至仏山  青空に白く輝く名峰

群馬県  至仏山2,228m、小至仏山2,162m  2019年4月29日

(至仏山)日本百名山

398

薄い青空

まだ冷たい風

山の木々には春の息吹

そして山の旅人たち

(春の山旅)

☼☼☼☼☼

この日は図らずも3度目の至仏で過去最高の天気となり、小至仏と至仏が、どちらも青空に白く輝いている。林を抜けて視界が広がると、そこには至仏から尾瀬ヶ原、燧岳、その向こうの奥白根まで見えていた。絶景。

今回は小至仏に向かう。急斜面だが、キックターンでなんとか登れる。たどり着いた小至仏山頂上には大きな頂上標識があった。シールを外して真下に滑走。数ターンでトラバース路のすぐ上に達してしまい、トラバース路の少し上を左に滑り、コルでシールを貼る。

今回の至仏の頂上は大入り満員。順番待ちで記念撮影する人たち。2週間前に登った笠ヶ岳は鋭いトライアングル。隣のパーティは大きなバーナーで焼肉を焼き始める。頂上で仲間と楽しく食事を楽しむのも愉快だろう。

左足の前脛が痛むので、バックルを緩めに締めて滑走開始。すぐに頂上の喧騒は見えなくなり、ただ一人の大斜面滑走となる。私が滑っている間、上にも下にも滑っている人は全く見なかった。広大無辺な大斜面の滑走。

 この日は図らずも3度目の至仏で過去最高の天気となり、小至仏と至仏が、どちらも青空に白く輝いている。
 広大無辺な大斜面の滑走
 今回は小至仏に向かう
 笠ヶ岳は鋭いトライアングル
  7:16 鳩待峠発、シール  9:42 小至仏山、滑走・シール10:16 至仏山・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・登り3時間0分10:35 至仏山発、滑走11:09 渡渉点11:13 渡渉点発、シール11:44 鳩待峠・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・周回4時間28分

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前日の疲れで景鶴山を延期して至仏山に向かう。今回は青空が広がり、これまでで最高の尾瀬の景観を見る。小至仏山に登り、背後の笠ヶ岳を見る。

二日目の鳩待峠は前日の雪の鳩待峠から打って変わって雪のない乾いた姿になっていた。心配した車の雪もきれいさっぱり消え、ワイパーを立てているのは私の車のみ。早朝の駐車場から何人もが出発してゆくが、私はゆっくり朝食をとる。昨日の駐車場の集金係がいたので、呼んで二日目を支払ったが、前日のチケットを提示していたので、言わなければ分からなかったかもしれない。今回は鳩待峠でシールを貼り、歩き始める。前日の疲れはあったが、最近の早いペースで進み、遅い人や立ち止まっている人を追越していくが、とんでもなく早く登っていく人たちもいる。そんなに急いでどこへゆく。

この日は図らずも3度目の至仏で最高の天気となり、駐車場からてっぺんだけ見えていた小至仏と至仏が、登り始めてしばらくするとその全景が見え始め、どちらも青空に白く輝いている。悪沢山分岐のあたりでいったん下り、登り返したあたりで休憩しようと思ったが、この日のコースにはそんな下りや登り返しはなかった。斜面をトラバースして緩く右にカーブするあたりで林を抜けて視界が広がると、行く手の斜面のコース上で休憩中のパーティは快晴の尾瀬ヶ原を展望中のようだ。そこには至仏から尾瀬ヶ原、燧岳、その向こうの奥白根まで見えていた。絶景。

小至仏山手前の平らなところでザックを下ろして休憩。今回は小至仏に登る踏み跡やトレースが目立ち、私の前に登っていく人たちもいたので、私も小至仏に向かう。急斜面だが、キックターンでなんとか登れる。なるべくまっすぐ登り、急なところはキックターンを繰り返し、たどり着いた小至仏山頂上には大きな頂上標識があった。過去にトラバースしていたときは頂上には岩が出ていたように思うが、今回は頂上標識のみ雪から出ていた。シールを外してから頂上標識を撮影し、それから真下に滑走。数ターンでトラバース路のすぐ上に達してしまい、トラバース路の少し上を左に滑り、小至仏の尾根ルートとの合流点に滑り込み、コルでシールを貼る。

