奥徳富岳 ハードな登り、格別な景観と会心の滑走
北海道・道北 奥徳富岳1,346m、郡別岳1,376m 2020年4月11日
(郡別岳)日本の山1,000
494
やっとのことで群別岳頂上に到達。ここは2度目だが、そのときの記憶よりも群別頂上は小さかった。北にはあの群別岳・西峰の岩峰があり、その向こうには浜益岳、雄冬山が見えていた。9年前に見た景観は今回も素晴らしかった。
群別岳頂上でシールを外し、今回ツアーで初めての滑走開始。快調に滑って行ってコル1,165mに到達し、シールを貼りなおす。コルから奥徳富岳・北西稜には3つのピークがあり、そこを登れるか不安だった。北西稜・一峰は比較的楽に登り、二峰は苦労しながらも灌木を掴んでなんとか登り切る。三峰の急斜面は難関で、灌木の中を大きく回り込んで登り切る。そして、行く手には奥徳富岳の頂上。ついにその頂上に立った時は久しぶりに大声を上げた。
奥徳富岳頂上から見る鋭角の郡別岳は格別。ゆったりした形が多い増毛山地のなかではひときわ目立つ存在。眼下で巨大な雪庇を伸ばした北西稜三峰もすさまじい。
奥徳富岳・南稜は細尾根で、右(西)斜面を交えて滑走。雪面はやや引っかかり気味だが十分に硬く、滑りやすい。灌木の少ない南峰の西斜面をトラバース滑走。そして広い尾根に滑り込み、振り返ると背後の奥徳富岳はゆったりした双耳の姿になっていた。苦労して登った思い出の山からの会心の滑走だった。
スノーシューの跡沿いにはスキートレースも残っていて、その二つを見失わないように滑走。1,069m峰を越えたところから西の急斜面に滑り込む。えらく急な広い斜面をスノーシューはまっすぐ登ってきたようだ。まばらな林になっている急斜面の滑走は本日二つ目のハイライト。
オープンスペースでショートターン滑走していくが、高度が下がると雪が柔らかくなり、次第に滑りにくくなっていく。それにスノーシュー・トレースはところどころでほとんど消えており、スキートレースを見失わないように滑走。地図にない細かな起伏をたくさん越えていく。やがて群別川源流の左岸沿いに下り、二つ目のスノーブリッジ(関門4)のところで往路に合流。往路の私のトレースはほとんど消えかけていた。
609m台地でシールを外し、最後の滑走。そして二つ目の関門に着き、復路はトラバーストレースを慎重に越える。シールを貼っているときより、スキーの方がこういうところは越えやすい。雪の林道は傾斜が緩くて比較的広く、快調に滑走。傾斜がないところもストックで押せばそこそこに滑る。最初の関門のところを再びシートラで越え、最後のところはビンディングを回してかかとを外し、滑り歩きで進み、駐車地点に戻る。
さよなら奥徳富岳と群別岳。もう登ることもないだろうが、感動をありがとう。
浜益温泉は露天はやっていなかったが、内湯は十分に熱く、温まる。
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当初プランは3時道の駅発、5時駐車地点発だったが、林道をだいぶ奥まで進めるので2時半起床のアラームで起きる。道の駅うりゅうの夜は風が冷たかったが、鶏肉・野菜いためはいつも通りうまかった。朝もいつものパンとサラダで、道の駅を出たのはやはり1時間後の3時半。4時半には明るくなり、明るい林道をゆっくり走る。全然雪が無い。最初の橋(第2群別橋?)を渡った先で大きなクマが走っていくのを見る。ヒグマを見たのは初めて。なるほど。あの逃げっぷりは本州のクマと変わらないようだ。雪のない林道をゆっくり走っている間に次第に悲観的になってくる。駐車地点の先には雪があり、トレースもあったが、あれはだいぶ古いもので、林道の雪もどこかで途切れているだろう。天塩岳だって出発点にはあんなにたっぷり雪があったのに、1ヶ所通れないところがあったらもうダメだった。今日もたぶん無理だろう。だが、夏道沿いの暑寒別ならなんとか登れるだろう。今日は雪が切れたところで引き返し、明日の暑寒別に備えよう。除雪終点に着くが、誰もいない。土曜なのに誰もこないということは、やはり登れないのだろう。まあ、いけるところまで行こう。乾いたところに駐車して準備し、雪の上にスキーを置き、歩き始める。
