今回のイタリア旅行はBolognaです。
2年前のFirenzeに行くとき偶然成田でSalvatoreと一緒の飛行機になり、彼が「100%プライベートでBolognaに行く。素晴らしい街だ。」と言っていたので、いつの日か行きたいと思っていました。
Bolognaは旅行ガイドブックの情報がとても少ないのです。逆に「勉強するぞ!」とやる気に火がつきました。
尊敬する井上ひさしさんの『ボローニャ紀行』をはじめBolognaについての本を読み漁り、ネットで検索したりして猛勉強!
今だったらBolognaについて何でも聞いてほしい!
あ、今より、帰ってきてからね。
私は物覚えや処理能力の性能がいいのですが、メモリー機能が良くないので、覚えている時間が短いのです。
今年いっぱいはみんなに話したりして覚えているかも。
ですから、ここに覚書をしておきましょう。
猛勉強のほかに今回は心強いトーク君を連れて行きます。
トーク君の本名は『ポケトーク』
電子翻訳機です。
ダーリンが仕事に連れて行って毎回頑張ってくれている子です。
ダーリンの仕事現場にもこの頃ベトナムやタイの子がたくさん来ているようで、コミュニケーションをとったり、指示するときにトーク君が活躍します。
博物館や美術館で説明を受けるとき、専門用語が私はわからないのでトーク君に任せます。
さあ、いよいよ出発です。
2019年4月10日(水)
いつものように成田のパーキングに車を預けていざ、空港へ。
今回は少しグレードアップしてプレミアムエコノミーで行くことにしました。
往復で一人20万円くらいのプラスになっちゃったけど、12時間30分のフライト時間はもう体にこたえるのです。
これが私たちの乗る飛行機です。眉間にしわがあります。
キャプテンが飛行前点検
今回の一番の心配事は『一日目にBolognaにたどりつく』です。
ミラノマルペンサ空港からミラノ中央駅まで電車で出てそこから列車でBolognaに向かいます。
イタリアは遅い時刻まで列車が運行しているので、行かれないってことはないでしょう。
そして、いよいよとなったら長距離バスがあります。
でも、出来るだけ早くホテルに入ってゆっくりしたい。
カウンターで荷物を預けるときに「列車で移動なので、荷物が早く出るようにしてください。」と頼むと「プレミアムエコノミーのお客様の荷物は早く出ます。」とのことでした。
時間までカード会社のラウンジでゆっくり生ビールを飲んで時間をつぶし、いよいよ機内へ。
シートはまあ、広い。前との距離も広いので足が伸ばせます。
ウエルカムドリンクのスプマンテを頼みました。
ビジネスクラスだったらガラスのグラスでしょうが、こちらはプレミアムがついてもエコノミーなのでプラスチックのグラスでした。
お食事の内容はともかく、カトラリ―は金属製、グラスもガラスでした。
12時間半、私は出来るだけ眠らないで過ごすことにしています。
ホテルの夜に着くので機内で寝てしまったら、夜眠れないからです。
逆に日本に帰る時には無理してでも寝るようにしてます。着いたら朝ですから。
機内では4本の映画を見ました。
1、東出昌大くんと新田真剣祐くん出演の「Over Drive」
2、小栗旬くんの「銀魂」
3、「アナと雪の女王」
4、「コウノトリ大作戦」
3と4はアニメーション映画です。
映画のほかに雑なおじさんがパニーニを作る料理番組を何本も延々と見ました。
18時半ごろ、ほぼ定時にミラノマルペンサ空港へ到着。
入国審査などを済ませ、19時15分くらいのミラノ中央駅行き電車に乗れました。
このチケットを買うときがまた大変でした。
自動販売機のカード支払いが上手く行かず、何度もトライしたのにチケットが買えませんでした。(この何度もトライ・・が怖い。日本に帰ってきてから何度もトライ分のチケットの請求がきたら嫌だよお!)
