2章 基本的な動作を設定する(Live2D Cubism Modeler PRO)

基本的な動作の設定

【1】PSDを読み込む

「ファイル>PSDファイルをインポート」を選択して、PSDファイルを読み込みます。

テクスチャが自動で配置されます。

【2】前髪の影の処理

PSD制作時に「顔にかかる前髪の影」を作りました。

ここで「前髪の影」の選択し、「オプション」から「描画モード>乗算」にチェックをいれておきます。

(注意:Animatorで読み込んだ時にエラーになる事があります。エラーが出る場合は「前髪の影」レイヤーを非表示にし、保存したモデルを作成します。)

【3】テンプレートを適用

大まかな動きを自動で付けるために「テンプレートを適用」します。

デフォルトで選べるモデルは「Epsilon」と「チトセ」です。

その下の「ファイルから選択」を使うと、他のモデルや自分で作成したモデルもテンプレートとして使えます。

今回は「サンプルデータ集」から

「【PRO】Epsilon」をダウンロードして使います。

(デフォルト版にない腕の回転デフォーマが入っています。テンプレート適用時、頭の大きさや目の大きさ等のサイズ調整はできませんのでご注意下さい)

【4】選択要素を対応付け

左がテンプレート、右が読み込んだPSDです。

各パーツの対応付けを確認します。(前髪=前髪、まぶた=まぶた、と同じパーツを対応付けしていきます。)

特に、顔の中のパーツ(目の各パーツ、口パーツ等)は気をつけて確認します。

【5】動作確認

左上「再生」を押して、

まぶたや眼球、ハイライト、口内パーツ等がちゃんと連動して動くかを確認します。

(この時点で瞬き時、クチ等は形状が崩れていることが多いです、あくまで連動して動くかどうかをご確認下さい。)

【6】アクセサリーの確認

リボンを2種類描きましたので、重ねて表示されています。

モデルに使用する方を「表示」使用しない方を「非表示」にしておきます。

(いつでも切り替えられます)

【7】「目の開閉」の調整

「目を閉じた状態」が不自然なので修正します。

今回は、「下マツゲ」が上に突き抜けていますし、「上マツゲ」が全体的にうねっているのと、開いた状態の目に対して横幅が足りない様です。

「下マツゲ」パーツを選択し、「上マツゲ」に隠れる位置に移動させます。

うねりは、曲面デフォーマ(メッシュ)の頂点をクリックで選択し、移動させて変形します。

目を開閉して動きを確認します。

「上マブタ線」が埋もれているので、位置を移動します。

「まぶた」の調整です。ほほまで突き抜けないように、白目全体を覆うようにします。

【8】「笑顔」の調整

「目を閉じた」状態で「笑顔」パラメータを上げると、笑顔になります。こちらも位置ズレを起こしているので、修正します。

まず「上マツゲ」を選択して上に移動させます。

横幅が足りないようなので修正します。上記『「目の開閉」の調整』と同じ手順です。

パラメータを動かして確認します。

「半端に開いた状態」と「笑顔」の組み合わせを確認します。

上マブタが干渉せず、下マブタがせり上がって閉じるのが理想です。

【9】クチの調整

「口 開閉」パラメータを動かしてみます。

口は目の周りほど複雑ではありませんが、なめらかに見せるのが難しい部分です。

「下口」を選択して、メニューの「テクスチャ編集」をクリックします。

「下口」のテクスチャとポリゴンが表示されました。

口の線の周辺は密に、塗りの部分は大きくポリゴンが割り当てられる様に、頂点を編集します。

頂点の上で「Alt+クリック」することで、頂点を削除出来ます。

頂点を編集した後は必ず「点からポリゴンを自動生成」ボタンを押してください。

「上口」も同様です。

口パーツの「テクスチャ編集」により、口パーツの曲面デフォーマ(メッシュ)が編集しやすくなりました。

『【7】「目の開閉」の調整』で調整したように、

上口、下口のパーツの曲面デフォーマ(メッシュ)を編集し、形を整えます。

口の形を確認してみましょう。

「口 変形」パラメータを下げると、むっつりした表情になります。

元絵がニッコリした口元でしたので、真逆の表情になるようにしました。

発音の形で言うと「ん」です。

「口 開閉」でいっぱいまで口を開いた状態です。

発音の形で言うと「あ」です。

「口 開閉」でいっぱいまで口を開く+「口 変形」パラメータを下げた状態です。

発音の形で言うと「お」です。

ワンポイント:「パラメータ設定」の右側「デフォルト値に戻す」を押すと、

いつでも、変形していない素の状態に戻すことができます。

(デフォーマは消えません)

【10】腕の調整

このモデルでは両腕を腰にあてるポーズがとれます。

(テンプレート適用時「Epsilon」をダウンロードして読み込んだため、デフォーマの追加でも可能)

腕のパラメータを上げてみます。腕がバラバラになってしまっているので修正します。

「回転デフォーマは、支点を押しながらドラッグすることでパーツを移動できます。

今回は、支点がパーツから大きくズレてしまっているので、

Ctrlを押しながら支点をドラッグして、肩、肘、手首の関節にそれぞれあわせます。

(※macの場合は「command⌘」キー押しながら支点をドラッグ」

ハンドルの長さが長過ぎる場合は、Altを押しながらハンドルをドラッグすることで

ハンドルの長さ調節が出来ます。

ハンドルの長さは、腕の長さに合わせました。

ワンポイント:Shiftを押しながらクリックで、頂点を複数選択出来ます。

【11】全体の調整

最後に全体の調整をします。

右、左を向いた時の、髪の毛や輪郭、服のゆがみが気になったので修正します。

頭の丸みや奥行きをイメージして調整します。

以上でLive2Dモデルの完成です。

Article copyright © 2015 Kuroi