霧島山  神話と火山の連峰

宮崎県  韓国岳1,700m、高千穂峰1,573m 2005年7月1日

    白鳥山1,363m 2013年8月17日

(霧島山)日本百名山

(高千穂峰)日本二百名山

(韓国岳、高千穂峰、白鳥山)九州百名山

468

緑の草原が広がる九重

巨大なカルデラの阿蘇

祖母山の原始の自然

神が宿る火山、霧島山

開聞岳と青き海

そして南海の九州最高峰、宮之浦岳

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(2005年7月1日)

御鉢の端らしき細尾根を進み、少し下ってから高千穂への登り。強風のなかを9:56山頂。一番高いところに天逆鉾(あまのさかほこ)が立っている(*2)。神話の世界の一角を垣間見た。

12:04えびの高原出発。ガスと風で全く見えないが、それでも登っている人はいる。しばらく樹林の中の登りだったが、13:04、5合目からは岩場となる。左に崖。13:41韓国岳頂上。大きな一等三角点に感動。去りがたい頂上だが、周囲は何も見えない。帰路につく。

(2013年8月17日)

霧島に南から近付き、まず高千穂峰が見えてくる。頂上はやや雲をかぶっているが、左に御釜、右にも肩を出したその姿は間違いない。天孫降臨の神の山。道端に止めてしばし眺める。

白鳥山への登りの登山道となり、だいぶ高度が上がったところで視界が開ける。背後に韓国岳の全景が見える。中央の巨大な噴火口とそれを囲む頂上尾根。北側が大きく開き、東西の尾根が二つの山に見えていたのだ。なんと雄大な火山の景観だろう。

白鳥山の頂上稜線は裸地になっていて、登っていくとアンテナがあり、その先、白紫池と韓国岳が正面に見える位置に白鳥の頂上があった。18時の夕日で韓国岳のみが明るく見えており、その周囲には薄く雲がかかっている。幻想的な風景。韓国の右手の一段低い台地には大浪池があるようだ。

(2019年11月6日)

鹿児島空港から飛び立つと眼下にあの高千穂峰が見えていた。均整のとれた美しい姿。あの頂上に立ったのはもう14年前。

 背後に韓国岳の全景が見える。中央の巨大な噴火口とそれを囲む頂上尾根。北側が大きく開き、東西の尾根が二つの山に見えていたのだ。なんと雄大な火山の景観だろう。
 高千穂峰が見えてくる。頂上はやや雲をかぶっているが、左に御釜、右にも肩を出したその姿は間違いない。天孫降臨の神の山。道端に止めてしばし眺める。
 鹿児島空港から飛び立つと眼下にあの高千穂峰が見えていた。均整のとれた美しい姿。あの頂上に立ったのはもう14年前。
 高千穂峰頂上: 一番高いところに天逆鉾(あまのさかほこ)が立っている
 韓国岳頂上
 アナグマ?タヌキ?
(2005年7月1日)  8:09 高千穂河原発  9:56 高千穂峰・・・・・・・・・・・・・・・・登り1時間47分11:08 霧島神社古宮址11:14 高千穂河原・・・・・・・・・・・・・・往復3時間5分12:04 えびの高原発13:41 韓国岳・・・・・・・・・・・・・・・・・・・登り1時間37分14:50 硫黄山15:11 えびの高原・・・・・・・・・・・・・・・・往復3時間7分(2013年8月17日)17:38 えびの高原発18:08 展望台18:25 白鳥山・・・・・・・・・・・・・・・・・・登り48分18:28 白鳥山発18:38 北展望台18:47 白紫池(びゃくし)19:12 えびの高原・・・・・・・・・・・・・・・往復1時間35分

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(2005年7月1日)

ホテルの駐車場を朝出せるのは7:00と聞いていたが、6:00に出られた。前日より天気悪化。霧島山も全く見えない。高千穂峰から韓国岳まで縦走したかったが、諦め、別々に登ることにする。まず高千穂河原を8:09出発。高千穂峰の登山口には御鉢の噴気への注意書。「古宮址天孫降臨神籬(ひもろぎ)斎場」の案内(*1)があり、下山時に古宮址に寄ってみる。

