早池峰 花の山旅
岩手県 早池峰1,917m、薬師岳1,645m 2019年7月28日
(早池峰)日本百名山
429
歴戦を共に歩いてきた
くたびれた靴
靴底もすり減って
ソールもはがれそう
その古ぼけたところに
思い出がつまってる
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岩場まで上がると花が現われはじめ、最初はイソツツジ、コメツツジ、イワオトギリ。次に現れた黄色いのはキンシバイのようで、これは限られた区間に、黄色い群落がいくつも咲いていた。きらびやかな濃い黄色。
眼下に小田越小屋を見た頃、ウスユキソウとナデシコがぽつぽつと現れ始め、ずっと頂上まで咲いていた。ピンクの小さな花はイブキジャコウソウ。空色のツリガネニンジンやオダマキ。小さい白い花が密集しているのはコバノツメクサ?。赤いもじゃもじゃしたのはナンブトウウチソウらしい。
岩斜面を登り切るあたりでグンナイフウロと思われる群落が現われる。気品のある薄紫。白いのもある。黄色いハハコグサみたいな丸い花はヨモギギクだろうか。そして分厚い白い綿毛のハヤチネウスユキソウ。ゴージャスなたたずまい。
お金蔵を越え、いったん岩斜面を登り切った先には更なる斜面が広がっており、頂上はそのかなた。まだあんなにあるのか。周囲には霧が渦巻いていて、青空も見えるが、早池峰頂上はずっと霧の中だった。
頂上に上がる岩場のところにアオノツガザクラとイワカガミ、それにキスミレ。そして霧に包まれた早池峰頂上に着く。大きな一等三角点の近くにアズマギク。頂上標識のところにはウスユキソウが咲いていた。
頂上の片隅にザックを下ろして休憩。ホットケーキを食べ、缶ポカリを飲む。頂上にしばらくいたが誰も来ず、下り始めるとやっと一人二人に遭遇。
ところが稜線から下るあたりからたいへんな数の人たちが登ってきた。数十人、百人弱はいただろう。すごい。
ダブルスティックでどんどん下っていき、ときどき止まって花を撮影。登山口に着くと、更に登る準備中の人たち。シャトルバスがどんどん運び上げてくるようだ。
すぐに薬師岳に向かう。最初は木道だが、その先は急傾斜の登山道。登山道沿いの大きな岩の下に隙間があり、微かに光っているように見えたのは光ゴケだったようだ。大岩の下の暗がりをうかがうと、確かに緑色に光っている。幻想的。
頂上に近づくと、大きな岩の上の三角点が見える。そして15年ぶりに大きな岩の頂上に到達し、三等三角点にタッチする。薬師岳から下る途中、10人弱の人たちが登ってきた。歓声を上げていたのは光ゴケのことだろう。
小田越に戻ると、シャトルバスを待っているらしい人たちがベンチに座っている。私は車道を河原の坊に下る。駐車場手前にあった宮沢賢治のハートイーブ詩碑に寄っていく。「この底なしの蒼い空気に渕に立つ巨きな菓子の塔を攀ぢよう」というのは、早池峰の岩場のことを言っているのだろうか。
岳集落まで下ると、あの大きな駐車場にほとんど満車に近い車。台風が来ているこの天気なのに、こんなにも人気があるとは。
(河原の坊から早池峰)往路5.1km、標高差917m、速度1.8㎞/h、331m/h(早池峰から小田越) 帰路2.9㎞、標高差8m、速度1.7㎞/h(小田越から薬師岳) 往路1.9㎞、標高差404m、速度1.2㎞/h、261m/h(薬師岳から河原の坊)帰路4.1㎞、標高差45m、速度2.3㎞/h
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早池峰に登るのは14年ぶり。台風がきていたが、日曜の岩手は曇予報。今回も花を見に行くと割り切り、景色は期待しない。道の駅で2時に起き、少しパソコンを打って3時頃に道の駅を出る。夏期間は岳からシャトルバスだろうと思っていたが、ネット情報によると、河原の坊まで車で入り、(河原の坊コースは閉鎖中だが、)小田越まで約2㎞を歩いて早池峰まで往復している記録がある。まだ暗い岳集落を過ぎ、河原の坊に着くと、車中泊らしき車が数台。