平成27年度 居合道伝達講習会(秋季)

投稿日: 2015/10/04 7:17:26

9月27日。今日は午前9時から別府市民体育館で居合道伝達講習会です。

午前中は70名ほどが範士八段東先生と教士八段瀬山先生から、全剣連居合のポイントや所作について講習を受けました。高段者講習会でも同じなのですが、講習を頭で理解しても、なかなかそれを実際の動きに反映できないのです。本当に奥が深い。

例えば、「3本目受流し」では斬られずに受け流した刀の位置はどこか?・・・そのまま袈裟掛けして斬った刀の止め位置はどこか?など。

止めの位置はなんと体側。身体の外でも中でもない微妙な位置が求められます。普通はここまで教えて次の所作に移るのでしょうが、実際に袈裟で据えものを斬った場合、こうした位置で止まるのはなく、完全に斬ってしまうように刀は抜けていく・・・など、据えもの斬りと居合の所作には違いがあるという説明もされました。居合は型稽古ですが形だけでなく、本当に斬った場合についての解説もありました。

私も据えもの斬りの経験はありますが、本当に斬る場合は斬り止めるというのではなく、斬り抜くという風に習いました。高段者は型稽古だけで満足するのではなく、実際に斬った経験に基づく説明も必要であることが判ります。“そういえば最近は斬っていません”

同じように片手抜き打ちも刀が届いているか、いないかに時間を費やしました。手の内や刀の抜く高さで決まるといった、細かな違いについての解釈が為されました。

12時になると昼食です。この時間には1級審査が行われます。

9月は毎年受審者が少なく今回は3名、判田道場のOさんもその1人として臨みました。

このOさん、居合始めて僅か3ヶ月ですがとても熱心で、素直に稽古を受ける姿勢が居合の腕を磨くことに寄与しています。まだまだ、先は長いですが上達が期待される素質もありそうです。

審査は見ている方が緊張するのは毎度のことですが、目だった失敗もなく、無事に抜き終わり1級合格を勝ち取りました。

控えに戻ってから話を聞くと「途中で頭が真っ白になってしまいました」と話していましたが、合格出来たので本当に良かったですね。

画面奥がOさん。10本目四方斬りを振りました

午後も伝達講習会は続き、段ごとに7~8段の先生を配置して熱心に稽古をする声があちこちで聞こえました。

私は途中で足の親指付け根が痛く、血振りで痛めた肘がまた疼き、“年を取るのは嫌だなぁ~早めに6段を取らないと”と文字通り「痛切」に感じました。

3時からは6段以上の高段者の審判講習があり、5段以下の有志で模擬試合を行いました。

Sさん親子や1級に合格したOさん、もちろん私も参加し、審判をどうすれば困らせることが出来るだろうか?など、普段とは逆の立場で演武しました。これはこれで楽しい稽古になりました。