毎年絶対イタリアの行くことを決めて、今年も行ってまいりました。
今回はフィレンツェに拠点を置いて10日間行ってまいりました。
フィレンツェは15年ぶり。
前回は両親を連れて行きましたが今回はダーリンと二人旅。
ホテルは前回両親と泊まったグランドホテルバリオーネです。
フィレンツェSMN駅前の立地のいい、また100年以上も前からある格式高い(値段も高い)ホテルです。
フィレンツェカード(72時間有効美術館、博物館などが入場可能なカード、72ユーロ)をフル活用し3日間でほとんどの見るべきものを見ました。
また、ピサ、ルッカ、シエナなど近郊も町にも行きました。
次回のブログでゆっくり紹介いたします。
1、イタリア旅行前日から出発まで
3月28日(火)は朝からコーラス指導。
お昼を食べる時に旅行社から電話がありました。
「帰る日の国内線の飛行機がストで・・・」
ローマから日本の飛行機はほぼ100%ストなんてことはないのですが、帰国日、フィレンツェからローマ便がストになってしまって・・・そうしたら、親亀こけたら皆こけたでなぜかローマ=日本間までキャンセルになってしまいました。
大きなお世話で、「乗り継ぎが出来なかったら日本に帰れないでしょ!」って事らしいのです。
聞いてくれればいいのに!!どうしますかって!!
結局、次の日のローマ=日本の便を取って、ホテルも一日延泊することになりました。
フィレンツェ=ロ―マは鉄道で移動することにします。
前日までホテルが延泊できるか、航空券が取れるかでやきもきしました。
結局、帰国日を一日延長して、出発です。
3月29日、出国審査などを終わりゲートで待っているとダーリンが
「あれ?サルヴァトーレがいる!」
サルヴァトーレは箱根ガラスの森美術館で毎日コンサートをしているイタリア人です。
去年のイタリア旅行でカンツオーネにすっかりはまったダーリンが一押しの歌手です。
私もすっかりファンです。
何度も箱根に足を運んで彼の歌を聴いています。
「えっ!!そんなことないんじゃない?」
「いやゼッタイそうだ!!」なんて話しながら
私がトイレに行って帰って来る時、彼の近くで顔を確認し「サルヴァトーレ?」と声をかけたら
「おお!!」
「やはりそうですか!!夫もあちらに居ます!!」
「私たちはフィレンツェに旅行ですが・・」
「ボローニャに行きます」
「仕事でよ?」
「全くのヴァカンスです」
なんて話しました。
本当にサルヴァトーレとはご縁があります。
真ん中にいる白いジャケットの人がサルヴァトーレです。
出発から何か起こりそうなワクワク感でした。
ローマまで12時間45分のフライト。
サルヴァトーレは飛行機乗り継ぎでボローニャへ。
私とダーリンはやはり飛行機でフィレンツェへ。
トランジットの待ち時間も2時間!!クタクタでフィレンツェへやっと着きました。
2、一日でフィレンツェにたどり着くのはキツイ!!
フィレンツェは旅行で数回行っているし、お勉強に行ったりもしているのですがいつもローマに泊まってから移動していました。しかし今回は初めて一日でフィレンツェにたどり着くことになりました。
ローマからトランジットでフィレンツェ空港まで行くのです。
正直、きつかった!!!
13時間近くのフライトの後、ぼんやりした頭で広い空港内を歩き、乗り換えで数時間空港内で待たなければならないし!!
フィレンツェについたのはもう23時近く!
ただ、お迎えの車が待っていてくれたのでまだましでしたが、その後ホテルでチェックイン。
日本でユーロに両替したのですが、小銭が無くて・・・フロントで小銭に換えてもらうと
酷い!!!5ユーロを換えてもらったのですが
1ユーロ玉1個、50セント玉8個!!!!
何のための両替かと言ったらポーターさんと、次の日のベッドメイキングの方へのチップなのに!!
(ちなみにイタリア語ではマンチャって言います。袖の意味です。『袖の下』って日本語でも言いますよね)
嫌がらせとしか言いようもない!!!
部屋のセキュリティ金庫に貴重品を入れようとしたら、セットの仕方がわからない!!
