『AIR』の主題歌『鳥の詩』のロシア語版(Radiant Records版)を和訳してみました。

カタカナは大まかな発音の目安です。

ロシア語版の歌詞では話し手を表す形容詞、動詞の変化が女性形になっていますが、一人称代名詞の翻訳は元の歌詞に倣って「僕」「僕たち」としました。


1.

Самолёта тающий след, провожали взглядом мы в тишине.

サマリョータ ターユシチイ スリェート プラヴァジャーリ ヴズグリャーダム ムィー フ チシニェー

(静けさの中、溶けてゆく飛行機雲を僕たちは見送った)


Слишком яркий свет был в глаза, не хватило сил поднять взор мне -

スリーシュカム ヤールキイ スヴィェート ブィール ヴ グラザー ニェ フヴァチーラ スィール パドニャーチ ヴゾール ムニェー

(目に差し込む光はあまりに鮮やかで、僕に見上げる力は無かった)


Была я слабой.

ブィラー ヤー スラーバイ

(僕は弱かった)



С этого дня постепенно мир вокруг стал другим.

ス エータヴァ ドニャー パスチェピェーンナ ミール ヴァクルーク スタール ドルギーム

(この日から周りの世界は次第に変わっていった)


Изменилась я вместе с ним, и от этого немного печально.

イズミェニーラスィ ヤー ヴミェースチェ ス ニーム イ アト エータヴァ ニェムノーガ ピェチャーリナ

(僕とあの人は変わってしまった。そのことが少し悲しい)



Та птица пока ещё не расправила свои крылья.

ター プチーツァ パカー イェシチョー ニェ ラスプラーヴィラ スヴァイー クルィーリヤ

(あの鳥はもう自分の翼を広げていて)


Однажды она сквозь бриз полетит вперёд!

アドナージュディ アナー スクヴァズィ ブリース パリェチート フピェリョート

(やがて風を切って前へ飛び立つ)


Стремится к мечте, хотя сложно сделать сказку ей былью:

ストリェミーッツァ ク ミェチチェー ハチャー スロージュナ ズヂェーラチ スカースク イェーイ ブィーリユ

(夢を追い求める、でもその物語はなかなか現実にならない)


Надежду храня, она только смотрит и ждёт.

ナヂェージュドゥ フラチャー アナー トーリカ スモートリト イ ジュヂョート

(希望を抱きながらただ見つめ、待っている)



Беспечно детвора по рельсам бегает вприпрыжку,

ビェスピェーチナ ヂェトヴァラー パ リェーリサム ビェーガイェト フプリプルィーシュク

(子供たちは事も無げに線路を駆け回り)


Скачут босиком, ветра летнего не боясь.

スカーチュト バスィコーム ヴィェートラ リェートニェヴァ ニェ バヤースィ

(夏の風を恐れず素足で跳ねる)



Быстро прошли дни детства нашего как вспышка.

ブィーストラ プラシュリー ドニー ヂェーツトヴァ ナーシェヴァ カーク フスプィーシュカ

(僕たちの子供時代は瞬く間に過ぎ去った)


Рвутся из рук мечты прежние, ввысь стремясь!

ルヴーッツァ イズ ルーク ミェーチティ プリェージュニエ ヴヴィースィ ストリェミャースィ

(空高くを目指して、昔の夢が両腕から飛び立つ)



Самолёта тающий след раз за разом мы пытались догнать.

サマリョータ ターユシチイ スリェート ラース ザ ラーザム ムィー プィターリスィ ダグナーチ

(溶けていく飛行機雲に追いつこうと何度も僕たちは試みた)


Лишь когда на холм поднялась глядя с высоты, смогла понять:

リーシュ カグダー ナ ホールム パドニャラースィ グリャヂャー ヴィサティー スマグラー パニャーチ

(見下ろしながら丘を登ったとき、理解できた)


Всё изменилось.

フスョー イズミェニーラスィ

(全てが変わってしまった)



Знаю теперь, мне от жизни нужно только одно:

ズナーユ チェピェーリ ムニェー アド ジーズニ ヌージュナ トーリカ アドノー

(今は知っている、僕が人生で一つだけすべきことを)


Cилу океана сберечь — ту, что тихо в глубине давно таилась.

スィール アキェアーナ ズビェリェーチ トゥ シュトー チーハ ヴ グルビニェー ダヴノー タイーラスィ

(海底で長い間、静かに眠っていた海の力を守ることを)



2.

В том небе крылом своим чертит мельница круги неспешно -

フ トーム ニェービェ クルィローム スヴァイーム チェールチト ミェーリニツァ クルギー ニェスピェーシュナ

(あの空で風車の羽根はゆっくりと輪を描く)


У нас таких разных, всё же одна мечта.

ウ ナース タキーフ ラーズヌィフ フスョー ジェ アドナー ミェチター

(僕たちにはそれぞれ異なる、しかし一つの夢がある)


Безмерно далёкое место манит взгляд к себе вечно,

ビェズミェールナ ダリョーカイェ ミェースタ マニート ヴズグリャート ク スィェビェー ヴィェーチナ

(遥か遠い場所がずっと視線を引き付けている)


Как птичья надежда, что в сердце с ней навсегда.

カーク プチーチヤ ナヂェージュダ シュトー フ スィェールツェ ス ニェーイ ナフスィェグダー

(心の中にずっとそれを持ってる鳥の希望のように)



Назад одёрнусь: так далеко, что рельс не видно,

ナザート アヂョールヌスィ ターク ダリェコー シュトー リェーリス ニェ ヴィードナ

(線路が見えなくなるほど遠くへ引き返す)


В небе облака потемнели дождём грозя.

ヴ ニェーベ アブラカー パチェムニェーリ ダジュヂョーム グラズャー

(空の上で、薄暗くなった雨雲が脅かしている)


В памяти лишь вчерашний день теперь навечно:

フ パーミャチ リーシュ フチェラーシュニイ ヂェーニ チェピェーリ ナヴィェーチナ

(記憶の中であの日だけが永遠に変わらない)


День, что прошёл, с собой прошлое унося.

ヂェーニ シュトー プラショール ス サボーイ プローシュライェ ウナスャー

(過去と共に過ぎて行ったあの日だけは)



Самолёта тающий след раз за разом мы пытались догнать.

サマリョータ ターユシチイ スリェート ラース ザ ラーザム ムィー プィターリスィ ダグナーチ

(溶けていく飛行機雲に追いつこうと何度も僕たちは試みた)


В облаках заметив огни, мы опять бежим вдвоём смеясь:

ヴ アブラカーフ ザミェーチフ アグニー ムィー アピャーチ ビェジーム ヴドヴァヨーム スミェヤースィ

(雲の中で灯火に気付き、また一緒に笑って走り出す)


Всё как, так прежде.

フスョー カーク ターク プリェージュヂェ

(全てかつてと同じように)



Знаю теперь, мы вперёд смотреть без страха должны.

ズナーユ チェピェーリ ムィー フピェリョート スマトリェーチ ビェス ストラーハ ダルジュヌィー

(今は知っている、恐れずに前を向かなくてはいけないと)


Даже если сильно устал, ни за что не отпускай руки,

ダージェ イェースリ スィーリナ ウスタール ニ ザ シュトー ニェ アトプスカーイ ルキー

(たとえどんなに疲れても、決して手を離さないで)


Прошу я.

プラシュー ヤー

(お願いだから)


※1番繰り返し