/#/index)
▼Uvdvd (https://www.uvdvd.com/#/index)
▼Constance (https://www.constancelcd.com/#/index)
▼Beosコイン (https://www.beoscoin.com/#/index)
▼AANRENT (https://www.aanrent.com/#/index)
▼AIGGA (https://www.aigga.com/#/index)
「検証132」で検証したサイト
▼Ezopr (https://www.ezopr.com/#/index)
▼Zapth (https://www.zapth.com/#/index)
▼furmone (https://www.furmone.com/#/index)
▼MOAZZIN (https://www.moazzin.com/#/index)
▼zztown (https://www.zztown.com/#/index)
▼hderke (https://www.hderke.com/#/index)
▼Intbitkub (https://www.intbitkub.com/#/)
▼Chuzuk (https://www.chuzuk.com/#/index)
▼Sqotdz (https://www.sqotdz.com/#/)
▼DZCソフト (https://www.dzcsoft.com/#/)
▼Tjaxej (https://www.tjaxej.com/#/)
▼DJEAW (https://www.djeaw.com/#/)
▼Tstayy (https://www.tstayy.com/#/)
▼xawxd (https://www.xawxd.com/#/)
「検証138」で検証したサイト
▼Styuedi (https://www.styuedi.com/#/)
▼Fshoda (https://www.fshoda.com/#/)
「検証141」で検証したサイト
▼VIPXNJ (https://www.vipxnj.com/#/)
▼Linxn (https://www.linxn.com/)
▼Kuコイングローバル (https://www.kucoinglobal.org/#/)
▼FLOTSM (https://www.flotsm.com/)
▼Femvox (https://www.femvox.com/#/)
▼ビットマトリックストップ (https://www.bitmatrixtop.com/#/)
▼ビットスターゲート (https://www.bitstargate.com/)
▼Bjamfhy (https://www.bjamfhy.com/#/)
▼bunntou (https://www.bunntou.com/#/)
▼ゴールドCB (https://www.goldcb.com/#/)
▼Mykunci (https://www.mykunci.com/#/)
▼sdxinpu (https://www.sdxinpu.com/#/)
▼ZZQYML (https://www.zzqyml.com/)
▼Gzzeus (https://www.gzzeus.com/#/)
▼BWSTET (https://www.bwstet.com/)
▼Kabaowu (https://www.kabaowu.com/#/)
本項の継承対象である2つのサイト、EOSEMとZITANWWを含めたこれらのサイトは同じテンプレートから同じグループによって立ち上げられたサイトである可能性が濃厚と考えられます。
連絡先情報が示されていないことから次に各サイトのWho Is 情報を確認しました。以下にはEOSEMのサイトのWho Is 情報を示します。
黄色の枠で囲った部分に記されているサイトの登録・開設日は2011年4月11日、アップデート日は2023年7月31日になっています。10年以上前にサイトが開設されていることになりますが、閉鎖されたサイトのドメインを中古で買ってきて再利用している可能性も考えられます。そして赤枠で囲った部分に登録者の情報が記されていますが、殆どの項目がプライバシー保護の為に非開示となっていて辛うじて分かるのは登録者の所在地が香港であるということだけです。表題2番目のZITANWWについては画像は省略しますが、Who Is 情報の要点をEOSEMのサイトの場合と比較する形で以下にまとめます。
サイト名 登録・開設日 アップデート日 登録者所在地
EOSEM 2011年4月11日 2023年7月31日 香港
ZITANWW 2019年1月16日 2023年7月6日 香港
