リウマチと診断されるまで
16年前、2人目の子供を出産してから、毎年花粉症に悩まされ、自分がアレルギーー体質だと自覚しました。
7~8年前に、花粉症で耳鼻科に行った時に、体質改善ということで、注射を1~2本打ちました。そのころから、外反母趾に悩まされるようになり、5年前からは四十肩が始まり、痛くなると、整形外科に行って薬をもらっていました。1年前の痛みの時には、痛み止めの注射まで打ちました。
また、2~3年前から、足の痛み、手首の痛み、手の指のこわばりが度々ありました。仕事を始めたばかりの頃で、慣れない仕事のせいで痛みがあるのだとばかり思っていました。その度に病院でレントゲンを撮りましたが、骨に異常はなく、痛み止めの飲み薬をもらい、痛みを抑えてはまた痛くなり、その繰り返しでした。その時は、「仕事がハードだから」と我慢していました。
手足の痛みがひどくなってきてからは、花粉症の症状が毎年軽くなってきているのはとても不思議なことでした。
今年になってから、足首の腫れ、痛みが増したため、整形外科に行ったところ、血液検査とレントゲン検査をし、「RFの値がプラスになっているので、これ以上ひどくならないように、リウマチの治療をしていきましょう。」と言われました。
リウマチの治療
リウマチと診断された頃は、一番足首が痛く、朝起きる時は、階段の手すりを持ちながら、壁を這うように1段づつ降りていました。朝だけではなく、歩く時は足を引きずりながら歩くようになっていて、長い時間は立っているのが辛いし、歩くのも辛い状態でした。両手首も痛く、力が入らない状態で、重いものはもちろん、包丁を持つのも辛いぐらいでした。両手の指は、右手の人さし指が腫れ、こわばりは一日中続いて、指を丸くするのが痛く、ひどい時はおにぎりも握れないほど痛い時もありました。
それほど痛みがあっても、まさか自分がリウマチとは思わず、全部仕事がハードすぎるからだと思い込んでいました。だから、リウマチと診断された時は、頭の中が真っ白になり、何を言われたかあまり覚えていないのです。痛み止めの飲み薬と、これ以上ひどくならないための飲み薬を処方されました。その薬はリウマトレックスという薬で、「副作用が強いので、気をつけて服用するように」とのことでした。
リウマチという病気は、あまりくわしく知りませんでしたが、イメージとして「不治の病で、手足の指が変形する病気」という暗いものでした。薬に対する不安はとてもありましたが、今よりひどくなったらどうしようと不安の方が大きく、薬を飲む以外 ないと思い、リウマトレックスを3カプセル飲みました。
副作用の強い薬を不安げに飲んでいる私を心配して、主人が、「リウマチ、リウマチの薬、リウマチ医のいる病院」について、インターネットで調べてくれました。私の飲んでいたリウマトレックスは、リウマチの薬の中でもとても強い薬でした。(3段階の分類で最も強いクラスの薬)リウマチの症状としては、まだ初期の症状の私の薬としては、とても強すぎる薬のように思いました。主人も「『初期の段階から強い薬を使って治す』と言っても、もし効かなかったらどうなる?」と心配していました。主人はアトピーー性皮膚炎で、塗り薬(ステロイド)がだんだん強くなり、それでも効かなくなって、「とても強いレベル」の薬を処方された経験から、その薬に対する不信感を抱いていました。
ほかにいい病院はないかと、リウマチ専門の病院を探しましたが、私の通っていた整形外科は、リウマチ登録医の所属する病院でした。もし、病院を替えたとしても、リウマチ登録医の病院であれば、同じように強い薬をもらうことになるでしょう。でも諦めずに、ほかにいい病院はないかと、インターネットで検索しているうちに、「松本漢方クリニック」を探し当てたのです。私に「これを読んでみて!すごい病院があったよ。」と、松本漢方クリニックのホームページをプリントアウトした分厚い束を渡してくれました。
主人が蛍光ペンでラインをひいた、初期のリウマチは「治すのに風邪よりも本当に簡単である。」という松本先生のことばが、私の目に飛び込んできました。
松本漢方クリニックへ
2/5
RF:75
CRP:0.11
血沈:15
インターネットで調べたその週の土曜日に、主人と2人で大阪の松本漢方クリニックへ行きました。栃木の小山駅を5時10分の始発に乗り、新幹線を乗り継ぎ、午前10時前にやっと高槻に着くことができました。
主人は、前述の時(=10年前)、「とても強いレベル」のステロイドを捨て、患部を冷やしたり、市販の「かゆみ止め」でかゆみと戦い、その後も「かゆみ止め」を常用していましたので、松本先生の「革命的アトピーーの根本治療法」を読んで、「『かゆみ止め』もダメ」と悟り、「いっしょに治療しよう!」ということになったのです。
