「リウマチ手記」
37歳2009年10月2日
37歳2009年10月2日
はじめに
2009.9
待ち焦がれていた先生の「手記を書いて下さい」との言葉!
本当に嬉しかったです。
現時点で、完全に完治した訳ではありません。
時折、気になる症状(関節が痛む、手がピリピリと痺れる、だるい・・・など)が出ることもあります。
でも生活に支障が出る程度ではなく、今では発病前と変わらぬ生活を送っています。
治療を始めて1年くらいの間は、正直「また高熱が出て歩けないほどの足の痛みが出るなど症状がドンときたら?」「腎臓など内臓に症状が出てしまったら?」という心配はありました。
でも一年が過ぎ、確実に回復に向かっている現実があり、その不安は薄れました。
この手記がこれから治療を始めようとしている方の力になれば!そう願っています。
そして数値が正常になって完治し、最後の手記が書けるのを目標に、これからも頑張って治療に励みたいと思っています。
免疫を上げるという治療をすることにより、花粉の時期が楽になる!風邪が引きにくくなる!というおまけもついてきました。
人は免疫を抑えつけてはいけないという先生の言葉を体で知りました。
2007
体の異変を感じた年です。
初めは両手の筋が痛み出しました。その年は2回ほど近所の整形外科で受診しましたが、「腱鞘炎」とのこと。ちょうど一人息子のトイレトレーニングをしていましたが、思い当たるのはそのくらいで・・・病院からは湿布が出るだけでした。
同時に手の指にしもやけのようなものが出ては消えるという症状もありました。
そしてその年の寒くなる頃から、体にあちこち異変が起こり始めました。
階段を上り下りする時の膝の痛み。酷い時は手すりがないと駄目でした。
朝起きたときの指の強張り。足の裏のもったりした違和感。両腕、両手の痺れ。
夜眠っている時に同じ姿勢でいると体が痛くなり何度も目が覚め、熟睡も出来なくなってきました。目が覚めた後も体が固まってしまうみたいで、スムーズに動き出せませんでした。
この時点でおかしいと感じ、近所の内科で検査を受けましたが、特に異常なしでした。
2008.5
風邪の症状がないのに高熱が出て、下半身の関節・筋肉がひどく痛みました。
あの痛みは今思い出しても恐ろしいくらいで、自力で歩行も出来ず立っていられるのも数秒。痛みで夜も眠れませんでした。
前回とは違う近所の内科へ行き、検査を受けたものの不明。
この時は抗生物質や痛み止めを処方してもらい、酷い痛みのピークは一週間ほどで治まりました。
結局足の痛みは一ヶ月以上続きましたが、だんだんと良くなっていったのでこのまま治っていくかな?と思いました。けれど倦怠感が抜けなかったり微熱が続いていたりして変だなとも感じていました。
六月末頃、また38度以上の発熱。この時は両手の指がソーセージのように腫れ、強張っていました。
腕の内側に細かい発疹も出ました。
同じ内科でもう一度再検査をすることになりましたが、今回はリウマチの疑いがあると言われたのです。
検査結果を待つ間に、夫がネットでリウマチについて色々調べだしました。その時にステロイド以外で何か良い治療法がないかと探し出し、松本漢方クリニックに巡り合いました。
内科での再検査の結果、抗核抗体が640と出ており、膠原病の疑いがあるということで大学病院へ行くことになりました。
大学病院では一言で言うと最悪でした。
発熱している中、フラフラになりながら広い院内を移動し検査を受け、待ち時間も長く体力は消耗していきました。数日に渡り検査をしたのですが、後半は車椅子に乗ってしまうほど衰弱していました。
一番しんどかった検査は、手の指に出来た赤い発疹を切り取るというものです。もちろん麻酔はしましたが、麻酔が上手く効かず何本も打たれ、神経が多い場所だけに痛みで吐きそうでした。採った後も縫ってさらに抜糸まで、煩わしいものでした。
結果は膠原病のSLE。抗核抗体は1280、補体もC3が66.0と基準値を下回り、抗リン脂質抗体やシェーグレンもあるとわかりました。
病名が判明すると「難病で完治はしない」と言われ愕然となったのを覚えています。
ステロイドは使いたくない、漢方で治療してみたいと大学病院の先生に伝えると「信じられない!」と言われました。そして「あなたは同じSLEの中でも真ん中より悪い方に入ってます。本当ならこのまますぐに入院して治療をするべきです」と。
私も夫も松本漢方クリニックのことが頭にあり、大学病院での治療を待ってほしいと伝えました。
すると先生は「とりあえず一週間後に再診の予約を入れておきますが、このままステロイドの治療をしなければ一週間もつという保障は出来ません」
今思えば、病名がわかり体も心も弱っている患者になんて酷いことを言うのかと怒りが込み上げてきますが、この時は奈落の底に突き落とされる気持ちでただただ憔悴しきっていました。
日を改め、夫と二人で松本漢方クリニックへと急ぎました。
先生は「ステロイドを使わずにうちに来てくれて良かった!」と強い握手をしてくれました。そして「必ず治るから!」と大学病院では決して言われなかった言葉を言って下さりました。気になっていたのは、リウマチではなくても漢方で治療出来るのかということ。
ここに来る患者さんはリウマチの方が多く、SLEの人は手記も一人しか見当たりませんでした。先生は「リウマチも膠原病だからSLEも同じ。治療出来ます」ホッとしたのを覚えています。
それから大学病院で言われた酷い言葉を先生に伝えると「医者として最低だ!知識ある立場のものがそんなことをいうなんて言葉の暴力だ」と本気で怒ってくれました。
