乗鞍岳 3,026mからの滑走

岐阜県  乗鞍岳(剣ヶ峰3,026m、蚕玉岳(こだま)2,980m)  2006年3月25日

    乗鞍岳(剣ヶ峰3,026m、大日岳3,014m、蚕玉岳(こだま)2,980m) 2014年5月2日

日本百名山

492

(2006年3月25日)

どこに停めるか迷ったが、やはり国民休暇村の駐車場に停め、リフトの前に並ぶ。リフトに乗ると正面に乗鞍!今日はなんとしても登らねば。

ツアー・コースをシールで登っていくとやがて行く手に真っ白な乗鞍が現われる。空は真っ青に晴れ、素晴らしい天気!元気なパーティが先に行く。

穂高は岳沢の上に奥穂高と前穂高が絶妙のアーチを架けている。その左奥には槍ヶ岳。すばらしい景観。

最初から朝日岳へは向かわず、朝日と蚕玉の間のあたりから蚕玉へ登って行く。東側を回り込んだところが蚕玉岳の頂上。向かいには頂上噴火口(権現池)が大きい。それを剣ヶ峰、大日がとりまく。

剣ヶ峰へは西側から回り込んで頂上。祠があり、南の正面には御岳が白く光る。少し左に傾き、いくつもの峰がある大きな頂上。

乗鞍の全景も写し収め、ついに滑降の時が来る。休んでいたその場でスキーをつけて滑り始める。真下に広い斜面が広がっているのを確かめ、自然とターン開始。アイスバーンぎみだが、デコボコは無く、全く気持ちよくターンできる。ブレーキをかけすぎるとスキーがガタつくので早めにジャンプターンしていく。足が疲れて一息ついた時はもう頂上はオーバーハングの向こうで見えなくなっていた。

(2014年5月2日)

三本滝駐車場に着くと、もう数十台が来ており、バスを待っていた。バスの前にやってきた係員からチケットを購入し、やってきたバスに乗り込む。

位ヶ原には風が吹いており、除雪された車道の少し先で右手の雪壁の隙間から雪原末端に上がり、北東方向に徒歩で登る。バスに乗っていた大勢の人たちがいっせいに雪原末端から雪原斜面を登っていく。

大日岳の頂上はほとんど雪で埋まっており、最高点にあった岩場と宝剣のようなもののところで大日岳頂上を認定。

剣ヶ峰頂上の東側に回り、祠にお参り。腰を下ろして休憩し、ゆっくりホットレモンを飲む、周囲も休憩の人たちでいっぱい。

前回2006年と同様、頂上でスキーを履き、滑走開始。今回はガスでルートが見えない。南東から北東に尾根を超すとき、岩場の隙間の急斜面を滑降。岩場を下ったあたりから視界が開け、青空も見えてくる。

雪原から剣ヶ峰を見上げると、北東斜面と南東斜面の間に班のような大きな岩場がある。今日滑ったのはその岩場の上の狭い隙間で、少しショートターン滑走して岩場の真下に出たところから南東斜面をトラバースした。乗鞍岳・剣ヶ峰3,026mからの豪快な滑走。