今年になってからあまり写真を撮らなくなった。記憶に残っているのに写真を撮ってないというのは困る。100mくらい進んだところで背後の駐車地点の写真を撮った時、別の車が駐車しようとしているのが見えた。すると・・・・・登れるのかな?少し希望が出てきた。だが、関門は少なからず存在した。最初の関門は林道の断裂。枝沢にかかった橋が壊れたらしく、断裂したところに水が流れている。踏跡が左側の狭いヤブと灌木の間を抜けているので、ここは慎重にシートラにして抜ける。スキートレースもあったが、雪は消え、奥は大きな水たまりになっている。水たまりから断裂への水の落ち口の小さな流れを飛び越えて向こう側の林道の雪の上に上がる。林道の両側にはさっぱり雪はなく、雪があるのは林道の上だけ。今にも林道の雪も消えそうだが、ちゃんと雪は続いている。こいつは綱渡りだな。やがて大きな枝沢のところで林道は終わり、トレースは作業道らしき枝沢沿いを登っていく。かなり急。やがて下りとなり、二つ目の最大の関門、枝沢の渡渉点が現われる。渡渉点のスノーブリッジはほとんど壊れていて、スキートレースの先は水の流れている上の部分で見えなくなっていた。一方、その手前にスキーの横下り(もしくは横登り)の跡があり、水の流れの中にロープのある大きな岩がある。どうやらそこも渡渉点のようだ。水の流れは浅いのでスキーブーツで降りても大丈夫だろう。そこで横下りで大きな岩の手前まで降り、シートラにして浅い水の流れを渡る。その先の急な雪の作業道を登っていると、追いついていたスキーヤーが右岸のスキートレースを辿っていた。大丈夫かなと思ったが、そのスキーヤーは水の流れの上のトレースを無事に渡り、スキーに履き替えた私にもう追いついてきた。先に行ってもらう。
作業道は609m台地に向かって登っていき、浜益岳の手前にある大阪山と同じように平らな頂上手前でトレースは作業道を離れて(消えたのかもしれない)頂上に向かう。609m台地頂上付近で樹間に初めて奥徳富岳と思われる雲をかぶったピークが見える。ようし、がんばるぞ。609m台地の先に再び作業道が現われ、それをシール滑走でゆっくり下り、やがて群別川の右岸に出る。三つ目と四つ目の関門は頼りなさげなスノーブリッジ。水は元気よく流れていて、そばまで寄ってやっと見える低いスノーブリッジのトレースに意を決して滑り込み、対岸に勢いで登り返す。ここで最初の休憩。パンを食べ、ペット・コーヒーを飲む。景気づけにウォークマンを起動。ブランドXのマニフェスト・デスティニーから。行く手には奥徳富岳の左に群別岳・南稜が見えているが、先行トレースは南陵の左の沢筋を進んでいく。南陵の左側でなく右側ではなかろうかと思っていると、先行トレース(先に行ったスキーヤーのもの)は南陵の方に九十九折りで登り始めたので、私も登る。昨日の雪は新雪の下がアイスバーンになっていてシールが利かず、全く登りにくかったが、この日の雪は柔らかく、シールがしっかり、ぺったり張り付くのでえらく登りやすい。先行トレースは南陵をぐんぐん登っていき、古い踏跡も登っていたので、私も登る。この登りはきつく、途中の急斜面はシールではきつそうだったのでアイゼンに変える(860m地点)が、硬いと思った雪は意外に柔らかく、ブーツが埋まってしまうのでえらく登りにくい。狭いテラス(929m)に上がってシールに戻したところで二度目の休憩。だいぶへばっていて、パンは食べずに1本目のペットコーヒーを飲み干し、登りに戻る。