(*1)古宮址天孫降臨神籬(ひもろぎ)斎場: 日本で最も古い書物である古事記・日本書紀に霧島神宮の御祭神瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)が「襲(そ)の高千穂の峯に天降ります」と記してあるように、高千穂峰は神様の宿る山として古へより多くの人々の崇敬を集めてきました。ここ高千穂河原は分暦元年(1234年)まで霧島神宮のあった処です。霧島山の大噴火により社殿を田口にお移ししておりますが、高千穂河原は神籬斎場として現在も祭祀が継続されており、特に十一月十日には天孫降臨御神火祭が峰の頂上と斎場で斎行されております。この鳥居より五百米先です。どうぞご参拝ください。国立公園内ですので、環境美化と動植物保護にご協力願います。霧島神宮

苔むした古い石段は滑りやすい。やがて瓦礫の坂となり、これまた登りにくい。下にレインウェア、上は半袖のスタイル。ガスに強風。視界10mくらい。御鉢の端らしき細尾根を進み、少し下ってから高千穂への登り。横木が並べてあるが、かなり急。強風のなかを9:56山頂。「天孫瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)降臨之霊峰」の大きな石碑が山頂の手前にあり、一番高いところに天逆鉾(あまのさかほこ)が立っている(*2)。天逆鉾は高台の上で、周囲はロープで囲まれているのでよく見えなかったが、神話の世界の一角を垣間見た。長居はできないのですぐに戻る。帰りは向かい風。それでも登りで二人、下りで5~6人に会う。途中、雨が降り出し、上着を着る。駐車場まで降りると雨も上がり、中学生らしき団体がジャージ姿で登ろうとしている。大丈夫かな。ビジター・センターに入り、鳥の鳴き声を聞く。ブッポウソウというのはブーブー言っていた。

(*2)天逆鉾(あまのさかほこ)は霧島連山の主峰で瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)が天孫降臨したとされる高千穂峰(標高1574m)の山頂に突き立てられている霧島東神社の社宝で、日本三奇の一つとされている。この天逆鉾は『天上界のイザナキとイザナミの夫婦神が日本列島を作るために大地に突き刺しかき混ぜた「天沼矛(あめのぬぼこ)」であるとか、高千穂峰に天孫降臨した瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)が持っていた鉾が天逆鉾であり、国家平定のために使われた後、二度と使われることがないようにとの願いをこめて鉾を山頂にさかさに立てたものであるとする説など、様々な説があり、いずれが真相かは分かっていない。(日本秘境探訪)


えびの高原に向かう。駐車場で410円払い、端に停める。12:04えびの高原出発。最初は舗装歩道を歩き、硫黄山のところから右折して登山道に入る。ガスと風で全く見えないが、それでも登っている人はいる。上から5~6人、下から2人に追い越された。しばらく樹林の中の登りだったが、13:04、5合目からは岩場となる。左に崖。13:41韓国岳頂上。大きな一等三角点に感動。去りがたい頂上だが、周囲は何も見えない。帰路につく。帰りは分岐から硫黄山に寄ってみる。週回路を辿るが、頂上へは達していない。道を外れてみたが、外れてはいけなかったようだ。黄色い硫黄の跡。15:11駐車場。食堂で地鶏を食べる。悪くない。順序が逆だが、それから温泉へ。からくに荘というのがあったので入る。300円。露天は休業中だったが、すごく熱くてok。でも、えびの高原経由で戻っていくと、もっと大きな温泉がいくつもあった。夕刻ホテルに着いてビールを飲んでいると寝てしまう。21:00頃起きて食事。ウィンブルドン男子準決勝フェデラー対アンディ・ロディック(オーストラリア)を見る。


(2013年8月17日)

