また、新しい入門者です

 10月半ばに市内に住む50代の男性から稽古見学の希望がありました。武道は初めてのご様子で、一度稽古見学をしてみたい…とのご要望でした。そこで、居合道の始め方(同好会で作成したパンフレット)という冊子を持って、いつものように土曜日の夜の稽古に行きました。

 来場されたのはKさんとおっしゃる方で、稽古の様子を熱心に観ていました。

 私も稽古指導の合間に居合道の説明・・・例えば、起源や居合道の流派、全剣連居合など幾つかの説明も併せてさせていただきました。そうしたことがKさんの居合道を始めよう!という気持ちに火をつけたのでしょう、早速、入門することになりました。それで必要な道具類をパンフレットやメールで案内し、模擬刀も作るようになりました。

 道着はいつもの東山堂さんのオンラインショップで選び、模擬刀は濃州堂さんの「中伝五十嵐刀」に決めました。模擬刀であっても刀を作るのはなかなか大変で、長さや重さ、刃紋や拵えの色合いなど選択肢が豊富です。そして、長さや重さが自分に合っていないと使いにくい刀になってしまいます。

 使えない刀で稽古をするのは苦労したうえに不十分な居合動作になりますから、濃州堂の五十嵐社長さんに直接メールし「こういう感じで注文しますから、お願いしますね!」と、扱いやすいものができるように事前に連絡しました。社長さんも心得たもの・・・「ハイ!!了解です!!」こうした方が良いでしょう・・・のような仕様書が届き、それをKさんに伝えて体に合ったものを作りましょうと協議しました。

 模造等でも通常は2ヶ月くらい掛かるところ、1か月半ほど経った12月2日に届きました。刀が届くまでは鞘付木剣で稽古していましたので、早速、模擬刀に持ち替えて素振りや片手抜き打ちの練習を行ってみました。重さも長さもちょうどよい塩梅に仕上がっていましたので「さすが、濃州堂さんだなぁ~」と感心した次第です。プロなので当然と言えば当然・・・でも使い手と接しなくて、ある程度の仕様で使いやすい模擬刀が出来上がったことに再度感心し感謝しています。

 さて、模擬刀が届いて半月ほど過ぎました。現在、Kさんは全剣連居合の座技を稽古している段階です。

 技の覚えが早いように感じます。今度の土曜日(18日)からは立技の習得に入りましょう。急がなくていいので、ゆっくりと正確で丁寧な居合の形を身に着けて下さい。スピードはそのうち付いてきますから。