火打山 頸城三山の最高峰
新潟県 2,462m 2004年4月29日
日本百名山
500
少し奥の広い駐車場に止め、シールを着けて出発、6:47。登山口がどこなのか女の人に尋ねる。
手前の駐車場の中に登山道入口の門あり。その先から雪原。ヤブを避けながらゆっくり進む。約1時間で黒沢橋に出る、7:46。
9:48富士見平着。富士山は見えないが、西のかなたに北アルプスが見える。あれが白馬と白馬三山。その左のあの斜面が八方尾根だろう。火打と焼も並んで見えてきた。樹間に大きな真っ白い山が見え、見た瞬間、それが火打山だと感じたが、その通りだった。頭の左後がちょっと黒いが、全身滑らかな白。その左に現われた焼山は少しごつごつした姿をしている。ザックを投げ出し、お茶をガブ飲みする。疲れた。
右手に黒沢岳というのがあるが、その左斜面をトラバースしていく。このあたりも固いので、スキー跡を外さないように慎重に行く。左側は深い谷で、どうしたって尾根沿いに行くしかない地形。やがて視界が開け、焼山、影火打、火打山の三山が大きな雪原の向こうに並んでいるのが見えてきた。絶景。そんな火打と焼を写しながら休む。
しばらく行くと左手に高谷地ヒュッテというのが見えてくる。そこまでは下りとなるので、なるべく先までいってから滑り降りる。11:00高谷地ヒュッテ着。人がいて、平らなベンチを雪の上に並べている。その上に腰をかけて休む。夫婦連れが先を歩いていく(その後どこに向かったか不明)。
頂上に着いてみると無風快晴であった。先の一人の後をついてヨロヨロ登り、13:01山頂着。雪がなく、スキーを乾かして休んでいる人たち。北側には日本海が霞む。西側には丸い焼山。Xxkm以内登山禁止の標識あり。ガンコウランの上に腰を下ろし、ラーメンを食べ、ビールを飲む。少し眠る。
13:56山頂発。頂上からの滑走後、頂上直下の滑走トレースを見上げる。私は往路沿いに滑走したが、頂上の南東斜面を下るトレースが見えている。名峰たちに囲まれたこの頂上からの滑走がこの日のハイライト。山スキーの醍醐味だ。
天狗ノ庭からビンディングを外し、坂を登る。目の前に妙高。やっと登り返して背後の火打山を振り返る。左後ろに影火打を従え、左右対称の美しい姿。14:21、高谷地ヒュッテ。テントが張ってある。そこからトラバースルートを辿るのがいやで、黒沢岳を頂上近くまで登る。これはきつかった。
15:29黒沢。橋を渡り、丘を登り、ビンディングを外して滑る。沢筋は良く分からず、最後のところで人に聞いて登山口に出る。15:49。
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翌日は確か3:30起床、4:00出発。北陸道に入る。米山を過ぎるとはるか向こうに頚城三山が見えてくる。PAに停めてながめる。観光中らしい老夫婦の車。カーナビのとおり妙高の手前で高速を降りるが、これは間違い。高速は長野までつながっていた。しかし、下の道も悪くはなく、ところどころで停めてデジカメを撮る。かつて空から見た妙高を横から見る。首のすそを立てたような独特の姿。空から見ると分かりにくかった火打の頂上は横からだと良く分かる。妙高とつながった大きな胴体の上に三角形のピーク。
再び高速に乗り、すぐに降りて妙高高原に入る。スキー場の横を登って行く。目の前に黒姫の背中が見える。向こう側に出れば、小黒姫が見えてくるのだろう。妙高の中央丘はここからだと外輪のかげで見えない。6:30頃笹ヶ峰駐車場に到着。最初に入った駐車場はいっぱいで、人々が朝食を食べている。
少し奥の広い駐車場に止め、シールを着けて出発、6:47。登山口がどこなのか女の人に尋ねる。たくさん人がいるが、みんな食事中などでのんびりしている。皆の後をついて行く気なんだろうか。先発隊が既に出ているという。手前の駐車場の奥に登山道入口の門あり。その先から雪原。ヤブを避けながらゆっくり進む。先行のスキーの跡と足跡は沢筋を辿っているようだ。気温が低いせいか跡は見失いがち。約1時間で黒沢橋に出る、7:46。