ヘッドランプを点けて準備し、歩き始めた4時頃にはもう明るくなってきて、ヘッドランプは不要だった。静かなのでウォークマンを起動。ジェフベックのラフ・アンド・レディ・オープンリール。元気に歩く。車道を登っていく途中で小型車が追い越して行ったが、それはボランティアの管理人だったようで、小田越でパンフをもらう。MTBをもってきて小田越に置いておこうというのも考えたが、わずか2kmなので持ってこなかった。小田越登山口の早池峰と刻んだ石板の背後に雄大な早池峰が見えるはずなのだが、この日は雲に隠れて見えていなかった。登山届に記入して木道を行く。本日の記入は私が一番目。
岩場まで上がると花が現われはじめ、最初はマルバシモツケ、コメツツジ、イワオトギリ。それにシシウド(トウキ?)とアキノキリンソウ。次に現れた黄色いのはキンシバイのようで、これは限られた区間に、黄色い群落がいくつも咲いていた。きらびやかな濃い黄色。眼下に小田越小屋を見た頃、ウスユキソウとナデシコがぽつぽつと現れ始め、ずっと頂上まで咲いていた。ピンクの小さな花はイブキジャコウソウ。白いウメバチソウもときどき咲いている。空色のシャジン(ツリガネニンジン?)やオダマキ。小さい白い花が密集しているのはカトウハコベ、それともコバノツメクサ?。赤いもじゃもじゃしたのはナンブトウウチソウらしい。岩斜面を登り切るあたりで(紫のエゾフウロではなくて)グンナイフウロと思われる群落が現われる。気品のある薄紫。白いのもある。黄色いハハコグサみたいな丸い花はサマニヨモギだろうか。そして分厚い白い綿毛のハヤチネウスユキソウ。ゴージャスなたたずまい。緑の小さいのはイワベンケイ?お金蔵を越え、いったん岩斜面を登り切った先には更なる斜面が広がっており、頂上はそのかなた。ややがっくり。まだあんなにあるのか。周囲には霧が渦巻いていて、青空も見えるが、早池峰頂上はずっと霧の中だった。
稜線に上がり、木道を進む。ピンクのウサギギクみたいのはミヤマアズマギクらしい。赤いヨツバシオガマとブーケのようなイソツツジがたくさん。白いきゃしゃなトウキ。イワオトギリとカラマツソウもたくさん咲いている。頂上に上がる岩場のところにアオノツガザクラとイワカガミ。それにキスミレ。巻きひげになったチングルマを見たが、花はもう終わっていたようだ。菜の花のような黄色い花はナンブイヌナズナではなく、アキノキリンソウ。そして霧に包まれた早池峰頂上に着く。大きな一等三角点の近くにアズマギク。頂上標識のところにはウスユキソウが咲いていた。岩壁に囲まれた広い頂上だが、過去にここに来たときはいつもその広い頂上に人がいっぱいいた。今回は私一人。うろうろと歩き回り、三角点や頂上標識の写真を撮り、祠にお参りする。鶏頭山への縦走路方面に行ってみるが、遠景はさっぱり見えない。その隣の河原の坊コースはロープでがっちり閉鎖されていた。避難小屋の四つのトイレは全て簡易トイレ専用で、4個千円のパッケージが販売されていた。頂上の片隅にザックを下ろして休憩。ホットケーキを食べ、缶ポカリを飲む。頂上にしばらくいたが誰も来ず、下り始めるとやっと一人二人に遭遇。頂上直下で見た赤いケバケバは(ハクサンチドリではなく、)ヨツバシオガマらしい。
ところが稜線から下るあたりからたいへんな数の人たちが登ってきた。数十人、百人弱はいただろう。すごい。これだけの人が登ってくれば、普通の大きさのバイオトイレではすぐに満杯になってしまうだろう。登山する人たちに携帯トイレで持って帰ってもらうというのは確かに合理的だ。数珠つなぎで登ってくる人たちを待ってられないので、上の二つ並んだ鉄梯子の片方を素早く下り、下の鉄梯子は使わずに右(西)側の大岩の脇を下る。ダブルスティックでどんどん下っていくが、一人えらく早い人がいて、道を譲る。ときどき止まって花を撮影。登りの岩場で左スティックのゴムソケットをなくし、下山時に奇跡的に見つけたが、登山口に着くまでにまた一つなくしてしまった。左のスティックで2回なくす。岩場のときは外しておくべきか。登山口に着くと、更に登る準備中の人たち。シャトルバスがどんどん運び上げてくるようだ。登山名簿に下山時刻を記入。登山開始4時半、下山は9時前。