 ツアー・コースをシールで登っていくとやがて行く手に真っ白な乗鞍が現われる。空は真っ青に晴れ、素晴らしい天気!元気なパーティが先に行く。
 雪原から剣ヶ峰を見上げると、北東斜面と南東斜面の間に班のような大きな岩場がある。今日滑ったのはその岩場の上の狭い隙間で、少しショートターン滑走して岩場の真下に出たところから南東斜面をトラバースした。乗鞍岳・剣ヶ峰3,026mからの豪快な滑走。
 穂高は岳沢の上に奥穂高と前穂高が絶妙のアーチを架けている。その左奥には槍ヶ岳。すばらしい景観。
 南の正面には御岳が白く光る。少し左に傾き、いくつもの峰がある大きな頂上。
背後に見る剣ヶ峰
三本滝バス停に向かって最後の滑走
 剣ヶ峰頂上の東側に回り、祠にお参り。腰を下ろして休憩し、ゆっくりホットレモンを飲む、周囲も休憩の人たちでいっぱい。
(2006年3月25日)  8:30 (休暇村リフト乗車)  9:03 リフト・トップ発、シール12:11 アイゼン13:27 蚕玉岳(こだま)2,980m13:48 剣ヶ峰3,026m・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・リフト・トップから4時間45分14:10 剣ヶ峰発14:59 リフト・トップ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・往復5時間56分15:34 (休暇村P)
(2014年5月2日)  8:30 (三本滝バス停、バス乗車)  9:19 位ヶ原バス停発  9:30 雪原に上がる、シール10:41 アイゼン11:54 蚕玉岳(こだま)2,980m12:08 剣ヶ峰3,026m・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・位ヶ原バス停から2時間49分12:39 大日岳3,014m13:09 剣ヶ峰13:25 剣ヶ峰発、滑走14:01 リフト・トップ14:15 三本滝バス停・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・位ヶ原バス停から周回4時間56分

***************************

(2006年3月25日)

晴の予報となったこの日に乗鞍へのリベンジに賭ける。志賀高原から乗鞍まで3時間とみて5:00amに出発するため、前日にホテルを精算し、オニギリをもらう。(前日、寒い夕食で歯が痛む)深夜テレビをつけるとジョン・レノンのギブ・ピース・ア・チャンスのドキュメンタリー。翌日は快晴の予感。ザックをしょい、トラベルザックを肩にかけ、スキー靴バッグとスーツバッグを左手に、通勤バッグを右手に持って長い廊下を歩く。よせばいいのにコンビニでパンを買って食べてしまう。高速に乗る手前では斑尾、妙高、黒姫が顔をそろえ、高速に乗ってからは飯縄に高妻、北アルプスが見えてくる。こんなにはっきり見えたのは初めて。トンネルを抜けてから、北アルプスの南半分のまん中に立っていたピラミッドは常念であった。早めに着きそうだったので、鉢盛山の林道入口らしき箇所をカーナビ・マーキングする(・・・違っていた)。ゲートらしきものもなし。ダムのすぐそばではある。意外と道はすいていて、どこに停めるか迷ったが、やはり国民休暇村の駐車場に停め、オニギリを2/3食べる。また4,000円の一日券を買い、8:30までリフトの前に並ぶ。リフトに乗ると正面に乗鞍!今日はなんとしても登らねば。この日はシールとスキーアイゼンをつけ、最初から上着を腰に巻き、スキー帽をタオルに替える。トレースは堅く固まっており、腐りそうな雰囲気である。

ツアー・コースをシールで登っていくとやがて行く手に真っ白な乗鞍が現われる。空は真っ青に晴れ、素晴らしい天気!元気なパーティが先に行く(でも、最終的には、魔利支天の北側に登っていってしまった)。頂上を目指す人たちも遅くはない。林を抜けたところで10:30。第一回休憩。寒くなってきたので上着を着、スキー帽にする。ここからは大雪渓で、肩の小屋は真正面。コロナ観測所があるのは魔利支天岳(*)で、火曜はどうもここの北側に登ってしまったらしい。左手にはピークが3本立っていて、一番奥と思っていた剣ヶ峰は実は一番手前だった。(よって、一番手前から取り付いて登るのが一番早いことになる)先行パーティは肩の小屋よりも左手の斜面に向かって行くので、そちらのトレースを選んで進む。右手(北)には穂高とその手前に焼。穂高は岳沢の上に奥穂高と前穂高が絶妙のアーチを架けている。その左奥には槍ヶ岳。すばらしい景観。肩の小屋の左手の斜面を少し登ったところでアイゼンに切替える。またも遅きに失した切替えで、傾斜のあるポジションは最悪だが、仕方ない。もっと悪くなる前に決断し、少々の無理は惜しまない。アイゼンにすると格段にスピードにぶる。少し登った先の傾斜の緩んだところで休憩2回目。12:00。テレモスのコーヒーを一回飲む。先行パーティの踏跡を辿ってゆっくり行くと、ピッケルとスティックの登山者に抜かれる。

