(その13)
シャムネコの大ちゃんは愛情深くて、きっと、ネコの事をあまりよく知らない人は「えっ?猫って家に着くって言うけれど、こんなにも人間に懐くの?」とびっくりするでしょう。
人間と犬の関係は『主従関係』
人間とネコは『親子関係』なのです。
ちなみに、(私の意見です)人間と馬はその中間ですかね?
ポンポンも大ちゃんも、きっと「僕たちとパパやママは少し違うけれど、それは僕たちがまだ子供だからなんだ。そのうち成長して
パパやママみたいになるんだ」と本気で思っていたようです。
大ちゃんは私の事もダーリンの事も大好きでした。
ポンポンは布団の中にもぐって、ダーリンの股の間にすっぽりはまって寝ていました。
大ちゃんは私のほっぺに大ちゃんのほっぺをつけて寝ました。
時々、目が合うと、私の顔を『毛繕い』してくれます。
おでことか硬いところは我慢できるのですが、ほっぺなど柔らかいところは、あのザラザラした舌ではたまったもんではありません。
「痛いよお」と言うと、ダーリンは「愛情表現なんだから我慢しなさい」と言います。
でも、我慢にも限界があります。もうダメ!!!ごめん、大ちゃん、毛繕い、終わり!!
大ちゃんは別名『雅子のヨダレ拭き』とも呼ばれていました。
ずっと、私の顔に頬をつけているので、私のヨダレが付いちゃうのです。
そして、『わが家のお手拭』とも呼ばれていました。
食事をする、丸テーブルに大ちゃんは寝っころがります。
そこで私たちは食事をするのですが、フライドチキンなど手を使って食べる料理は、大ちゃんの体で拭きます。
現在、馬におやつをあげて、馬のヨダレでぐちゃぐちゃになった手は馬で拭くのはこの時の名残です。
お酒を飲む時、なにもつまみがないときは、それこそ、大ちゃんをつまみにします。
食べるわけじゃないのです。大ちゃんのお腹を摘みながらお酒を飲むのです。
また、ネコの肉球はおつまみの匂いがしますので、それを嗅ぎながら美味しいお酒が飲めます。
彼は演技派なのです。
ダーリンが仕事で外出の間は普通に振舞っていますが、玄関のカギを開ける音が聞こえると
私の膝にすっ飛んできて、思いっきり甘えます。
そうして、ダーリンをチラチラ見るのです。
「僕とママはパパがいない間、こんなにもイチャイチャしていたんだよ。」と見せつけるのです。
こんなベタベタ親子でした。
ある日、珠美さんが「雅子さん、ミスディオール付けてる?」と言うので「うん、ここのところずっとそうよ」と答えると
「そうか、私はずっと大ちゃんの匂いだと思っていた!雅子さんの香水が大ちゃんに付いていたのね。」
大ちゃんは12月が嫌いでした。
なぜなら、私たちが大掃除をして大ちゃんをかまわないからです。
ストレスがたまって、お尻に力が入り、必ずお尻の脇が穴が開いてしまい膿が出るのです。
毎年、必ずこんな理由で年内最後の病院通いをしました。
弟に「大ちゃん、お尻に穴が開いちゃって」というと「普通、開いているだろう」と言われました。
私たちがダイビングに行っている間、実家であずかってもらっている間「つまんない」とホットカーペットの上から動かなかったらお腹
に低温やけどをしてしまい、大変だったこともありました。
こんな風に18年間、ずっと一緒でした。