EOSEMとZITANWWのサイトは互いに非常によく似ていますが、登録・開設日はかなり離れています。登録者の所在地はいずれも香港となっています。この所在地情報もどれほど信頼できる情報かどうか分かりませんが、会社概要のサブページに記されていた本社はドバイでそれ以外にシンガポールやソウルにオペレーションセンターがあるといった記述と矛盾しているように思われます。
それからEOSEMとZITANWWのサイトのトップページには
>「月間アクティブユーザー数」が200万人以上
会社概要のサブページにも
>more than 3 million registered users, more than 300,000 monthly active users (300万人以上の登録ユーザー、30万人以上のアクティブユーザー)
という記述があってアクティブユーザーの数が一致していないような気がしますがとにかく多数の顧客を抱えているという主張のようです。しかしEOSEMのサイトへのアクセス状況を調べてみると以下に示したように1日当たりの独立訪問者数とか月間のアクセス数といった数字がいずれも検出限界以下となっています。
ZITANWWのサイトについても同様にアクセス状況を調べようとしましたが結果が出ません。しかしEOSEMやZITANWWについて検索しても殆ど情報が出てこないことなど考えるとZITANWWのサイトについても百万人単位の登録ユーザーがいるとは到底思えません。
一方、EOSEM、ZITANWWとよく似たプロビットグローバルのサイトについてもアクセス状況を調べてみると以下のような結果になりました。
1日当たりの独立訪問者数が約8万3000人、月間のアクセス数が251万回以上となっていますから
>「月間アクティブユーザー数」が200万人以上
というトップページの記述が事実かどうか際どいラインだと思いますが、それなりにアクセスがあってかなりの数の顧客を抱えていることは確かでしょう。「PROBIT GLOBAL」というサイト名や「www.probit.com」というURLアドレスを検索に掛けるとかなりの数のヒットがあること、さらには仮想通貨データーベースのCoinMarketCap (https://coinmarketcap.com/ja/) にもPROBIT GLOBALの情報が見つかることなどからもプロビットグローバルがそれなりの顧客を抱えている取引所であることは確かです。
非常に複雑な状況なのですが、本項の検証対象であるEOSEM、ZITANWWという2つのサイトは最初に引用したEOSEMで出金できなくなっているという被害事例からも中国系と思われる詐欺グループによる詐欺サイトの疑いが濃厚と考えます。特に会社概要のページなどで明らかに酷似している点が認められるVIPXNJ (https://www.vipxnj.com/#/)など「検証125」、「検証132」、「検証138」、「検証141」で検証してきたかなりの数のサイトと同じグループによるサイトであると考えるのが妥当でしょう。一方でプロビットグローバルとEOSEMやZITANWWとの関係ですが、おそらくEOSEM、ZITANWWはプロビットグローバルのサイトの画像や文章を盗用して立ち上げられたサイトであり、プロビットグローバルは中国系のグループによるサイトではない可能性が高いように思います。プロビットグローバルは日本語に対応しているにも関わらず、日本の金融庁で暗号資産交換業者の登録を得ていることは確認出来ませんからこれで日本に居住する人たちを顧客として受け入れているとすれば違法性が疑われるものの本項で検証している2つのサイトなどとの組織的な繋がりはない可能性が高いです。
そして本項の検証対象である2つのサイト、EOSEMとZITANWWについては信頼できるサイトとは到底思われず、これらのサイトでの投資を勧誘されても決して応じるべきではないと結論せざるを得ません。
●BITETCoin (BITETコイン https://bitetcoin.com/)
●UBS (https://to.usb.zeyst.top/、スマホ用サイト:https://to.usb.zeyst.top/mobile/index/index)
●SGX-pro (SGX-プロ https://www.coinvbc.com/、スマホ用サイト: https://www.coinvbc.com/mobile/index/index)
●POLARIS (ポラリス https://x.polaris28.com、スマホ用サイト: https://x.polaris28.com/mobile/index/index)
●Tiger Broker (タイガーブローカー https://www.tigerusdt.com/、スマホ用サイト:https://www.tigerusdt.com/mobile/index/index.html)