(*)摩利支天岳のコロナ観測所: コロナ観測は2010年に終了し、その後は乗鞍観測所として研究継続。

最初から朝日岳へは向かわず、朝日と蚕玉の間のあたりから蚕玉へ登って行く。大雪渓を振り返ると、剣ヶ峰の麓から登って行く人々が見える。上を見ると頂上近くまで登っている人も。ここにして初めて、このピークが剣ヶ峰であると確信。東側を回り込んだところが蚕玉岳の頂上。向かいには頂上噴火口(権現池)が大きい。それを剣ヶ峰、大日がとりまく。後ろの朝日との間には深い鞍部。前年はあそこで断念した。無理もない。剣ヶ峰を見ると頂上からスキーでダイレクトに滑り降りている人がいる(ただし、ターンせずにゆっくり滑っている)。「よし」とその気になって最後の登り。登山路をスキーで降りてくる人もいたが、もったいない。剣ヶ峰へは西側から回り込んで頂上に到達。祠があり、南の正面には御岳が白く光る。少し左に傾き、いくつもの峰がある大きな頂上。それを背景に写真をとってもらう。祠の東側から裏手に回ると斜面を前に数人が準備、乗鞍の全景も写し収め、ついに滑降の時が来る。一応、ゴーグルをつける。休んでいたその場でスキーをつけて滑り始める。真下に広い斜面が広がっているのを確かめ、自然とターン開始。アイスバーンぎみだが、デコボコは無く、全く気持ちよくターンできる。ブレーキをかけすぎるとスキーがガタつくので早めにジャンプターンしていく。足が疲れて一息ついた時はもう頂上はオーバーハングの向こうで見えなくなっていた。

このまま降りていってもいいが、やや東寄りのルートに移ってゆき、滑降を繰り返しながら降りて行く。きれいに雪煙があがっているのが滑っていても分かる。ところどころデコボコがあるが、なめらかな一枚バーンが長く下まで続いているのがあり、そこを選んで麓まで達する。頂上を振り返ると、頂上付近で雪煙をあげながらターンしている二人が見える。あんな感じで滑っていたのかな。蚕玉の斜面を滑っている人もいる。大雪渓に入るとデコボコ斜面となり、なるべく平坦なところを選んで滑る。林に入り、「最後の穂高」を見ようと思って腐った斜面を北側に入り込み、戻るのに苦労。普通のジャンプターンではスキーがひっかかってしまう。ツアールート手前でブッシュにひっかかって転倒。かっこ悪い。ルート内は腐り雪に堅いトレースがついており、これまた滑りにくい。無理矢理のジャンプターンで進むがすごく疲れる。スタックしているパーティを追い越し、休み、ゴーグルをたびたび外してメガネの曇をとる。最後は両足加重の新雪滑りの要領となる。スキー場最上部の圧雪ゲレンデにやっと戻り、ザックを降ろし、上着を脱ぎ、ゴーグルをサングラスに替える。この後、一応一番下まで滑り降り、リフト2本に乗って三本滝まで戻る。夕日の乗鞍。

まだ16:00前なのでレストハウスで休むことも考えたが、足も疲れているし、切り上げることにする。500円で休暇村の風呂につかる。メトロポリタン満室のため、サンルートをとる。

 

(2014年5月2日)