至仏に前回登ったのは2013年だから、6年ぶり。頂上にはいつも大勢いたが、今回の至仏の頂上は大入り満員。順番待ちで記念撮影する人たちの合間を縫って巨大な頂上標識を撮影し、笠ヶ岳の見える南側にザックを下ろす。2週間前に登った笠ヶ岳が見えている。そのときは笠ヶ岳の上から形の変わった至仏を見ていたが、至仏から見る笠ヶ岳は小笠から見たのとほぼ同じ、鋭いトライアングル。隣のパーティは大きなバーナーで焼肉を焼き始める。頂上で仲間と楽しく食事を楽しむのも愉快だろう。バナナを食べ終えた私はスキーを持ち、滑走に向かう。次第に薄雲がかかり始めた。天気予報の通り、明日は雨だろう。

バックルを締めると左足の前脛が痛むのに気づく。前日の平ヶ岳で、長時間歩いて腫れた足にバックルを4つ目まできつく締めて滑っていたのが良くなかったらしい。バックルを3つ目までに緩めに締めて滑走開始。すぐに頂上の喧騒は見えなくなり、ただ一人の大斜面滑走となる。昨日は新雪だったはずだが、この広大な斜面に滑走トレースがついていないところはなかった。ショートターンを繰り返し、停止する毎に左にトラバースしてトレースのない斜面を探すが、どこまで行っても先行トレースはあった。仕方ない。だが、私が滑っている間、上にも下にも滑っている人は全く見なかった。ちょうど昼飯時だったためだろうか。広大無辺な大斜面の滑走。林に入り、夏道との合流点を目指して先行トレースをたどり、まだたっぷり雪が残っていて、スノーブリッジというよりは雪原を渡って夏道に到達。そこでシールを貼り、休憩するが、もっと上で休憩している人がいる。実は、スノーブリッジはそこよりも上の部分でもつながっていて、下まで降りずに上で夏道に合流すればよかったのだ。私がシールで登っていくと、上の合流点を悠々滑ってくるスキーヤーたちがいた。なるほど。

この日はシールが水浸しになっていて、最初の急坂をキックターンで登ろうとしてシールが外れ、転落。これまたかっこ悪い。誰も見てなかったよな、とまわりを見ると、誰もいなかった。ここは確かスキーを外して徒歩で登らず、シールについた雪をきれいに拭いて貼り直し、急斜面の横の緩いトレースから2度キックターンを切って登ったと思う。きれいに貼り、まっすぐ歩いて行く分にはシールははがれない。鳩待峠に着き、前日と同じくトイレに寄り、それから駐車場に戻る。

雪のない県道260から県道63を下り、戸倉に至り、尾瀬ふらり館に入る。ちょっと狭いので先に体を洗い、それから露天と室内の湯にゆっくりつかる。二日ぶりの風呂が実に心地よい。

朝の至仏山

二日目の鳩待峠は前日の雪の鳩待峠から打って変わって雪のない乾いた姿になっていた。心配した車の雪もきれいさっぱり消え、ワイパーを立てているのは私の車のみ。早朝の駐車場から何人もが出発してゆくが、私はゆっくり朝食をとる。昨日の駐車場の集金係がいたので、呼んで二日目を支払ったが、前日のチケットを提示していたので、言わなければ分からなかったかもしれない。今回は鳩待峠でシールを貼り、歩き始める。前日の疲れはあったが、最近の早いペースで進み、遅い人や立ち止まっている人を追越していくが、とんでもなく早く登っていく人たちもいる。そんなに急いでどこへゆく。

鳩待峠の出発地点

残雪期の注意標識

林の向こうに見えてきた小至仏と至仏

この日は図らずも3度目の至仏で最高の天気となり、駐車場からてっぺんだけ見えていた小至仏と至仏が、登り始めてしばらくするとその全景が見え始め、どちらも青空に白く輝いている。悪沢山分岐のあたりでいったん下り、登り返したあたりで休憩しようと思ったが、この日のコースにはそんな下りや登り返しはなかった。斜面をトラバースして緩く右にカーブするあたりで林を抜けて視界が広がると、行く手の斜面のコース上で休憩中のパーティは快晴の尾瀬ヶ原を展望中のようだ。そこには至仏から尾瀬ヶ原、燧岳、その向こうの奥白根まで見えていた。絶景。