●Tiger Broker (タイガーブローカー https://www.tigerbroker.net/、スマホ用サイト:https://www.tigerbroker.net/mobile.html)
●ORION (オリオン https://www.orionbitethapp.org/、スマホ用サイト:https://www.orionbitethapp.org/mobile.html)
●ORION (オリオン https://orionbitethapp.com/、スマホ用サイト:https://orionbitethapp.com/mobile.html)
●ORION (オリオン https://www.bit-orion.net/、スマホ用サイト:https://www.bit-orion.net/mobile.html)
最初のBITETコイン4番目のポラリスまで4つのサイトはYahoo知恵袋に質問が出てきたサイト、残りの4つは画像検索などで見つけてきたサイトです。最初のビットETコインというサイトはこの検証を書いている2024年4月半ばの時点で既に閉鎖されており、残しておいた幾つかの画像だけを使って検証することになるので充分な検証は出来ません。
まず最初の4つのサイトについてYahoo知恵袋に出てきた質問投稿を引用します。
▼2024年4月5日投稿 (BITETコインに関する投稿)
どういう経緯でこの質問をしているのか全く分かりませんが、出金できなくなっているようです。添付画像からサイトのURLアドレスを読みとることが出来ます。但し、この添付画像は明らかにスマホ用サイトの画像だと思われますが、画像から読みとれるのは「bitetcoin.com」というドメイン名の部分だけでこのドメイン名を検索して見つかってきたのは表題のPC用サイトです。さらにスマホ用サイトのURLアドレスがこのBITETコインというサイトは閉鎖されてしまったのでスマホ用サイトのURLアドレスは不明のままになってしまいました。
▼2024年4月15日投稿 (UBS、SGX-プロに関する投稿)
インスタグラム経由でDMを送ってきた自称・台湾と日本のハーフでUBSの日本グループの支社の社長をやっているという人と知り合い、表題2番目のUBSというサイトでの投資を勧められ、促されるままに取引したところ1回目は4万円投資して1万1000円の利益、2回目は5万円投資して8000円の利益が得られ、さらに出金もできたということですが、仕組みを理解できなかったので怖くなり、取引の継続を断ったということです。
さらにUBSのサイトのはずなのに「私たちについて」のページの記述がUBSの説明ではなく、「CoininAsia」の説明になっていたことで「CoininAsia」を検索し、2つ目のサイトを見つけたということのようです。但しこの「CoininAsia」を検索して見つかってきたサイトの名称も混乱しており、本項では「SGX-プロ」というサイト名で扱います。
▼2024年4月18日投稿 (ポラリスに関する投稿)
SNSで知り合った人物 (外国人?) にポラリスというサイトでの投資を勧められているが信頼できるかという質問になっています。そして詐欺サイトである可能性を指摘する回答がベストアンサーに選ばれています。質問にはサイトのURLアドレスが示されていませんが、添付画像を拡大すると以下に示したようにURLアドレスを読みとることが出来ます。
こうしてYahoo知恵袋の質問に出てきたサイト、画像検索などで見つかってきたサイト、計9つのサイトについてまずはPC用サイトの冒頭部の画像を表題と同じ順で以下に示します。
▼BITETコイン (https://bitetcoin.com/) [表示言語:英語、中国語、香港語、日本語、韓国語、ロシア語、ドイツ語、イタリア語、アラビア語、ポーランド語]
▼UBS (https://to.usb.zeyst.top/) [表示言語:英語、香港語、日本語、韓国語、ロシア語]
▼SGX-プロ (https://www.coinvbc.com/) [表示言語:英語、中国語、香港語、日本語、韓国語、ロシア語、ドイツ語、イタリア語、アラビア語]
▼ポラリス (https://x.polaris28.com) [表示言語:英語、中国語、香港語、日本語、韓国語、ロシア語、ドイツ語、イタリア語、アラビア語]
▼タイガーブローカー (https://www.tigerusdt.com/) [表示言語:英語、スペイン語、香港語、日本語、韓国語、ロシア語、ドイツ語、イタリア語、アラビア語、中国語]
▼タイガーブローカー (https://www.tigerbroker.net/) [表示言語:英語、スペイン語、香港語、日本語、韓国語、ロシア語、ドイツ語、イタリア語、アラビア語、中国語]