すぐに薬師岳に向かう。東側の登山道を登ってみたかったが、閉鎖されているとのこと。最初は木道だが、その先は急傾斜の登山道。早池峰を往復してすぐの薬師岳への登りはしんどく、途中で1回休憩。栄養補給に食べた袋入りのナッツは何かのから揚げ。薬師岳には誰も来ないだろうと思ったが、二人連れやってきて先に行く。少し先で鳴らしていたのはクマ除けの角缶だった。彼等もその先で休憩していて、また先行する。最初に見たのはでっかい葉っぱに小さな白い花のカニコウモリ。稜線が近づくまでカニコウモリ意外に花は全くなし。オサバグサの大群落があるらしいが、もう咲いてなかった。登山道沿いの大きな岩の下に隙間があり、岩室だったのかもしれないが、微かに光っているように見えたのは光ゴケだったようだ。大岩の下の暗がりをうかがうと、確かに緑色に光っている。幻想的。稜線近くなってようやくシャクナゲが現われる。薄緑のアジサイっぽいのはノリウツギだろうか。最初に着いたのは西峰で、そこから東に頂上が見える。登山道は尾根の少し南側の灌木の中に切ってあり、中央峰はトラバースしていく。小さなシシウド(トウキ?)、アキノキリンソウにイソツツジを見る。
頂上に近づくと、大きな岩の上の三角点が見える。そこに南側から東側に回ってゆく。そこにだけコメツツジが咲いていた。そして15年ぶりに大きな岩の頂上に到達し、三等三角点にタッチする。四周が開けているのに、遠景はさっぱり見えない。一瞬霧がはれたとき、麓の小田越小屋が見えた程度。東の登山道は閉鎖されていたが、南に下る又一滝ルートは通れるようだった。東にある岩峰の上に石標が見えたので登ってみるが、境界標のようだった。薬師岳から下る途中、さっきの二人連れの他に、10人弱の人たちが登ってきた。管理人らしき人たちが歓声を上げていたのは光ゴケのことだろう。私が見た大岩以外のところにも生えているのだろう。小田越に戻ると、シャトルバスを待っているらしい人たちがベンチに座っている。私は車道を河原の坊に下る。駐車場に戻る道沿いにウツボグサ、そしてゲンノショウコの小さな花がいくつも咲いていた。白と黄色のニガナにノリウツギ。駐車場手前にあった宮沢賢治のハートイーブ詩碑に寄っていく。「この底なしの蒼い空気に渕に立つ巨きな菓子の塔を攀ぢよう」というのは、早池峰の岩場のことを言っているのだろうか。駐車場にもどると出口が閉鎖されていて、13時まで出られない。まだ12時半だったのでゆっくり準備して待つ。でかいのはオオカサモチ。白いシモツケソウ。
岳集落まで下ると、あの大きな駐車場にほとんど満車に近い車。台風が来ているこの天気なのに、こんなにも人気があるとは。
(花検索の参考: 花巻市・早池峰花のカレンダーcity.hanamaki.iwate.jp)
小田越登山口
早池峰に登るのは14年ぶり。台風がきていたが、日曜の岩手は曇予報。今回も花を見に行くと割り切り、景色は期待しない。道の駅で2時に起き、少しパソコンを打って3時頃に道の駅を出る。夏期間は岳からシャトルバスだろうと思っていたが、ネット情報によると、河原の坊まで車で入り、(河原の坊コースは閉鎖中だが、)小田越まで約2㎞を歩いて早池峰まで往復している記録がある。まだ暗い岳集落を過ぎ、河原の坊に着くと、車中泊らしき車が数台。ヘッドランプを点けて準備し、歩き始めた4時頃にはもう明るくなってきて、ヘッドランプは不要だった。静かなのでウォークマンを起動。ジェフベックのラフ・アンド・レディ・オープンリール。元気に歩く。車道を登っていく途中で小型車が追い越して行ったが、それはボランティアの管理人だったようで、小田越でパンフをもらう。MTBをもってきて小田越に置いておこうというのも考えたが、わずか2kmなので持ってこなかった。小田越登山口の早池峰と刻んだ石板の背後に雄大な早池峰が見えるはずなのだが、この日は雲に隠れて見えていなかった。登山届に記入して木道を行く。本日の記入は私が一番目。
マルバシモツケ
コメツツジ
イワオトギリ
早池峰
キンシバイ?