思ったよりも小さな病院の待合室には、あふれんばかりの患者さんがにいて、漢方薬の甘い独特なにおいの中、体験談の本を読みながら1時間ほど待ってから、診察室に入りました。今までのアレルギーー歴、薬の使用歴、症状などを箇条書きしたものを見せ、「注射を何回打ったか?」の質問に、「花粉症の治療に体質改善といって、1~2本、四十肩の痛み止めを肩に1本」と答えると、「何が体質改善や!注射打ってるんやったら、治すの大変やで!」と言われました。今までどれだけ病気や薬に対して無知だったかを思い知らされ、「治療中は、他の病院の薬、市販の薬は、決して服用しないように」何度も言われました。
その後、松本先生の話は政治や経済の話にまで広がり、早口の大阪弁にいささか圧倒されましたが、最後に、松本先生は「オレが治してやる!」と力強く何度も握手をしてくださいました。松本漢方クリニックに来るまで、いろいろと不安でしたが、診察室を出るときには、胸につかえていたものがスッと通ったように、晴れ晴れとした気持ちで、リウマチがもう治ったかのように、明るい笑顔がでてきたことを記憶しています。
そのあと、鍼治療をうけることになり、織田先生とお話をしました。話し方からも人柄がわかるような、とてもやさしく明るい先生で、診察室での緊張していた気分がとても和らぎました。鍼をうけるのは初めてで、最初は力が入っていましたが、体が冷えないように暖めながら、体のいろいろな場所に鍼をうっていただくうちに、だんだん気持ちよくなり、とてもリラックスできました。
最後に、お灸の仕方を、主人と一緒に教えていただきました。他の患者さんのお灸の写真を見せていただき、1つの大きさはゴマ粒ほどで小さいのですが、あまりの数の多さに驚きました。また、試しに一箇所お灸をしていただきましたが、想像以上の熱さでした。家族みんなに協力してもらって、たくさんお灸をするように言われました。
2/6
その日から、漢方薬、漢方風呂、お灸、鍼の日々が始まりました。
診察を受け、お灸や鍼の治療の仕方を聞き、生半可な気持ちではリウマチを治すことはできないと思い、仕事は辞めることにしました。でも引継ぎ上、すぐには辞めることができずに、それから2週間は、仕事を続けながらお灸をがんばり、漢方薬を飲みました。
お灸はとても熱く、一度にたくさんのもぐさを並べることも、火をつけることもなかなか出来ませんでしたが、お灸をした後は、不思議と痛みがほんの少し和らいでいるように感じました。
2/28~3/2
激しい頭痛と吐き気におそわれ、薬は勿論のこと、水を飲んでももどしてしまう状態が続きました。今までに頭痛で吐き気がすることはありましたが、すぐ頭痛薬に頼っていました。
その日は松本漢方クリニックがお休みの日でしたので、次の日までただ寝ているしかなく、次の日、朝一番に電話して、松本先生に病状を話しました。漢方の頭痛薬をすぐ送ってくださるとのことでしたが、薬が届くのは明日なので、頭痛と吐き気に悩まされながら、寝ているしかありませんでした。
3日目の午前中に薬が届き、その粉薬を飲むと、頭痛も吐き気も少しずつよくなり、食欲もでてきました。頭痛が続いた3日間は、足首の関節の痛みが不思議に和らぎ、頭痛が治ると、また足首の痛みが元に戻りました。でも、頭痛まえの痛みよりは、ほんの少しだけ軽くなったような気がしました。
3/5 2回目の診療
RF:64
CRP:0.05
血沈:11
3日前の頭痛について、松本先生にくわしくお話したところ、「リバウンドやな。」と言われました。私はリウマチの患者さんのなかでは痛みの軽い方だと、体験談などを読み思っていましたが、リバウンドの出方は人それぞれだなと思いました。
吐き気で食欲がなく、3日間で2キロやせたことを言うと、アミノバクトを処方されました。それと、花粉症の粉薬もいただきました。「ほかの薬は飲まないように、お灸はしっかりするように」言われました。
鍼の織田先生からは、お灸の痕を見て、「もう少しもぐさが小さくても大丈夫ですよ。熱いでしょ。でも一生懸命さがわかるよ。」と、お褒めのことばをいただきました。リバウンドのことをはなすと、「おめでとう。よかったね。体は正直やね。」と言われ、何か複雑な気持ちがしましたが、とても嬉しくなりました。
3/23~/26
2度目の頭痛と吐き気。飲み薬を以前にいただいていたので、前回ほどひどくありませんでしたが、1日に3~4回もどし、胃の中はからっぽ。食欲がなく、また3日間寝込んでしまいました。
また今回も、頭痛と吐き気の間は、足首の痛みが和らぎ、頭痛が治ると、足首の痛みが元にもどりました。しかし、頭痛前の痛みよりも、ほんの少しだけ軽くなっていました。
4/16 3回目の診療
RF:66
CRP:0.12
血沈:15
月に1度、同じ頃に頭痛のリバウンドがあり、それは生理の前後に起きていることを松本先生にお話すると、「生理のときは、免疫力が弱くなっているので、そういうことが起こる」のだそうです。「リウマチ治してやるよ。」と握手を何度もしていただきました。
