2021年6月作成~
(「かばん」会員向けに、歌稿提出例として使用)
死んでいるきみの鼓動が聞こえるね指にはりつくゴムの手袋 加藤治郎
うす青いゴム手袋のさきっぽがのびきってめちゃくちゃになれ、俺 加藤治郎
夏の雲ゴム手袋がつかみだす海鼠の小さき角も光りぬ 梅内美華子
鉄骨に吊るされたゴム手袋の先端はまだ少女の匂い 藤本玲未
平和と平和祭の距離、干しならべたるゴム手袋がびらびらと生く 塚本邦雄
ゴム手袋の先でつつかれ少し動く私が産んだ人の内臓 東直子
ふくらめるゴム手袋の指五つ道のうえにていたくし淫靡 阿木津英
杭のかぶるゴム手袋が来てみろといふいいからなにもないから 平井弘
死んでいるいわしがのどをとおるとき頭のなかにあらわれる虹 笹井宏之
死んでいるきみの鼓動が聞こえるね指にはりつくゴムの手袋 加藤治郎
死んでいる鳥だとおもう雪のなかあなたを抱いてあるく国道 藤本玲未
人類が滅亡しても困らない困る以前にみな死んでいる 松木秀
夏らしきものがたんすのひきだしの上から二段目で死んでいる 笹井宏之
ひとかけらの空抱きしめて死んでいる蝉は六本の脚をそろえて 杉崎恒夫
教科書に載っている人は呼び捨てにしてもいい人死んでいる人 狩野悠佳子
片羽根を水面につけて死んでいる蝶いつまでも八月六日 兵庫ユカ
生きているうろこでつくる教会にお客さまがいらっしゃる夜 藤本玲未
生きていることが花火に護られて光っているような夜だった 堂園昌彦
生きている限りは胸に茄子の花散らし続ける惑乱にいる 堂園昌彦
生きていることにふるえよたいまつの煙一本いっぽんが歌 佐藤弓生
生きているレンズのような水母らのきらりとひかるきらりとひかる 穂村弘
生きている間しか逢えないなどと傘でもひらくように言わないでほしい 大森静佳
生きている僕の上に僕を夢見る疑問がぶら下がる…………雨 江田浩司
箱の中白い生き物生きている奇数の月が終わろうとしてる 三好のぶ子
片割れの死をだきしめて生きているヒトはじめより双子でありし 和田大象
父となるわが肉緊まれ生きている蝿ごと燃えてゆく蝿取紙 寺山修司
冬蔦のアトリエにいま生きている背中 死ぬほどシャッターを切る 鯨井可菜子
千年ののちに生きている杉へ言葉をひとつあずかってください 東直子
全世界いつものように生きている0【ゼロ】も要らないきれいな魔 瀬戸夏子
青草は生きているのに掌に圧せば冷たしわれは腕立て伏せす 奥村晃作
生きている蝉の数より落ちている蝉の数のが多い不思議 杉崎恒夫
血の色のサボテンのよう生きているこの世の辻の四角いポスト 井辻朱美
ふと「死ね」と聞こえたようで聞きかえすおやすみなさいの電話の中に 雪舟えま
世界じゅうのラーメンスープを泳ぎきりすりきれた龍おやすみなさい 雪舟えま
むりやりに夜をぎゅうっとねじふせておやすみなさい夢はモノクロ 久保芳美
氷塊が海と静寂【しじま】に沈みゆく テレビの中の南極おやすみ 柳谷あゆみ
おやすみ こんなん奇麗事やけどみんな幸せやったらええな 法橋ひらく
ねえジュゴン青いめぐりの水ももう硬くなるころおやすみジュゴン 渡辺松男
おやすみをしたのに君はログインをしてるね汚れた天使みたいに 小坂井大輔
死後を見るようでうれしいおやすみとツイートしてからまだ起きている 初谷むい