結果、窓口で切符を買いました。
マルペンサ空港からミラノ中央駅までは約50分。その間にBologna行きの列車の時間を調べました。スマホって便利ね。
20時20分は無理だろうな。
20時35分はどうだろう。
気がせくのは嫌だから21時のにしよう!と。
ミラノ中央駅に着いたらどうやら20時35分の列車に乗れそうです。
イタリアは大好きですが『愛するイタリアよ、ここだけ直してみようよ』が2つあるのですがそのいずれも」鉄道関係です。
『愛するイタリアよ、ここだけ直してみようよ』その1
切符の自動販売機が駅の各所に散らばっている。
イタリアには大きな2つの鉄道会社があります。
1トレニタリア(昔のイタリア国鉄)
1-2トレニタニアですが新幹線のフレッチャロッサ
2、イタロ
です。
先ほどのBolognaに行きの候補の3列車、20時20分がトレニタリア、20時35分がイタロ、21時がフレッチャロッサです。
ミラノ中央駅の改札(改札なんて無いんだけど)を出て、「20時35分に乗れるぞ!」となって「さあ、イタロの自販機を探せ!」ってなるのです。
あちらこちらに散らばっているので「あ、そっちはフレッチャロッサ!」「こっちはトレタニア!」ってことになっているのです。
とりあえず一列に集めてくれればいいのに。
買い方は簡単ですけど。
『愛するイタリアよ、ここだけ直してみようよ』その2
列車がどのホームから出発するのかぎりぎりまで決まらない。
日本では時刻表に何番線ホームから出るか表記されているし、入線時刻まで記されているのに、イタリアではぎりぎりまで決まっていないのです。5分前になっても決まっていないことがあります。もっとぎりぎりの事も!
みんな時刻と何番ホームから出るかが表示される電光掲示板の前にたって、画面をじっと見つめ、何番線かきまったら「それ行け!」と荷物をガラガラ引いて物凄い勢いで自分の列車が出るホームへ一斉に動きます。
私たちのイタロもなかなか決まらないで、あと5分後に出発となってから『8番線』と出ました。
「なんだか、何かの競技をやっているみたいだな」とダーリン。
しかもこのイタロはホームの端に止まっているのでかなりの距離を歩きました。
しかし、Bolognaにまではたったの1時間。
時速300キロの新幹線です。
時速300㎞で走行中
Bolognaの到着ホームは地下5階、ここから地上までかなりありましたが、ホテルはすぐ駅前です。
ボローニャ駅
メルキューレホテル
ホテルに入る前に水とビールを買ってホテルメルキューレボローニャチェントロにチェックインしました。
ここでいつものお約束、「貴重品を入れる金庫がトラブル」です。
何度トライしても出来ないので、ダーリンが英語で「金庫の使い方がわからない」とレセプションに電話しました。
「すぐ行きます」と言ったのになかなか来ない。
今度は私がイタリア語で「金庫が使えない!」。
そうしたら「わかりました。すぐ行きます。」そして、折り返しの電話が来て「今、メカニックがもう一つの仕事をしているので13分後くらいに行きます。」(こっりゃ、2,30分後だな)とおもったらきちんと10分後に来ました。
金庫の電池が切れていたようです。
直してもらって一安心。
シャワーを浴びて爆睡しようと思いましたが、実は一睡もできませんでした。
今日一日で『血圧上がるぜ!』が何度もあったのでコーフンしているんでしょうね。
目だけ閉じてました。
となりのダーリンはスヤスヤとかわいい寝息を立てて寝ています。
4月11日(木)
今日からBologna巡りです。
朝食はホテルで。
朝食はがっちりいただきます。昼食を抜くため。
ハムの薄切り、スクランブルエッグ、いろいろな種類のパン(クロワッサンだと思ってとってきたらまたまた甘いパンでした。イタリア人は甘いパンを朝食べる習慣があります。そして、気が遠くなるほど甘そうなケーキ!私たち夫婦は甘いものが苦手なのでもちろんパスです。)
あ、やっぱり生野菜がない。
青汁とダイエタリーファイバーを持ってきたので、これで乗り切るか!