岩場まで上がると花が現われはじめ、最初はイソツツジ、コメツツジ、イワオトギリ。それにシシウド(トウキ?)とアキノキリンソウ。次に現れた黄色いのはキンシバイのようで、これは限られた区間に、黄色い群落がいくつも咲いていた。きらびやかな濃い黄色。眼下に小田越小屋を見た頃、ウスユキソウとナデシコがぽつぽつと現れ始め、ずっと頂上まで咲いていた。ピンクの小さな花はイブキジャコウソウ。白いウメバチソウもときどき咲いている。空色のシャジン(ツリガネニンジン?)やオダマキ。小さい白い花が密集しているのはカトウハコベ、それともコバノツメクサ?。赤いもじゃもじゃしたのはナンブトウウチソウらしい。岩斜面を登り切るあたりで(紫のエゾフウロではなくて)グンナイフウロと思われる群落が現われる。気品のある薄紫。白いのもある。黄色いハハコグサみたいな丸い花はヨモギギクだろうか。そして分厚い白い綿毛のハヤチネウスユキソウ。ゴージャスなたたずまい。緑の小さいのはイワベンケイ?お金蔵を越え、いったん岩斜面を登り切った先には更なる斜面が広がっており、頂上はそのかなた。ややがっくり。まだあんなにあるのか。周囲には霧が渦巻いていて、青空も見えるが、早池峰頂上はずっと霧の中だった。
キンシバイ?
最初に見たウスユキソウ
ウスユキソウ
ナデシコ
ナデシコ
早池峰
イブキジャコウソウ
イブキジャコウソウ
コバノツメクサ(カトウハコベ?)
コバノツメクサ(カトウハコベ?)
岩の道
ツリガネニンジン
オダマキ
ナンブトウウチソウ
初めて見たハヤチネウスユキソウ
ハヤチネウスユキソウ
ウメバチソウ
ウメバチソウ
薬師岳
グンナイフウロ
グンナイフウロ
白いグンナイフウロ
お金蔵
サマニヨモギ?
イワベンケイ
鉄のハシゴ
稜線上の木道
稜線に上がり、木道を進む。ピンクのウサギギクみたいのはミヤマアズマギクらしい。赤いヨツバシオガマとブーケのようなイソツツジがたくさん。白いきゃしゃなトウキ。イワオトギリとカラマツソウもたくさん咲いている。頂上に上がる岩場のところにアオノツガザクラとイワカガミ。それにキスミレ。巻きひげになったチングルマを見たが、花はもう終わっていたようだ。菜の花のような黄色い花はナンブイヌナズナではなく、アキノキリンソウ。そして霧に包まれた早池峰頂上に着く。大きな一等三角点の近くにアズマギク。頂上標識のところにはウスユキソウが咲いていた。岩壁に囲まれた広い頂上だが、これまではその広い頂上に人がいっぱいいた。今回は私一人。うろうろと歩き回り、三角点や頂上標識の写真を撮り、祠にお参りする。鶏頭山への縦走路方面に行ってみるが、遠景はさっぱり見えない。その隣の河原の坊コースはロープでがっちり閉鎖されていた。避難小屋の四つのトイレは全て簡易トイレ専用で、4個千円のパッケージが販売されていた。頂上の片隅にザックを下ろして休憩。ホットケーキを食べ、缶ポカリを飲む。頂上にしばらくいたが誰も来ず、下り始めるとやっと一人二人に遭遇。頂上直下で見た赤いケバケバは(ハクサンチドリではなく、)ヨツバシオガマらしい。
ミヤマアズマギク
ミヤマアズマギク
イソツツジ
トウキ?
