研磨(研ぎ)
刀匠が刀身を作る過程では、焼き入れなどの確認をするために簡単な研ぎを行います。
これは鍛冶研ぎというもので、刀の大まかな形作りの確認になります。
私たちが目にするような光を反射したり、刀独特の黒く青い輝きを出すのは研磨という仕事です。
左の写真のように刀身に砥石を掛けて不要な部分を削り、形を整えて次第に冴えのある刀の形を作っていきます。
木材にカンナ掛けをするように、刀身を削るという作業があることに始めは驚きました。
現代の科学技術なら、そういう作業も不思議ではありませんが、同じような事を1000年以上前から行っていたことに驚きです。
研ぎ 樋磨き
研ぎは単に輝きを増すだけでなく、刃紋を白く浮き立たせたり、刃艶を持たせたりするなど様々な役割もあります。
鉄より硬い物質で研げば、当然ながら刀身は削れてしまいますが、刃紋を浮かび上がらせるのは、鉄より軟らかな素材(砥石)を使います。
このように、硬さや目の細かさの違う砥石を使い分け、最終工程は刃に艶を出す砥石を使いますが、これは和紙に砥石を薄く張ったものを使うようです。
日本刀は道具としてだけでなく、美術品としても価値を高めています。