わずかに紫キャベツだけを見つけました。
明日の朝食はこのわずかな紫キャベツを中心にします。
フルーツをゴリラ並みに食べて、いよいよ街に繰り出します。
私たちのホテルは本当に駅前です。
駅前の通りはIndipendenza通りと言います。ここをまっすぐ行くとマッジョーレ広場に着きます。(Piazza Maggiore)
①Piazza Maggiore
ここは市の中心広場でサン・ペトローニオ聖堂、ネプチューン噴水、ポテスタ宮殿、市庁舎などが取り囲んでいます。
まずはネプチューンの大噴水を見ました。
海神ネプチューン、街の人からはジガンテ(Gigante)巨人と呼ばれて街のシンボルになっています。
ジャンボローニャの作。スキを手にして、足元には4人の半人半鳥の海の精を従えていますが、この海の精、お乳から水を吹きだしています。卑猥と言うより笑っちゃう感じです。う~ん、と言うより目のやり場に困っちゃう感じ。
ポテスタ館の観光案内所でボローニャウエルカムカードを購入しました。25ユーロ。町中の博物館や美術館にこのカードを提示すれば一回だけ無料で入れます。(後でわかったのだが、全ての・・・ではなかった)しかも一年間有効なので、もちろんこの旅行中使えます。
②市庁舎(Palazzo Comunale)
13世紀から15世紀に着手、改築が行われた。そのため各時代の建築様式が混ざったボローニャの政治の中心地だった。2008年まで市役所として機能していた。
『聖母と幼子キリスト』とボローニャ出身で1582年にグレゴリオ暦を発布したローマ教皇グレゴリオ13世の銅像が正面にある。
③聖ペトロニオ大聖堂(Basilica di San Petronio)
イタリアで4番目に大きな聖堂。ヨーロッパでは6番目(1、バチカンのサンピエトロ
2、ロンドン セントポーリア大聖堂3、セビリア大聖堂 4、ミラノ大聖堂5、フィレンツェ大聖堂に次ぐ)
ボローニャの守護聖人、サン・ペトロニオにささげられた教会。(5世紀にボローニャの司祭になった人)
ミラノ大聖堂より数年遅れで1390年に着工。14世紀末から17世紀にかけて建築され、今なお未完成。
バチカン大聖堂より大きくしてはいけないと禁じられており1659年に建築打ち止めとなってしまった。完成しているのは身廊(しんろう)のみだが、身廊の巨大さと収蔵している芸術品の質の高さはイタリア屈指。
カール5世はここでクレメンテ7世から神聖ローマ皇帝として戴冠された。
④市立考古学博物館Museo Civico Archealogico)
ここは15世紀に建設された旧聖マリア・デッラ・モルテ病院を利用して1881年に開館された。地下にはエジプトコレクション(ホレンヘブ王の墓から「農耕場面のレリーフ、ファラオの像、ミイラ、石碑など)
2階にはエトルリア、古代ギリシャの陶器が中心。
エトルリアはやはりローマにはかなわないけど、ボローニャのネクロポリで発掘された水差し、農耕場面などが刻まれた青銅器の壺など貴重なものがある。
これは皇帝ネロ像。チケット売り場のすぐ横にあるので見逃しちゃいけねえ!
ボローニャで発掘されたものです。でも、顔がないのになぜネロってわかったのかしら?
⑤アルキジンナージオ宮(Palazzo dell”Archiginnazio)
1803年までのボローニャ大学。
ここでボローニャカードを見せたら「ここはこのカードは使えない。€3払いな!」
ここの見どころは
1、解剖学大階段教室
教会の反対をものともせず、世界初の人体解剖が行われた。
大理石の白い解剖台では助手が3~5人がかりで解剖した。
教授は正面中央の王座に様な肘掛椅子に座って指示した。
見学席は学生ばかりでなく一般市民も男女に関係なく見学ができた。
天井には真ん中に医学の考案者とされるアポロ像。その周りを星座文様が囲みます。
見学席上の天井近くには異端を取り締るために小さな5,6個ののぞき穴があるというのだけど私たちには見つけられなかった。
2、それと、元法学部の講堂。図書館に隣接しているスタバト マーテルと呼ばれている部屋。この部屋の名前はロッシーニが「スタバト マーテル」の初演を行ったことに由来している。現在でもここで時々コンサートが行われるんですって。
スタバト・マーテルからずっと続く図書館が見えます。
3、壁や天井にはぎっしりと紋章。これは卒業生や教授の家紋。
4、アルキジンナージオ宮は1838年より市立図書館になっていてたくさんの市民に利用されている。その蔵書は80万冊ともいわれ、1万冊の写本を含む貴重な書物が数多く保管されている。
⑥サン・ドメニコ教会
ここは井上ひさしが行きたくて仕方なかったところ。
ドメニコ会創始者でボローニャでなくなったサン・ドメニコを祀る教会。
ここで14歳のモーツアルトは主祭壇の後ろの聖歌隊席にあった小型据え置きオルガンを弾いた。
これかな?
