武道体験教室

5月6日、今日は武道スポーツセンターで「みんなのスポーツデー」です。

朝8時にはレゾナック武道スポーツセンターに大分県剣道連盟の会員スタッフ12名が集合し、居合道の体験教室の準備に取り掛かりました。

今回は県剣道連盟と武道スポーツセンターから「来場者が楽しめる居合道教室を企画して」という希望があり、昨年までと内容を変更して色々なイベントをすることにしました。とは言え、これまでの体験教室のイメージを全く変えてしまうのもどうかなぁ~と思い、良いところは残し、興味を引く催し物を導入することにしました。・・・不安はありますが、とりあえず色々考えて取り組んだ令和6年度武道体験教室になりました。

武道体験教室が始まる直前の受付周辺です・・・朝から雨が強く降っていたので、子供さんが来るかなぁ~と心配は昨年通りです。

それでも、4~5人の家族が受付にお名前を記載されましたので、その方々を会場に誘導して、体験教室への来場に関してお礼を述べ、早速居合道のことについて説明をすることにしました。

昨年は細かな居合道の歴史などを話されていたように思いますが、今回は簡単に解説した後、早速、演武に入ることにしました。

まずは、子供さんに年齢が近い女子中学生3人の演武からスタートです。

丁度、昇段審査が終わって1週間後のため、3人がそれぞれ異なる段位になっていました。

左側は一級、中央は初段、右側は二段なので、保護者の方々に練度の違いを話しやすかったです。

彼女たちの演武が終わったら、次は子供たちに木剣あるいは模擬刀を実際に持ってもらい、真向切り下ろし、水平の抜き付け、大森流の血振り、足の踏みかえを立ったまま行い、一本目「前」のイメージを感じてもらいました。

昨年は、この前に礼法を行い、座技の一本目「前」を見よう見まねでやっていましたが、礼法に時間を割かれたり、正座からの抜き付けはなかなか難しく上手くいかない感じがしました。そのため、第1回目の武道教室での形のイメージづくりを参考に、立ったままでの一本目を今回も実施してみました。

結果的にはそれが上手くいったようで、10名程度の子供さんや一般に方たちも一緒に演武することが出来ました。

昨年は来場者が少ないということで、急遽、隣の剣道教室から高校生数名を飛び入り参加してもらう場面もありましたが、今年はそれが全く不要で、準備した刀が足りないほどの盛況な状態になりました。

盛況となった原因は、風船を使った試し斬り(試し割り)です。

「何か面白い企画を」という希望に対し(何が良いかなぁ~)とひと月ほど思案し、その最終形として「巻き藁を斬るのは難しいし、切る行為を嫌う人もいるだろうから、風船を切ってみようか・・・」という発想で風船試し斬り台を作って会場に持ち込みました。それが想像以上に功を奏し左のような写真が撮れました。子供さんを含め保護者の方々が30分くらいの間に次から次に試し斬りに挑戦することになりました。

会場には小学生の男の子、女の子が来てくれましたので、手作り木剣の物打ちに「爪楊枝」をガムテープで1か所固定し、抜身の状態で水平の抜き付けをしてもらいます

風船の直径はせいぜい7~8cmなので、そこに物打ちを正確に当てないと風船は割れません。このイベントの前にはちゃんと「日本刀を使った居合道では切先三寸の物打ちという部分を上手く使って敵を倒すので、ここに付けた爪楊枝がキチンと風船に当たらないと切ったことになりませんよ」などと煽りを含めた話を先にしておきました。

木剣と爪楊枝なので、失敗しても割るまで何度も挑戦できます。

割れた瞬間「パン!」と結構大きな音で会場に響くことから(ん・・・何か面白いことをしてるみたい)という感じで、次々に子供たちがやってきます。そのうち、お父さんやお母さんも混じって「誰が一番早く割れるか・・・」と子供に負けないよう必死で当てようとするお父さん、それに対して一発で見事に割る子供たち・・・娘さんと一緒に協力して割ろうとするお父さんなど、簡単な仕組みの試し斬りイベントでしたが、皆さんを楽しんでくれました。

そのおかげというか、スタッフは風船を膨らますことに大忙しとなり、演武時間がだんだん少なくなってしまいました。

風船試し斬りばかりでは居合道教室になりませんので、大石先生が子供さんと保護者に再び立ったままでの一本目を稽古・・・稽古を一旦中断して3・4段の模範演武など、全剣連居合の10本を観てもらうことも実施しました。

今回は沢山の子供さん親御さんが会場を訪れてくれたので、予定していた5段~7段の古流を含む演武はできませんでした。少し残念ですが、大石先生と「演武は出来なかったけど沢山の方が居合道教室に来てくれて良かったですね」という意見の一致をみてイベントは終了しました。

今回の体験教室の途中で武道スポーツセンターのセンター長さんが会場を訪れて「今回は子供さんが沢山来てますね!」と感想を述べられました。

武道教室のオリエンテーションで「武道スポーツセンターは沢山の方、特に、武道を志す方が利用して頂けるとありがたい」というお話があり、今までに比べて7~8倍の方が訪れてくれたことで安心されたのではないかと思いますし、そんな内容で体験教室イベントを終了できたことに安堵しております。

これも、大分県剣道連盟からの要望があり、大分居合道同好会のボランティア参加、参加予定者に入っていませんが会場でお手伝いをしていただいた方々など色々な方の積極的な行動で上手くいったと思います。今のところ、居合道教室に参加してみようという子供さんの親御さんから受講の手続き相談を受けていますので週末の居合道教室が楽しみです。

それでは、参加された皆様、本日は大変ありがとうございました。感謝申し上げます。