ちょろぱマインド

ちょろぱコーナーの趣旨説明とコレクションの分類です。


1 「ちょろぱ」の目的

「ちょろぱコーナー」の目的は、言葉の「実用」「遊び」「偶然」の例を通して、言霊と親しむことである。

タイトルは、これに関連する本「はじめちょろちょろなかぱっぱ」に由来する。


2 「実用」について

その方法として私がまず選んだのは、和歌が実用的な役割を負わされているケースのコレクションである。

一般の言葉なら実用性は当たり前だが、ふつうは実用と縁が遠いと思われる詩歌の仲間である和歌に実用性があるならば、認識のフォーマットが変わるからだ。

和歌は古来、文芸を超えて広い場面で詠まれた。和歌の言霊の実効性をあらわす「和歌の徳」という語が歌学書にも書かれ、言霊の神秘的な実用性も、その特質に数えられていたのである。

この観点に立つと、個人のつぶやきに甘んじている現代の短歌(や俳句など)は、言霊の力を失ってやつれたものに見えてくる。そんなわけで、あえて非文芸目的の実用和歌を集めることにした。


3 「遊び」について

実用的和歌とは別に、サブコレクションとして、言葉遊びもカバーする。

実用性と遊びは、対極のもののようだが、実は紙一重である。

たとえば、長い言葉は発語しにくいから短く略す(例えばコンビニエンスストアをコンビニと言う)のは実用性だが、そこから転じて「あけおめことよろ(あけましておめでとう、今年もよろしくの略)」などとするのは遊びである。実用は遊びに、遊びが実用に、互いに転じあうのが言葉の世界だ。


4 「偶然」について

もうひとつのサブコレクションは、言葉の「偶然」だ。言葉の神秘性は、同音意義などの偶然によってかき立てられる面がかなりあり、単なる言い違いなどがそこはかとなくおもしろく感じられるのは、そうした偶然が、言霊の有力な要素のひとつだからではないかと思われる。

5 言霊の力の源

ときに実用性により、ときに遊びにより、ときに偶然により、言葉の世界は刺激を得て変容するが、どの場合も、人は「言葉」への関心を強くかきたてられている。

このことから、「実用」「遊び」「偶然」が、言霊が命を得る三つの大きな要素と思われ、これらを平行してコレクションすることにした。

ただし、言葉遊びと、偶然の言葉のおもしろさについては、和歌以外のほうが種類が多く、また、すでに専門のホームページがたくさんある。

「ちょろぱ」では「実用」の和歌をメインコレクションとし て、それにあわせて、「遊び」 は和歌の形をしたものを中心に集めることとし、「偶然」は、言い違い、聞き違いを中心にすることにした。


6 「和歌」の範囲

普通、「和歌」というのは短歌を中心として、長歌や旋頭歌など古代の詩形を含んだものを言い、俳句のような短いものは含まない。しかしこのコーナーでは、七音五音を組み合わせた定型詩 を、和歌の周辺のものとして、同時にコレクションする。俳句はもちろん、今様や都都逸のような歌謡も含める。

分類として適切でないと思うが、「和歌のようなもの」が実用性や遊びを期待されて用いられる場合は、詩歌の区分に関係なく、その実用目的に合わせて、どれでもちょうどいい長さやリズムの形式が選ばれる。そういう大雑把な分類をさす言葉がみつからないので、 このコーナーでは便宜上なんでも「和歌」と言ってしまうことがある。


※コレクションをしていると、和歌でもなんでもないものも見つけてしまうので、そういうものも数多く掲載している。

ちょろぱ分類

ちょろぱコレクションの分類です。


1実用和歌

暗記歌

定型詩は言葉がコンパクトにまとまり、ノリが良くて覚えやすい。難しい字、ややこしいものなど、和歌にまとめるものがときどきある。ただし、短歌よりも、どどいつ(7775)、あるいは今様の半分(7575)といった形のものが多い。