▼オリオン (https://www.orionbitethapp.org/) [表示言語:英語、中国語、香港語、日本語、韓国語、ロシア語、ドイツ語、イタリア語、アラビア語]
▼オリオン (https://orionbitethapp.com/) [表示言語:英語、中国語、香港語、日本語、韓国語、ロシア語、ドイツ語、イタリア語、アラビア語]
▼オリオン (https://www.bit-orion.net/) [表示言語:英語、中国語、香港語、日本語、韓国語、ロシア語、ドイツ語、イタリア語、アラビア語]
これら9つのサイトの冒頭部は明らかに互いに似ています。
>世界をリードするデジタル資産取引プラットフォーム
>世界130か国以上の数百万人のユーザーに安全で信頼性の高いデジタル資産取引および資産管理サービスを提供する
といった文章がいずれのサイトにも示されています。実際に「数百万人のユーザー」がいるかどうかについてはまた後述します。
さらにこれらのサイトで上に示した冒頭部に続いてはサイト特長を説明している部分が出てきます。その部分についてもまず最初の4つのサイトについて表題と同じ順、BITETコイン → UBS → SGX-プロ → ポラリスという順で画像を以下に示します。
さらに残りの5つのサイトについても表題と同じ順、タイガーブローカー (https://www.tigerusdt.com/) → タイガーブローカー (https://www.tigerbroker.net/) → オリオン (https://www.orionbitethapp.org/) → オリオン (https://orionbitethapp.com/) → オリオン (https://www.bit-orion.net/) という順で同じ部分の画像を示します。
この部分の記述は9つのサイトで全く同じです。
サイト冒頭部に
>数百万人のユーザー
という記述がありましたが、この部分には8つのサイトに共通して
>3年間で世界中の1,000万人以上のユーザーにサービスを提供
という記述があります。ユーザーの数がますます増えていますが、本当に1000万人のユーザーがいるのか、本当に3年間の営業実績があるのかについては非常に疑問であり、また後述します。
さらに以下にはアプリをダウンロード出来るようになっている部分について画像を示します。残念ながら最初の既に閉鎖されてしまったBITETコインについては画像が残っていないので表題2番目のUBS → 3番目のSGX-プロ → 4番目のポラリスという順で3枚の画像を以下に示します。
UBSとSGX-プロのサイトではアプリのダウンロードリンク (実際にはこの部分にカーソルを持ってくるとQRコードが表示される設定になっていてダウンロードボタンではない) が存在しますが表題4番目のポラリスではアプリをダウンロード出来るようになっていません。
さらに残りの5つのサイトについても表題と同じ順、タイガーブローカー (https://www.tigerusdt.com/) → タイガーブローカー (https://www.tigerbroker.net/) → オリオン (https://www.orionbitethapp.org/) → オリオン (https://orionbitethapp.com/) → オリオン (https://www.bit-orion.net/) という順で相当部分の画像を示します。
これらのサイトではアプリがダウンロード出来るようになっているようです。
次にスマホ用サイトを比較します。表題最初のBITETコインのスマホ用サイトについては確認できていないので画像がありません。上で引用したYahoo知恵袋への投稿の添付画像を参照してください。以下には表題2番目のUBS以降の8つのサイトについてスマホサイトのトップページとログイン画面の画像を順に示します。
▼タイガーブローカー (https://www.tigerusdt.com/)
▼タイガーブローカー (https://www.tigerbroker.net/mobile.html)
これら8つのスマホ用サイトを相互比較するとSGX-プロ、2つのタイガーブローカー、3つのオリオンの計6つのスマホ用サイトは互いに明らかに似ています。ポラリスのスマホ用サイトもこれら6つのスマホ用サイトにかなり似ていますが、UBSのスマホ用サイトは配色が緑系統になっていてかなり印象が異なります。それでも配色を無視すれば他のサイトとかなり似ている部分も認められます。
次に脚注部分に示されているロゴについて少し触れておきます。まず左下が表題2番目のUBS (https://to.usb.zeyst.top/) のサイト脚注にあるロゴですが、このロゴは右下に示したスイスの大手金融機関であるUBS (https://www.ubs.com/ch/en.html) のロゴの盗用と思われます。 スイスのUBSと本項で検証しているUBSのサイトに組織的繋がりがあるとは全く思えません。