仕方なくフロントに電話してもいくら呼んでも出ない!!!
仕方ないのでフロントまで行って「使い方がわからない」と使い方の書いてある紙を持って行ったら「ここに英語で書いてあるだろう!」って言うので「英語はわからない。この通りにやっても出来ない!」私が困っているのに何度も「ここに英語で書いてあるだろう!」って言うのでついに「壊れているんじゃないの!」と言ったら「朝、確かめたら大丈夫だった。じゃあ、部屋係りを呼ぶから」「いつ?」「今だ」
はじめからそうしてよ!!
死ぬほど疲れているんだから。
部屋係の人も難しかったようでしたが、とりあえず金庫の使い方がわかりました。
こんなに意地悪だったかなあ?フィレンツェの人って?
死ぬほど疲れたのでお風呂に入って、すぐに寝ました。
グランドホテル バリーニここに泊まりました。
3、3月30日、ポンテ・ヴェッキオを通ってピッティ宮へ、夕食はステーキと鴨肉
前日は死にそうなくらい疲れて・・・朝はゆっくり起きました。
朝食はホテルの最上階のレストランでとりました。
駅前に位置しているホテルで、
フェレンツェ中央駅の正式名は『フィレンツェ・サンタ・マリア・ノヴェッラ』です。
このサンタ・マリア・ノヴェッラとはフィレンツェにある教会です。駅前にあります。
ホテルのレストランからはドゥオーモなどがよく見えて
きっと、フィレンツェで一番長めのいいレストランでしょう。
私たちは何が何でも生野菜!!!
これが取れないと体調を崩しイライラしてきます。
ふたりとも馬並みに食べます。
チーズやハム、果物もたっぷり取って
「イタリアではいつものようにお昼は抜きね」って事にしました。
これで、お昼も食べると一気に体調を崩します。
朝、たっぷり食べて・・この一日2食がイタリア旅行でのコツです。
食事をとりながら予定を決めました。
私はピッティ宮は行ったことが無いのでリクエストしました。
レストランのウエイターさんに歩いて行かれるか聞いたら「大丈夫!」。
フィレンツェは小さな街です。
バスに乗るよりどんどん歩いちゃった方が早いし、面白いので、今回も
「歩こう!!」と提案しました。
実は数週間前、乗馬でやる気満々のオークリーフキッドに乗った時、持って行かれないように踏ん張ったため、ひざの内側を痛めてしまいました。
ずっと痛かったためイタリアで歩けるか心配でした。でも根性で「大丈夫!!頑張ります!!」と歩くことにしました。
有名なポンテ・ヴェッキオ(ヴェッキオ橋)を渡り、ピッティ宮へ。
チケットを買って列に並びました。
1時間以上待たされてやっと入れましたが、なぜか私たち長蛇の列を抜いてどんどん入っていく人たちがいました。「????」
素晴らしい美術品を見て、お腹いっぱいになりました。
詳しくはダーリンのブログをごらんください。
万歩計を見たらやはり2万歩近く!!!足も痛いのに!!明日、もっと痛くなっちゃったらどうしよう!
夕飯はホテルのレストランで頂きました。
私は鴨のローストのラズベリーソースかけを選びました。
洋ナシのコンポートも添えてあります。
ダーリンが「このステーキにしようかな?」というので「ダメ!!!」
ウエイターに「大きすぎるでしょ?」と聞くと
「まあまあですね。」とにやにや笑いです。
フィレンツェ風ステーキはTボーンステーキで、一人前1キロです。
(この頃は2人でシェアしても大丈夫みたいですが・・)
結局、小さいステーキを頼みました。
美味しかった!!
たくさん歩いたので、ぐっすり眠れました。
翌日はシエナ方面へ遠足に行きます。
4、3月31日、サンジミニャーノ、シエナ、モンテリッジョーリそしてキャンティワイン
3月31日は遠足です。
どこも鉄道を使えばいかれますが、効率よく回るためにオプショナルツアーを使いました。
日本人は私たちだけ。他は英語圏、スペイン語圏、そしてフランス人です。
現地のツアーなのでイタリア語でいいやと思ったら
「外国人のツアーなのでイタリア語の説明はありません」ガアアアアアアン!!