霧島に南から近付き、まず高千穂峰が見えてくる。頂上はやや雲をかぶっているが、左に御釜、右にも肩を出したその姿は間違いない。天孫降臨の神の山。道端に止めてしばし眺める。8年前に登った時はガスで全く見えなかった。道は林の中に入り、しばらく眺望はなくなる。この道は8年前にも通ったはず。新燃荘のあたりで視界が開け、東に見えていたのは新燃岳だろうか。煙は出ていないが、中央のドームは噴火でできた新しいピークだろうか。新燃荘は脇道に入った先だが、その先の道は通行止め。元の道に戻ってえびの高原に向かう。えびの高原に近付くと、今度は韓国岳が見えてくる。8年前にはガスのため、この山の姿も見ていない。山が二つ並んでいるように見える。大きな駐車場に着き、トイレで着替えて準備。ここからも韓国岳は二つの山に見えており、登ったのは手前の山のはず。奥の山は何だろう(中央の爆裂火口のためにそのように見えていたようだ)。

池巡り自然探勝路というコースに向かう。途中でアナグマのようなのを見るが、タヌキだったかもしれない。案内図を見ると、前回は不動池と硫黄山というのに行ったと思う。今回は白紫池(びゃくし)と白鳥山に向かう。この他に六観音御池、甑岳というのがあるが、今回は時間がないのでパス。石積みの広い階段に整備された遊歩道の途中に展望台があったが、展望はいまいち。そこから更に階段を登っていくと、樹間に韓国岳が見え、二つの山の奥に吊尾根のようなのが見える。韓国岳の巨大な噴火口を斜め下から見ているため、山が二つあるように見えているようだ。階段を登り切った林の中に分岐があり、右が白紫池、左が白鳥山、とあるので左に進む。

白鳥山への登りの登山道となり、だいぶ高度が上がったところで視界が開ける。背後に韓国岳の全景が見える。中央の巨大な噴火口とそれを囲む頂上尾根。北側が大きく開き、東西の尾根が二つの山に見えていたのだ。なんと雄大な火山の景観だろう。西の尾根の最高点が山頂と思われる。8年前に登ったときはガスで視界はなかった。次に、東の眼下に六観音御池が見えてくる。大きな火口湖。その向こうに台形の甑岳1,301m。ずいぶん近く見えるが、実際は離れているようだ(約4㎞)。やがて第2パノラマ展望台というのに着き、それらの池や山の名称が分かる。夷守岳(ひなもり)1,344mというのもずっと東にあるようだ。白鳥は行く手に夕日を背景に黒く見えており、平らな頂上にアンテナが見える。白紫池は、そこからはわずかに湖面が見えるのみ。

人もいないようなので、アイポッドとキューブスピーカーを起動し、ホールズワースを聞きながら白鳥に向かう。白鳥山の頂上稜線は裸地になっていて、登っていくとアンテナがあり、その先、白紫池と韓国岳が正面に見える位置に白鳥の頂上があった。18時の夕日で韓国岳のみが明るく見えており、その周囲には薄く雲がかかっている。幻想的な風景。韓国の右手の一段低い台地には大浪池があるようだ。マップを見ると三等三角点とあるので探してみると、東側の潅木に囲まれた狭いところに三等三角点があった。頂上から東に進み、白紫池から周回するコースに進む。少し東に下ったところに北展望台というのがあり、甑岳と六観音御池を見下ろす。

更に下る途中で、六観音御池への分岐があったが、20分かかるとあり、止めておく。白紫池に着くと、コンクリの堤防の休憩所があり、堤防の向こうに大きな池と黒いシルエットの白鳥山。休憩所には大きな小屋もあった。まだ明るいうちに駐車場に戻る。周囲には、キャンピングカーなどで宿泊する人たちがたくさんいて、夕食の準備などで賑やか。着替えをして出発するときには、もう真っ暗になっていた。えびの高原を下る途中、白鳥温泉というのがあり、風呂に入っていく。カーナビには入ってなかったと思うので、見つけられたのはラッキー。