サン・ドメニコの遺骨を納めた石棺はフィレンツェ逃れてきて19歳の1年間だけボローニャにいたミケランジェロの作。
戸外、聖堂前庭の巨大な石の棺は初期のころのボローニャ大学の教授の遺体が数体納められている。
⑦斜塔
2本の斜塔が残っている。
高い方は97mのアジネッリ塔、低いのは48mのガリゼンダ塔。
アジネッリの方はわずかに傾いているって感じだが、ガリゼンダ塔はひどい!
こちらは土台をつくる時からケチったので初めから傾いて、本当にやる気を感じない塔。もともとは60mぐらいまでだましだまし作ったようだが、崩壊の危険があるということで今の高さまで削ったとのことでした。
でも、この傾きはひどいけど、かわいらしい!
⑧市立中世博物館
15世紀ルネサンス様式の貴族の館にあり考古学出土品から15世紀ごろまでの幅広い収蔵品がならぶ。
特に私たちが気にいったんは騎士を乗せて踏ん張って立っている馬。
ここの人たちもこれが好きなようでトレードマークになっている。
なんだか私が馬場の真ん中でお便所状態になっている様子に似ている。
馬が「絶対に動かないぞ!」って。
たくさん歩いてあまりにも疲れたので⑦と⑧の間に、ビール休憩。
ちょっとしゃれたワインバーみたいなところで、ビヨンダ(金髪)って名前のビールとチキンサラダを注文した。
ビヨンダはすっきりしていてとてもおいしいビールです。初めは330mlのビンをそれぞれ頼みましたが、次は750mlを一本注文しました。
準ちゃんの後ろにいるおじさんのテーブルにオリーブが入っているビンとポテトチップスがあったので、「私たちもそれが欲しい」と注文しました。
オリーブも大量だったけど頑張って食べました。
歩きながら観察していると、どうやらオリーブとポテトチップスはおつまみの定番みたいです。どの店でも皆さんが頼んでました。
たくさん歩いて疲れ果てて、夜、ご飯を食べに出て行く意気地が無くなっちゃったので、イタリア旅行のいつものようにスーパーを捜し、大量の生野菜、プチトマト、タコのサラダ、イモサラダ、ライスサラダとビールとワインを買って、お部屋で食べました。オリーブオイルとバルサミコも買いました。
約17000歩 歩いたのでさすがに疲れ果て、ぐっすり眠れました。
4月12日(金)
今日はここに来たら絶対行きたかった産業博物館に行く日です。
バスで行かなければならないのが少し心配。
イタリアでバスに乗るにはあらかじめチケットを買わなければなりません。チケット売り場やキヨスク、タバッキなどで買います。日本のように車内でお金を払えばいいってわけにはいかないのです。
私たちは朝食後、駅の売店まで行ってチケットを4枚買いました。(往復分です)
一枚€1.3。
(あ、今日はレタスもトマトもありました。大量に食べました!)
いつもイタリアでバスの乗る時、どこで降りるかとても心配です。アナウンスも表示もないから。でも、今日の運転手さんは「次のバス停は00です。」ってアナウンスしてくれました。帰りも同じ運転手さんだったので安心できました。
ホテルのすぐ前のバス停から30番のバスに乗り、Beveranaで下車。20分くらいです。そこから7分くらい歩いたところにこの博物館があります。
①産業博物館(Museo del Patrimonio)
Bolognaは産業の街です。パッケージングバレーと呼ばれる工場群もあります。
ほとんどの機械がまだ動きます。
IMA社のティーパックを作る機械も動いていて「そうか、こうやってつくるのか!」と感動。伊藤園に収めた機械もこんな感じだったのかしら?
何より素晴らしいのが60年以上前の機械もきちんとメンテナンスをして今でも動くことです。きっと、ただ動くだけじゃなくてまだ今でも『使える!』のではないでしょうか?
ボローニャの街の模型も素晴らしかった。
これは当時の織機。これも動きました。
井上ひさしさんの本では「ボタンを一回押すと街全体が上に上がりその下からたいていの家の地下にあった紡績機が出てくる。
もう一回ボタンを押すと、街の下を流れる水系が出てくる。とありましたが実際は逆の順番でした。
受付で「0階と2階は見られますが1階は講習会をやっているので入れません。」と言われました。
ここの建物はイタリア最初の工業専門学校アルディーニ・ヴァレリー工業専門学校の付属施設で頻繁に卒業生のために講習会や親睦会などが開かれているそうです。まさに、今日がそうでした。
やっぱり、行ってよかった!