一時間たっても来ない ハイソフトキャラメル買ってあと五分待つ 俵万智
しぼりたての牛の乳のみ出で來しに一時間にて腹をくだせり 斎藤茂吉
いちご飴二つ噛み噛み俺悔しい髪は暴れて一時間俺 和合亮一
一時間六百円で子を預け火星の庭で本が読みたし 大口玲子
ねどこへと沈むからだの側臥位は二時間ほどをしずみつづけて 吉岡太朗
ドトールに二時間〈われ〉の輪郭を淡くして午後の教室へゆく 佐佐木幸綱
さつきから二時間ドラマの容疑者がぼくの名前で責められてゐる 山階基
二時間を水に浸して棄てられる中止となった花火の玉は 山本夏子
右足がむずつきはじめ三時間経ってはじめて怒りと気づく 佐々木朔
逃げ出ししチンパンジーが三時間後に捕へられ春の日暮れぬ 小池光
手首から肘まで黒き毛の渦まく腕のとなりに三時間をり 花鳥佰
保存していないイラレと凍りつくわたし一瞬で失くす四時間 千原こはぎ
「鮫はオルガンの音が好きなの知っていた?」五時間泣いた後におまえは 穂村弘
瞳孔を開く薬を眼に注され五時間ほどの水中の街 谷岡亜紀
面接へゆかず海まで六時間歩いたという その海を想う 雪舟えま
だんだんとつらら成長するさまを六時間ほど見続けたりき 松木秀
空間のふちよりあらわれ健康な青を分泌する凧の骨 井辻朱美
小さくて硬いわたしの頭蓋骨ただ光っている 空あのあたり 柳谷あゆみ
ランボーはむかしいもうとの妻であり青空を統べる骨ひとつあり 瀬戸夏子
白い骨に見える日がある雲のない空を音なくすべる飛行機 山本夏子
中天へサイレンひびく八月の咽喉に刺さりし骨のありたり 窪田政男
空の骨ときおりみせて全域は大雨警報 闇よびよせる 青柳守音
憂鬱な空と思って見てたのは、いいえ私の頭蓋骨です 松村正直
仲秋のそらいちまいの群青【ぐんじやう】にわが骨はみな折れてしまふよ 永井陽子
去年から置きっぱなしの柔道着 その持ち主も今日卒業す 千葉聡
そのむかし空手をやっていた人に正拳突きを見せられている 木下龍也
柔道三段望月兵衛【もちづきひやうゑ】明眸にして皓歯【かうし】一枚を欠きたり 塚本邦雄
たくさんの眼がみつめいる空間を静かにうごく柔道着の群れ 小島なお
少年は何も信じぬ骨肉が相打つ極真空手のほかは 八木博信
柔道の受け身練習目を閉じて音だけ聞いていたら海です 小坂井大輔
虹色の帯を結んだ空手家が『はみだしっ子』を読んで号泣 平川哲生
柔道部・バレーボール部・卓球部・ハンドボール部・吹奏楽部 (偶然短歌)
ジャケットは観音びらき風の中 おかねをもたせてあげたいのです 雪舟えま
たましひがちつとも売れやしない日にあなたがくれたお金を遣ふ 光森裕樹
夜のひきあけと思うころおい梟がもっとお金が欲しいと鳴けり 石田比呂志
アルバイトの感想聞けばまだお金もらってないからわからぬと言う 俵万智
日に一度お金のことを考える飼い犬の目を見つめるように 木村友
川を見ながらラムネを飲んだ睫毛まで白くなりたる祖母のお金で 東直子
この先はお金の話しかないと気づいて口を急いでなめる 虫武一俊
お客さんだけどお金ははらってない気分で秋風に当たってる 永井祐
ラムネ瓶に蝿が迷ふて死ぬやうに彼女は百貨店で万引をした 夢野久作
