七段審査(番外)

 七段審査は初受審でした。

 運よく合格できたのは日曜稽古での東先生の細かな指摘や正しい所作の繰返し、稽古仲間の皆さんとの相互研鑽、そして大分居合道同好会の週2時間半の稽古や指導(復習)の成果と思います。居合道の演武は自分を外から見ないと判らない部分があり、一人稽古はそれができません・・・我流(自己流)になってしまいます。動画を撮影して修正することも有効ですが、鏡を見ながらの稽古は好ましくないと聞いていました。

 年齢的に60代半ばに差し掛かり、力では若い人には及ばないので・・・正確な居合を心がけ、丁寧に演武したことも良かったのかもしれません。

 ただ、丁寧に振るだけでは居合になりませんので、メリハリやキレ、ある程度の刀速が必要と考え、半年前からダンベルを使った筋トレ、三本目受流しを意識したスクワット、左脚一本での立ち上がり、寝たまま片足脚上げと維持・・・こういう筋肉鍛錬も図りました。特に、寝たままにダンベルを頭上から刀を振るように体の前に送る動作の繰返しで胸に筋肉が付きました。これに左手の手の内で切先を走らせるイメージトレーニングと実際の動きを手に覚えさせたことは上手くいきました。

 目標は「刀を振っても身体は動かない・・・片手抜き打ちは切先の軌道を意識・・・真向に構えた時に切先は下がらず、切り下した刀は水平から身幅程度切先が下がる・・・」が確実にできるようしました。これ以外にも細かな体捌き、足捌きは沢山あり、全てを文字にすることはできません。そういう細かな所作や手の内を繰返し稽古して身に着け、外から見て頂いて不具合を修正したことが成果に繋がったと思います。

 一方、片手抜き打ちの稽古のし過ぎで右手首を痛めてしまったのは失敗でした。

 審査の4~5日前は痛みが治まるように稽古しませんでした。それは六段初受験の時・・・過ぎた稽古で多量の汗をそのままにして寝冷えし、審査前日には起きるのも厳しい40度近い高熱、当日も38度を超える状況で審査に臨み・・・残念ながら落ちたことがありました。その失敗を踏まえ、今回は審査前一週間は木剣稽古に留め、殆ど刀を振りませんでした。

 このほか、精神的な稽古も私にとって重要でした。

 フィギュアスケート試合後のエキシビジョンは、気持ちが穏やかで失敗が少ないです。居合も同じで一般演武はともかく、審査や試合など評価されるとなると緊張します。今回、初めての七段審査なので緊張はもう最高潮!・・・と覚悟していました。日曜稽古でも「あなたは緊張しやすいからね~」と言われていました。だから、審査の良し悪しは気持ちの持ちようで大きく変わると考えました。

 その気持ちの特訓として、審査前は次の「熱血アニメのセリフ」を脳内で反芻し、落ち着かせることを目指しました。

 1)「失敗を恐れるから緊張するんです」

 2)「私の超絶テクニックを見よ(というセリフです)」・・・私自身が超絶な演武ができるわけではありません

 3)「普段の練習以上のことはできません」

 4)「明日の本番では普段そのまま、特に変わったことをする必要はありません」

 5)「特別になりたい・・・上手くなりたい」

 とにかく、このアニメで気持ちの面は随分助けられました。

 4月7日(日)17時から第3期がスタートします・・・楽しみです。

上は宇治市観光センター展示物


左は京アニが手掛けた宇治観光のポスターです

宇治市観光のPR動画です

 左は宇治市観光ポスター、中央は宇治市観光センターでロビー展示されている同アニメの掲示物です。宇治は今年の大河ドラマの聖地でもあり、新シリーズの主人公たちの十二単姿や平安と現代が入り混じった観光ポスターも斬新です。

 いずれも京都アニメーションが手掛け、本当にここに彼女たちが住んでいると錯覚するような作品です。右の宇治市観光用youtubeも素晴らしいですね。

 大分に戻って昇段後、初の同好会稽古に行った際、中学生の会員からお祝いのフラワーポットを頂きました。手描きのメッセージにも刀の画が添えられていました。

 本当に応援ありがとうございます。

 これからも皆で一緒に居合道の稽古をしていきましょう!