ピース語で複合語を作るときは、まず土台にする単語の語根内部を切り取って、そこに合成したい単語の語根の一部を貼り付けるという方法を取ります(どこを切り取ってどう貼り付けるかは、主に語根の音節数によって決まります)。

【例】

đariăf-a(カード)+đecaj-u(呪文)=đacaăf-a(スペルカード)

oňcin-e(生徒、児童)+ħiçît-(小学校の)=oħin-e(小学生)

 

 

複合語内部に2語以上をまとめて組み入れたいときは、元にする単語の語根内部にそれらの成分を並べて配置します。このときの配置順序は日本語のような前置修飾型の言語の語順と同じようになります(ピース語の形容詞配置とは真逆)。

 

【例】

muţoc-ø(軍隊)+ĭovsov-i(人民)+Nac-i(朝鮮人)=Muncavsoc-ø(朝鮮人民軍)

 

 

前後の音素配置によっては前に来た単語成分の母音が省略されることがあります。

 

【例】

oňcin-e(生徒、児童)+ħiçît-(小学校の)+sung-a(女子)=osħin-e(女子小学生)

 


○複合語の意味

複合語の意味は普通、土台となった単語と合成された単語の双方に関係したものになります。しかし中には合成の際に新しい意味を持つようになる単語もあります。

 

【例】

ţaăņ-a(人工言語)+ļiţnot-o(洞窟)=Ţaţnoăņ-a(イジェール語)

 

 

単語によっては、複合語に使われるときに普段と別の意味を持つものもあります。例えば、xaħf-aという単語は他の単語を合成したときだけ「~の軍種、軍事組織」という意味になります。

 

【例】

xaħf-a(~軍)+hetĭiv-a(陸地)=xatĭiħf-a(陸軍)

xaħf-a(~軍)+đesv-a(海)=xađeħf-a(海軍)