極意歌

日常のちょとした秘訣から、剣術の極意まで、和歌形式で覚える。

教訓歌

お説教をくどくど言うよりは、ヒトコト和歌でキメるとか、くどくど続いて終わらせにくいお説教をしめくくって終わらせるといった実用性がある。硬い話がやわらぐ効果もある。

まじない歌

まじないの多くは行動であり(いぼをなすのヘタでこするなど)、そのとき唱える呪文があっても、一般にとても短い。

和歌形式の呪文は他の呪文に比べれば長い部類であり、やけどをしたなどの緊急事態に、まずは気持ちを落ち着かせるような効能があるようだ。

神事などの儀式の際に唱える歌や、雨乞いの歌などもある。和歌という形式自体が、言葉を神仏などに届ける力があると思われていたようだ。

縁起直しの歌

縁起の悪い出来事や、悪いのろいに対して、短歌などを詠んで縁起直しをする。「和歌の徳」が、凶を吉に変えるとされていた。

歌で事態を好転させる

困った事態を「歌に免じて」解決する、というシナリオがある。

歌に免じて罪を許す、歌の褒美に特別に許可する、歌のみごとさに怒りをおさめる、という形になると、許す側の株があがり、体面が保たれるので、トラブルをめでたく終わらせやすいのだ。見つかった間男が歌を詠んで逃げるといった話もある。

屈しない態度を見せる歌

和歌は言葉の所作として意味を持つ場合がある。歌を詠むのはそれなりに教養があり、また心に余裕があることの表明である。最悪の状況でも歌を詠めば、心の余裕を見せ付けることができる。

辞世

辞世は、人生のしめくくりの言葉であり、死を恐れずに受け止めるという態度の表明にもなる。

商売に役立つ歌

CM、商品のチラシ、店の看板などに使われる短歌とか 。 レトロな雰囲気の言葉の所作が、商品のイメージアップにつながる。

時事詠

落首など、時事風刺やコメントに和歌形式を用いたもの。落首は、必ずしも風刺ばかりが目的ではない。大事件などに対して滑稽な歌を詠んで笑いに転換するだけに見えるものもある。つまり、 笑いに転じて縁起なおしをするという面 や、今ならニュースキャスターがしている寸評のような役割もあったと思われる。(現在の時事詠はほとんどこの役目をはたしていなくて、無力な言葉が多いと思う。)

引用

自説にハクをつける。硬い話をやわらげる。話のしめくくりにも適している。短文では文体を混合させて文章に起伏を作ることもでき、また、長い説明が引用歌だけで済む場合もある。

暗号

ミステリにしばしば短歌などが登場する。沓冠や掛詞など、暗号や謎解きのネタをしかけるのにかっこう のアイテムであるらしい。

和歌にまつわる逸話

上記のことなどで和歌が役に立った話や歌人の逸話。

上記に関連する雑学など


2言葉のおもしろい実用性・新傾向

言葉の力で難局を切り抜ける例

困った局面を打開する言葉、対人的言葉のワザ

新しい言葉、言葉の新しい現象

いまどきの言葉の現象をウォッチ

3言葉遊び

文字操作系

回文、アナグラム、いろは歌(字母歌)、なぎなた読み 早口言葉

ゲーム系

しりとり、一文字変え、マジカルバナナ

パズル系

クロスワード

和歌系

物の名、隠し題、折句、沓冠、畳句歌

ウイット系

謎かけ、澄むと濁ると 付句

パロディ系

ことわざ格言などのもじり あて字、創作四字熟語 変読、替え歌

まちがい系

言い違い・誤変換・変な看板などのコレクションや創作

空耳系

聞き違いなどのコレクションや創作

言霊系

バカカード、人工無能(人間との対話で語彙を増やしてゆく受け答えソフト等)

ビジュアル系

カリグラフィ アスキーアート 顔文字 へた文字

4言葉の偶然

言い違い、聞き違いなど