翌朝、4時頃に目覚めると青空が見えている。それは次第に広がり、道の駅を出る頃には真っ青な青空が広がる。しまった、涸沢を降りてきたのは失敗だった、と思う(が、そうでもなかった)。乗鞍の位ヶ原まで登るバスが出るのは8:18とマップにあるので、道の駅を7時に出る。昨日はあんな雨模様だったのに、今日はこんなに晴れるとは。行く手に真っ白な乗鞍が見えてきた。あれなら雪は十分にありそうだ。隣の大日岳まで行けるだろう。剣ヶ峰周辺は見えているが、北のピークには雲がわずかにかかっている。三本滝駐車場に着くと、もう数十台が来ており、バスを待っていた。隣の車の人にバス料金を聞くと、片道1,250円。バスは8:45で、連休中には7:45もあり、それを期待した人もいたようだ。車の中で少し時間をつぶし、バスの前にやってきた係員からチケットを購入し、やってきたバスに乗り込む。駐車場の全員を乗せるためにバスはあと2台やってきて、3台目がやってくるまで待ち、出発となる。この間に渡された登山カードを記載。

駐車場は暑かったが、位ヶ原には風が吹いており、レインウェアの上下を着込み、トイレに寄ってから出発。2005年に道を間違えているので、先行せずに他の人の後をついていく。除雪された車道の少し先で右手の雪壁の隙間から雪原末端に上がり、北東方向に徒歩で登る。シールで登っている人もいるが、徒歩の踏跡がしっかりついているので、徒歩の方が早いだろう。バスに乗っていた大勢の人たちがいっせいに雪原末端から雪原斜面を登っていく。ルートは数本。ほとんどがスキーかボード。登山の人もいる。軽装の人たちは雪原まで。位ヶ原山荘で過ごすのだろう。位ヶ原から雪原末端までは乗鞍は見えない。雪原斜面を登っていくと左上部に乗鞍の一角が見えてくる。2005年にはここから右上に見える、より近いピークを目指してしまった。今回は斜め左にルートを取り、乗鞍のやや右に向かう。やがて広大な雪原中央に出る。雪原のど真ん中にあのトイレがあり、そこで休憩を取っている人たち。

トイレ小屋を少し過ぎたあたりでアイゼンを装着。早い人たちに追い越され、遅い人はトイレのところで追い抜き、周囲の人口密度はだいぶまばらになった。しかし、広大な雪原から乗鞍の尾根まで、豆粒のような人たちがたくさんいる。バスに乗らず、三本滝から歩いてきた人もいるようだ。稜線への長い登りの途中で、稜線付近にガスが湧いてくる。青空になったり、ガスで隠れたり。右手上部には摩利支天岳と観測所建物(*)、その下に大きな山小屋。いずれも2005年に訪れている。すぐ左に、カットを切りながら急斜面を登るスキーヤー。そして稜線に到達。稜線の正面に剣ヶ峰があり、その右手に大日岳。右下には火口湖(権現池)があるはずだが、ガスで見えていない。剣ヶ峰に向かって稜線を登ると、まず蚕玉岳に着く。蚕玉岳から剣ヶ峰の間はガスが立ち込め、稜線はスキーヤーに譲り、稜線西をトラバースする夏道を辿り、頂上西に立つ鳥居のところから剣ヶ峰に到達。ザックを鳥居のところに下ろし、すぐに大日岳に向かう。

スキーを置いて行ったのは、コルまでが急な岩場になっていたためで、稜線南東の踏跡からはとても下れそうもない。しかし、稜線南西側をなんとか下れそうだ。そして、登り返しがしんどそうな急斜面を下ってコルに向かうと、なんと、南斜面を登ってくるスキーヤーが二人。その二人はそこから滑って行ったようだ。コルから大日岳への登りは急な雪斜面で、スキーで滑らなかったのが残念。なお、剣ヶ峰の南斜面には雪がついており、次回はそこを滑ってコルに下り、大日からもスキーで下るプランが良いだろう。大日岳の頂上はほとんど雪で埋まっており、最高点にあった岩場と宝剣のようなもののところで大日岳頂上を認定。大日岳からコルに下り、剣ヶ峰に登り返していると、また南斜面を登ってくるスキーヤーがいた。剣ヶ峰に着き、そこにいた人に写真を撮ってもらうが、バックは白い霧。剣ヶ峰頂上の東側に回り、祠にお参り。腰を下ろして休憩し、ゆっくりホットレモンを飲む、周囲も休憩の人たちでいっぱい。