次に左下に示したのは表題3番目のSGX-プロ (https://www.coinvbc.com/) のサイトの脚注に示されているロゴです。このSGXという名称やロゴはSingapore Exchange (シンガポール証券取引所 (SGX) https://www.sgx.com/) の名称やロゴを模倣している可能性があるように思えます。
そして非常に奇妙なのは2つのタイガーブローカーのサイトの脚注に示されているロゴです。表題5番目のタイガーブローカー (https://www.tigerusdt.com/) の脚注に示されているロゴを左下に、表題6番目のタイガーブローカー (https://www.tigerbroker.net/) の脚注に示されているロゴを右下に示します。
表題5番目のタイガーブローカー (https://www.tigerusdt.com/) の脚注に示されているロゴはどう見ても表題3番目のSGX-プロ (https://www.coinvbc.com/) のサイトの脚注に示されているロゴと同じものです。上で示したように2つのタイガーブローカーのサイト冒頭にもロゴが示されていますが冒頭に示されているロゴはいずれも右上に示した表題5番目のタイガーブローカー (https://www.tigerbroker.net/) の脚注に示されているロゴと同じものです。何かの間違いで脚注に間違ったロゴが示されているとしか思われません。これらのサイトはおそらく同じテンプレートからコピペで量産されたサイトであり、サイト名やロゴの部分を入れ替えて新たなサイトを立ち上げる際に入れ替えを忘れた部分があってこうした明らかな間違いが生じているものと思われます。
次に各サイトについて連絡先情報を探しましたが開示されている情報はわずかです。まず全てのサイトではありませんが、脚注部分にメールアドレスが示されています。例えば以下はUBSのサイトの脚注に示されているメールアドレスの部分です。
8つのサイトについて脚注部分に記されているメールアドレスを以下に書き出します。
サイト名 (URLアドレス) メールアドレス
UBS (https://to.usb.zeyst.top/) citib@gmail.com
SGX-プロ (https://www.coinvbc.com/) テレグラム: https://t.me/yunikeji168
ポラリス (https://x.polaris28.com) 記載なし
タイガーブローカー (https://www.tigerusdt.com/) ***@gmail.com
タイガーブローカー (https://www.tigerbroker.net/) Info001@gmail.com
オリオン (https://www.orionbitethapp.org/) admin@oriongmail.com
オリオン (https://orionbitethapp.com/) admin@oriongmail.com
オリオン (https://www.bit-orion.net/) admin@oriongmail.com
UBSと2つのタイガーブローカーのサイトのメールアドレスは無料登録できるgmailのメールアドレスです。まともな取引所のメールアドレスとは思えません。しかもタイガーブローカー (https://www.tigerusdt.com/) のメールアドレスは一部伏字になっていてこのままでは機能するとは思えません。また3つのオリオンのサイトのメールアドレスは共通です。SGX-プロのサイトにはメールアドレスの代わりにテレグラムのアドレスが記されています。
これ以外に各サイトの「私たちに関しては」と題されたサブページの冒頭に連絡先に関係した記述があります。例えば以下はUBSのサイトの「私たちに関しては」と題されたサブページ (https://to.usb.zeyst.top/index/show/news/12.html) 冒頭部の画像です。
>私たちに関しては
>CoininAsiaについて
>Coinin Asiaは、シンガポールの会社Bit Matrix PteLtdのブランドです。登録番号は201727630E、シンガポール暗号化デジタル通貨およびブロックチェーン産業協会(ACCESS)のメンバー企業。Biyin Asiaは、金融商品の開発と運用に豊富な経験を持ち、国際的な視野を持つ専門家で構成されています。