行く手には南陵の岩峰が見えているが、ここからは稜線を辿らず、ずっとトラバースしていけば楽そうだ。斜面は広く、トラバースは最初は正解に思えた。だが、行く手の斜面に見える大岩の下をトラバースしたあたりで斜面がえらく急になり、行き詰ってしまう。スキーが滑り始めたあたりで後退し、キックターンで南陵に登る。この急斜面の登りもきつかった。スキーが滑らないように両ストックで支え、足の角度も無理に固定しているのが負担。たびたび休止して足と体を休めていく。ようやく傾斜が緩んできて1,079mテラスに上がり、標高1,220m付近の南陵・岩峰の右側を通過するあたりで先行トレースと合流。そして初めて群別岳・頂上が見え、先行スキーヤーはもう群別岳頂上から滑り降りるところだった。うわあ、もうあんなところにいるのか。自然と私も急ぎ足になるが、もう疲れ切っていて休み休みでないと進めない。先行スキーヤーは奥徳富岳への稜線を下っていき、やがてコルから登り始める。南峰1,280mの右下を通過するとき、先行スキーヤーはもう奥徳富岳頂上に達していたと思うが、今度は奥徳富岳の方から群別岳に登ってくる人影を見る。この人はスノーシューで、ものすごいスピードで登ってきて瞬く間に群別岳頂上に達してしまった。私はようやく群別岳頂上の麓に着き、急斜面をシールで登る。先行トレースはほとんど真直ぐに登っていたが、私はとてもまっすぐ登れない。細かくキックターンしながらゆっくり登っていき、やっとのことで群別岳頂上に到達。ここは2度目だが、そのときの記憶よりも群別頂上は小さかった。北にはあの群別岳・西峰の岩峰があり、その向こうには浜益岳、雄冬山が見えていたが、暑寒別岳は雲をかぶっていた。南には幌天狗と南峰が並んでいる。9年前に見た景観は今回も素晴らしかった。
群別岳頂上でシールを外し、今回ツアーで初めての滑走開始。私が滑走開始する前に、少し下のテラスで食事していたスノーシューの男性が挨拶して下っていった。群別岳東尾根は細尾根かつ結構急で、途中で尾根から南東斜面に切替し、もう一度ターンして尾根に向かう。急斜面にスキー荷重すると疲れた脚が突然釣って、あせる。何度か経験があるが、脚の釣りはすぐに収まる。快調に滑って行ってコル1,165mに到達し、シールを貼りなおす。ここから見る群別はちょっと右を向いた鋭角ピラミッド。コルから奥徳富岳・北西稜には3つのピークがあり、そこを登れるか不安だった。アイゼンで登ることも考えたが、先行スキーヤーのシール・トレースとスノーシューの跡が残っていたので、それを参考にシールで登る。北西稜・一峰は比較的楽に登り、二峰は苦労しながらも灌木を掴んでなんとか登り切る。急斜面と急斜面の間は比較的緩斜面で、そこをゆっくり歩くと体調がだいぶ戻ってきた。なんとか登れそうだ。三峰の急斜面は難関で、左に大きな雪庇をたらした三峰1,300mへはとてもまっすぐは登れない。これは群別岳・南峰のあたりから見たときも難関に思えたところで、右側をトラバースしていく先行スキーヤーのトレースを辿り、灌木の中を大きく回り込んで登り切る。そして、行く手には奥徳富岳の頂上。ついにこの山に登ることができる。次第に感動が沸き上がってきた。こんなに疲れ切っていたのではもう群別岳だけで奥徳富岳は無理かな、と何度も頭をよぎっていたのでなおさらだった。そしてついにその頂上に立った時は久しぶりに大声を上げた。
奥徳富岳頂上でまだ13時なのを知り、ゆっくり休憩。バナナを食べ、ホットレモンをゆっくり飲み干す。これなら明るいうちに戻れる。それにしても、先に下っていったあの二人はなんと早いのだろう。あの二人にすっかりペースを乱されてしまったが、あのくらい早く登れたらどんなにいいだろう。奥徳富岳頂上から見る鋭角の郡別岳は格別。ゆったりした形が多い増毛山地のなかではひときわ目立つ存在。眼下で巨大な雪庇を伸ばした北西稜三峰もすさまじい。暑寒別岳は雲の中だが、南暑寒別岳が見えていた。ここから南に下れるか心配だったが、奥徳富岳の南稜にスノーシューの跡がずっと見えていて、それを辿っていけばなんとか戻れるだろう。冷たい風が吹いていて、下を歩いているときに暑くてしまおうと思っていたネックウォーマーも、本州では暑かったフェニックスのスキーウェアを着ていても寒かった。もう一度四周を見まわし、帰途につく。奥徳富岳・南稜は細尾根で、右(西)斜面を交えて滑走。雪面はやや引っかかり気味だが十分に硬く、滑りやすい。奥徳富岳・南峰1,320mにも登っておきたかったが灌木だらけなのでスキーでは登りにくそうだ。南峰からルートは西に向かい、広い尾根が1,214m岩峰の手前に広がっていて、その上にスノーシューの跡が続いている。そこで、灌木の少ない南峰の西斜面をトラバース滑走。開けたところでショートターン滑走してみる。疲れ切っていて足も腰も痛かったが、この斜面はただ通り過ぎるだけでは済ませられない。そして広い尾根に滑り込み、振り返ると背後の奥徳富岳はゆったりした双耳の姿になっていた。苦労して登った思い出の山からの会心の滑走だった。群別岳には雲がかかり始めていた。