どうしようと思ったら、私たちのために日本人のガイドさんがついてくれていたのです。
良かった!
英語だと死ぬ気でダーリンが頑張らなければいけないところだった!!
まずはニャーノというのが気に入っている地名のサンジミニャーノ。
ここもまた世界遺産です。
塔の街として知られています。
昨年、ローマでエトルスキの博物館を観ましたが、ここもエトルスキ起源の一つと言われています。ここにはたくさんの塔がありますが、それは富の象徴だったようです。
今では14本だけ残っています。
昨年度、ジェラート部門で世界一になったというジェーラト屋さんがここサンジミニャーノにあるという事なのでそのジェラートを食べてみました。
実は、こんなに何回もイタリアに行っているのに私、(もちろんダーリンも)一回もジェラートを食べたことが無いのです。
甘党に見られますが甘いのが苦手なんです。
チョコレートケーキなどを食べたりすると、体中の毛穴が開いて道に倒れてしまいます。
やはり・・・甘かった!!
ワンちゃんがいたので一緒に写真を撮ろうと・・
タイミングが悪い!
次はアグリツーリズムもできるキャンティワインの蔵に行きました。
3つのワインを試飲して(ワイングラス3杯ですよ!!)その後昼食。
こういうところに滞在したいな。
馬もいたし・・
次はシエナです。
3つの丘のうえにあります。
シエナと言えばあのパリオ。
7月と8月の2回カンポ広場で催される競馬です。
その時期にいつか行ってみたいな。
シエナの人はこのカンポのために生きていると言っても過言でないようです。
岸和田の人がダンジリのために一年を過ごしているのと同じ感じです。
最後にモンテリッジョーニという所に行きました。
ここはまるで箱根の星の王子さま美術館のような街並みです。
かつてはシエナ人がフィレンツェの前進基地として1213年に建設した城塞都市
。一周約540m、たった50人が住んでいる町です。
なんだか、おとぎの国に迷い込んだ感じです。
ひざの内側を痛めてしまっている私にとって、坂道だらけの遠足はとても大変でした。
2万歩も歩いたし、歩数以上にほとんどが坂道!!
そういえばツアーの注意事項に
「坂道が多いため杖などを使用している方は参加できません。」ってありました。
でも、こんなに歩いたのに悪化はしてなさそうなので一安心です。
筋肉痛は心配です。
自力では一日でこんなに何か所も行かれません。
外国人の(日本人の反対語としての)ツアーなので『放し飼い』だったので、自由で楽しかったです。
5、4月1日、2日、3日の午前中『フィレンツェカード』大活躍!!!(その1 4月1日)
3月30日にピッティ宮で私たちが並んでいる時にスルスル中に入る人たちがいました。
「近所の敬老会の人だよ」とか「関係者だよ」とか勝手に思っていたのですが、
この赤いカード、『フィレンツェカード』の威力でした。
フィレンツェカードは使い始めから72時間有効のカードです。
72EUR(8000円位)と少し高めですが、入場料が大体9~10EUR、もっと高いところもあるのでだから6つ回れば元が取れる感じ。
なにより凄いのは優先して並ばなくても入れるのです。
超おすすめです!
4月1日から3日間、このカードに活躍してもらう事にしました。
4月1日
1,Battistero San Giovanni(洗礼堂)
2,San Lorenzo(サン・ロレンツオ教会)
3,Cappelle Medicee(メディチ家礼拝堂)
4,Palazzo Medici Riccardi(メディチ・リッカルディ宮)
5,Galleria dell'Accademia(アカデミア美術館)
6,Museo di San Marco(サン・マルコ修道院)
7,Sata Maria Novella(サンタ・マリア・ノヴェッラ教会)
と7つの美術館や教会をめぐりました。
あれ?なぜ、フィレンツェで一番有名なDuomo (Cattedrale)ドゥオーモが入ってないかというと
フィレンツェカードは予約なしでどんどん入れるはずなのに、なぜかドゥオーモだけは予約が必要らしいのです。そして、4月1日、2日とも予約はいっぱいになってしまっていたのです。
また、そのうちフィレンツェに来た時にダーリンに見せてあげましょう。私はすでに訪れています。
ダーリンはフィレンツェに来たら絶対これだけは見るぞ!!というものがありました。
それはダビデ像です。
5番目におとずれたアカデミア美術館にあります。
日本人とアメリカ人だけがこのダビデ像を喜ぶそうです。
高校の世界史の教科書に載っていたからね。
ポストカードのようですが、ダーリンが撮りました。上手!!