鍼の織田先生からは、「お灸が足りない!」と、きびしく注意されました。2月末から4月にかけ、2人の子供の同時受験や、卒業、入学に追われ、お灸の回数は、以前に比べ少なかったのです。姿見を見ながら、1人で全身にお灸をしている人もいるという話を聞き、お灸を軽くみていたわけではないのですが、
もっとしっかりがんばらなきゃなと、反省しました。
4/26~/27
また今月も、生理中に頭痛と吐き気が2日続きました。毎回リバウンドの後は、今までより痛みが軽くなるので、これを繰り返しながら治っていくのかと、頭痛がくるのもしょうがないのかなと思えました。
この頃には、一番痛みがひどかった足首の痛みも随分よくなり、右足を引きずりながら歩いていたのが、普通に歩けるようになってきていました。以前に痛み止めの注射を打っている左肩の痛みと、両手の指のこわばりはまだとれずにいました。
5/8
長いゴールデンウィークが終わり、明日から学校や主人の仕事が始まるという日の明け方に、よくなってきていた足首の関節に激痛がはしり、目がさめました。寝るときまでは痛みがなかったので、何が起こったかわからず、とてもびっくりしました。
でも冷静に考えてみると、ゴールデンウィーク中、お花見に行ったり、出かけることが多く、お灸の回数も少なかったのです。私の歩調に合わせてもらいながら、余裕をもち、ゆっくり歩いていたつもりでしたが、日頃運動をせず、家の中にこもりっきりの生活に比べると、とても長い距離を歩いたことになります。そのツケが、ど~んとまわってきた感じです。トイレへ行くのも、壁をつたいながら時間をかけて行ってましたが、昼過ぎには痛みもとれてきて、夕方には以前のように歩けるようになりました。
明け方に激痛で目が覚めた時は、どうしようかと思いましたが、意外に早く痛みが引いてホッとしました。松本先生にお話すると、「リウマチを甘くみたら。アカンよ。」と言われました。
5月末
月に一度の頭痛が来ましたが、軽く、吐き気はありません。手足の痛みもほとんどなく、足首を動かす時だけ痛い、といった状態でした。
今年は花粉症の期間がとても長く、5月の終わりまで続きました。鼻づまりや鼻水、特に目がかゆく、1日中涙目で、目やにがひどい状態でしたが、例年に比べると症状は軽いほうでした。
花粉症がおさまり始めた5月の末には、手足の関節の痛みがまた少し痛くなりました。織田先生からは、「体は正直やねー。」と言われ、意識しなければ気づかない程の弱い痛みではあるけれど、すぐに反応する自分の体にとても感心しました。
6/18 4度目の診療
RF:36
CRP:0.05
血沈:10
右足首の関節の痛みが少しある。気付くと、1日中感じていた両手の指のこわばりがありません。いつ頃からかはっきりしませんが、こわばりがなくなっていました。それに気付いた時は、うれしいというより、とてもびっくりしました。あんなに、1日中違和感のあった指先のこわばりがないのに気がつかないなんて・・・病気が治っていくのは、こういう感じなんでしょうね。
8/20 5度目の診療
RF:29
CRP:0.05
血沈:5
足を動かすと、ほんの少しだけ右足首が痛む。左肩も動かす時だけ、少し痛みがあります。半年前に比べると、とてもいい状態になってきています。
9/18
薬の注文と、前回の血液検査の結果を聞くために、いつものように電話をしました。痛みが軽くなってきていたので、予想はしていましたが、検査結果は、驚くほど正常値に近づいていました。
松本先生からは、「RFの値はもう少しだけど、そろそろ手記を書いてもらおうかな。」と言われました。待ちに待っていた言葉でした。今まで何人もの人の手記を読み、私も早く手記が書けるくらいにまで治るといいなと思っていましたが、こんなに早く書ける日が来るとは夢にも思っていませんでした。さっそく主人や、心配してくれていた母にも報告しました。みんなとても喜んでくれました。
9/26~9/28
突然、3ヶ月間忘れていた頭痛に襲われました。生理が終わった日の朝から、頭痛と吐き気で、薬を飲んでもすぐ吐いてしまうほどのきつい症状でした。手記を書き始め、頭痛には二度とならないと思っていたので、ショックでした。そして、先生の「リウマチを甘くみたら、アカンよ。」の言葉を思い出しました。
~10/8
まだアトピーーの症状は出ていませんし、来月も頭痛に襲われるかもしれません。しかし、松本先生の「おれが治したる。」という力強い言葉と、やさしいあたたかな握手にとても励まされ、この数ヶ月で、「リウマチは絶対に治る」という確信が持てました。
今後、どのくらいかかるか分かりませんが、治療に励みます。松本先生、これからも宜しくお願いいたします。