前回2006年と同様、頂上でスキーを履き、滑走開始。今回はガスでルートが見えない。剣ヶ峰からのルートは大きく北東と南東に分かれ(前回は南東を滑ったと思う)、最初は北東、南東、尾根を越えて北東、トラバースして南東、と何度もいったりきたりした、南東から北東に尾根を超すとき、岩場の隙間の急斜面を滑降。岩場を下ったあたりから視界が開け、青空も見えてくる。斜面を登っている人、上の斜面を下ろうとしている人。このとき初めて穂高を見るが、岳沢は見えていたが、頂上稜線は雲の中だった。周囲は青空だが、穂高の頂上は雲の中のようだ。南東斜面の南尾根の末端近くにスキーヤーが一人。その尾根沿いにショートターン滑走し、雪原に下る。雪原から剣ヶ峰を見上げると、北東斜面と南東斜面の間に班のような大きな岩場がある。今日滑ったのはその岩場の上の狭い隙間で、少しショートターン滑走して岩場の真下に出たところから南東斜面をトラバースした。南尾根にショートターントレースが二つ見えるが、私の滑走トレースはそれらよりも右のもので、トラバース・トレースと上部の細かいショートターン、下部のやや広めのショートターントレースが確認できる。乗鞍岳・剣ヶ峰3,026mからの豪快な滑走。広大な雪原のトレースを辿り、ツアーコースへの標識を発見。2005年にはこれが分からず、スキーで下れなかった。背後に雲から抜け出ようとしている剣ヶ峰。

ツアールートの入口は広いがやや急で荒れた斜面になっており、ボーダー二人が滑るのをためらっている。八甲田を滑っている私にとってはそれほどでもない。トレースは望めないが、ショートターンで荒れた斜面を軽快に滑走。2006年に2度滑った林の中のツアーコースとなる。2006年の2度目は、春の乾いた雪で思うように滑れなかったが、今回は春雪用のワックスも塗ってあり、春雪のブレーキにも体が反応。リフト最上部のすぐ上にある狭い急斜面のところで慎重に滑っているスキーヤーを追い抜き、急斜面をモグル・ターンで下る。リフトの右(南)を行くべきところを左に入ってしまい、雪のない草の上を少し歩く。その下にはバスの車道が2回横切っており、スキーを外して車道を横断し、最後の斜面を滑って三本滝駐車場に着く。駐車場は夏の様相。上2枚を着替え、スキーを拭いて春雪ワックスを塗る。翌日は御岳に行くことにし、田ノ原をカーナビ入力して駐車場を出発。駐車場で、ブーツを拭いている人がいた。スキーだけでなく、ブーツも手入れすべきだろう。

以前に寄った記憶のある休暇村の温泉に寄っていく。混んでいるかと思ったが、それほどでもなかった。

乗鞍バス1,250円 8時45分(この日は3台)、連休中は7時45分もある。休暇村・天峰の湯600円、11:00~17:00

(2006年3月25日)

 見えてきた乗鞍岳

意外と道はすいていて、どこに停めるか迷ったが、やはり国民休暇村の駐車場に停め、オニギリを2/3食べる。また4,000円の一日券を買い、8:30までリフトの前に並ぶ。リフトに乗ると正面に乗鞍!今日はなんとしても登らねば。この日はシールとスキーアイゼンをつけ、最初から上着を腰に巻き、スキー帽をタオルに替える。トレースは堅く固まっており、腐りそうな雰囲気である。

 

乗鞍岳

 

