八甲田・雛岳 パウダー滑走の目覚め

青森県  1,240m  2004年2月1日

青森110山

365

 ガスの雛岳から滑った北斜面は絶好のパウダースノーだった。新雪は苦手だったのに、パウダー滑降に目覚めるきっかけだったかもしれない。

最初は1時間半~2時間で登れると思っていたが、新雪ラッセルなのでスピードは出ず、休み休みとなるので時間がかかる。

14:14頂上着。3時間半かかった。向こう側には頂の隠れた高田大岳が立っている。日が雲に陰り、冷たい風が吹いている。

下りのスキーは快適。登っているときにいい雪だと思っていたが、絶好のパウダー・スノーを蹴散らしながら滑り降りる。

 ガスの雛岳から滑った北斜面は絶好のパウダースノーだった。新雪は苦手だったのに、パウダー滑降に目覚めるきっかけだったかもしれない。(頂上から右が滑走した北尾根。左奥に高田大岳がわずかに重なっている。2008年4月20日の快晴の日の写真)
 雛岳頂上から霞む高田大岳
 パウダー滑走
 箒場岱茶屋前
10:43 箒場岱茶屋発、シール11:32 稜線12:32 雪原斜面14:14 雛岳・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・登り3時間31分14:34 雛岳発、滑走14:58 稜線取付き点15:07 箒場岱茶屋・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・往復4時間24分

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金曜の天気予報では土曜:曇後晴、日曜:晴後曇だったのに、土曜の朝起きてみると雪が降っている!仕方なくロープウェイ5本を滑った。移動性高気圧が日本全体を覆っており、全国的に晴なのに、青森のみ曇時々雪。日曜も諦めムードで就寝。しかし、日曜の朝刊を見ると午前中は晴となっており、テレビでも9:00~12:00晴としている。8:30の外は曇なので半信半疑で出かける。

橋の上では八甲田は雲をかぶっており、萱野高原でも変らず。ただし、ところどころに青空が見えている。とりあえず、今後のために谷地温泉まで行ってみることにする。火箱沢林道分岐から谷地温泉までは約30分。途中、雛岳だけはぼんやり見えている。谷地温泉入口の傘松峠側では、除雪中断点に車が数台止めてあり、スキーを持って出かけようとしている人たちがいた。南八甲田に行くのだろうか。

谷地温泉にもたくさん車が止まっていたが、温泉建物の東側に少し登ったところにある高田大岳登山口には、足跡やスキーの跡が少し残っているものの、その朝に誰かが登った様子は無し。山も見えない。天気が良ければ、建物手前の駐車場に停めて、ここから登れば良いだろう。帰り道、やはり雛岳だけは見えているので、箒場岱の除雪センターに車を停めて登山用意。しかし、外に出てみると、だいぶ北側まで回り込まないといけない。箒場岱茶屋の道に横付けする。少し道幅を広く除雪してあるので、問題ないだろう。

10:43出発。段差のあるところはスキーを外して登る。最初は雛岳に向かう踏跡があり、それを辿るが、途中で見失う。枯れたブナ林の合間から雛岳が見えているが、北側の尾根に雪が着いており、そちら側に向かう。マップの夏道もそちら側である。沢らしき窪みを越えて尾根に取り付く。斜めに登って行き、最初は枯れたブナ林のなかだったが、12:32雪原斜面。木が無くなり視界が開ける。頂上方面から日が射しており、麓側には箒場岱の茶屋やスノーモービルの走る姿。

最初は1時間半~2時間で登れると思っていたが、新雪ラッセルなのでスピードは出ず、休み休みとなるので時間がかかる。下から見て円い頂上の先に更なる頂上丘が見えてきて、13:29そこにたどり着くと雪庇になっている。雪庇の左側が崖、右側が林なので、狭いところをジグザグに登る。ふと気がつくと雪庇もだいぶ下になっており、かなり登ったという感じ。ジグザグに登ってきたスキーの跡が斜めに見えている。ただし、斜面の下の方はもう見えない。

下から見上げていたときはここは見えていなかったから、相当登ってきたことになる。もうそろそろだろうと思った頃、左手に低いピークが見え、右手に頂上らしき四角い杭が立っている。14:14頂上着。3時間半かかった。向こう側には頂の隠れた高田大岳が立っている。その右手には赤倉の東斜面が見えている。北風が雲を運んできて八甲田の頂を隠している。反対側には黒森。だいぶ低く見える。東側には八幡岳の二つの峰が見え、北側の峰はいびつな形。日が雲に陰り、冷たい風が吹いている。

風に背を向けて休み、冷たいビールを飲み、14:34出発。汗をかいているので休んでいると余計に寒さを感じる。下りのスキーは快適。登っているときにいい雪だと思っていたが、絶好のパウダー・スノーを蹴散らしながら滑り降りる。雛岳には枯れたブナばかりで、頂上にもアオモリトドマツはなし。よって樹氷は全く無い。同じ標高でも前岳や石倉岳とは全く違う。登りはじめが低かった(箒場岱)ために相当な登り応えあり。4月になると雪が少なくなって登れなくなるだろう。登れたとしても、雪が少なくては滑りにくい。2~3月が最良シーズンなのかもしれない。

調子良く滑り降りて沢を越え、登ってきた跡を辿っていく。平坦なところまで降りて歩いたり滑ったりしていると、林の向こうに建物が見えている。15:07茶屋着。振り返ると雛岳の頂上と北側の雪斜面が見える。頂上手前にさっき登り、滑ってきた雪庇が見えている。道路に出るとき、酸ヶ湯バスが通りかかり、すぐ先に止まってツアー客を乗せている。ロープウェイから赤倉を越えてきた客だろうか。それとも大岳環状から来たのか。最後に雛岳と黒森を写し、帰路につく。