ラムネ工場で仔猫を見失ったとき入道雲の拍手を浴びる 穂村弘
子どもらが十円の夢買いに来る駄菓子屋さんのラムネのみどり 俵万智
中央線の枕木ゆるく流れ出す夜にあなたを呼ぶ笛ラムネ 鯨井可菜子
おはじきもラムネも私のものだけど春ならいくらでもあげるから 佐伯紺
脳にこそ心はあって、でも胸が痛むのです。またラムネしましょう 千種創一
性別がふたつしかないつまらなさ七夕さやさやラムネを開ける 大滝和子
ラムネ飲みゴザに寝転び本を読む 取り出したくてビー玉舐める 榎田純子
「とてつもないけしごむかすの洪水が来るぞ 愛が消されたらしい」 笹井宏之
いつぶりか消しゴムに触れ消しゴムの静けさが胸へひろがる火曜 柴田葵
カップ麺の蓋に消しゴム乗せている 君のメールを待つ春の夜 喜多昭夫
はるの雲なつの雲あきの雲ふゆの雲、消しゴムが見つかりません 小島ゆかり
ひきだしに産みつけられて寄りそえるちびえんぴつとちびけしごむと 佐藤弓生
もう二度と飛ばない(飛べない)ことにして床に貼りつく消しゴムひとつ 千葉聡
消しゴムでこすったような星空のあそこがアンドロメダ星雲です 杉崎恒夫
消しゴムの孤島に犀を飼わんとす言語漂流記をなつかしめ 寺山修司
宮崎の夜道を歩くつかのまの卑弥呼・古墳で終わるしりとり 笹公人
「おいしいものしりとりしよう」と誘ひたるに「ごはん!」と即答されて終はりぬ 田口綾子
なにしとん、そうなん、いくん、どうするん しりとりできぬふるさとの声 東直子
生態学の講義聴くたび思うこと にんげんと言えばしりとり終わる 田中章義
馬の名でしりとりをした思い出を丸くたたんで 明日「菊花賞」 田中槐
しりとりのとぎれるところの雲の峰ゆめ忘れるなきみのヒーロー 井辻朱美
夕凪の渚でしりとり「ささ」「さかさ」「さみしさ」なんて笑いとばせよ 千葉聡
何なんだ 向かいあったらしりとりも出来ないくせにうたったりして 柳谷あゆみ
ちょうどよく終るものとは限らないオルゴールのうたの尻切れとんぼ 杉崎恒夫
星いくつ潰えてゆくのか人形のオルゴールのねじをじゅりじゅりと巻く 井辻朱美
止まったとおもってたオルゴールからふいに最後の音がこぼれる 伴風花
やわらかな秋の陽ざしに奏でられ川は流れてゆくオルゴール 俵万智
開けてごらん影絵のやうな家々のどれかひとつはオルゴールだよ 秋月祐一
優しいと壊れてしまう オクターブ外して秋のオルゴール鳴る 井上法子
オルゴールまわすおとこのこの眉はいりこのようなぎんいろをする 小林久美子
昨年のどんぐりとことしのどんぐりがオルゴール箱にまじり合ふなり 小池光
腰に手を当てて牛乳のみ干せば絶対おなかはゴロゴロしない 植松大雄
牛乳瓶二本ならんでとうめいに牛乳瓶の神さまを待つ 佐藤弓生
ストローでぶくぶくにするびん牛乳理論的には永久なのに 飯田有子
もう誰も信じたくない十月の立って飲むべきコーヒー牛乳 望月裕二郎
牛乳に透けるどん底やわらかくわたしわたしの横顔をのむ 杉山モナミ
空は白く光は重くあたためた牛乳はちがう飲み物のよう 木村友
牛乳をこくこくと飲む新しいまっしろな時間を体に入れる 九螺ささら
未来まだ白い個体でありし日の真冬のあさの牛乳石鹼 小島ゆかり
葉月尽いとしいひととふるさとと青には青の挨拶がある 井上法子