私はサン・マルコ修道院が好きです。
階段を上がったところにある『受胎告知』と何度再開しても安堵を与えてくれます。今回もそうでした。
頭がお腹いっぱいになって(?)
今度はお腹もいっぱいになるためにピッゼリアに行きました。
イタリア人は集中力があるので一人一枚食べます。
まあ、生地が薄いので何とかなるかな?
美味しかったです。
ご常連さんの女の子、私の姪のアリサにそっくりで可愛かったので、写真を撮らせてもらいました。男性はお店のオーナさん。
6、『フィレンツェカード、大活躍!』(その2 4月2日)
フィレンツェカードの二日目は
1,Palazzo Davanzati(中世邸宅博物館)
2,Galleria degli Uffizi(ウッフィッツィ美術館)
3,Palazzo Vecchio(ヴェッキオ宮)
4,Museo Galileo(ガリレオ博物館)
5,Badia Fiorentina(フィレンツェ最古の教会)
6,Casa di Dante(ダンテんち)
7,Santa Croce(サンタ・クローチェ教会)
8,Museo di Casa buonarroti(ブオナロッティ邸美術館)
Museo Nazionale del Bargello(バルジェッロ国立博物館)は是非行きたかったのですが、入口がわからず、勝手に「お休みだろう!明日の午前中に行こう」という事にしました。ところが3日は本当のお休みでした。これは残念!!ここも次の機会には必ず行きます。
中世邸宅博物館はとても面白いです。中世に迷い込んだ感じです。
以前行ったときは上の方まで見られた気がしますが、現在は3階までしか見られません。
それより上は木造なので危険なのかな?
実はこの日はほとんどのMuseoが無料公開だったのです。
「大枚はたいたのに意味ないじゃん!!」と思われるでしょうが(事実私たちも「言ってよ!!」って思いましたが、無料公開のためどこも長蛇の列。 特にウッフィツィはものすごい!。その長蛇の列をしり目に「こちらにどうぞ」とスルスル入れてしまうのです。
絶対にお勧め。あの列、たぶん3時間ぐらい待つでしょうね。
中世邸宅博物館を出たら、この写真のパレードが。後で調べたら平和を訴えるパレードでした。
歴史的な衣装を着て、オジサマたち素敵でした。
この頃、レッスンで「休符はお休みじゃありません。休符=緊張って感じてください」と教えています。
太鼓のリズムに合わせて行進しますが、途中で休符が入ります。それがまさに『緊張』の瞬間でした。
さて、さて、ウッフィッツィと言えばこちら
美しかったです。
ガリレオ博物館は本当に面白かった!
昔の実験道具や地図などがたくさん展示してありました。
Museo di Casa buonarroti(ブオナロッティ邸美術館)ではミケランジェロの初期の作品がたくさんありました。
どこのMuseoも素晴らしかった。
時間をかけて見ることが出来ました。
万歩計を見るとやはり2万歩近く!
イタリアはやはり歩きます。街が小さいので歩いたほうが便利です。
こんなに歩いても膝は大丈夫!良くなってきています。また、筋肉痛もありません!
