【注意】本当に女体になっております。今なら間に合います。
まさかそんなことが起こるなんて思ってもいなかったよ。
墨俣をいつもようにぐるりぐるりと探索していると、珍しく三日月が中傷を負った。
三日月は統率も高くここまで酷く怪我を負うのは珍しい。
レアリティが高いだけに過保護な審神者の指示により手入部屋へと連れて行く。
「本格的に世話をされてくる」
「いってらっしゃい」
黒い手を振って三日月は部屋の中へ消えた。
「手入れに失敗した!? そんなことがあるのかい?」
思わず大きな声を上げてしまい、近侍の長谷部殿を問い詰めると、長谷部殿は深い溜息を吐き説明し始める。
滅多にない三日月の中傷にどうやら審神者はかなり慌てていた様で本来手入れに使う玉鋼の代わりに鉄礬土ボーキサイトを混ぜてしまったらしい。
なぜ手入部屋にそのような物体があるんだろうか。
長谷部殿曰く多孔質アルミの鍋をみて鍛刀に使えないかと考えて試験用に取り寄せたものだという。
なんというかあの審神者らしいね。
「主とて失敗することはある。だから赦せ、石切丸」
思わず腰の刀を掴んでいたようで、やんわりと長谷部殿に止められて手を離す。
「それで三日月は?」
私にとって三日月宗近という一振りはただの仲間や兄弟ではなく使命を果たすか天命を知るまで共に在ると約した刀だった。
そんな恋刀の治癒にあたる行為が失敗といわれ、動転しないわけがない。
微妙な表情をした長谷部殿が顎で布団を指し示すと布団の膨らみがもぞもぞと動き出す。
上掛けがずれた。
「んっ、石切か?」
いつもと同じ私を呼ぶ声の筈なのに、いつもより大分高く鈴のような音で私の名が呼ばれる。
これではまるで……
「いや~、女子おなごの身体とは面白いものよ」
そこには、怪我はすっかりと治ってはいたが先ほどまでとはまったく違う三日月宗近がいた。
「三日月!? 大丈夫かい……?」
問えば、彼女は花のように笑む。
「うむ、ちょいと変化かわってしまったようだが、気分はよいぞ」
長谷部殿に手入部屋を追い出されてはや一刻。
出陣も内番も当たっておらず自室で過ごしており、いつものように隣には三日月。
但し、その身は刀剣男士ではなかった。
視線を下にずらせば女性にょしょうの象徴たる膨らみが作務衣の上衣に見て取れる。
心には影響はないのかその身が女形おなごとなっても相変わらず警戒心はなく、私に寄り添っているけれど。
「なんぞ……」
私の視線に気づいた三日月が首を捻った。
何か思い当たることがあったのかこちらを見遣りにっこり笑う。
「石切、ほれ、おぬしなら触って良いぞ」
到底刀を握っているとは思えぬ柔らかな手に手を取られ、もっと柔らかなモノに押し付けられる。
「三日月!?」
先ほどまで見ていた膨らみが手の内にあった。
初めて体験する柔らかな膨らみ。
女人というのはこれほど柔らかいのか。
「……大きいね」
感慨をこめて告げると三日月はその眉根を寄せる。
「む……これでも小振りだと思うのだが。おぬしや岩融であればもっとこう、な」
胸に大きな円を描きながら乳房を表す三日月に私は思わず苦笑する。
刀身が違うからもし私や岩融の身も変わればその様になるのかもしれないが頷くことはできなかった。
「のう、石切丸。この様な身形じゃ出陣は適わぬだろう。前に情を通じたのはいつだったか覚えているか?」
やるぞ、そう宣言した三日月が私の首へその腕を回す。
たしかに三日月は墨俣へ私は遠征へと予定が合わず、ご無沙汰気味ではあったんだけど。
答えを返す間もなく月が見えなくなった三日月の顔が目の前にあって。
ぷるんと艶めく唇に抗いきれず、深く口を吸い合うと私は三日月を押し倒していた。
掴んだハイネックという内着を裾から捲り上げると、ぷるんとした大きな白い膨らみと薄桃色の二つの突起が見えた。
いつもはないその物体に男の性かカッと熱いものが流れる。
薄桃色を指でつまむと三日月の唇から声が漏れる。
「あんっ」
「女性にょしょうの身はすごいね」
ほんの少しの愛撫で反応を返す三日月に感嘆して言うと三日月は呆れた様に返してくる。
「は、ははっ……これはおぬしが躾けたせいだろう?」
分が悪くなったのを感じ、笑ってその場を取り繕うと三日月の尖り始めた乳首を口に含んで舌で転がす。
「あっ…あんっやっ」
吸っては先に沿って舐めて濃桃色に変えていく。
含んでいるうちにより硬く舐めやすくなるものだから。
唇で食んで軽く歯をたてた。
「ふっ…んッ、アッ…」
いつもとは違う胸部が面白くて二つの形ばかりを可愛がっていたら、もぞもぞと膝を摺り合わせる三日月と目が合った。
「石ゃ……下も頼む」