その日にはその日の天使が舞い降りてギリギリ助けてくれるものだよ 久保芳美
ネットにはネットの世界特有の酸素がありてすぐ炎上す 松木秀
いかがです春には春の怪談を 木々のからだが光りだしたら 佐藤弓生
あけぼのすぎの空青ければ翼竜の冬には冬の両眼視 鈴木照子
分かれてはまた重なってゆく水を川には川の時間があって 江戸雪
抜かれても雲は車を追いかけない雲には雲のやり方がある 松村正直
きみにはきみの日曜日があるわたしにはそれを想像する日曜日がある イソカツミ
電子レンジは腹に銀河を棲まわせて静かな夜に息をころせり 陣崎草子
電子レンジのうすむらさきの網膜にさっきあなたとわたし光った 杉山モナミ
コップいっぱいにたまった酸性のみぞれを電子レンジでとかす 笹井宏之
いま何が終わっているかわからない電子レンジの音まで5分 三好のぶ子
バス停は電子レンジの中にしてチンと鳴ったら消えてしまえり 木村友
真夜中の電子レンジで暖めたタオルがわたしよりあたたかい 吉田恭大
電子レンジで卵が爆発するような予感抱えて地下鉄に乗る 森尻理恵
レンジにてチンして食べる 仏壇にチンして食べたは昔のむかし 前田宏章
隙あらば三回転半【トリプルアクセル】マイ先祖 遠心力でちんこも右寄り 鈴木有機
夕ぐれの野をかへる馬の背後【うしろ】見て祖先のやうなさびしさをしぬ 前川佐美雄
わが影を川の水面【みなも】にあそばせて日輪という祖先しずけし 大滝和子
ゴスペルをうたへば見える遠いむかしぼくらの先祖が血をまぜている 山田富士郎
美しくサイレンは鳴り人類の祖先を断ち切るような夕立 五島諭
青青とかがやきわたる野つぱらのかかる陽をわれら祖先となせり 前川佐美雄
ほくろとは孤島であるか一粒にひとり祖先が棲みついている 柳澤美晴
父よその背後はるかにあらはれてはげしく葡萄を踏む父祖の群れ 岡井隆
橋の上、樹の下、天気雨の中……はじめてのようにすれちがうひと 北川草子
このガムはお天気雨の味がする わたしの燃える色など想う 成瀬しのぶ
しつけ糸引き抜いたから青空ははらりと落ちてくる・・・天気雨・・・ 青柳守音
明るくて降る天気雨 人生の曲がり角にはたばこ屋がある 松村正直
突然のお天気雨がポータブルようかんを噛むわたしをぬらす 斎藤見咲子
あかるさのなかに降りくる天気雨〈考える人〉の右肘浮かす 平山繁美
すぐにやむお天気雨だそのような気持ちではない気持ちとかじゃない 工藤吉生
会ひたくて天気雨ふる畦道のすみれの花をつまんでたべる 新井蜜
君は⼈を殺すのかいと蟻たちに問われる夏のベランダにいて 土井礼一郎
ベランダに蝉の三つ四つ転がれるゆふべ消し忘れたる灯りのせゐで 永田和宏
蜚蠊【ごきぶり】のごとき二足の革靴を月のベランダにならべたりけり 魚村晋太郎
ベランダに鳴く秋の虫 夫婦とは互いに互いの喪主であること 松村正直
晩夏【ばんか】の蝉の渾身ベランダの壁を打ちつつしづもりてゆく 澤村斉美
尻に灯をつけいる虫になぞらえてこの世の父らをベランダに遣る 鈴木英子
ベランダの鉢の支柱にとまりたるトンボにかがむ赤ちやん抱きて 花山多佳子
〈少し動いた〉という声ベランダより聞こゆ昨日死んだる甲虫【かぶと】のことか 花山多佳子
