蒜場山  飯豊連峰の展望台

新潟県  蒜場山1,363m、山伏峰1,330m、烏帽子岩1,030m、岩岳932m  2019年10月21日

(蒜場山)甲信越百名山、新潟百名山

450

歩いても歩いても

目指す山頂ははるか先

岩峰を登り

沢を渡り

果てしなき道をゆく

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たどり着いたそのピークには山伏峰1,330mという標識があった。そこに立つと東400m先に蒜場山の頂上があり、黄葉に染まる台形の蒜場山がもう目の前。その背後に飯豊の山々が並んでいた。

東に牛首山の尾根を従えた大日岳の二つのピーク、その西に飯豊の主稜線、烏帽子岳と北股岳、門内岳をはさんで地神山、西端に見えているのが朳差岳だろうか。この方角から飯豊連峰を見るのは初めて。どの山もまるで違う形をしていて、しばらく目が離せない。飯豊の左、北に見えているのは二王子岳、それに赤津山に違いない。

山伏からもう一つピーク(P9・1,330m)を越えた先に蒜場山の頂上標識と三角点があった。1,363mとは思えない、奥深いところ。蒜場山の頂上からは西のはるか下に、加治川治水ダムが小さく見えていた。すると、あそこから蒜場山は見えていたのだ。

ペットポカリを飲みながら改めて飯豊を眺める。9月にはあそこにいて、こっちを見ていたはずだから、たぶん蒜場山も見えていたのだろう。北股岳と梅花皮岳の間のアーチが小さく見えていて、拡大すると梅花皮小屋が見えた。南の雲間に双耳の先端のみが見えているのはたぶん磐梯山、その左にあるのが吾妻連峰だろう。

名峰たちに囲まれ、至福のひととき。そこは飯豊連峰の展望台だった。

 たどり着いたそのピークには山伏峰1,330mという標識があった。そこに立つと東400m先に蒜場山の頂上があり、黄葉に染まる台形の蒜場山がもう目の前。その背後に飯豊の山々が並んでいた。
 加治川治水ダム
 紅葉の烏帽子岩
コケモモ
 ヤクシソウ
ヤブムラサキ
 東に牛首山の尾根を従えた大日岳の二つのピーク、その西に飯豊の主稜線、烏帽子岳と北股岳、門内岳をはさんで地神山、西端に見えているのが朳差岳だろうか。この方角から飯豊連峰を見るのは初めて。どの山もまるで違う形をしていて、しばらく目が離せない。
  5:36 加治川治水ダムP発(標高310m)  5:46 登山口  6:46 倉見平・660m  7:39 岩岳  8:43 烏帽子岩  9:50 山伏峰10:11 蒜場山・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・登り4時間35分10:27 蒜場山発10:40 山伏峰11:22 烏帽子岩12:05 岩岳12:49 倉見平13:31 登山口13:39 加治川治水ダム・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・往復8時間3分
往路5.6㎞、標高差1,242m、速度1.2㎞/h、271m/h帰路5.5㎞、標高差156m、速度1.7㎞/h

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暗いうちにSAを出て加治川治水ダムに向かう。この道は2度走ったことがあるはずで、舗装路は次第に細くなり、俎倉山登山口の先で交互通行になっている狭いトンネル(スノー・シェッド?)の手前の赤信号で待つ。加治川治水ダムの駐車場に着くころにはもう明るくなっていた。ダム事務所のまわりの数台は管理人の人たちだろう。駐車場には先客の車が一台あり、私の前に出かけてゆく。新潟は寒く感じたので、この日は厚手の上下を着こむ。蒜場山の登山口表示がダムの真上の道を指しており、ダムの上を左岸に渡る。巨大なダムの下流側では水を放流中。台風通過の後で、ダム湖の水を放流しているのは裏妙義でも同様だった。そのため、ダム事務所に人が詰めているのだろう。ダムの上を渡ると、左岸広場の奥に登山者ボックスと登山口がある。まず登山者カードを書き込み、登山口のところまで登る。登山口標柱の崩した字が読みにくいが、「米本新道」だろうか。長大な尾根が東に向かって伸びており、最初から急登り。急坂に付けられた階段を登る。ヨメナがちらほら咲いていたが、この最初の急登沿いにヤブムラサキの薄い紫色の実がついているのに復路のときに気づく。道の真ん中の小さな苗についているのは踏んづけそうだった。古い錆びた鉄の機材。