スノーシューの跡沿いにはスキートレースも残っていて、その二つを見失わないように滑走。1,069m峰を越えたところから西の急斜面に滑り込む。えらく急な広い斜面をスノーシューはまっすぐ登ってきたようだ。まばらな林になっている急斜面の滑走は本日二つ目のハイライト。オープンスペースでショートターン滑走していくが、高度が下がると雪が柔らかくなり、次第に滑りにくくなっていく。それにスノーシュー・トレースはところどころでほとんど消えており、スキートレースを見失わないように滑走。地図にない細かな起伏をたくさん越えていく。やがて群別川源流の左岸沿いに下り、二つ目のスノーブリッジ(関門4)のところで往路に合流。往路の私のトレースはほとんど消えかけていた。横登りで登り返した平らなところでシールを貼り、そこで4度目の休憩。2本目のペットコーヒーを少し飲み、歩き始める。雪はべたべただったが、新しいシールは最後まではがれず、雪もつかなかった。一つ目のスノーブリッジ(関門3)を渡り、609m台地まで登り返すと、驚いたことにテントが張ってあった。これはたぶん、4人目の人だろう。ウォークマンはウェイクマンのクロニクル・オブ・マンのピアノ・ソロ。夕刻をのんびり過ごすには良い曲。テンポの速いオブリガード満載のピアノ。
609m台地でシールを外し、最後の滑走。だが、灌木の間を抜けるルートをスピードを保って滑走するのは足に負担がかかるので、少し滑っては停止を繰り返す。狭い林道もスピードは出せず、ブツ切りで滑走。そして二つ目の関門に着き、今回はトラバーストレースを慎重に越える。シールを貼っているときより、スキーの方がこういうところは越えやすい。そして作業道を横登りで登り返し、狭い作業道をブツ切りで滑走し、雪の林道に滑り込む。雪の林道は傾斜が緩くて比較的広く、快調に滑走。傾斜がないところもストックで押せばそこそこに滑る。最初の関門のところを再びシートラで越え、最後のところはビンディングを回してかかとを外し、滑り歩きで進み、駐車地点に戻る。駐車地点には車が2台。あのテントの人のだろう。ゆっくり片付け、車を出すが、土で汚れるのでスキーにワックスを塗ったのは翌日。ブーツはほとんど汚れていなかった。そして夢に描いた浜益温泉にゆっくり入る。さよなら奥徳富岳と群別岳。もう登ることもないだろうが、感動をありがとう。
浜益温泉は露天はやっていなかったが、内湯は十分に熱く、温まる。
林道
4時半には明るくなり、明るい林道をゆっくり走る。全然雪が無い。最初の橋(第2群別橋?)を渡った先で大きなクマが走っていくのを見る。ヒグマを見たのは初めて。なるほど。あの逃げっぷりは本州のクマと変わらないようだ。
除雪終了点からシールで歩く
最初の関門
関門は少なからず存在した。最初の関門は林道の断裂。枝沢にかかった橋が壊れたらしく、断裂したところに水が流れている。踏跡が左側の狭いヤブと灌木の間を抜けているので、ここは慎重にシートラにして抜ける。
林道終点
二つ目の関門
やがて下りとなり、二つ目の最大の関門、枝沢の渡渉点が現われる。渡渉点のスノーブリッジはほとんど壊れていて、スキートレースの先は水の流れている上の部分で見えなくなっていた。一方、その手前にスキーの横下り(もしくは横登り)の跡があり、水の流れの中にロープのある大きな岩がある。どうやらそこも渡渉点のようだ。水の流れは浅いのでスキーブーツで降りても大丈夫だろう。そこで横下りで大きな岩の手前まで降り、シートラにして浅い水の流れを渡る。