バス停までの帰り道、上から視線が!
ワンちゃんがぼんやり窓の外をのぞいてます。かわいい!
②ボローニャ大学本部内の博物館
これまたボローニャに来たら見なければ!の物です。
チケット売り場でボローニャカードを見せるとまたまた「これは使えません。€5です。」
ここではとくに解剖学ろう細工博物館と出産科学博物館を見なければいけません。このろう制の人体各部模型は精巧さを極め解剖学や医学発展に大きく貢献しました。
出産科学博物館では胎児の模型が展示されてました。こうやって生まれてくるのか!とか逆子やへその緒が首に巻きついたものなど異常分娩の模型など、とても興味深かったです。
ダーリンには何があるか教えないで行ったので「力が抜けた!怖かった!」と言うことになってしまいました。でも、これはボローニャに来たら見ておかないとね。ここは絶対お奨め!
準ちゃんが「怖くて写真がとれなかった!」って。
一応、ガイドブックを買ったので家に帰ってからゆっくり見ます。
③ボローニャ歌劇場は外観だけ見ました。
朝の計画では夕飯はボローニャ料理を食べに行こう、って決めたのですがあまりに疲れ果てちゃったので2時半くらいでも空いているお店でボローニャの料理を食べようということにしました。
ボローニャはなんていってもパスタ。
いろいろ歩き回って、ここかな?というお店に入り、とりあえずはタリアッテッレのラグーソース(ミートソースです。ボローニャが発祥の地)とラザーニヤ。
不味くはなかったけど私が作ったほうがおいしい。店員さんもセッセと気持ちよく働いているって感じがしないし、ダーリンが「こんなもんか」ってがっかりしているので
「本当に良い店に行くのだったらやはり夜に行かなければだめなのよ」と教えてあげました。
イタリアのレストランは早くても7時からです。
歩き疲れちゃっている私たち、なかなか7時に出かける意気地がありません。
ランチでおいしいお店をきちんと探して、これぞボローニャ料理!を堪能したいと思います。
4月14日(土)
さあ、本日でBolognaの見るべきところは全部見るぞ!
ほとんどの博物館の開館時間は10時からなので、ゆっくり、たんまり朝食を食べてから出かけました。(生野菜をたんまり、パンも種類が多くていろいろ試してます。ハムは実はイマイチ。スクランブルエッグとソーセージ、ベーコンは本当においしいのよ。昼ごはんの分まで食べます。)
まずはタリオヴィーニコレクション。
開館時間を調べると(出かける前、家で調べたら11時開館となってましたけど、Bolognaの案内場で最新のをもらったら10時半になっていたので、ではホテルから一番近いここから攻めていくことにしました。
毎日、ホテルから Indipendenza通りをまっすぐ1キロ位歩いて街の中心まで行きます。その途中、右に曲がったところにあります
少し早く着いたので待っていても、開く感じがしません。入り口が違うのかなって探してみると、ドアに「11時からだよ~ん」って書いてあります。やはりそうだったのか!
ではここは後回しにしましょう。
① タリオヴィーニコレクションからすぐ近くの大司教座聖堂(Metropolitana di San Pietro)
に行きました。
ガイドブックにも載っていないところなのに素晴らしい雰囲気。
ここは聖ペテロに捧げられた教会で16世紀に正式に司教座聖堂となる以前より存在してました。ずっとここに座っていたいって思ってしまうほど癒されるところでした。(ここ、好きだわ)
②サン ジャコモ マジョーレ教会(San Giacomo Maggiore)
Bolognaで最も美術品で彩られた13世紀の教会。
35の礼拝堂が並んでいる。
③すぐ隣にあるサンタ チェチリア祈祷堂(Oratoria di Santa Maria)
音楽の聖人である聖チェチリアの生涯を描いたフレスコ画が壁いっぱいある。ここは音楽家の端くれとして、見ておかねば!
④歌劇場
昨日は見学出来なかったけど、じかんてきにOKなので行ってみたら、見学できました。
ちょうどオケが練習していたので、その練習に立ち会うことが出来ました。
Asher Fischの指揮でマーラーの交響曲2番。
素晴らしい響き!
練習の最後まで立ち合いたかったけど、(でも一時間ぐらい聴いていたかも)後ろ髪をひかれる思いで劇場を後にしました。私はやはり音楽にたずさわる人間なんだと再確認しました。
⑤国際音楽博物館(Museo Internazionale e Bibloteca delle Musica)
ここには絶対見たかったエンハーモニックチェンバロがあります。
どんなことになっているのか!