我ながらものすごい脚力、体力ですね。
夕食は『トラットリア・マリオ』というお店へ。
伝統的なフィレンツェの家庭料理のお店です。
鶏肉とジャガイモのオーブン焼き。家でもよく作ります。
「基本的にわが家の料理と同じだね」とダーリン。
軟らかく煮たお肉。これを下の写真のグリーンソースで頂きます。
パセリとかグリーンの葉っぱをよく叩いてオリーブオイルを混ぜたものです。
お肉によく合います。豚でも牛でもOKです。
朝ごはんをたくさん食べるのでお昼は抜き。
夕ご飯をたのしみに・・・このような旅なので、お腹も体調も良いです。
さて、翌日はダーリンが「行きたいたいたいたい!」と言っていたピサです。
7、4月3日、フィレンツェカード、使いきった感!そしてダーリンお待ちかね、いよいよピサへ
4月3日はフィレンツェカードを使える最終日です。
ただ、午後はピサに行くので午前中だけの使用になってしまします。
1,Museo dell'Opera del Duomo(ドゥオーモ付属美術館)
2,Museo Archeologico(考古学博物館)
の2か所を観ました。
Museo Archeologico(考古学博物館)はMuseo dello spedale degli Innocenti(捨て子養育院美術館)の近くにあります。
捨て子養育院は私がフィレンツェで初めて訪れた美術館です。ここはブルネッレスキが設計したフィレンツェでも最も初期のルネッサンス建築です。懐かしかった。入りたかったのですが時間がなくて・・・ダーリンにも見てもらいたかった・・
ピサは電車で1時間くらいなので自分たちだけで行こうと思ったのですが、斜塔に登るため予約が必要で、予約がいっぱいになってしまっている可能性があるという事で、現地のツアーに申し込みました。
例によって日本人は私たちだけ。イタリア語でのガイドはない!
前回の様に日本人のガイドさんがついてくれました。
そのガイドさんは私の中学の友達のキンさんにそっくりで、なんとなく初対面の感じがしなくて、我々夫婦はひそかに「キンさん」と呼んでいました。
キンさんの本名は遠山さん。なぜキンさんなのか・・お分かりですよね。
実は私はピサは5回目!!
一回目は1980年、この時は塔に入れる時間を過ぎてしまって入れずじまい。
その後は改修中のため上ることができませんでした。
とりあえず、お約束の・・・・
斜塔はもちろん初めから斜塔にするように建てたわけじゃないのですが、1173年からたてはじめられ、1185年に3層まで出来上がった時にはすでに傾きはじめ「これはイカン!触らずにそっとしておこう」と100年くらいそっとしておいた後、工事再開。
しかし「ひゃあ、大変!傾いてきた!」と急速に傾いたので上層の中心をずらして何とか14世紀後半に完成。その後、傾きの増え方は緩やかになったのに、「地中の水を抜けば傾きが止まるよ!」と提言した人がいて1935年と1972年にボーリングと地盤強化の作業を行われると再び傾きはじめ、倒壊の危険が心配されるようになっちゃって・・・。
その後、倒壊対策の工事が行われ2001年12月より再び上れるようになったとさ。
あと、200年は倒れないそうですから、行くなら今ですよ。
中心軸は最下層と最上層では3mのずれがあるんですって。
中は螺旋階段になっていて、平衡感覚が変になります。
塔の上はぐるりと回れますが、怖い!
下りはもっと怖くて、大理石の階段はみんなが歩いたので変なふうにすり減っていて、滑るし、平衡感覚も変になっているので・・ひゃあ、怖かった。
わが家の隣に住んでいるおばさんにそっくりなアメリカ人のマダムは(これまた我々は「辻のおばさん」と密かに呼んでいた。)なぜかビーチサンダルで塔に上っちゃったので、帰りははだしで降りてました。
たった、30分くらいしか塔の中に居なかったのになぜだかずっと変で、酔っぱらったみたいになりました。
欠陥住宅でほんの少し傾いている家に住んでいる人が体調を崩すという事、よくわかりました。
旅行の最中、ダーリンはショルダーバッグを斜めにかけてくれているのはいいのですが、それを後ろに回してしまいます。
また、何かを取り出して(たとえばカメラなど)すぐしまう時はファスナーを開けっ放しにします。