リフトに乗る


リフト・トップからシール歩行

ツアー・コースをシールで登っていくとやがて行く手に真っ白な乗鞍が現われる。空は真っ青に晴れ、素晴らしい天気!元気なパーティが先に行く(でも、最終的には、魔利支天の北側に登っていってしまった)。頂上を目指す人たちも遅くはない。林を抜けたところで10:30。第一回休憩。寒くなってきたので上着を着、スキー帽にする。

 

見えてきた穂高連峰

 


中央アルプス


行く手の乗鞍岳


雪原のミラーと剣ヶ峰


 

アイゼンに変える

 


摩利支天岳のコロナ観測所

(*)摩利支天岳のコロナ観測所: コロナ観測は2010年に終了し、その後は乗鞍観測所として研究継続。

 

剣ヶ峰への登り


穂高連峰と眼下の大斜面


槍ヶ岳と穂高連峰


剣ヶ峰


蚕玉岳(こだま)の頂上標識


 蚕玉岳から西の景観: 大日岳、屏風岳、権現池、白山、朝日岳

 

白山

 


剣ヶ峰


剣ヶ峰の頂上標識


剣ヶ峰頂上の祠

最初から朝日岳へは向かわず、朝日と蚕玉の間のあたりから蚕玉へ登って行く。大雪渓を振り返ると、剣ヶ峰の麓から登って行く人々が見える。上を見ると頂上近くまで登っている人も。ここにして初めて、このピークが剣ヶ峰であると確信。東側を回り込んだところが蚕玉岳の頂上。向かいには頂上噴火口(権現池)が大きい。それを剣ヶ峰、大日がとりまく。

 

剣ヶ峰頂上の私


御岳


中央アルプス


 剣ヶ峰から西の景観: 大日岳、屏風岳、権現池、白山、朝日岳、蚕玉岳、摩利支天岳、黒部五郎岳、薬師岳、笠ヶ岳、槍ヶ岳、奥穂高岳

 剣ヶ峰から北の景観: 摩利支天岳、恵比寿岳、黒部五郎岳、薬師岳、笠ヶ岳、焼岳、奥穂高岳、前穂高岳、位ヶ原

 剣ヶ峰からの滑走、正面は摩利支天岳

このまま降りていってもいいが、やや東寄りのルートに移ってゆき、滑降を繰り返しながら降りて行く。きれいに雪煙があがっているのが滑っていても分かる。ところどころデコボコがあるが、なめらかな一枚バーンが長く下まで続いているのがあり、そこを選んで麓まで達する。

真下から見上げる剣ヶ峰

 


背後に見る剣ヶ峰


戻ってきたリフト・トップ


スキー場から見る剣ヶ峰

まだ16:00前なのでレストハウスで休むことも考えたが、足も疲れているし、切り上げることにする。500円で休暇村の風呂につかる。メトロポリタン満室のため、サンルートをとる。

(2014年5月2日)

 剣ヶ峰

翌朝、4時頃に目覚めると青空が見えている。それは次第に広がり、道の駅を出る頃には真っ青な青空が広がる。しまった、涸沢を降りてきたのは失敗だった、と思う(が、そうでもなかった)。乗鞍の位ヶ原まで登るバスが出るのは8:18とマップにあるので、道の駅を7時に出る。昨日はあんな雨模様だったのに、今日はこんなに晴れるとは。行く手に真っ白な乗鞍が見えてきた。あれなら雪は十分にありそうだ。

 

三本滝バス停

 

位ヶ原バス停に着く


雪原に上がる

駐車場は暑かったが、位ヶ原には風が吹いており、レインウェアの上下を着込み、トイレに寄ってから出発。2005年に道を間違えているので、先行せずに他の人の後をついていく。除雪された車道の少し先で右手の雪壁の隙間から雪原末端に上がり、北東方向に徒歩で登る。シールで登っている人もいるが、徒歩の踏跡がしっかりついているので、徒歩の方が早いだろう。