異名同音を許さず、全ての鍵盤を作る。全音の間に2つの鍵盤を作るんだよね。って思っていたら全音の間に4つの鍵盤がある。
4オクターブに125の鍵盤がある。
どういうこと!
調べたら♯、♭のほかに♯♯、♭♭もあるのです。
実際の音は聴けなかったのでとても残念ですが、平均律に慣れた耳の私がどんなふうに感じるか、とても興味があります。
100を超える著名音楽家の肖像画やオリジナルスコアなど、とても興味深かったです。
⑥サンタ・マリア・デイ・セルヴィ教会
ここは閉まっていました。残念でした。ご縁がなかったのね。
⑦サンタ・マリア・デイ・セルヴィ教会のすぐ前の博物館
ここはボローニャの名家00の名前の付いた無料の博物館。ここはどこだったのか、後で調べなくては!
この写真はドールハウスです。素晴らしい!
⑧ボローニャ歴史博物館を探して、ここかな?って思った博物館
壁に空襲でがれきが刺さっている建物の内部。ここもどこだったのか?
⑨サントステファンノ教会群
⑩Collezione Tagliovini(San Colombano)
最初に行くつもりの場所でした。古楽器、特にチェンバロがたくさん置いてあった。古楽器演奏家たちが練習していてとても興味深かった。
⑪どうしても歴史博物館が見たくて、ダーリンと喧嘩になったけど(ダーリンの偉いところは絶対最後には私の意見を優先してくれるところ)←(だったら初めから気持ちよく「そうだね」って言えばいいのに)
ボローニャ歴史博物館
ボローニャの歴史がここに来ればわかる。 面白い場所でした。行ってよかった。
帰りにボローニャ歴史博物館の近くのスーパーで食材(大量の葉っぱ、シーフードのマリネ、ライスサラダ、サンドイッチ、ワイン、ビール)を買ってホテルの戻り、疲れた足と体をほぐす為にお風呂に入り、夕食を食べました。
レストランに行くのもいいけど、実はこの夕食、本当においしいのです。
明日はモデナに行くため、早く起きます。
4月14日(日)
今日はモデナへ遠足です。
8時33分の列車に乗るため、早めの用意。
6時半に食事に行ったら「土曜、日曜は7時からだよ=」の張り紙が。
どこかの航空会社のキャプテンも6時半に来て、ドアを開けようとしたけど開かなくて、張り紙を見て「えええ!!!」って感じでした。
いったんお部屋に帰って7時に行くと、先ほどのキャプテン、甘いパンを立ち食い。きっとゆっくり食事をする時間がなかったのでしょうね。他のクルーも同じように立ち食いしてました。この航空会社、二度とこのホテルを使わないでしょうね。頭を使う人には朝食はとても大事ですから。
8時少し前に駅に行って切符を購入しました。€4弱。近いのね。モデナって。
ピアチェンツァ行きの列車で2つ目がモデナ。
駅に着いてまずは
①フェラーリの生家博物館(モデナ)に向かいました。
9時30分開館のところ、20分くらい早く着いたので前で待ちました。本当にここが入口か心配になりましたが、9時半にゲートが開きました。
ここのほかに少し離れたところのもう一つのフェラーリの博物館があります。まずは共通券を買うことが大切。一人€20でした。
シャトルバスでもう一つの博物館に連れて行ってくれるので、時間を聞くと11時11分です。結構ゆっくりなのね。
中に入ると20台くらいのフェラーリがモーターショーのように置いてあります。
製造年代順に。
素敵!欲しい!と思った車もありますが、大きくて我が家に車庫に入らないので買わないことにしました。
時間はたっぷりありましたが、どこからシャトルバスが出るのか心配です。
ダーリンに聞いてきて!と頼んだのですが、不安を抱えたまま帰ってきました。
私は日本でも方向音痴で道を聞いても良くわからないので、地理感覚のあるダーリンに頼んだのですが、英語が不安だったようで・・・
もう時間ぎりぎりだったのですがもう一度聞きに行き、やっとわかりました。
(表示があればいいのに・・・イタリアに行くといつもそう思います)