サイト名は「USB」なのに「私たちに関しては」の文章の主語は「Coinin Asia」になっています。意味が分かりません。そして「Coinin Asia」はシンガポールの会社であるBit Matrix PteLtd (登録番号:201727630E)のブランドであるとなっています。そこで運営会社であるというBit Matrix PteLtd (登録番号:201727630E) について情報を求めて検索してみたところ、複数のサイトでシンガポールの法人登録情報が見つかりました。以下はCompanies.sg (https://www.companies.sg/) というサイトで見つけたBit Matrix PteLtd (登録番号:201727630E) の法人登録情報です。
この法人登録情報のGoogle翻訳の結果も以下に示します。
Bit Matrix PteLtd という法人名だけでなく、登録番号 (201727630E) も合致しているのでこれがUSBのサイトでCoinin Asiaの運営会社とされていたBit Matrix PteLtd の情報で間違いないでしょう。ところがこの法人は2017年9月27日に設立され、既に「ストラックオフ (法人登録取り消し)」になっています。取り消しの理由とか日付は不明ですが、この法人は既に解散して存在していないはずということになります。
サイト名がUBSなのに「私たちに関しては」の文章の主語は「Coinin Asia」になっているという時点で意味不明ですし、運営会社とされている法人は既に法人登録を取り消されているという状況からすれば本当にシンガポールに運営会社が存在するかどうか疑わしいと考えざるを得ません。
次に表題4番目のポラリス (https://x.polaris28.com) のサイトの「私たちに関しては」のサブページの冒頭を示します。
上の画像の範囲に見える記述を以下に書き出します。
>私たちに関しては
>著作権所有2021 Polaris Exchange。
>モーリシャス共和国の法律によると(FSC)、Polaris 有限会社の登録番号は14556327です。金融情報部門の許可と監督,許可番号はGB 21026337,仮想通貨と法定通貨の両替サービス,許可番号はSEC-2.1 B,仮想通貨財布サービスを提供する.Financial Intelligence Unit によってライセンスおよび規制されています。
所在地はインド洋に浮かぶ島国のモーリシャスとなっていますが、具体的な住所や電話番号といった連絡先情報は示されていません。モーリシャスは有名な租税回避地ですからモーリシャスに法人が存在するとしても名目だけの会社であり、事業実体は別の場所にある可能性が高いものと思われます。
次に示すのは表題5番目のタイガーブローカー (https://www.tigerusdt.com/) の「私たちに関しては」のサブページの冒頭部です。
やはり上の画像の範囲に見える記述を以下に書き出します。
>私たちに関しては
>SGX-proについて
>SGX-proは、シンガポールの会社Bit Matrix PteLtdのブランドです。登録番号は201727630E、シンガポール暗号化デジタル通貨およびブロックチェーン産業協会(ACCESS)のメンバー企業。Biyin Asiaは、金融商品の開発と運用に豊富な経験を持ち、国際的な視野を持つ専門家で構成されています。
タイガーブローカーのサイトで上の画像の左上に確かにタイガーブローカーのロゴが確認出来るのに文章の主語は「SGX-pro」になっています。そもそもこの文章は以下に示した表題3番目のSGX-プロ (https://www.coinvbc.com/) の「私たちに関しては」のサブページにある文章と全く同じです。
>私たちに関しては
>SGX-proについて
>SGX-proは、シンガポールの会社Bit Matrix PteLtdのブランドです。登録番号は201727630E、シンガポール暗号化デジタル通貨およびブロックチェーン産業協会(ACCESS)のメンバー企業。Biyin Asiaは、金融商品の開発と運用に豊富な経験を持ち、国際的な視野を持つ専門家で構成されています。
またこれら2つのサイトの文章で「SGX-pro」の運営会社として出てくるのはシンガポールのBit Matrix PteLtd (登録番号:201727630E) となっています。これはUBSのサイトで「Coinin Asia」の運営会社であるとされていたのと同じ会社、そしてシンガポールの法人登録では既に法人登録が取り消されて解散しているはずの会社です。
さらに以下は表題6番目のタイガーブローカー (https://www.tigerbroker.net/) のサイトの「私たちに関しては」のサブページ冒頭部の記述です。
>私たちに関しては
>Tiger Brokerについて
>Tiger Brokerは、シンガポールの会社Bit Matrix PteLtdのブランドです。登録番号は201727630E、シンガポール暗号化デジタル通貨およびブロックチェーン産業協会(ACCESS)のメンバー企業。Biyin Asiaは、金融商品の開発と運用に豊富な経験を持ち、国際的な視野を持つ専門家で構成されています。