ガスの雛岳から滑った北斜面は絶好のパウダースノーだった。新雪は苦手だったのに、パウダー滑降に目覚めるきっかけだったかもしれない。

雛岳

金曜の天気予報では土曜:曇後晴、日曜:晴後曇だったのに、土曜の朝起きてみると雪が降っている!仕方なくロープウェイ5本を滑った。移動性高気圧が日本全体を覆っており、全国的に晴なのに、青森のみ曇時々雪。日曜も諦めムードで就寝。しかし、日曜の朝刊を見ると午前中は晴となっており、テレビでも9:00~12:00晴としている。8:30の外は曇なので半信半疑で出かける。

雛岳と高田大岳(2008年4月20日)

橋の上では八甲田は雲をかぶっており、萱の平でも変らず。ただし、ところどころに青空が見えている。とりあえず、今後のために谷地温泉まで行ってみることにする。火箱沢林道分岐から谷地温泉までは約30分。途中、雛岳だけはぼんやり見えている。谷地温泉入口の傘松峠側では、除雪中断点に車が数台止めてあり、スキーを持って出かけようとしている人たちがいた。南八甲田に行くのだろうか。

雛岳(2008年4月20日)

谷地温泉にもたくさん車が止まっていたが、温泉建物の東側に少し登ったところにある高田大岳登山口には、足跡やスキーの跡が少し残っているものの、その朝に誰かが登った様子は無し。山も見えない。天気が良ければ、建物手前の駐車場に停めて、ここから登れば良いだろう。帰り道、やはり雛岳だけは見えているので、箒場岱の除雪センターに車を停めて登山用意。しかし、外に出てみると、だいぶ北側まで回り込まないといけない。箒場岱茶屋の道に横付けする。少し道幅を広く除雪してあるので、問題ないだろう。

箒場岱茶屋前

10:43出発。段差のあるところはスキーを外して登る。最初は雛岳に向かう踏跡があり、それを辿るが、途中で見失う。枯れたブナ林の合間から雛岳が見えているが、北側の尾根に雪が着いており、そちら側に向かう。マップの夏道もそちら側である。沢らしき窪みを越えて尾根に取り付く。斜めに登って行き、最初は枯れたブナ林のなかだったが、12:32雪原斜面。木が無くなり視界が開ける。頂上方面から日が射しており、麓側には箒場岱の茶屋やスノーモービルの走る姿。

林の中

北尾根取付き

箒場岱の茶屋

雪原斜面の登り

石倉山と八幡岳

急斜面の登り

傾斜が緩む

最初は1時間半~2時間で登れると思っていたが、新雪ラッセルなのでスピードは出ず、休み休みとなるので時間がかかる。下から見て円い頂上の先に更なる頂上丘が見えてきて、13:29そこにたどり着くと雪庇になっている。雪庇の左側が崖、右側が林なので、狭いところをジグザグに登る。ふと気がつくと雪庇もだいぶ下になっており、かなり登ったという感じ。ジグザグに登ってきたスキーの跡が斜めに見えている。ただし、斜面の下の方はもう見えない。

雛岳頂上

雛岳頂上から霞む高田大岳

下から見上げていたときはここは見えていなかったから、相当登ってきたことになる。もうそろそろだろうと思った頃、左手に低いピークが見え、右手に頂上らしき四角い杭が立っている。14:14頂上着。3時間半かかった。向こう側には頂の隠れた高田大岳が立っている。その右手には赤倉の東斜面が見えている。北風が雲を運んできて八甲田の頂を隠している。反対側には黒森。だいぶ低く見える。東側には八幡岳の二つの峰が見え、北側の峰はいびつな形。日が雲に陰り、冷たい風が吹いている。

雛岳頂上

高田大岳

高田大岳から見る雛岳(2015年3月15日)

パウダー滑走

風に背を向けて休み、冷たいビールを飲み、14:34出発。汗をかいているので休んでいると余計に寒さを感じる。下りのスキーは快適。登っているときにいい雪だと思っていたが、絶好のパウダー・スノーを蹴散らしながら滑り降りる。雛岳には枯れたブナばかりで、頂上にもアオモリトドマツはなし。よって樹氷は全く無い。同じ標高でも前岳や石倉岳とは全く違う。登りはじめが低かった(箒場岱)ために相当な登り応えあり。4月になると雪が少なくなって登れなくなるだろう。登れたとしても、雪が少なくては滑りにくい。2~3月が最良シーズンなのかもしれない。

パウダー滑走

茶屋への帰還

調子良く滑り降りて沢を越え、登ってきた跡を辿っていく。平坦なところまで降りて歩いたり滑ったりしていると、林の向こうに建物が見えている。15:07茶屋着。振り返ると雛岳の頂上と北側の雪斜面が見える。頂上手前にさっき登り、滑ってきた雪庇が見えている。道路に出るとき、酸ヶ湯バスが通りかかり、すぐ先に止まってツアー客を乗せている。ロープウェイから赤倉を越えてきた客だろうか。それとも大岳環状から来たのか。最後に雛岳と黒森を写し、帰路につく。

西側から見る雛岳(2015年4月25日)

ガスの雛岳から滑った北斜面は絶好のパウダースノーだった。新雪は苦手だったのに、パウダー滑降に目覚めるきっかけだったかもしれない。