バスに乗ってほっとするとダーリンが「本当に不安だったのに、雅子がとても冷たかった・・・」かわいそうな事しました。私が守ってあげなければいけませんね。ごめんね。
30分ほど走って、もう一つの博物館へ到着。
②マラネッロのフェラーリ博物館
実はこちらがメインの博物館。
エンジンの展示やF1の展示、最新のマシンなど私のようにあまり車に興味の無い人でもひきつけられました。
シャトルバスの時間が1時45分。かなりあります。博物館内のBarでお茶をして、時間をつぶし・・バスが早めに駐車場に来ているので、バスの中で待とうとバスのところに行っても運転手さんがいなくてバスに乗れません。
博物館の前に、5,6台のフェラーリが留まっているお店があります。そこは実際にフェラーリに試乗させてくれるお店でした。コースを走行させてくれるオプションもあるようです。多分運転はプロの人で、隣に乗せてくれるってことでしょうが。
時間の関係もあってこれはあきらめました。ちょっと覗いたら、私たちが欲しかったフェラーリの馬のオブジェがあります。このお店でそのオブジェを買いました。
馬の置物を雅子に買ってもらってご機嫌な準ちゃん。
モデナの博物館から一緒のバスに乗ったご夫妻に「バス代はどこで払うのですか?」と聞いたら「イタリアで話せるのね?」と聞かれ「はい」と言ったらものすごく速いスペイン語でずっとしゃべられて・・・要所要所はわかった。
このご夫妻、イタリア旅行はスペイン語で通しているのね。でも私は日本人なのでスペイン語はなかなか難しい。
帰りのバスを待っているときにも写真を撮ってくれたり、仲良しになりました。
バスでモデナ駅に戻って徒歩で街の中心に行きました。(駅からグランデ広場まで約1キロメートル)
③Duomo
1099年建築が開始。12世紀に完成。
ここはサン・ジェミアーニのお墓のある教会。
ここにも塔があるのだけど・・傾いてる・・
④エステンセ美術館
「イタリアでもっとも美しい美術館」と称されている。
確かに美しい。でも、実はダーリンも私も宗教画はどれも同じに見えてしまうのです。猫に小判です。
本当はモデナはもう一か所行くつもりでした。
パヴァロッティの家です。
でもフェラーリ博物館が思っていたより時間がかかってしまって・・・パヴァロッティんちはまたいつか機会が有ったらと言うことにしました。
なくなるまでの年間を過ごした家なので・・・まあ・・いいか・・ってことにしました。
モデナはパヴァロッティとフレーニが生まれた土地です。同じ空気を吸ってなんだか感動しました。
今日は終日雨が降ってましたが、街がとても静かで、厳かな感じがしました。(フェラーリは賑わってましたよ)
駅から広場に向かう途中に小さなスーパーがあって、ウインドを見たらとてもかわいらしいビンのバルサミコがありました。モデナはバルサミコの生産地。帰りにここのスーパーでこのバルサミコを皆さんのお土産に買おう!と思っていたのですが、帰りの時間にはもうこのスーパーは閉まっていて、とても残念でした。
駅に着いて切符を買うと、なぜだかとても高い。
後でわかったのですが、全席指定の列車だったみたいです。たかが20分くらいの距離なのに。3倍弱でした。これも旅のエピソードね。
ボローニャに着いて、駅の構内にスーパーらしきものがあることに気が付き、入ってみました。何でも売っている!
今まで、1キロ以上もスーパーで買った重い荷物を運んでくたくたになってきたのに、こんなに近いところにあったの!
駅を使ってなかったので仕方ないですね。
今日も生ハムのサンドとカルチョッフィ、モッツァレッラ、生ハムの3つがはさんであるサンド。トマト、ニンジン、オリーヴの塩漬け、大量の葉っぱ、白ワインを買っていつものようにホテルで夕食にしました。
そうそう、クラフト社のマヨネーズを買ったのですが、これ、パパが歯を磨いちゃうようなチューブです。ぜったい歯磨きと間違える!