手前の坂を滑り降り、スキーを外して橋を渡る。ここで先行の三人(スキーヤー二人、徒歩一人)に追いつく。橋の向こうの丘を登ったところでスキーの二人は左側へ迂回していくのでその後を追う。その先に沢筋と思われる大きな谷が見え、その手前で二人が休んでいる。二人は沢筋をつめるという。(後で分かったが、夏道は右手の稜線沿いで、徒歩の人はそこを登ったのだろう)谷にまっすぐ向かうと、斜面を横登りしていくこととなり、体力を無駄に使う。追い越した二人は沢筋の底を回って歩いてくる。あの方が正解だ。谷の正面で二人に追いつかれ、不用意に山側へ登ると向きを変えられなくなり、5mくらい滑り落ちてしまう。
このあたりはアイスバーンの傾斜がきつくて登りにくい。あきらめてアイゼンに変える。アイゼンを靴にうまく取付けられず、何度も着けなおす。スキーをザックに取付け、全力でかつぐ。こんな不安定な斜面でこういうことをすると、たぶんかなり体力を消耗するし、筋を痛める。腰に負担をかけたようだ。アイゼンで登ってみると意外に雪は柔らかく深く埋まるところがあり、埋まると体力を消耗する。
結局、この谷の登りに2時間。9:48富士見平着。富士山は見えないが、西のかなたに北アルプスが見える。あれが白馬と白馬三山。その左のあの斜面が八方尾根だろう。火打と焼も並んで見えてきた。樹間に大きな真っ白い山が見え、見た瞬間、それが火打山だと感じたが、その通りだった。頭の左後がちょっと黒いが、全身滑らかな白。その左に現われた焼山は少しごつごつした姿をしている。ザックを投げ出し、お茶をガブ飲みする。疲れた。まだ3時間しか経っていないが、バテてしまった状態。ここで日焼け止めを塗っていないのに気付き、あわてて塗る。塗らなかったところは日焼けした(目のまわりと手首)。雪の小丘を越えながらフラフラ歩いていくと、向こうから数人のパーティが下りてくる。前日、山中泊だったのだろうか。
右手に黒沢岳というのがあるが、その左斜面をトラバースしていく。このあたりも固いので、スキー跡を外さないように慎重に行く。左側は深い谷で、どうしたって尾根沿いに行くしかない地形。やがて視界が開け、焼山、影火打、火打山の三山が大きな雪原の向こうに並んでいるのが見えてきた。絶景。そんな火打と焼を写しながら休む。しばらく行くと左手に高谷池ヒュッテというのが見えてくる。そこまでは下りとなるので、なるべく先までいってから滑り降りる。11:00高谷池ヒュッテ着。人がいて、平らなベンチを雪の上に並べている。その上に腰をかけて休む。夫婦連れが先を歩いていく(その後どこに向かったか不明)。その先の丘を登っていると、向こうからもう降りてきたと思われるスキーヤーが来る。シールなしでゆるい坂を登ってくる。振り返ると妙高の頭がにょっきり見えている。火打を登ればはっきり見えてくるのだろう。ゆるい坂を滑り降りると天狗の庭、11:24。
ここからは尾根をトラバースしての登りとなる。ヨロヨロと登っていくと、後ろからスキーの5人(4人パーティと一人)に次々に追い越される。健脚の一人、しっかりした足取りの二人、やや疲れ気味の二人。火打の山頂丘を登っている小さな人影が見える。後からくる人に道をあけ、振り返って妙高を写す。西の空には北アルプス。五竜から左が分からない。南の正面は高妻だろうが、少しいびつな姿。その左に襟をまとった黒姫。景観は100%GOOD。体力は0%。へばりながらカメの歩み。
12:28、雷鳥平着。ザックを投げ出して休む。この時までは確か風があり、先の一人は風を避けてやや下のほうで休んでいたが、頂上に着いてみると無風快晴であった。先の一人の後をついてヨロヨロ登り、13:01山頂着。雪がなく、スキーを乾かして休んでいる人たち。北側には日本海が霞む。西側には丸い焼山。Xxkm以内登山禁止の標識あり。ガンコウランの上に腰を下ろし、ラーメンを食べ、ビールを飲む。少し眠る。
13:56山頂発。頂上からの滑走後、頂上直下の滑走トレースを見上げる。私は往路沿いに滑走したが、頂上の南東斜面を下るトレースが見えている。名峰たちに囲まれたこの頂上からの滑走がこの日のハイライト。山スキーの醍醐味だ。最後の登りのとき、南東斜面を下の方まで滑り降りていく人がいたが、あの下まで降りて別のルートがあるのだろうか。先の5人もそのルートを行ったようで、すぐに見えなくなってしまった。後から来た二人(富士見平の前の二人だろうか?)も下へのルートを行ったようだが、その後は分からず。どうしようかやや迷ったが、疲れていることもあり、無理しないことにして元来たルートを帰る。そのとき 登ってきたグループに「どの沢を降りるんですか、元来た道?」と聞かれた。やはり沢下りルートがあるのだろう。