母といてこんなにつらい ベランダに片方だけのサンダルがある 田中槐
ははわたしは灯油のようだ 臭いあるチラシを束ねベランダに出す 柳谷あゆみ
午前三時のベランダから身をのりだしてきみが吹く白黒のしやぼん玉 秋月祐一
ベランダに冬のタオルは凍り付きあなたのきれいな感情を許す 堂園昌彦
ベランダで夏の子どもがさよならの練習をしている昼日中 笹井宏之
みじか夜のみじかい歌よベランダに小ネジひとつぶ吐くほどのこと 佐藤弓生
どんなにか遥かな場所から僕にくる風の吹く日にベランダにいる 早坂類
ベランダに佇つとき列車は陽の中へ腕が抜けゆくように遠のく 江戸雪
告白をするなら顔を洗はずに歯を磨かずにゆふぐれがきた 吉岡生夫
延々と歯を磨かれていし河馬がぬおんと鳴きぬ虫歯予防デー 中沢直人
いとこ死にまたいとこ死に真夜中の廊下廊下に歯をみがく音 渡辺松男
歯みがきをしているわしは歯みがきをされとるわしにつづくほら穴 吉岡太朗
歯みがき粉で心臓までみがくあした来る太陽いくつも胸にしまって 瀬戸夏子
鏡中の人は老いたり考古的発掘のごとくいま歯をみがく 佐藤佐太郎
歯を磨きながら死にたい 真冬ガソリンスタンドの床に降る星 穂村弘
コンビニを買いにゆきたい 夜深く歯磨きを知らない鳥たちと 笹井宏之
むくつけき素手もてこころ盗【と】りに来よ落書は春の空にするべし 永井陽子
くちづけは暴走族の落書きのまるで読めない漢字の前で 穂村弘
中央線ガードの下の壁に見る落書き〈地球最後の日〉の絵 千葉聡
心を持ってしまった落書きのようなあわれな恋がはじまっている 雪舟えま
目の玉が出た落書きのひとの言う「Jesus」を見るために生きてる 白辺いづみ
まちがいをやめて真理の方向へ顔を向け死ぬための落書き 藤島優実
落書を白で消したるその白がなほ面妖な落書に見ゆ 斎藤寛
落書きのはじまりにある血の匂い あなたどこからはいってきたの 東直子
むらきものこころだらけの真ん中に君を寄せつつ茹でる鶏卵 鈴木有機
ヘンゼルとグレーテルだね 段ボールだらけの春の闇にねむれば 佐藤弓生
あをぞらがぞろぞろ身体に入り来てそら見ろ家中【いへぢゆう】あをぞらだらけ 河野裕子
蚊を打てば残れる煤のごときものこの世は出口と入口だらけ 雪舟えま
着ぐるみは白い毛だらけ生き残るぼくらの傷は商品になる 藤本玲未
てのひらを これは水晶のパロール。さだめだらけでとても乗れない 井上法子
風たちに年がら年中またがられ擦り傷だらけの青空の鞍 井辻朱美
たかが風なれども重くぶち当たり穴だらけのゴールネットを揺らす 山田消児
あやとりの東京タワーてっぺんをくちびるたちが離しはじめる 笹井宏之
あやとりの紐は数秒〈電球〉の形をなして寸劇【コント】は終はり 石川美南
あやとりはたのしきものか群青の川を取りあふ姉とおとうと 小林幸子
ゆつくりと小指で浚ふあやとりの川底にあるそのさみしさを 飯田彩乃
母と娘のあやとり続くを見ておりぬ「川」から「川」へめぐるやさしさ 俵万智
遊園地ゆきの電車の隅に乗るあやとりあやとりとってとられた 三好のぶ子
綾とりに取れぬ山川魚小鳥人の思ひもわれもさびしも 馬場あき子
あやとりの吊り橋おちて僕たちは抱きあったまま夜の奈落へ 植松大雄
(歌稿投稿例作成;高柳蕗子)