このサイトの記述では主語はタイガーブローカーに修正されていますが、運営会社名は相変わらず既に解散しているはずのBit Matrix PteLtdとなっています。
同様に以下は表題7番目のオリオン (https://www.bit-orion.net/) のサイトの「私たちに関しては」のサブページの冒頭部の画像です。尚、3つのURLアドレスが異なるオリオンのサイトのこの部分の記述は互いに全く同じです。
>私たちに関しては
>ORIONについて
>SGX-proは、シンガポールの会社Bit Matrix PteLtdのブランドです。登録番号は201727630E、シンガポール暗号化デジタル通貨およびブロックチェーン産業協会(ACCESS)のメンバー企業。Biyin Asiaは、金融商品の開発と運用に豊富な経験を持ち、国際的な視野を持つ専門家で構成されています。
またしても文章の主語が「SGX-pro」になっていて運営企業は既に解散しているはずのBit Matrix PteLtdです。
こうして確認した各サイトの「私たちに関しては」の文章の主語と運営会社名を以下にまとめます。
サイト名 (URLアドレス) 説明文の主語 運営会社名
BITETコイン (https://bitetcoin.com/) SGX-pro Bit Matrix PteLtd
UBS (https://to.usb.zeyst.top/) Coinin Asia Bit Matrix PteLtd
SGX-プロ (https://www.coinvbc.com/) SGX-pro Bit Matrix PteLtd
ポラリス (https://x.polaris28.com) Polaris Exchange 記載なし
タイガーブローカー (https://www.tigerusdt.com/) SGX-pro Bit Matrix PteLtd
タイガーブローカー (https://www.tigerbroker.net/) Tiger Broker Bit Matrix PteLtd
オリオン (https://www.orionbitethapp.org/) SGX-pro Bit Matrix PteLtd
オリオン (https://orionbitethapp.com/) SGX-pro Bit Matrix PteLtd
オリオン (https://www.bit-orion.net/) SGX-pro Bit Matrix PteLtd
サイト名と文章の主語が一致しているのはSGX-プロ、ポラリス、タイガーブローカー (https://www.tigerbroker.net/) の3つのサイトだけです。またポラリス以外の8つのサイトの運営会社がシンガポールの既に解散しているはずのBit Matrix PteLtdという法人になっています。大半の記述がデタラメとしか思われません。
連絡先情報がこれだけでは話にならないのでまず例によって各サイトのWho Is 情報を確認しました。例えば以下は表題3番目のSGX-プロ (https://www.coinvbc.com/) のサイトのWho Is 情報です。
黄色の枠で囲った部分に記されているサイトの登録・開設日は2023年7月3日となっています。そして赤枠で囲った部分に記されている登録者の情報ですが、以下のようになっています。
登録者名: Douglass Washington
住所: 1478 Sixth Street, New Westminster, Maine, 90001, USA
電話番号: +1. 6042026242
メールアドレス: yp2cgsrwnf@proton.me
登録者名は個人名になっていてアメリカ・メイン州の住所が書いてありますが、この住所はデタラメのようです。ZIP Code (アメリカの郵便番号) が「90001」となっていますが、これは太平洋岸のカリフォルニア州・ロサンゼルス市内に割り当てられているZIP Codeであり、大西洋岸、アメリカの北東部にあるメイン州とはアメリカ本土の中で最も遠い場所です。またメイン州に「New Westminster」という地名は確認出来ません。メールアドレスはプロトンメールというフリーメールのアドレスのようです。
一方、以下は表題9番目のオリオン (https://www.bit-orion.net/) のWho Is 情報です。
黄色の枠で囲った部分に記されているサイトの登録・開設日は2023年9月25日となっています。そして赤枠で囲った部分に記されている登録者の情報は以下のようになっています。
登録者名: York New
住所: New York beijing (ニューヨーク? 北京?)