 剣ヶ峰を目指す

 


トイレ小屋


摩利支天岳


蚕玉岳(こだま)の頂上標識


 

大日岳

 


大日岳の頂上

トイレ小屋を少し過ぎたあたりでアイゼンを装着。早い人たちに追い越され、遅い人はトイレのところで追い抜き、周囲の人口密度はだいぶまばらになった。しかし、広大な雪原から乗鞍の尾根まで、豆粒のような人たちがたくさんいる。バスに乗らず、三本滝から歩いてきた人もいるようだ。稜線への長い登りの途中で、稜線付近にガスが湧いてくる。青空になったり、ガスで隠れたり。右手上部には摩利支天岳と観測所建物(*)、

 

剣ヶ峰の頂上

 


剣ヶ峰の祠

スキーを置いて行ったのは、コルまでが急な岩場になっていたためで、稜線南東の踏跡からはとても下れそうもない。しかし、稜線南西側をなんとか下れそうだ。そして、登り返しがしんどそうな急斜面を下ってコルに向かうと、なんと、南斜面を登ってくるスキーヤーが二人。その二人はそこから滑って行ったようだ。コルから大日岳への登りは急な雪斜面で、スキーで滑らなかったのが残念。

 

剣ヶ峰頂上標識と私

 

除雪した車道の窪み


剣ヶ峰からの滑走

前回2006年と同様、頂上でスキーを履き、滑走開始。今回はガスでルートが見えない。剣ヶ峰からのルートは大きく北東と南東に分かれ(前回は南東を滑ったと思う)、最初は北東、南東、尾根を越えて北東、トラバースして南東、と何度もいったりきたりした、南東から北東に尾根を超すとき、岩場の隙間の急斜面を滑降。岩場を下ったあたりから視界が開け、青空も見えてくる。

 剣ヶ峰から滑走して振り返る

 斜面を登っている人、上の斜面を下ろうとしている人。このとき初めて穂高を見るが、岳沢は見えていたが、頂上稜線は雲の中だった。周囲は青空だが、穂高の頂上は雲の中のようだ。南東斜面の南尾根の末端近くにスキーヤーが一人。その尾根沿いにショートターン滑走し、雪原に下る。雪原から剣ヶ峰を見上げると、北東斜面と南東斜面の間に班のような大きな岩場がある。

ツアーコースの標識

ツアールートの入口は広いがやや急で荒れた斜面になっており、ボーダー二人が滑るのをためらっている。八甲田を滑っている私にとってはそれほどでもない。トレースは望めないが、ショートターンで荒れた斜面を軽快に滑走。2006年に2度滑った林の中のツアーコースとなる。2006年の2度目は、春の乾いた雪で思うように滑れなかったが、今回は春雪用のワックスも塗ってあり、春雪のブレーキにも体が反応。

 ツアーコースの滑走

 リフト最上部のすぐ上にある狭い急斜面のところで慎重に滑っているスキーヤーを追い抜き、急斜面をモグル・ターンで下る。リフトの右(南)を行くべきところを左に入ってしまい、雪のない草の上を少し歩く。その下にはバスの車道が2回横切っており、スキーを外して車道を横断し、最後の斜面を滑って三本滝駐車場に着く。駐車場は夏の様相。上2枚を着替え、スキーを拭いて春雪ワックスを塗る。翌日は御岳に行くことにし、田ノ原をカーナビ入力して駐車場を出発。駐車場で、ブーツを拭いている人がいた。スキーだけでなく、ブーツも手入れすべきだろう。

三本滝バス停に向かって最後の滑走

以前に寄った記憶のある休暇村の温泉に寄っていく。混んでいるかと思ったが、それほどでもなかった。

乗鞍バス1,250円 8時45分(この日は3台)、連休中は7時45分もある。休暇村・天峰の湯600円、11:00~17:00