北九州大会

投稿日: 2016/03/22 12:58:42

平成28年3月12日、北九州市の総合体育館で毎年恒例の居合道段別試合と、7段選手権が開催されました。

今年の参加人数はなんと1040人!、北は北海道から南は沖縄まで、多くの剣士が参加されていました。

特に、今年は大学生の参加が250名ということで、若手居合道人口が増加していることは大変頼もしいとの開会挨拶もありました。

そのため、トーナメントでは大学対抗戦の様相で、トーナメント表には「〇〇大学」との表示があり、一般の参加者の県別表示とは異なっていました。

やはり、大学生は若いし、力もあるし、何より毎日稽古ができる恵まれた環境にいるのか、私たちとは次元の違う居合を抜いていました。

ただ、どこの大学生も居合のイメージが似ているのは、どうしてでしょうか?

学生特有の居合の演武は大学同志の研究があるのでしょうか?皆さん、よく似ていました。

私は自分の段の試合が始まるまで待つ間、第1試合場で大学生の試合を見ていました。

連続してどちらも同じ京都大学同志!

トーナメントで勝ち残ったのでしょう、女子学生と男子学生の試合が立て続けにありました。

ここでもやはり女性は強い!

同じ練習をしているのでしょうが、明らかに女性の方が仮想敵が見える居合を抜いていたと思います。

スピードは男子学生の方が速く、力強さもありますが、女性の正確な居合の前には少々雑味が隠せませんでした。

頭脳明晰・居合も上手い!、、、こういう人たちもいるのですね。

一方、私たち大分居合道同好会も7名が参加しました。

無段が1人、初段が3人、2段が1人、5段が2人です。

結果ですが・・・、

無段のOさんは1回戦を見事勝ち上がり、2回戦で大分県内の他の道場の女性、Uさんに1:2で惜しくも敗れました。

Uさんとは日曜日の稽古会でも顔なじみで、力強さはありませんが、柔らかく正確な居合を抜かれていました。

ご主人も居合道6段ですから、普段の生活でも居合の上達について話などをされているのでしょう。羨ましいですね。

お二人とも優しく接してくれる方です。

次に、初段はSさん親子が出場です。

春から高校生になる楓さんは、1回戦の第一試合で2人の大学生との戦いです。

受験生ですが毎週キチンと稽古を重ねていましたが、さすがに受験前1~2月は最後の追い込みで勉強に集中したので、この日は少し感じ方が違い、思うように振れなかったと思います。

それでも、いつも通りに綺麗な居合を振って、立ち姿や斬り降ろした姿勢も素晴らしい、・・・十分検討したと思いますよ。

また、新年度になって高校生になったら、昨年のように沢山稽古をしましょう。

一方、お母さんは1回戦、2回戦を勝ち上がりました。

3回戦で大学生に当たってしまったのが残念ですが、ここまで来たことが凄いと思います。初出場でここまで勝ち上がるのですから、日ごろの稽古が良くできていることの証明です。別府稽古会で東八段範士から褒められていたとおりの試合運びでした。

土日の稽古と自宅での自主練習、頭が下がります。でも、その成果はやはり着実に身に着いていることは間違いありません。

楓さんが希望し、付き添いで始めた居合ですが、お母さんも次第に居合の面白さに惹かれ、二人で一緒に競い合って稽古をし、いつのまにか二人とも強くなっていました。

いいですね~こういうの。

きっと、楓さんが大人になって中学~高校時代のことを思い出す時、お母さんと二人で一生懸命に居合をしていたことは他に替えられない良い記憶になると思いますよ。

2回戦とも審判の直前で演舞していました。

緊張したでしょうが、良い結果になってよかったですね。また、頑張りましょう。

さて、5段の2人は共に1回戦で敗れてしまいました。

特に、私は技を1本抜かしてしまい、この大会では珍しい「合議」になって負けました・・・というか失格ですね~

別段、緊張していたわけでもなく、対戦相手は同年代~少し上の方なので問題無し、と感じていました。

いま思い出しても???という感じです。

1本目は慎重に初発刀、2本目は勢中刀、、、2本目は少し袴に足をとられそうになりましたが、何とか平静を保ち次の技に。

ところが、指定技の三本目「受け流し」の体勢をとらず、そのまま立ち技の六本目「諸手突き」に行ってしまいました。

演武を開始しても気付かなかったのですが、正面を突いて、その後に後ろの敵に振り向いた瞬間、他の選手が受け流し姿勢をとっているの

が眼に入りました。

”しまった!”

と思いましたが時すでに遅し・・・、この時点で私の試合は終了でした。

他の選手が最後の技を抜くまで1分余り・・・長い立たされ坊主の気分でした。

試合場から出て観客席に戻ろうとした時、Sさん親子と遭遇し「どうしたんですか?」的な感じでしたが、私も何か狐につままれたような気分で、もう笑うしかなかったです。こんなこともあるんですね~

稽古場の新人が3月末に審査を受けるため「技を間違えないように。万一、抜かしたり間違えたら、元には戻れないので次の技を練習しておくように」ということを常々言っている本人がこんな失敗をするとは・・・

自己分析としては、2本目で横向きに座る勢中刀を抜いたことで、何か頭の中で「受け流しは抜き終わった」と勘違いしたことしか考えられません。それ以外だと・・・ボケ?・・・まだ、そこまで年取っていません!

後日談

別府稽古会で東八段範士にこの失態を報告したところ、「長い居合人生の中には、こういうこともあるだろう」と仰って頂いたことが、せめてもの慰めでした。失敗は成功のもと・・・これしかないので、また稽古で頑張ろう!