「危ないよ!!」と言っても「うるさいなあ!」と聞き入れてくれないので私はじっと見たり、ファスナーを締めたりしていました。
ピサの駐車場からドゥオーモに行く途中に住宅街を通ります。そこで日傘を持った若い女が二人。「きっとジプシーだよ。気をつけなくちゃ」と言っていたそばから、シンガポール人のリュックのファスナーがすでに開けられていました。
スリを目の当たりにして、それからはダーリンは(やっと)気を付けてくれるようになりました。
駐車場に帰る時、ツアーのみんな「ミステリーゾーン!!、ミステリーゾーン!」と言いながらその住宅街を歩いていきました。
ピサの斜塔は絶対行った方がいいです。
でも、もう一度は行かなくていいです。
8、4月4日 ルッカ、大好きな町です。
ダーリンに「ルッカに行こう!」と言うと
「何があるんだ!」
「プッチーニんちがあるよ。あとはこれと言って・・でもとても素敵な街!」
「そんなとこ行かなくていいよ」
「私の大好きな町なんだから、是非行こうよ。自動販売機で切符を買う練習にもなるから」
「仕方ないなあ・・雅子がそこまで言うなら・・」
ルッカは私がお勉強でフィレンツェに居た時、先生に連れて行ってもらった町です。
その時は先生のお友達のイギリス人の方と3人でした。
そこに着いたとたんにホッとする、そんな所です。
イタリアの鉄道も今や自動販売機で切符を買います。でも、日本の自動販売機使い方が違います。行き先と時間帯を入れると金額と時間が出てきます。ルッカの様に近いところはそのまま、フィレンツェーローマ間の様に遠いところは一等車、二等車のようにクラスを選択します。
カードも使えるのでとても簡単便利でした。
あと、列車の時間だけを調べることも可能なので、助かります。
ただ、込み入ったことはやはり窓口がいいなあ。
フィレンツェからルッカまでは1時間ちょっとです。
ルッカはローマ時代に建設された町で、今でも円形劇場やこの時代の城壁の一部が残っています。
旧市街は今でもぐるりと完璧な城壁で囲まれています。
他の都市のような相次ぐ戦争や町の破壊をまぬがれ、トスカーナの都市の中では比較的政治的に安定していました。
ルッカの駅に着いて、まずは観光案内所で地図を買う事にしました。
フィレンツェと違い、感じの良いお兄さんが、地図の種類を教えてくれて、一番オーソドックスのを買いました。火曜日はプッチーニの生家がお休みかもしれないので聞くとすぐ調べてくれて「大丈夫!行ってらっしゃい!」と言ってくれました。
人がおっとりしている、空気も緩やか!ほら、やはりいいところ!!
城壁の中に入り、しばらく歩くとダーリンが「猫はいないのかなあ?」と言ったとたん
「ここに居るよ」と
今年のイタリア、初の猫!!
ダーリンが言ったとたん、この通り!!!
しばらくイチャイチャしていたら、こっちにおいでと広場まで案内してくれました。お名残惜しかったのですが、まずはプッチーニの生家博物館(Casa Museo Fondazione Giacomo Puccini)へ行きました。
私が以前ルッカに行ったときは修復中だったらしく、入れませんでした。この修復により当時のインテリアに戻され2011年に再公開されました。
トゥーランドットを作曲したスタンウェイのピアノ
トゥーランドットの衣装
自筆の楽譜
トスカのパンフレット。トスカの初演は1900年なので、その一年後のパンフレットです。
プッチーニんちの各部屋に中学生ぐらいの子が3~4人居ます。
私たちを待ち構えて、自分たちが調べたことなどを説明してくれます。
部屋の説明や、オペラの作品について、また展示物の説明をしてくれました。
たぶん、授業の一環でしょうが、自分たちの町の偉人を自分たちで調べ、発表することはとても素晴らしいことです。日本でも是非取り入れたらいいと思います。
その子たちと、一緒に写真を撮りました。
この博物館には私たち二人だけだったので、とっかえひっかえ説明してくれました。
(後ろの着物風の衣装は蝶々さんです)
その後はMuseo nazionale di Palazzo Mansi(マンズィ宮 国立絵画館)へ行きました。