強請る三日月に下履きごと作務衣のズボンをおろしてやると、下履きに透明な糸を確認して、人型を採ってから覚えた知識を思い出した。
「下もすごいね」
思わず三日月の下半身と透明な糸をじっと見てしまい、三日月から軽蔑の眼差しを感じるがこれは仕方がない気がするよ。
「これなら丁字油を使わなくても容易く入りそうだ」
思わず考えを口から零すと三日月に袖を取られる。
「石切丸」
「なんだい?」
「この身は一応乙女なのだからもっと蕩かしておくれ」
女になった三日月を抱くのは確かに初めてで、これも初夜というのだろうかねぇ。
そう考えると何だか面映い。
「分かった」
軽く脚を開けさせて、ひくひくと動く三日月の女陰に指を入れる。
ぬるついた体液の助けを借りて第二間接まで軽く飲み込むと三日月の腰が揺れる。
「アアンッ」
「三日月? まだ一本目なんだけどな!」
乙女というには反応の良過ぎる恋刀に。
言う間に二本目を入れて、ぐちゃぐちゃと掻き回していく。
男形では受け入れ慣れていたとはいえ、さすがによく解さないと辛いだろうから。
しかし参拝者が若い娘がくるような神社ではなかったためか若い女性の身がよく分からず勝手が掴めない。
いつかの出雲で聞いた地方の神降ろしの未通娘しょじょの破瓜のようなことにはならず。
三日月には未通娘おぼこのように恐怖心はないようで差し入れた指ですら奥へ奥へと誘う。
できるだけよく解そうと三日月の下半身に夢中になっていたせいで、拗ねた三日月が両腕ごとをこちらに向けて口吸いを強請る。強請られるまま三日月に身を傾けて口を吸えば幸せそうに笑って。
刀時分よりも分かりやすい肉の身の反応に私の顔も三日月と同じ様になっているかもしれない。
やがて三本を飲み込むようになった三日月の穴に私の一部は衣を濡らしすっかり勃ち上がっていた。
溢れ出る愛液を泡立てながらさらに解す。
「ああんっああッ!」
てらりと光る私を食らう花びらがぴくぴくと震えている。
親指で小さな蕾を軽く刺激すれば。
「ひぃ」
指が肉たちに締め付けられて、中からとぷっと濁った液体が溢れる。
三日月は私のよく知る顔で達していた。
いつもよりもやや儚げにみえるのはその白い膨らみのせいか。
指通りがかなりよくなった女陰から会陰を伝い、いつも交わる後孔に向けて手を進めれば、ぴしゃりと三日月に払われた。
「痛いよ!」
「今宵はそちらは禁止だぞ」
這わしていた指を仕方なく留めると三日月が笑った。
「三日後に餅を用意してもらうよう歌仙に頼んでおる」
「え?」
「なんだ、不満か?」
もうとうに失われてしまったしきたりを言い出す三日月にすごく気恥ずかしさを感じて言葉は返せず首だけ横に振ると三日月も満足そうにしていた。
刀が馬や畑の世話なんてと思っていたけど、まさかつま問いまですることになろうとはね!
刃生じんせいとは不思議なものだ。
溢れ出る体液に解しがたりないのか判断がつかないけれど三日月も具合が良いようで、腰をつかむと腹に当たるくらい勃起した我が分身を突き刺す。
頭の部分に少しだけ抵抗を感じたものの一度目の初夜よりは軽く三日月を貫くことができた。
「あっ、あああんああんん」
微かに血の匂いが混じるがそれも一興。
三日月の表情を確認してゆっくり腰を動かせば肉と肉が擦れ合う音がして、己の使命も刀の本分を忘れそうになる。
それほど幸福と快感を与えてくれる恋刀に溺れていく。
「ぃ、石切?」
ひたすら突いていたせいか三日月が心持ち不満げに尋ねてきた。
「そんなにこれが気に入ったか?」
「確かに。胸部は女形のほうが、あ、いや! そうではなくて」
剥れる三日月の髪を撫でて口を吸う。
三日月は暫く私を横目で見られていたがすぐに擦り寄ってくる。
抱きしめたとき常とは異なり柔らかな肉を感じた。
そういえば今の身は男と女。付喪神に子が生せるのかわからないけど。
いつもと同じように高みを目指していたけれど、中に放たぬよう腰を引けば三日月の長い脚で引いた腰を寄せられる。
ぐちゅっと音がして挿入が進めば、温かくてぎゅうぎゅうの感覚に私ももう限界だった。
ぴたりとはまっている筈なのに三日月の中が更にぎゅと締まって私は白き子種を三日月に注ぎ込んでしまった。
「アッアッアッ!」
「!」
お互い達してそのまま気をやるかと思った三日月が私を見てその腹を撫でて笑う。
「はははっ、こんなに精を中に出されてはやや子を孕んでしまうな?」
そういいつつ、私の腰を離さない三日月に何とも言い表せられない想いが沸いて出でて。
抜く間もなく再び三日月を押し倒したのは私のせいではないといいたい。
三日後に食べた餅の味は美味しかった。