ヨツバシオガマ
イワオトギリ
カラマツソウ
キスミレ
アオノツガザクラ
イワカガミ
早池峰山頂避難小屋
早池峰頂上(赤い社、宝剣の岩峰、頂上標識のある祠、一等三角点)
一等三角点
頂上標識と祠
戻ってきた小田越登山口
ところが稜線から下るあたりからたいへんな数の人たちが登ってきた。数十人、百人弱はいただろう。すごい。これだけの人が登ってくれば、普通の大きさのバイオトイレではすぐに満杯になってしまうだろう。登山する人たちに携帯トイレで持って帰ってもらうというのは確かに合理的だ。数珠つなぎで登ってくる人たちを待ってられないので、上の二つ並んだ鉄梯子の片方を素早く下り、下の鉄梯子は使わずに右(西)側の大岩の脇を下る。ダブルスティックでどんどん下っていくが、一人えらく早い人がいて、道を譲る。ときどき止まって花を撮影。登りの岩場で左スティックのゴムソケットをなくし、下山時に奇跡的に見つけたが、登山口に着くまでにまた一つなくしてしまった。左のスティックで2回なくす。岩場のときは外しておくべきか。登山口に着くと、更に登る準備中の人たち。シャトルバスがどんどん運び上げてくるようだ。登山名簿に下山時刻を記入。登山開始4時半、下山は9時前。
小田越登山口
薬師岳登山口
カニコウモリ
ヒカリゴケの岩
すぐに薬師岳に向かう。東側の登山道を登ってみたかったが、閉鎖されているとのこと。最初は木道だが、その先は急傾斜の登山道。早池峰を往復してすぐの薬師岳への登りはしんどく、途中で1回休憩。栄養補給に食べた袋入りのナッツは何かのから揚げ。薬師岳には誰も来ないだろうと思ったが、二人連れやってきて先に行く。少し先で鳴らしていたのはクマ除けの角缶だった。彼等もその先で休憩していて、また先行する。最初に見たのはでっかい葉っぱに小さな白い花のカニコウモリ。稜線が近づくまでカニコウモリ意外に花は全くなし。オサバグサの大群落があるらしいが、もう咲いてなかった。登山道沿いの大きな岩の下に隙間があり、岩室だったのかもしれないが、微かに光っているように見えたのは光ゴケだったようだ。大岩の下の暗がりをうかがうと、確かに緑色に光っている。幻想的。稜線近くなってようやくシャクナゲが現われる。薄緑のアジサイっぽいのはノリウツギだろうか。最初に着いたのは西峰で、そこから東に頂上が見える。登山道は尾根の少し南側の灌木の中に切ってあり、中央峰はトラバースしていく。小さなシシウド(トウキ?)、アキノキリンソウにイソツツジを見る。
ヒカリゴケ
シャクナゲ
トウキ?
コメツツジ
薬師岳の頂上
頂上に近づくと、大きな岩の上の三角点が見える。そこに南側から東側に回ってゆく。そこにだけコメツツジが咲いていた。そして15年ぶりに大きな岩の頂上に到達し、三等三角点にタッチする。四周が開けているのに、遠景はさっぱり見えない。一瞬霧がはれたとき、麓の小田越小屋が見えた程度。東の登山道は閉鎖されていたが、南に下る又一滝ルートは通れるようだった。東にある岩峰の上に石標が見えたので登ってみるが、境界標のようだった。薬師岳から下る途中、さっきの二人連れの他に、10人弱の人たちが登ってきた。管理人らしき人たちが歓声を上げていたのは光ゴケのことだろう。私が見た大岩以外のところにも生えているのだろう。小田越に戻ると、シャトルバスを待っているらしい人たちがベンチに座っている。私は車道を河原の坊に下る。駐車場に戻る道沿いにウツボグサ、そしてゲンノショウコの小さな花がいくつも咲いていた。白と黄色のニガナにノリウツギ。駐車場手前にあった宮沢賢治のハートイーブ詩碑に寄っていく。「この底なしの蒼い空気に渕に立つ巨きな菓子の塔を攀ぢよう」というのは、早池峰の岩場のことを言っているのだろうか。駐車場にもどると出口が閉鎖されていて、13時まで出られない。まだ12時半だったのでゆっくり準備して待つ。でかいのはオオカサモチ。白いシモツケソウ。
ゲンノショウコ
ノリウツギ
ウツボグサ
宮沢賢治詩碑
「この底なしの蒼い空気に渕に立つ巨きな菓子の塔を攀ぢよう」
オオカサモチ
岳集落まで下ると、あの大きな駐車場にほとんど満車に近い車。台風が来ているこの天気なのに、こんなにも人気があるとは。
(花検索の参考: 花巻市・早池峰花のカレンダーcity.hanamaki.iwate.jp)