郵便番号: 590000
国名: CN (中国)
電話番号: +86.85262885381
メールアドレス: chenweiming678@gmail.com
住所はニューヨークと北京が併記され、「590000」という郵便番号はアメリカにも中国にもありません。国名は中国で電話番号も[+86]という中国の国番号から始まっていますからアメリカよりも中国の情報の方が多いものの到底信用出来る情報とは思えません。メールアドレスは無料登録できるgmailのアドレスです。
本項で検証対象としている9つのサイトのWho Is 情報の内、サイトの登録・開設日、登録者の所在地に関する情報を以下にまとめます。
サイト名 (URLアドレス) 登録・開設日 登録者所在地
BITETコイン (https://bitetcoin.com/) 2024年3月14日 アメリカ・バーモント州
UBS (https://to.usb.zeyst.top/) 2024年4月1日 記載なし
SGX-プロ (https://www.coinvbc.com/) 2023年7月3日 アメリカ・メイン州
ポラリス (https://x.polaris28.com) 2024年1月6日 マカオ
タイガーブローカー (https://www.tigerusdt.com/) 2023年11月3日 記載なし
タイガーブローカー (https://www.tigerbroker.net/) 2023年11月3日 記載なし
オリオン (https://www.orionbitethapp.org/) 2023年11月30日 記載なし
オリオン (https://orionbitethapp.com/) 2023年11月30日 記載なし
オリオン (https://www.bit-orion.net/) 2023年9月25日 ニューヨーク?北京?
これらの互いに非常によく似たサイトは同じグループによるサイトとしか思えませんが、所在地の記載がある4つのサイトに記されている所在地はバラバラです。信頼できる情報とは思えません。サイトの登録・開設日は最も古いSGX-プロでも2023年7月3日、最も新しいUBSのサイトは2024年4月1日ですからこの検証を書いている時点で1ヶ月も経過していない新しいサイトということになります。
それからこれらのサイト全てについて調べることが出来ているわけではないのですが、少なくとも幾つかのサイトについてアクセス状況を調べてみると非常に少ないことが分かりました。例えば以下は表題2番目のUBS (https://to.usb.zeyst.top/) のサイトへのアクセス状況を調べた結果です。
1日当たりの独立訪問者数とか月間のアクセス数といった数字が全て検出限界以下という結果になっています。同様に以下は表題3番目のSGX-プロ (https://www.coinvbc.com/) のサイトへのアクセス状況を調べた結果です。
やはり検出限界以下のアクセスしかありません。上で示したようにこれらのサイトには
>数百万人のユーザー
>3年間で世界中の1,000万人以上のユーザーにサービスを提供
といった記述がありますが、事実とは全く思えません。また3年間の実績があるという主張もサイトの登録・開設日が最も古いSGX-プロでも2023年7月3日で1年も経過していないのですから事実ではないでしょう。そもそも数百万人、1000万人といったユーザーがいるならこれらのサイトについて検索すれば多数の情報が見つかるはずです。アクセス数を検証できないサイトについても数百万人、1000万人以上のユーザーがいるとは全く思えません。特にサイトの開設から1ヶ月も経過していないようなサイトが既に数百万人、1000万人以上のユーザーを獲得しているなんて到底無理でしょう。
改めて結論するまでもなく、これらのサイトは投資先として全く信用出来ません。連絡先情報などの開示は明らかに不充分、不適切であり、サイトをコピペで量産する際に生じたと思われる明らかな間違いが幾つも見つかるなど粗雑な作りのサイトであることが明らかです。また勧誘されたといった報告が出ているサイトについては勧誘の経緯がまさに「検証63」で説明した中国系と思われる詐欺グループによる勧誘の手口に合致します。これらのサイトでの投資を勧誘されても決して応じるべきではありません。