ここは裕福な商人の邸宅。
住人の息づかえさえ感じられるようなとこです。
そろそろお腹がすいたので、円形劇場跡広場に行きました。
そこでは生パスタを食べました。
私たちが落としたパンくずをスズメと鳩が食べます。
ここの広場でゆっくりした後、城壁を散歩しようと街を歩いている時
またまたダーリンが「猫居ないかなあ?」といると
「うふふ、居るわよ」とばかりに
この女の子が出てきました。
「撫でて~やさしくしてえ~」と言うので撫でまわしていると
「おいらも」
この子も来ました。
ルッカでは合計3匹の猫に会いました。
もっと時間が合ったらもっとたくさんの猫に出あえた事でしょう。
城壁の上をゆっくり歩いて、旧市街を出る時、トイレを借りようと立ち寄ったBarで
「猫に3匹出あいました。」とお店の人に言うと「良かったね」
「フィレンツェでは一匹もあわなかった!」
「そう、フィレンツェには猫はいないのよ」(少しうれしそう)
今回の旅行で感じたことは
イタリアは都市国家の集まった国なので、地域同士、どうやら仲が悪いらしいです。
特にシエナ、フィレンツェ、ピサは仲が悪いね。
町の中で赤じゅうたんが曳いてあるところがありました。
何があるんだろうと思っていたら、帰ってきて
G7外相会議がルッカで行われていました。
ルッカ、本当に素敵な街です。
次回は泊まってみたいな。
9、4月5日フィレンツェ最終日
ストのため帰国が一日伸びてしまったため、フィレンツェにもう一日いられることになりました。
ゆっくりショッピングをすることにしました。
フィレンツェで一番好きなお店はOttino(オッティーノ)というかばん屋さんです。
ここは地元っ子が、たとえば卒業のお祝いとか・・いよいよいっちょ前になったぞと言う時に買ってもらうお店です。
そして、物がいいので一生ものです。
グッチやフェラガモなど有名なブランドもありますが、フィレンツェっ子ならOttino です。
1830年に創業の老舗で長い間、王室や貴族に愛されたお店です。今も素晴らしい職人さんたちによって作られていて、素材、伝統、技、デザインの4拍子そろったお店です。
私がひとりでお勉強に来ていた時、毎日毎日Ottinoのショーウインドウに飾ってあるバッグを見て「ダーリンに買ってあげたい」と思いました。
その頃はリラだったので、桁数が多くて、「桁が間違ってないかしら??とんでもない値段だったらどうしよう!!」と思いながらも、「絶対、ダーリンに買ってあげたい!」と買って来たのがこの写真のバッグです。
今回もまずはOttinoに行きました。
やはりありました!素敵なバッグ!!
ダーリンにこのバッグを買ってあげました。
Ottinoのバッグ、大事にしまっておかないで、どんどん使って欲しいです。
イタリアはやはりとてもおしゃれです。
ダーリンをはじめまわりの男どもに益々素敵になってもらう為、ネクタイとポケットチーフを選びました。
これは弟の洋一に
これは甥の大樹に
イタリアではカジュアルなジャケットにもネクタイとポケットチーフを合わせます。ちょっと着崩した感じがおしゃれです。
フィレンツェのお土産と言えば伝統のマーブル柄の紙製品です。
このお店で、マーブルからの写真立てを姪たちのお土産に買いました。
わが家にも買ったので、姪たちの小さいころの写真を早速入れました。(かわいい!)
弟のお嫁さん、栄子ちゃんには
Ufficina Profumo Farmaceutica di S.M.Novella(サンタ・マリア・ノヴェッラ薬局)で洗顔石鹸を買いました。
ここは1221年から(一般販売は1612年から)続いている薬局です。
母のお土産が一番大変です。
昨年もそうでした。
母はセカンドバッグが大好きで・・・
今、なかなか売っていないのです。
昨年も何軒も何軒もバッグ屋さん、グッチから普通のお店まで・・巡ってやっと見つけました。
今回も「あったらでいいから買ってきて」と簡単に頼むのです。
またまた、超有名ブランド店から普通のお店まで・・シエナ、ルッカなども・・
Mercato Nuovo(新市場)でやっと見つけました。値段は安かったけど、一番大変でした。
ちゃんと使ってよ!!ママ!!