小至仏山とトラバース路

小至仏山と至仏山

 鳩待峠の西2km付近から尾瀬の景観: 小至仏山、至仏山、景鶴山、与作岳、会津駒ヶ岳、大杉岳、燧岳、横田代、アヤメ平、白尾山、荷鞍山

景鶴山

小至仏山

小至仏山手前の平らなところでザックを下ろして休憩。今回は小至仏に登る踏み跡やトレースが目立ち、私の前に登っていく人たちもいたので、私も小至仏に向かう。急斜面だが、キックターンでなんとか登れる。なるべくまっすぐ登り、急なところはキックターンを繰り返し、たどり着いた小至仏山頂上には大きな頂上標識があった。過去にトラバースしていたときは頂上には岩が出ていたように思うが、今回は頂上標識のみ雪から出ていた。シールを外してから頂上標識を撮影し、それから真下に滑走。数ターンでトラバース路のすぐ上に達してしまい、トラバース路の少し上を左に滑り、小至仏の尾根ルートとの合流点に滑り込み、コルでシールを貼る。

小至仏山

アヤメ平(中央左の雪原)と横田代(中央手前の雪原)

笠ヶ岳と小笠(右手前)

小至仏山の頂上標識

小至仏山から見る至仏山

至仏山の頂上標識

至仏に前回登ったのは2013年だから、6年ぶり。頂上にはいつも大勢いたが、今回の至仏の頂上は大入り満員。順番待ちで記念撮影する人たちの合間を縫って巨大な頂上標識を撮影し、笠ヶ岳の見える南側にザックを下ろす。2週間前に登った笠ヶ岳が見えている。そのときは笠ヶ岳の上から形の変わった至仏を見ていたが、至仏から見る笠ヶ岳は小笠から見たのとほぼ同じ、鋭いトライアングル。隣のパーティは大きなバーナーで焼肉を焼き始める。頂上で仲間と楽しく食事を楽しむのも愉快だろう。バナナを食べ終えた私はスキーを持ち、滑走に向かう。次第に薄雲がかかり始めた。天気予報の通り、明日は雨だろう。

至仏山の二等三角点

中ノ岳と越後駒ヶ岳

巻機山

平ヶ岳

鳩待峠

大斜面の滑走

バックルを締めると左足の前脛が痛むのに気づく。前日の平ヶ岳で、長時間歩いて腫れた足にバックルを4つ目まできつく締めて滑っていたのが良くなかったらしい。バックルを3つ目までに緩めに締めて滑走開始。すぐに頂上の喧騒は見えなくなり、ただ一人の大斜面滑走となる。昨日は新雪だったはずだが、この広大な斜面に滑走トレースがついていないところはなかった。ショートターンを繰り返し、停止する毎に左にトラバースしてトレースのない斜面を探すが、どこまで行っても先行トレースはあった。仕方ない。だが、私が滑っている間、上にも下にも滑っている人は全く見なかった。ちょうど昼飯時だったためだろうか。広大無辺な大斜面の滑走。林に入り、夏道との合流点を目指して先行トレースをたどり、まだたっぷり雪が残っていて、スノーブリッジというよりは雪原を渡って夏道に到達。そこでシールを貼り、休憩するが、もっと上で休憩している人がいる。実は、スノーブリッジはそこよりも上の部分でもつながっていて、下まで降りずに上で夏道に合流すればよかったのだ。私がシールで登っていくと、上の合流点を悠々滑ってくるスキーヤーたちがいた。なるほど。

ワル沢への滑走

樹林帯の滑走

スノーブリッジ

この日はシールが水浸しになっていて、最初の急坂をキックターンで登ろうとしてシールが外れ、転落。これまたかっこ悪い。誰も見てなかったよな、とまわりを見ると、誰もいなかった。ここは確かスキーを外して徒歩で登らず、シールについた雪をきれいに拭いて貼り直し、急斜面の横の緩いトレースから2度キックターンを切って登ったと思う。きれいに貼り、まっすぐ歩いて行く分にはシールははがれない。鳩待峠に着き、前日と同じくトイレに寄り、それから駐車場に戻る。

鳩待峠休憩所

雪のない県道260から県道63を下り、戸倉に至り、尾瀬ふらり館に入る。ちょっと狭いので先に体を洗い、それから露天と室内の湯にゆっくりつかる。二日ぶりの風呂が実に心地よい。