(2005年7月1日)

高千穂峰への道標

注意書き

高千穂峰の登山口には御鉢の噴気への注意書。

「古宮址天孫降臨神籬(ひもろぎ)斎場」の案内

日本で最も古い書物である古事記・日本書紀に霧島神宮の御祭神瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)が「襲(そ)の高千穂の峯に天降ります」と記してあるように、高千穂峰は神様の宿る山として古へより多くの人々の崇敬を集めてきました。ここ高千穂河原は分暦元年(1234年)まで霧島神宮のあった処です。霧島山の大噴火により社殿を田口にお移ししておりますが、高千穂河原は神籬斎場として現在も祭祀が継続されており、特に十一月十日には天孫降臨御神火祭が峰の頂上と斎場で斎行されております。この鳥居より五百米先です。どうぞご参拝ください。国立公園内ですので、環境美化と動植物保護にご協力願います。霧島神宮


高千穂登山口


霧の道を行く


尾根道


「天孫瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)降臨之霊峰」の石碑


高千穂峰頂上の逆鉾


 「霧島の火山」の案内

霧島火山の歴史は古く、火山活動は約七百万年くらい前に始まったといわれています。高千穂峰、中岳、韓国岳、大浪池などはおおよそ一万年前にできたもので、なかでも新燃岳や御鉢がもっとも新しく、新燃岳は昭和34年(1959年)にも爆発を起こし、多量の火山灰を降らせ、いまでも水蒸気を出しています。このように霧島火山は古い火山と新しい火山からできており、現在の姿を作りました。霧島山は韓国岳や高千穂峰を中心に23座の火山からできています。山頂にはそれぞれ火口があり、完全な火口が15、水の溜まった火口湖が10もあり、ちょうど月の表面を見るようなすばらしい風景をみせてくれます。

この後、新燃岳では2011年に溶岩ドームを作る大きな噴火があり、その後も小噴火を繰り返している。(wikipedia等より)

霧島神社古宮址


霧島神社古宮址の鳥居


 

えびの高原の広い駐車場


韓国岳登山口


韓国岳の頂上


韓国岳の一等三角点


硫黄山付近


硫黄山の頂上付近


不動池


霧島連峰のイラスト図


 

シカ

 


からくに荘の標識


(2013年8月17日)

 

高千穂峰

 

高千穂峰


天孫降臨への道


新燃岳


 韓国岳と新燃岳

 

えびの高原から見る韓国岳


池巡り自然探勝路案内図


えびの高原の植物


 

アナグマ?タヌキ?

 


えびの高原の動物たち・・・・・タヌキはいるけどアナグマはない


 甑岳、六観音御池と韓国岳

白鳥山と白紫池(びゃくし)

 


韓国岳


韓国岳の頂上部


白鳥山頂上のアンテナ


白鳥山頂上から韓国岳


 雲を引く韓国岳と白紫池

白紫池の案内

白鳥山の南東側に生じた火山の火口にある直径250mの浅い火口湖です。この火口から流れ出した溶岩は東側にある六観音御池にせり出すように分布しているので、六観音御池よりも白紫池の火山が新しいことがわかります。火口のそばではベースサージ堆積物が見られるので、激しいマグマ水蒸気噴火が発生したことが推測されます。水深が浅いので冬場は凍結いて天然のスケート場として利用されていましたが、現在は利用されていません。

夕陽


(2019年11月6日)

 鹿児島空港から見る霧島連峰: 白鳥山、韓国岳、獅子戸岳、新燃岳、中岳、高千穂峰

 飛行機から見る霧島連峰: 白鳥山、大浪池、韓国岳、獅子戸岳、新燃岳、中岳、御鉢、高千穂峰

 

高千穂峰

鹿児島空港から飛び立つと眼下にあの高千穂峰が見えていた。均整のとれた美しい姿。あの頂上に立ったのはもう14年前。