馬にもたくさん触れ合いましたよ。この後、服で口元を拭かれました。
夕飯はスーパーでお惣菜を買ってきました。
このかご、キャスターもついているので
こんな風にも使えます。便利です。日本でも取り入れればいいのに。
皆美味しそうです。
こんな感じで買って、ホテルで頂きました。
美味しかった。
さあ、お名残惜しいのですが、いよいよ、翌日は帰国です。
10、4月6日いよいよ帰国の途に、7日到着、楽しかったなあ。
ルッカの帰りにローマまでの新幹線の切符を買いました。
前日の夕食の時に「8時30分にはホテルを出るから」と二人で打ち合わせをしました。
ヴェッキオ橋の近くのお店で見つけたカエルの王様。無事カエルって事で。
当日、7時に朝食をとり、いつも挨拶をしてくれるレストランの責任者の方にお別れのご挨拶をして、予定通り駅に行きました。
そこで!!!二人して列車の時間を勘違いしている事に気が付きました。
どうしよう!!!もう出っちゃった!
こういう時こそ窓口へ行って切符を交換してもらおうと窓口に行こうと
受付の人に説明すると(窓口に並ぶ前にここを通らなければならなくなっちゃっているのです!!急いでいるのに!!)窓口ではなく例の自動販売機でやれ!!と言うのです。
日本の自動販売機でさえどうなっているかわからないのにそんなややこしいこと出来ないと言っても、そこでやれ!と言うのです。
人間同士のやり取りを大切にするイタリアが・・・変わっちゃったの?困っている人を困っているままにしないイタリアが・・・変わっちゃったの?
時間がないので仕方なく新しいチケットを買い直しました。
1万円位損をしましたが、私たちがきちんと確かめなかった反省と・・それより、イタリア(というか、フィレンツェがなんでしょうね。ローマやヴェネツィアは優しかったから)が人に対して優しくなくなったのがちょっと悲しかったです。
予定より少し後の新幹線で出発。
ローマ テルミネ駅で空港までの直通電車に乗り換え無事空港に着きました。
アリタリアのチェックインカウンターに並ぶと私たちはちょうど日本人のスタッフにあたりました。
飛行機の中にも日本人アテンダントがいました。
アリタリアの日本人、これはヤバイ!!!
カウンターの『おばはん!』(悪意を込めて)は超感じが悪くツンツンしている。海外旅行で実は一番心細いのは空港でチェックインの時です。きちんと予約が通っているのか、その後どうしたらよいのか、私は一番不安になります。
そんな時にこんなにツンツンされて、ぜんぜん優しくない。説明も不十分。質問もしたくない感じでした。
隣の美しいイタリア人にやってもらいたかった。笑顔で感じよかったから。イタリア語、わかるし。
アテンダントも髪の毛を振り乱して、日本人らしい気配りもない。「なにか嫌な事でもありましたか?」と聞いてあげたくなっちゃいました。
行きと違ってギュウギュウ詰めの機内、ただでさえストレスがたまるのに、同邦の態度が気になります。機内食を配るときも一番がさつ、片づける時もがさつ!酷過ぎる!
実はイタリア直通便は今、アリタリアしかないのです。
少し前まではJALがありました。
早く、JALの復活を願います。
でも、1980年に初めてイタリアに行ったときは素晴らしいサービスでした。『さすが、おもてなしの国、グルメの国イタリア!』って思いました。
去年の秋、久々のリニューアル!
スッチーは赤、地上勤務は緑。
でも、タイツと靴がびっくりです。
赤には緑の靴とタイツ、緑には赤のタイツ。(靴はわからない)
12時間のフライトの後、やっと成田に着きました。
ここからは地の利、あっという間にわが家へ。たぶん高速で40分くらいで着きます。
一番心配だったのがお蘭ちゃんと琉ちゃん。
お部屋に入ってそおっと水槽を見ると下の方でじっとしています。
「お蘭ちゃん、琉ちゃん、ただいま!」と声をかけるとまるで飛びついてきそうな勢いで
まさに『乱舞』
金魚がこんなに感情豊かだったなんで、本当にびっくりです。
ずっとこちらを向きっぱなしなので、横の写真が撮れないわが家の金魚たちです。
色々あったけど、楽しい旅行でした。
来年のイタリア旅行、またまた楽しみになりました