【Episode.1 Alice in Peaceful Land】

カルト教団の巫女として生きてきた少女・有栖

儀式と称した殺人、おかしな教えの中で育てられた彼女はひょんなことから神々に保護され、コトブキシティで喫茶店を開く男・三郎の養子として引き取られる事になった。


普通の少女として平穏な日常を送ることを許された有栖だったが、有栖は慣れない普通の生活を拒絶し、夜中に三郎の家を飛び出してしまう。

行く宛もなく夜の森を彷徨う少女に声をかけたのは、一人の幽霊の男だった。


かくして笛吹と名乗る幽霊、そして有栖の家出を聞いて様子見に遣わされた天使の星彦と共に、行く宛のない旅を始めた有栖。

大きな街で可愛い服の話で盛り上がったり、ギャングに慕われちゃったり、雨宿りした豪華なお屋敷で不思議な少女と出会ったり。

様々な出会いの中で有栖は自分の望む『普通の生き方』を見つめ直していく。

「…わたし、まだ、普通の女の子になれるかな。お家に帰って、いのかな」

【Episode.2 傘の下のロストチャイルド】

有栖を家へと送り届け、また元の生活に戻ろうとする面々。そんな時、萵苣が「しばらくボディガードになってほしい」と赤衣を呼び止めた事から二人でルームシェアを始める。

最初こそあくまでボディガードの立場に徹する赤衣だったが、萵苣の無邪気さと優しさにだんだん絆されていき二人での生活を楽しみつつあった。

そんなある日、赤衣は7年前生き別れになった妹・蒼衣と偶然再会する。

初めて出会った赤衣の家族、それも生き別れの妹と知り大興奮する萵苣だったが、彼女から赤衣がかつてヤクザの一員であった事、母親の残した借金を返すために数多の犯罪に手を染めていた事を知ってしまう。

秘密にしていた過去を知られた赤衣は取り乱し、「もう萵苣と一緒にはいられない」と雨の中家を飛び出してしまい…!?

「君が何者でも、何をしていたとしても、僕は絶対君の手を離さないよ」

【Episode.4 ナイトメア・リバースデイ】

装備の騒動から一段落しのんびりしていたある日、【Cafe Arche】に訪れた時雨に有栖が頼み事を任される。

なんでも悪夢の神、アルの様子がおかしいのだと言う。三郎もここしばらく常連のアルが来ていないのを不安がっているのもあり、有栖達はミオシティに向かう。

アルの暮らす家の扉からヒミツの魔法で新月島へ飛び、アルに出会った有栖は一連の流れを聞く。

なんでもようやくこの地に根付いた悪夢の神としての神格を取り戻しつつあるが、そのせいで力を制御出来なくなったという。

そんな彼を救うべく、有栖達は悪夢を祓う三日月の羽を求めて【吉夢の女神】ソーンを探しに行くのだが、自由奔放なうえ、アルに恋していた彼女は初めてアルに求められて舞い上がり、「捕まえてご覧なさい」と何処かへ飛び去ってしまう。

必死に協力してくれる有栖や創美の姿を見たアルは、今まで忌避してきた自分の力と向き合う事を決意する。

「こんな力でも、こんな私でも、期待してくれる人がいるのなら…!」