尾根上の最初のピーク(P1・500m)まで上がると、眼下に加治川治水ダム、行く手はるかに蒜場山が見える(このときはまだ、最奥に並ぶピークのどれが蒜場山か分からなかった。三つ並んでいる一番右だろうと思っていたが、左ピークだった)。「倉見台660m」という標識が立木につけられているところからは、南西に俎倉山の二つのピークが良く見えた。ほとんど林に覆われた尾根道で、最初は灌木の中に杉がときどき混じっている。登るに従い、行く手を見上げると赤や黄に染まった木々。足元には咲き残りのアキノキリンソウ。真っ赤に染まった小さな灌木。次第に大きなブナが目立つようになり、大きな杉と大きなブナがいっしょになってたくさん並んでいるところは壮観。長い急な登りをひたすら登り、黄葉のトンネルの先に反射板のようなのが見えるなと思ったら、それが岩岳932mの頂上だった。反射板と見えたのは松の木。その下が頂上広場になっていて、頂上標識がいくつか。そこでほぼ中間点なので、ザックを下ろして最初の休憩。ペットポカリを一気に飲み干し、パンを食べる。ずっと登り一辺倒だろうと思っていたのは間違いで、岩岳から先は大きく東に下りになり、その先に蒜場山が左右に尾根を広げていた。「なるほど、あれが蒜場山か」と思ったのは実はその右にある山伏峰1,330mだったが、岩岳頂上からは吊尾根の底辺が見えず、どこにルートがあるのかは判然としない。

岩岳から大きく下ると、そこはすっかりブナの深い林になっていて、コルの広場にブルーシートに覆われた長細い5mくらいのものが置いてあった(蒜場山の頂上にも置いてあり、刈り払いの道具かもしれない)。コルから大きく登り返した先には烏帽子岩があり、ロープや鎖場のある険しい道を登ると、そこは四方が開けた展望台だった。行く手には蒜場山がだいぶ近くなった。背後のはるか眼下には加治川治水ダムがあんなに小さい。烏帽子岩の上は緑から黄色、橙色、赤色に変わりゆく色で染まっていた。そこからはアップダウンのある尾根をたどり、そのあたりで戻ってきた男性に会う。「危険注意」の表示のあるのは、片側が切れ落ちたところで、細いロープが渡してあった(ぶら下がったら支えられないのでは?)。それ以外の灌木もたくさんあり、赤や黄に染まっている。岩の尾根道に咲き残りのコケモモ。振り返ると紅葉に染まった見事な烏帽子岩。足元には真っ赤なカエデ。尾根の先端に見えていたピークが近づくが、GPSによるとまだ蒜場山頂上は数百メートル先。たどり着いたそのピークには山伏峰1,330mという標識があった。そこに立つと東400m先に蒜場山の頂上があり、黄葉に染まる台形の蒜場山がもう目の前。その背後に飯豊の山々が並んでいた。東に牛首山の尾根を従えた大日岳の二つのピーク、その西に飯豊の主稜線、烏帽子岳と北股岳、門内岳をはさんで地神山、西端に見えているのが朳差岳だろうか。蒜場山から大日岳は尾根で繋がっているはずだが、そこにはいくつものピークが散在していて、尾根は判然としない。この方角から飯豊連峰を見るのは初めて。どの山もまるで違う形をしていて、しばらく目が離せない。飯豊の左、北に見えているのは二王子岳、それに赤津山に違いない。

山伏からもう一つピーク(P9・1,330m)を越えた先に蒜場山の頂上標識と三角点があった。1,363mとは思えない、奥深いところ。蒜場山の頂上からは西のはるか下に、加治川治水ダムが小さく見えていた。すると、あそこから蒜場山は見えていたのだ。辿ってきた岩岳や烏帽子岩の尾根の向こうの黒い尾根は菱ヶ岳・五頭山だろうか。その右奥には新発田市街が広がる。黒い新しい頂上標識に、横に置かれた古い頂上標識。三等三角点の隣には主三角点が横になって置かれていた。その隣に腰を下ろし、ペットポカリを飲みながら改めて飯豊を眺める。9月にはあそこにいて、こっちを見ていたはずだから、たぶん蒜場山も見えていたのだろう。大日岳と蒜場山の間には烏帽子山というのがあるはずだが、どれだろう。北股岳と梅花皮岳の間のアーチが小さく見えていて、拡大すると梅花皮小屋が見えた。南の雲間に双耳の先端のみが見えているのはたぶん磐梯山、その左にあるのが吾妻連峰だろう。どちらにも久しく登っていない。