徒歩の人は尾根の夏道沿いを歩いているが、こちらはなるべく尾根のすぐ下あたりを行ってから天狗の庭に下る、14:06。はるか下に頂上の7人のうちの最後の一人が見えていたが、どちらに行くか確かめないうちにこちらが下ってしまった。天狗ノ庭からビンディングを外し、坂を登る。目の前に妙高。やっと登り返して背後の火打山を振り返る。左後ろに影火打を従え、左右対称の美しい姿。14:21、高谷地ヒュッテ。テントが張ってある。そこからトラバースルートを辿るのがいやで、黒沢岳を頂上近くまで登る。これはきつかった。
14:57富士見平。ここから来たルートを外れ、夏道尾根ルートに入る。スキーの跡もたくさん着いている。朝もここを登るべきだったか。しかし、急坂を少し下ると雪のないところに出会い、苦労。東側は崖になっている。西側を滑り降りているスキーヤーがいなかったら、歩いて降りていたかもしれない。西側の雪のあるところへ出て、そこからヤブを避けながら下る。西側を下まで降りてしまったのが失敗だったようで、先のスキーヤーが先に黒沢に着いている。沢におりて顔を洗っている。こちらは先を急ぐ。日焼け止めを塗っているのに顔は洗えない。15:29黒沢。橋を渡り、丘を登り、ビンディングを外して滑る。沢筋は良く分からず、最後のところで人に聞いて登山口に出る。15:49。
頂上の5人と後から来た二人は沢ルートに行って、もう帰ってしまったのだろうか。車は朝に比べて減っている。駐車場で食事をしている人たち。遅くなったので妙高に宿を取る。
反省: バテ対策。定期的にザックを降ろし、腰を下ろす。寒い時期は動いている方が良いのかもしれないが、気温が上がると水も必要。斜行トラバースもなるべく避ける。
妙高のホテルは登山道のあるスキー場の隣のスキー場(赤倉?)にあり、繁華街のなか。シーズン中は賑わうのだろう。温泉が良く、疲れた腰からコリが取れてゆく。巨人の阿部がホームランを打った。月間17本で王に並んだそうだ。この日を終え、平ヶ岳への日帰り登山を諦める。体力ももたないだろうし、初めてのところではルートが分からないだろう。
妙高山
翌日は確か3:30起床、4:00出発。北陸道に入る。米山を過ぎるとはるか向こうに頚城三山が見えてくる。PAに停めてながめる。観光中らしい老夫婦の車。カーナビのとおり妙高の手前で高速を降りるが、これは間違い。高速は長野までつながっていた。しかし、下の道も悪くはなく、ところどころで停めてデジカメを撮る。かつて空から見た妙高を横から見る。
火打山
赤倉山と前山
三田原山
黒姫山
再び高速に乗り、すぐに降りて妙高高原に入る。スキー場の横を登って行く。目の前に黒姫の背中が見える。向こう側に出れば、小黒姫が見えてくるのだろう。妙高の中央丘はここからだと外輪のかげで見えない。6:30頃笹ヶ峰駐車場に到着。最初に入った駐車場はいっぱいで、人々が朝食を食べている。
笹ヶ峰駐車場(奥)
少し奥の広い駐車場に止め、シールを着けて出発、6:47。登山口がどこなのか女の人に尋ねる。たくさん人がいるが、みんな食事中などでのんびりしている。皆の後をついて行く気なんだろうか。先発隊が既に出ているという。手前の駐車場の奥に登山道入口の門あり。その先から雪原。ヤブを避けながらゆっくり進む。先行のスキーの跡と足跡は沢筋を辿っているようだ。気温が低いせいか跡は見失いがち。約1時間で黒沢橋に出る、7:46。
笹ヶ峰登山口
黒沢橋
手前の坂を滑り降り、スキーを外して橋を渡る。ここで先行の三人(スキーヤー二人、徒歩一人)に追いつく。橋の向こうの丘を登ったところでスキーの二人は左側へ迂回していくのでその後を追う。その先に沢筋と思われる大きな谷が見え、その手前で二人が休んでいる。二人は沢筋をつめるという。
沢筋を登る
このあたりはアイスバーンの傾斜がきつくて登りにくい。あきらめてアイゼンに変える。アイゼンを靴にうまく取付けられず、何度も着けなおす。スキーをザックに取付け、全力でかつぐ。こんな不安定な斜面でこういうことをすると、たぶんかなり体力を消耗するし、筋を痛める。腰に負担をかけたようだ。アイゼンで登ってみると意外に雪は柔らかく深く埋まるところがあり、埋まると体力を消耗する。
高妻山と乙妻山