朝暗いうちから家を出発し新幹線に乗って高槻市まで来るというのは、大学病院よりかなり負担だったはずなのに、体がきつくなかったのが今思うととても不思議です。
この時の私は、膠原病SLEという病名に落ち込むばかりでした。息子はまだ4歳で手のかかる時期なのに、いったいどうなってしまうのだろう・・・と。
偶然にも先生に出会えたこと。夫が松本漢方クリニックにかけてみよう!と希望を捨てずにいてくれたお陰で、今があるように思えます。
松本漢方クリニックへ受診する前に先生の論文をプリントアウトして読みましたが、内容は難しくて正直理解しきってないまま初診を迎えてしまいました(すみません。その後、何度も読み直して自分なりに理解してきました)
西洋医学と真逆の治療法(免疫を上げる)で本当に大丈夫なのかという不安は、正直この時まだありました。
でも西洋医学では完治しないという病気を、治せるという先生にかけてみようと気持ちを切り替えました。
院内で読んだ皆さんの手記もまたこの治療にかけてみようと思ったひとつです。
手記の内容もさることながら、遠くは北海道から・・・と全国さまざまな場所から診察に来る患者さんがいると知り、結果が出るからはるばるやって来るんだ!と明るい気持ちになってきました。
いつか私も先生に「手記を書いて」と言われるように頑張って治療に専念しよう!と決心しました。
この日から先生の下、家族に支えられながらの漢方治療が始まったのです。
煎じ薬
食前3回の他に二番煎じ、飲めるときは三番煎じまで飲みました。私は一般に膠原病に効くと言われている1番と2番を一緒に沸かして飲みました。
飲んだ日からお腹が緩くなり、午前中に3度ほど便意をもよおすように・・・
1年が経った今でもそれは変わりありません。
煎じ薬を飲み始めてから、月に2、3回ほどお腹を中心に痒みのない蕁麻疹が出ました。
先生に伝えると「出るものは出て結構!」とのこと。蕁麻疹は3,4日ほどで自然と消えていきました。
鍼
鍼は怖いという気持ちが強く、初診で松本漢方クリニックに打ってもらった以来一ヶ月開いてしまいました。二度目も松本漢方クリニックでしてもらった時に「早く自宅のそばで鍼灸院を見つけて通いなさい」と言われ、ようやく近所で鍼灸院を見つけました。探すと結構自宅のそばにあるものなのですが、なかなか飛込みで入るのも勇気のいるものでした。
近所でよい先生を見つけてからは、病気のことを話し、免疫が上がるように打って欲しいと伝えました。まじめに週一度のペースで通っています。
ツボの話や漢方で養生するアドバイスなど教えて下さり、大阪へはなかなか遠くて行けなかった分、地元の鍼の先生にも随分支えてもらいました。
お灸
始めは松本漢方クリニックの後に行く薬局で買ったもぐさを使っていました。腕や足はこのもぐさを、背中は母にしてもらうことが多く、せんねん灸を使いました。
だんだん時が経つにつれ、腕や足もせんねん灸を使うように・・・
回数的には、一日一回で16個ほど行いました。
ちなみにせんねん灸でも水ぶくれにもなりますし、初めにアトピーが出始めた場所は、せんねん灸をやっていた背中からでした。
でも松本漢方クリニックの鍼の先生からは、せんねん灸より本当のもぐさの方が効果はあるよと言われてました。
薬草風呂
一日おきに出来るだけ長く入りなさいと言われました。
子供がいるので平日はなかなか時間をとるのが大変でしたが、30分をめどに2回から3回ほど40度以下のぬるめの湯に入りました。あまり長湯をすると逆に体調を崩してしまったこともあり、私はこの時間が合っていたと思います。
お湯の中ではストレッチをしたり、雑誌を持ち込んだりして楽しみながら過ごしていました。膝など痛みがちょっとある時に入ると痛みが良くなっていきました。
2008.6.29に初診し、その年は7月9月12月と4回松本漢方クリニックへ通いました。
3度目の9月にはかなり体調も良くなり、膝などの関節の痛みも感じなくなってきました。階段も手すりなしで上り下り出来るのはもちろん、洗濯バサミをつまむ時も楽になりました。薬草風呂を入れた袋を初めの頃は痛くて絞れなっかたのですが、この頃には硬く絞れるようになり、夫にもびっくりされました。
アトピー
12月の診察では背中のお灸の跡が痒く、肌の色も黒ずんで汚くなってきていることを先生に伝えたところ「これはアトピーです!」と言われ、とても嬉しかったのを覚えています。
2009.3
5度目の診察で抗核抗体が320へと下がっていました。
この頃になると時折不調があるものの、普段と何変わらぬ生活を送るように!
以前やっていた趣味の吹奏楽のサークルへ顔を出し始めていたほどです。
去年の夏のことを考えると、奇跡です。
以前は手の痛みがあり息子を抱っこすることも出来ず、息子がぶつかってきただけで思わず怒ってしまうほどでした。今では15キロは超えている息子を他のお母さんと変わらず抱っこしてあげられる!本当に幸せでした。
2009.6
体調も良いので、薬湯が1日おきから週に2回となりかなり負担が減りました。
2009.8
肩甲骨の痛みと倦怠感が続き、先生に相談しました。
「ヘルペスの数値が高いので、気になっていた」と言われ薬を処方してもらいました。
一週間服用し、次第に良くなりました。
治療を始めて1年3ヶ月。
今、また体にアトピーが出始めています。
膠原病のSLE。完治することのありえない難病とわかり、しかも体のどこに症状が出るかわからないと脅かされ、不安になり、未来に希望が持てなかった私がここまで回復したのは松本先生のお陰です。
本当にありがとうございます。
数値が正常に戻り完治するまで、これからもよろしくお願いします。