3-2 花見川流域の古代遺跡分布
3-2-3 花見川流域の時代別遺跡分布
① 旧石器時代
■□花見川■□素材■□花見川■□素材■□花見川■□素材■□花見川■□
【旧石器時代】
千葉県埋蔵文化財分布地図(1、3)(平成9年、11年、千葉県教育委員会)から得られた花見川流域の旧石器時代遺跡合計10個所を地形段彩図にプロットしてみました。
花見川流域の旧石器時代遺跡の分布
基図は地形段彩図(5mメッシュを地図太郎PLUSで加工)
旧石器時代遺跡を地形との関係で見ると、次のように3分類できるような気がしてきました。
A 谷津源頭部の湧泉を利用していると考えられる遺跡。奥まった場所の台地上にあります。(定住的な地域拠点?)
B 東京湾の幕張の入り江に直接面した台地上の遺跡。(海岸付近の猟に関係?)
C 河川の合流部(川付近の猟に関係?)
具体的には次のようになります。
花見川流域の旧石器時代遺跡の特徴(予察)
このような予察が果たして妥当なものなのか、各遺跡の詳細を既存の調査報告書等を学習して検証していきます。(検証はできなくとも自分なりに合理的思考ができるようにしたいと思います。)
同時に、これらの旧石器時代遺跡の年代が判っているものであるのか、学習します。
これらの遺跡はおそらく3万年前頃から1万6千年前頃だと思いますが、遺跡とその年代の地形(現在より100m以上海面が低い時期もあり、立川面〔千葉第2段丘〕が形成されていた頃)との関係について合理的にイメージできるようになりたいと思います。
旧石器時代の東京湾幕張の入り江は、現在より深い谷であったことは間違いありません。
最終氷期最盛期には海面はそこになかったのですが、1万6千年前頃にはフィヨルドみたいな海があったかもしれません。
Bと分類した遺跡の意味は「海」そのもの(海の猟)ではなく、海岸近くの「深い谷地形」(大型獣の狩猟の場)にあったのかもしれません。
これから、あれこれ思考・学習していきたいと思います。
つづく
縄文時代遺跡、弥生時代遺跡、古墳時代遺跡等について予察をする予定です。