609m台地頂上付近
郡別川の広い雪の河原(奥は雲をかぶった奥徳富岳)
やがて群別川の右岸に出る。三つ目と四つ目の関門は頼りなさげなスノーブリッジ。水は元気よく流れていて、そばまで寄ってやっと見える低いスノーブリッジのトレースに意を決して滑り込み、対岸に勢いで登り返す。ここで最初の休憩。
関門3(スノーブリッジ1)付近
関門4(スノーブリッジ2)
1,069m峰の西尾根
郡別岳・南稜に取付く
幌天狗
1,079mテラス
黄金山
トラバースしようとしたが、尾根を登る
奥徳富岳
奥徳富岳
郡別岳・南稜の1,220m岩峰
行く手には南陵の岩峰が見えているが、ここからは稜線を辿らず、ずっとトラバースしていけば楽そうだ。斜面は広く、トラバースは最初は正解に思えた。だが、行く手の斜面に見える大岩の下をトラバースしたあたりで斜面がえらく急になり、行き詰ってしまう。スキーが滑り始めたあたりで後退し、キックターンで南陵に登る。
初めて見えた郡別岳
郡別岳・南峰1,280m
奥徳富岳・北西稜
奥徳富岳に向かうスキーヤー
郡別岳に登るスノーシューの男性
郡別岳・南峰1,280mと幌天狗
郡別岳
奥徳富岳
郡別岳
郡別岳頂上とアトミック・バックランド(背景は郡別岳・西峰の頭、浜益岳、雄冬山)
郡別岳頂上から見る南峰1,280mと幌天狗
郡別岳から見る奥徳富岳
群別岳頂上でシールを外し、今回ツアーで初めての滑走開始。私が滑走開始する前に、少し下のテラスで食事していたスノーシューの男性が挨拶して下っていった。群別岳東尾根は細尾根かつ結構急で、途中で尾根から南東斜面に切替し、もう一度ターンして尾根に向かう。急斜面にスキー荷重すると疲れた脚が突然釣って、あせる。何度か経験があるが、脚の釣りはすぐに収まる。快調に滑って行ってコル1,165mに到達し、シールを貼りなおす。
郡別岳・西峰1,166m
郡別岳(滑走直後)
コルから見る郡別岳と東峰
奥徳富岳・北西稜・一峰1,240m
奥徳富岳・北西稜(二峰、三峰、本峰)
北西稜・二峰1,290m
鋭角の郡別岳
郡別岳と北西稜
北西稜・三峰1,300m
奥徳富岳頂上まであと少し
奥徳富岳の頂上
奥徳富岳頂上でまだ13時なのを知り、ゆっくり休憩。バナナを食べ、ホットレモンをゆっくり飲み干す。これなら明るいうちに戻れる。それにしても、先に下っていったあの二人はなんと早いのだろう。あの二人にすっかりペースを乱されてしまったが、あのくらい早く登れたらどんなにいいだろう。奥徳富岳頂上から見る鋭角の郡別岳は格別。ゆったりした形が多い増毛山地のなかではひときわ目立つ存在。
頂上から見下ろす北西稜・二峰と三峰
眼下で巨大な雪庇を伸ばした北西稜三峰もすさまじい。暑寒別岳は雲の中だが、南暑寒別岳が見えていた。
奥徳富岳から北西の景観: 幌天狗、郡別岳・南峰、郡別岳、雄冬山、北西稜・二峰、北西稜・三峰、雲の中の暑寒別岳
奥徳富岳から東の景観: 南暑寒別岳、奥徳富岳・南峰
奥徳富岳からの滑走
スノーシューの跡沿いにはスキートレースも残っていて、その二つを見失わないように滑走。1,069m峰を越えたところから西の急斜面に滑り込む。えらく急な広い斜面をスノーシューはまっすぐ登ってきたようだ。まばらな林になっている急斜面の滑走は本日二つ目のハイライト。オープンスペースでショートターン滑走していくが、高度が下がると雪が柔らかくなり、次第に滑りにくくなっていく。
双耳の奥徳富岳を振り返る
稜線から沢筋への滑走
急斜面の滑走
林道の滑走
609m台地でシールを外し、最後の滑走。だが、灌木の間を抜けるルートをスピードを保って滑走するのは足に負担がかかるので、少し滑っては停止を繰り返す。狭い林道もスピードは出せず、ブツ切りで滑走。そして二つ目の関門に着き、今回はトラバーストレースを慎重に越える。シールを貼っているときより、スキーの方がこういうところは越えやすい。
R451から見る奥徳富岳
浜益温泉
浜益温泉は露天はやっていなかったが、内湯は十分に熱く、温まる。