黒姫山
初めて見えた火打山
結局、この谷の登りに2時間。9:48富士見平着。富士山は見えないが、西のかなたに北アルプスが見える。あれが白馬と白馬三山。その左のあの斜面が八方尾根だろう。火打と焼も並んで見えてきた。樹間に大きな真っ白い山が見え、見た瞬間、それが火打山だと感じたが、その通りだった。頭の左後がちょっと黒いが、全身滑らかな白。その左に現われた焼山は少しごつごつした姿をしている。
初めて見えた焼山
富士見平から黒沢岳
右手に黒沢岳というのがあるが、その左斜面をトラバースしていく。このあたりも固いので、スキー跡を外さないように慎重に行く。左側は深い谷で、どうしたって尾根沿いに行くしかない地形。やがて視界が開け、焼山、影火打、火打山の三山が大きな雪原の向こうに並んでいるのが見えてきた。絶景。そんな火打と焼を写しながら休む。
火打山
北アルプス: 鹿島槍ヶ岳、五竜岳、唐松岳、白馬鑓ヶ岳、杓子岳、白馬岳、雪倉岳、朝日岳、天狗原山
西の景観: 天狗原山、金山、焼山、影火打、火打山
高谷池ヒュッテ
ここからは尾根をトラバースしての登りとなる。ヨロヨロと登っていくと、後ろからスキーの5人(4人パーティと一人)に次々に追い越される。健脚の一人、しっかりした足取りの二人、やや疲れ気味の二人。火打の山頂丘を登っている小さな人影が見える。後からくる人に道をあけ、振り返って妙高を写す。西の空には北アルプス。五竜から左が分からない。南の正面は高妻だろうが、少しいびつな姿。その左に襟をまとった黒姫。景観は100%GOOD。体力は0%。へばりながらカメの歩み。
妙高山の中央峰
火打山に向かうスキーヤーたち
背後の妙高山
キックターン
妙高山
黒姫山
火打山頂上
12:28、雷鳥平着。ザックを投げ出して休む。この時までは確か風があり、先の一人は風を避けてやや下のほうで休んでいたが、頂上に着いてみると無風快晴であった。先の一人の後をついてヨロヨロ登り、13:01山頂着。雪がなく、スキーを乾かして休んでいる人たち。北側には日本海が霞む。西側には丸い焼山。Xxkm以内登山禁止の標識あり。ガンコウランの上に腰を下ろし、ラーメンを食べ、ビールを飲む。少し眠る。
火打山頂上のケルンとカラー標識
白馬三山(白馬鑓ヶ岳、杓子岳、白馬岳)
高妻山と乙妻山
佐渡山
昼闇山
雨飾山
北アルプス: 鹿島槍ヶ岳、五竜岳、唐松岳、白馬鑓ヶ岳、杓子岳、白馬岳、天狗原山、雪倉岳、金山、朝日岳、雨飾山、焼山
鉾ヶ岳、権現岳、放山、空沢山
不動山、大毛無山、容雅山
頂上からの滑走
13:56山頂発。頂上からの滑走後、頂上直下の滑走トレースを見上げる。私は往路沿いに滑走したが、頂上の南東斜面を下るトレースが見えている。名峰たちに囲まれたこの頂上からの滑走がこの日のハイライト。山スキーの醍醐味だ。最後の登りのとき、南東斜面を下の方まで滑り降りていく人がいたが、あの下まで降りて別のルートがあるのだろうか。先の5人もそのルートを行ったようで、すぐに見えなくなってしまった。
頂上からの滑走トレース
昼の月
影火打と火打山
天狗ノ庭の上から火打山を振り返る
徒歩の人は尾根の夏道沿いを歩いているが、こちらはなるべく尾根のすぐ下あたりを行ってから天狗の庭に下る、14:06。はるか下に頂上の7人のうちの最後の一人が見えていたが、どちらに行くか確かめないうちにこちらが下ってしまった。天狗ノ庭からビンディングを外し、坂を登る。目の前に妙高。やっと登り返して背後の火打山を振り返る。
富士見平の雪庇の滑走
14:57富士見平。ここから来たルートを外れ、夏道尾根ルートに入る。スキーの跡もたくさん着いている。朝もここを登るべきだったか。しかし、急坂を少し下ると雪のないところに出会い、苦労。東側は崖になっている。西側を滑り降りているスキーヤーがいなかったら、歩いて降りていたかもしれない。西側の雪のあるところへ出て、そこからヤブを避けながら下る。
黒沢橋から南の雪斜面滑走
頂上の5人と後から来た二人は沢ルートに行って、もう帰ってしまったのだろうか。車は朝に比べて減っている。駐車場で食事をしている人たち。遅くなったので妙高に宿を取る。
反省: バテ対策。定期的にザックを降ろし、腰を下ろす。寒い時期は動いている方が良いのかもしれないが、気温が上がると水も必要。斜行トラバースもなるべく避ける。