Hartan'd cergelen lkurfel

Ban missen tonir l'es birleen alefis io


Ex fyrdenon vejt vedir ny l' l' la hartan's da.

Lart xal la qar el y xelfertz deleu mi's nja

mels t'indoner'c filx mylon fon vefistess ka?


Fusafxyeu la fyrkfyrk da ler lkurf la ci's liax.

"Da farler la fqa'd jurli'ef es hamerrne'c?

fqa arfes la larfe'i zu eunefdelen es.


Artar banerdex'dy v'es niv ja farnen da.

Co'd firma mol niv da fal unde fqiuj lys ja?

Xertal o xerter o xertar da pan niv co.


Vefistess letix parle mal lus la birle'i

fua virben la flarvhass zu mol als cetirle'c.

Neficverger flurjnnaj da niv icve flarngneu t'acirlon.


Lajnef xefor icve fuaj fai ple ad tvasnko.

Mal m'is da icco'd dodor, euvila'i virlio

es vyn' dur lej desvelergeumesoss dal anno.


M'eudiunfha, niexix shrlo syrosnel'ieu fal fqiu girrgunde.

kanstakt adit flan ple, tvarcaro loj unde."

Hartan nuxierrgon xeleu les xenyrlst lart nie.

我々の神、恵みのアレフィスにおいて


ハルタンは強く心のなかで叫んだ

このような者に慈悲をかけるべきなのだろうか

ヴァイフィストの誇りを失った者にもか


彼女は心の叫びから言った

「この陰謀を企てた者は何者か?

お前は不要な血を流した


しだみ餡はお前に用意されていない※1

お前のフィーマ※2はこの世界には無いだろう

皇帝領の連中も皇帝もシェーター※3もお前を許さない


ヴェフィサイトは護るべきものを持っていて

富は全ての端々に居る羸弱な民草に使うものだ

所与の事を得ぬ者は飾り気のない賛美の詩も得ない


真っ当な栄誉のために正道と信仰に沿い

国の馬※4となり、民を支えることは

デスヴェレ※5を読むより、良いことなのだ


頭に手を当ててこの世界での存在の仕方を考えてみろ

確信と真なる正道、信仰が世界を作るのだ」

ハルタンは落ちぶれきった者たちを睨みつけた

Fleneuce lususo

※1 バネアート(しだみ餡)は家族に死者が出た時に振る舞われるものであるが、敵が国に残してきた家族のために倒した側のヴェフィサイトが慣例としてバネアートを用意して家族に渡す場合があった。これを用意しないということは前にも後にも絶対に容赦せず、赦し得ないということを表している。

※2 ヴェフィス人の信仰であるフィメノーウル信仰において目指すべき意思の集合存在を指している。トーテムのようなものと考えてよいが、死ぬなどした後には自分もこれに加わり最終的にはこの世界の全てが一つの意志(Alceunten firma)となって幸福となると考えられるため、この場合は上と対比して世界も許さないということを表す。

※3 リパラオネ教の神族の一人、正義と判断を司る。前の二単語と韻を踏み修辞的効果を生むと共に正義を司る神族がお前を裁くという強い確信を表している。

※4 「藩王に忠誠を誓う誇り高き者」の意

※5 ヴェフィス語を筆記する文字のこと、ここではアレス王朝の公文書に用いられていた古ヴェフィス文語を指していると思われる。様々な知識がこの言葉で飛び交っていた時期であり、そういった知識を読むこむことを「デスヴェレを読む」と皮肉交じりに言っていたのだろう。