木剣づくり2

刀身の製作とお庭工房

 前回に引き続き、子供たちの手の内の練習用に作成した木刀(木剣)づくりのその後です。

 最初の集成材木材を使った加工は出来上がりがカッコよくないことと、集成材特有の鉋がけの難しさ問題を考え、やはり、普通の木材を利用することにしました。選んだのは「松材」です。近くのハンズマンに行って木目を見ていると「板目肌」に近いというか、木材なので板目そのもの・・・正真正銘の板目肌です!。これなら鉋がけも問題ないし、仕上がりも良いだろうと思って購入です。子供たちの手の大きさを考えると、柄の握りは小さい方が良いので、幅3cm、厚さ1.2cm、長さは91cmの白松材が一番良さそうでした。早速、購入して最初のころと同じように、切っ先を鋸で成形して鉋掛け・・・それから大型のカッターナイフで切っ先の細かな修正。それができたらあとは紙やすり掛けです。今回はニス仕上げにするので、やすりも80番、120番、240番、320番、の4工程で仕上げました。

刀身を紙やすり掛けしてニスを複層に塗布し、さらに細かなやすり掛け

 この仕上げ工程で刀身を見ると所々にやや深く削れた箇所があり、やはり素人の鉋掛けはまだまだの感でした。それをできるだけ見えないようにした後、ニスを3回~4回塗って乾燥させ、最後に400番で仕上げ磨きを行い、乾燥する前に紙でゴシゴシしてニスに光沢を持たせました。ニス加工したのは木材が松なので「松脂」が少し感じられるからです。ニスで表面をパックするとそれが防げるうえ、滑らかさと光沢を出るからです。ここまでで刀身はほぼ出来上がりです。

 次は、鍔と柄巻きです。鍔は最初は桐の板を使い予定でしたが、ハンズマンをウロウロしていると、ステレオスピーカーの振動を抑える防振ゴムに、フェルト布を張り合わせた円形の素材でちょうどよい大きさのものがあったため「おぉ、これ使えそう!」と考え、とりあえず購入です!

 柄巻きは真田紐を「トキハわさだタウン(通称、わったん)」の「さんかくや」という女性ならお馴染みの手芸店で探し、裏表が同じ模様のものを3種類購入しました。手芸屋さんで60過ぎの半ば高齢の男性(気持ちはまだ17歳!)が買い物しているのは、ちょっと違和感ありですが・・・まぁ、趣味の世界なのでいいでしょう。

 それを持ち帰って、まず、鍔が刀に嵌るようにカッターで切り抜きましたが、差し込むとこれがまたウレタンゴムと布(フェルト)素材が上手くマッチして、ちょうどよく締まりました。柄の長さと刀身長は子供たちなので、それぞれ7寸=21cmと2尺2寸にしました。

ウレタンの防振マットで鍔を製作! 柄巻きは真田紐を活用

 ここまで完成すると、あとは最後の柄巻きです。さすがに柄を巻いた経験はないので、ネットで色々検索すると幾つか方法が出ていました。その中から「簡単柄巻き」というホームページを参考に、いつも使っている刀と同じ「ひねり巻き」で巻き上げ、柄頭を少し残して巻き留めして完成させました。初めての柄巻きはさすがに難しく、何度か巻き直しましたが、真田紐は丈夫なので巻き型が残らず、キッチリと巻くことに成功!・・・とは言え、鮫皮が見える菱形に空いた部分の大きさが一定せず、その辺りが素人の工作の域を出ていません~という感じでした。

ネットで柄巻きの勉強です・・・初めてなので簡単な柄巻きにしました

 練習用なので子供達にはこれで我慢してもらいましょう。大分県には柄巻師の久保先生と、その息子さんも居合道大会に参加されているので、コツを少し聞いておけば良かったかな?~と思ったりしました。

 三人分の柄巻きが終わったのは、土曜日の稽古が始まる1時間前・・・慌ててご飯を食べて持っていくことになった次第です。間に合ってよかった!

何とか完成しました!、小学生用、手の内練習用木剣三振り