4分の3拍子を八分音符の和音の反復のみの伴奏は単純だがそれがとても美しい。
歌手は完全に抑制された歌い方を求められる。
第1節では、詩人は恋人の面影に慰められた幸せな夢について語っている。
第2節は第1節よりも、より高揚した感情を持ってはじまり、、恋人が詩人を天上の麗しき眺めへと呼び寄せる。
それから突然、音色と表情が全く変わって第3節となる。
悲しき夢の目覚めの中で、詩人は夜に向かって呼びかけ、その素晴らしい幻感を持って再び帰って来るよう求める。
美しい旋律なので、よくチェロで演奏される。
今回はケロミンにて演奏する。
夢のあとに
君の姿のおとずれし、楽しき眠りの中で
私は幸福な熱き幻影を夢見る
君の瞳は柔らかく君の声はさやけく
曙の輝く空のように君は輝いている
君は私を呼んでいる
私は地上を離れて光のかなたに君とともに逃れていく
空は二人のために雲の帳を開き
見知らぬ麗しき眺め、神々しい光が現れる
あわれ、悲しき夢の目覚めよ!
おお夜よ、返してくれ
かえって来てくれ、輝きて帰って来てくれ
帰って来てくれ、ああ、怪しき夜よ