帰りはダブルスティックで紅葉の中を快調に下る。コルからも余り立ち止まることなく登り返す。帰りの休憩は岩岳のみ。戻ってきた加治川治水ダムの駐車場には10台弱の車が停まっていたが、登山ではなく、紅葉見物らしい。頂上付近は風もあり、厚手の服で正解だったと思うが、林に入ると風も吹かず、暑かった。汗びっしょりの服を着替え、薄い上着を着て、駐車場の先にあるトイレとゲートまで行ってみる。ゲートの脇は人が通れるようになっていて、MTBも入れそうだったが、貼紙がしてあり、湯の平コースは閉鎖、吊橋も撤去予定、ついでにオートバイ、自転車は通行禁止とあった。だが、今年の夏に自転車を使って湯の平から北股岳に登ったネット情報もあり、赤津山に登るにもここを通らなければならない。2~3年後だろうか。道端には黄色いヤクシソウ。赤や白のミゾソバ。加治川治水ダムは標高300mくらいあるから、標高差は1,000mほどだが、途中の大きな下りと登り返し、更に大小のアップダウンを含めた標高差はGPSによると1,600mくらいになる。今回は3回の休憩をとり、ペースを落とすことなく登り、下ったが、息苦しくなることはなく、順調だった。建石山で息苦しくなった原因は良くわからないが、スティックを使うとかなり疲労を抑えられるのかもしれない。

新発田の温泉は最初に立ち寄った三つが全てやっておらず、二つは月曜定休日ときた。ならば新発田市内を外れたところを設定し、「聖籠観音の湯ざぶーん」という温泉に行くと、やっていた。たどり着くのに2時間くらい。露天に行ってザブーンと湯に入る。

加治川治水ダム駐車場


加治川治水ダムの放流

米本新道(蒜場山登山道)の標識

 加治川治水ダム

ヨメナ

ヤマアジサイ

ヤブムラサキ

打ち捨てられた古い機材

初めて見えた蒜場山

蒜場山、P9、山伏峰

加治川治水ダムを見下ろす

倉見平の標識

俎倉山(倉見平より)

夜明けの陽射

紅葉

真っ赤な紅葉

大きなブナ

大きなスギ

岩岳の頂上


岩岳の頂上標識

 蒜場山(岩岳より): 蒜場山、P9、山伏峰、烏帽子岩

鎖場の向こうの蒜場山

烏帽子岩の頂上標識

 西の景観(烏帽子岩より): 菱ヶ岳、五頭山、俎倉山、岩岳、新発田市街、加治川治水ダム、焼峰山

 蒜場山(烏帽子岩より): 蒜場山、P9、山伏峰

コケモモ

紅葉の烏帽子岩

兎戻し

紅葉のP7

アキノキリンソウ

紅葉の山伏峰


山伏峰の頂上標識

蒜場山(山伏峰より)

大日岳と牛首山

P9

蒜場山(P9の先より)

蒜場山の頂上


蒜場山の三角点

蒜場山の頂上標識

 飯豊連峰(1/3): 二王子岳、二本木山、赤津山、朳差岳、地神山、二ツ峰、門内岳、北股岳、梅花皮岳、烏帽子岳

 飯豊連峰(2/3): 朳差岳、地神山、二ツ峰、門内岳、北股岳、梅花皮岳、烏帽子岳、西大日岳、大日岳、烏帽子山、牛首山、櫛ヶ峰

 飯豊連峰(3/3): 西大日岳、大日岳、烏帽子山、牛首山、櫛ヶ峰、吾妻連峰、磐梯山

 西の景観(蒜場山より):山伏峰、P9、菱ヶ岳、烏帽子岩、俎倉山、五頭山、岩岳、加治川治水ダム、新発田市街、焼峰山

戻ってきた加治川治水ダム


ダムから見上げる蒜場山

ヤクシソウ

ミゾソバ

新発田の温泉は最初に立ち寄った三つが全てやっておらず、二つは月曜定休日ときた。ならば新発田市内を外れたところを設定し、「聖籠観音の湯ざぶーん」という温泉に行くと、やっていた。たどり着くのに2時間くらい。露天に行ってザブーンと湯に入る。