「お父さんがいるだけでも幸せなのに､お母さんも来てくれたら…想像するだけで幸せだね！」

「違う…違うの！私は､そんなつもりじゃ…！なんで…！？」

母親は彼女が赤子の頃に病死しており､物心ついた時から父子家庭だった｡

父親に愛され､父と交際している女性にも可愛がられて慎ましく平凡に暮らしてきた｡

が､もうすぐ父親が再婚するという頃､背中のトゲに毒がある事を知らずに父親に触れ､事故とはいえ自分の毒で父親を殺してしまう｡

ショックのあまり家を飛び出し､路地裏をふらふらと何日も彷徨っていた｡

行く宛もなく行き倒れた所を無花果に拾われマフィアに保護された｡

最初は泣いてばかりで口も聞かなかったが､無花果に毒が聞かないことを知って以来は彼女になつき､だんだんと元の明るい性格を取り戻していき､「助けてくれたみんなの力になりたい」と自らマフィアに入った｡

そのため自分は他の仲間に比べれば恵まれていたと言い(実際親にとても可愛がられて平凡に暮らしていた)､過去の事は気にしないようにしている｡