第3回公開講座”そばによる地域振興と郷土蕎麦”を塩尻総合文化センターで開催しました。主催:NPO法人信州そばアカデミー
共催:塩尻市
後援:一般社団法人 全麺協
この講座は、会員の技術向上と知識を得る目的のみならず、会員以外一般の人達も参加できる公開講座となっています。
【講座内容】
(1)全麺協の歩みと展望 全麺協理事長 中谷信一氏
講演の中で注目されたのは、蕎麦学検定制度を早期に実現したいというお話でした。
(2)そばによる社会貢献と観光 松蔭大学教授 古賀学氏
福岡県うきは市のそばによる取り組みを例に上げ、地域資源を活用することによって社会貢献に繋げることが大切であると話されました。
(3)そば街道「中山道」における地域活性化 塩尻商工会議所副会頭 木下喜良氏
中山道の県内にある宿場に、ご当地そばを名物として定着させ県内外から観光客を呼び込んで、地域の活性化を図りたいと話されました。
(4)「高遠そば」の振興 高遠そばの会事務局長 高島良幸氏
国の補助金を活用して高遠そば組合の加工施設を建設し、辛味大根を使った「高遠そば」の普及活動に取り組んでいるという報告をしていただきました。
(5)「すんきそば」の魅力 木曽すんき愛好会代表 野口廣子氏
そばつゆに”すんき”を入れることで、酸味とうま味が加わり体が温まるそうです(すんきは冬が旬)。又すんきの活用法や乳酸発酵についてお話して下さいました。
昼食には、三種類のおそばを用意して参加者の皆さんに食べていただきました。①「信州ひすいそば」②「高遠そば」③「すんきそば」(開田高原産)、いずれも二八そばです。高遠そばは、24メッシュの篩を通した粗挽き粉で、外皮と甘皮を引き込んだ田舎風のおそばに仕上がりました。つゆは「高遠そばの会」の高島さんが用意してくれたもので、みそ味でした。中味は茹で汁にみそ、辛味大根、ねぎを加えたものでシンプルな味に仕上がっていました。江戸時代中期から末期にかけて、醤油が出回るようになった以前のそばつゆはみそ味でしたから、昔のみそ味で食べれたことは貴重な体験となりました。
Post date: Mar 23, 2018 7:42:11 AM