リベンジ六段!大阪審査会結果

投稿日: 2017/07/18 13:52:34

審査は機械的に次から次に進んでいき、待っている私たちも、前の椅子に移動を繰り返しながらそのときを待ちます。

次の次か・・・と、覚悟を決めようとしていたとき、係員の先生から「ここまでで、ちょっと待ってください」との弁。

” どうしたんだろう? ”

5グループ目が終わった時点で審査員の先生方も休憩に入りました。

” え~、もう休憩? ”

と思ったのですが、もしかして審査員同士で配点の調整でもするのかな?・・・などと想像したりしていました。

しばらくすると、同じ審査員の先生方が再度入場され、再び審査が始まりました。そして、いよいよ私の順番に・・・

この写真は七段の審査の様子です(審査時のビデオ撮影は禁止されています)

さすがに七段の審査は皆さん立派な方で、演武は甲乙付けがたいです。

私は受験番号が28だったので4人ごとの演武なら7D、なので一番右側。正面には先生方の姿はありませんので、それだけでも気分は落ち着きます。

「はじめ」の号令で、いつもどおり正面への礼、そして正座して刀礼

・・・昨年は高熱のため正座で膝が落ち、刀礼で刀を落としかかりそうになる、といったミスをしましたが・・・

今回も下げ緒を落としてしまいました。でも、今回は慌てず、下げ緒を揃えるような所作に代えて、それで刀を正面に置くことにしました。

他の流派や同じ流派でも下げ緒さばきは違いがあるのでまぁいいか・・・(案外、落ち着いていたんだなぁ~)

着装の乱れが無いようにしていたため、刀を帯に差すのに普段より多少時間は掛かりましたが、大きなロスはありません。隣の女性もまだ下げ緒さばきしています・・・

さて、いよいよ第1刀の初発刀!

最初の抜き付けは、鞘の内で敵の出方を見る(間をとる)、そして抜き付け!・・・僅かに高いかぁ~

次に切り下ろしと追い込み、血振りは最後に手の内で切っ先を定位置に。

少し緊張したけど、まぁ無難かな?

次は勢中刀!

この技、英信流の方々は斜めに正座ですが、神伝流は真横90度に座るので、刀を抜き付けるときに身体がぶれやすい。

ここに注意しながら敵を見て刀を抜きながら正面に向いて、敵の小手を切り抜く!

なんとかバランスは壊さずに継ぎ足で正面を真っ向切り下ろし。あとは大森流の血振り・・・まぁ、よいでしょう。

いよいよ、審査で重要な制定三本、袈裟切り・三方切り・添手突き、この三本で審査が決まる。

この二年間、別府での日曜稽古会には仕事の都合以外は全て出席、会社では毎日朝の10分間、昼休みの30分間、夏の暑いときの稽古、雪の舞う外での木剣での形稽古、その全てをこの三本につぎ込むことが審査を決めると思いました。

といっても、審査の時はそんな心の余裕はありませんので、瞬間的に思っただけです。

袈裟切り・・・前のグループの人たちで身体がぐらつくのに気づいたので、とにかく下半身をしっかり安定させる。

三方切り・・・正面への牽制、右へ身体を向けてから抜き付け!、正面へ目付して、左右への身体のぶれを無くし、そして正面への足の踏み出しは軸足、重心の移動、それらを考えながら抜ける自分がいました。

添手突き・・・これはもう練習しました。東先生からは「腰を引いてはダメだ!、下がりながらでも前を圧する居合が添手突きには必要だ」「右足の下がりはそれほど大きくとらず、刀は腰の高さ」

こうした、別府稽古会の注意事項を考えながら抜くことができたのは、自分を忘れずに、気負いが起きなかったのかな?と思いました

(もちろん、こうしたことは演武が終わって冷静になって考えたことです)

五本抜き終え、刀礼に入る頃、隣の女性も同じようなタイミングだったので、時間はまぁ大丈夫かな?

それまでの稽古で少し早めの時間で終わっていたので、審査の時は残心の時間を少し長めにとれてたかもしれません。

全ての技を抜き終え、4人の方と終わりの挨拶をし、観覧席に戻りました。

しばらくは、残りの方々の審査を見ながら「あ~落っこちたら、来年は和歌山かぁ~遠いな~」などと、すでに次の審査のことを考えるなど、合格はまだ先かなぁ~と思ったりしながら審査の終了を待ちました。

そして、全員が抜き終わりガヤガヤとした中、5分くらいの短い間があって、すぐに合格発表が始まりました。

係員が発表用紙をホワイトボード向こう側に貼って、それをそろそろと観覧席側に向ける・・・?

私は受験番号が28番だったので、てっきり数字が羅列されているものと思い、みると「ひと桁」の数字しかありません。

いやいや、10とか12とかある。でも20番台とかありません・・・

” あ~今年もダメだったかぁ ”

と思ったとき、近くの人が「AとかBとか」そういう呼び方をしていたので、「あ、それって胸に付けていた番号札のこと?」

もう一度見直す・・・、私は7グループ目だったのでそのあたりを見ると、なんとなく7が2つありました。

私はあまり目が良くないので、何となくとしか分かりませんが、” 2つあるから7グループは2人合格なんだ ”と。

それと、目の検査ではないですが、CとかOみたいな丸っこいアルファベットがボンヤリ見える・・・、もしかするとD?

観客席からアリーナに降りていき、近寄ってみると胸に付けていた7Dがありました。

昨年は高熱のため合格発表も見る必要も無く、すぐさまホテルのベッドに倒れ込みましたが、今回はなんとか合格させてもらえたようです。

持ってたスマホで写真を撮ってもらい記念としました。

香川での不合格を大阪でリベンジすることはできましたが、感覚的には普段の稽古の4割か5割くらいの出来ではなかったかと思います。

演武の最中に色々なミスをしていると気づいていたからです。

でも、そうしたことを今後の稽古で無くすように・・・という審査の先生からのアドバイスも含んだ合格、と思い、浮かれることのないように稽古に励み、段位に相応しい居合が出来るようになっていきたいと思います。

もうひとつ思ったのは「稽古をすれば出来るようになる」・・・これもこの二年間の成果と思います。

とりあえず、昨年の残念な結果を今年の成功につなげることが出来たのは、別府の日曜稽古会で様々な指摘をして頂いた東先生を初め、高松先生、廣田さんのポイントを絞ったアドバイス、一緒に稽古をしている椎原さん親子さんの熱心さ、過去の審査傾向の記事を渡してくれた山内先生、体調管理が一番大切とアドバイスを頂いた小坂先生、それに、剣道祭などで私の演武は腰位置が高いと指摘をしていただいた同好会長の瀬山先生ほか。沢山の人達との交流と指摘が合格に導いてくれたと思っています。

本当にありがとうございます。

おかげさまでなんとか六段になることが出来ました。