明日は月曜日なので博物館や美術館、教会はお休みです。私たちもボローニャに来てから少々過激なので、ゆっくりしようと思います。
4月15日(月)
ダーリンは朝2時に起きて日本へ仕事の電話をしています。
インターネットでつながるのでパソコンがあるから休暇中でも仕事をしなければなりません。かわいそう。でも、これをやっておかないと帰ってから仕事がたまって超大変!ってことになりますものね。
私は逆に旅行に来る前が超大変でした。帰ったらいつもの日常的な仕事になります。
今日はどうせ博物館や美術館がお休みなのでゆっくり街中をぶらぶらしたりお土産を買ったりすることにしました。
江尻さんが、千葉ゆうきののライオンズクラブチャリティディナーショーの時、ダーリンの着けていたローマの行きつけのネクタイ屋さんで買ったグリーンのネクタイを見て「こんな色のネクタイ、自分は持っていない。」と羨ましそうにしているので「じゃあ、グリーンのネクタイを買ってきますね。」その隣にいた広瀬さんは「私はゴールド!」というので、探しました。
駅からマジョーレ広場に行く途中の老舗のお店にネクタイがあったので入ってみたら、素敵なものが見つかりました。
喜んでくれるといいなあ。
門田さんや藤井さんにはモデナでバルサミコを買うつもりでしたが、日曜日はお店があいてなくてボローニャで買うことにしました。高級品じゃないけど、ホテルの朝食で使っているスプレー式のバルサミコが手軽でそれでおいしいのでみんなに買っていくことにしました。
有彩にはKIKOのアイシャドウ。ついでに私もフェイスパウダーとフェイスブラシを買いました。
そして、関根にはパスクワで飾る卵とウサギのチョコレートを買いました。
この写真を有彩に何も説明を付けず送ったら「チョコレート?置物?」って返信が来たので「さてな?」と勿体つけておきました。
ローマに行ったとき、猫のおしっこみたいな匂いのする低木がありました。今回も見つけたので根本さんに写真を送ると「西洋ツゲみたい。植物の新芽の香りが強いと刺激臭と感じることがあります。」って教えてもらいました。問題解決!
イタリアにも『見ざる 言わざる 聞かざる』があるんだ。でもイタリア語で猿はサルじゃないよね。立ち寄ったお店にありました。
マジョーレ広場の噴水は本当に変態的です。
おしりプリプリ。
ホテルに戻って中庭を見ながらゆっくりビールを飲みました。
かわいいムクちゃんも来ています。
今日はボローニャに来て初めて良い天気。
街の雰囲気も明るく感じます。
ゆっくり休めたので、明日はパルマへの遠足を楽しみにしてます。
4月16日(火)
本日はパルマに行く日です。
今日もとてもいい天気。
気温も20℃を超えるようです。
本日のメインは『トスカニーニんちとパルマ料理を食べる』です。そしてもう一つ、国立絵画館(ピロッタ宮殿)の中のかつてのファルネーゼ家の居城内にあるファルネーゼ劇場を見る事です。
朝、モデナに行った時と同じ8時33分ピアチェンツァ行きの電車に乗りパルマまで約一時間でした。
①まずは川を渡ったところにあるトスカニーニの生まれた家に行きました。
この博物館は無料で、かわいいお嬢さんがずっと私たちについて説明をしてくれました。
込み入った説明の時はトーク君が大活躍。
彼女も「この機械すごい!」って感動してくれました。
トスカニーニんちはあまり広くない家でそこに3家族住んでいたそうです。
お父さんは仕立て屋さんで、この家の1階(日本の)でお店を営んでいたとのことでした。
②次にピロッタ宮殿に向かいました。
博物館と美術館もありました。
美術館ではこの街で生まれたパルミジャーノの『トルコの女奴隷』などを見ました。
ファルネーゼ劇場はヨーロッパの最古の劇場の一つで全て木で出来ている。見学は舞台側からです。とても感動してしまいました。いつまでもこの舞台に立っていたいと思いました。
③レストランに向かうついでにオペラの殿堂、テアトロレージョの前を通り
④Madonnna della steccata教会 の中を見て
⑤レストラン『Gallo d”Oro』に。
開店10分前だったので、掃除中。12時になったのでレストランの中に入りました。
ダーリンの好きなせっせと働くカメリエーレがいました。
こう来なくっちゃ。
750mlのビンビールを頼んでお料理は
プリモはTris di tortelli(3種のトルテッリ)
バジリコ、カボチャ、ポテトの味。これは一皿を二人で食べました。
セコンドは 1、Melanzane alla Parmigiana(揚げナスとパルミジャーノ、モッツァレッラ、トマトソースを何層にも重ね、オーブンで焼いたもの)
2、8種類のチーズの食べ比べ(メニューには5種類って書いてあったけど、8種類ありました)
付け合わせはミックスサラダとマッシュポテト。
セコンドの時にグラスワイン(赤)を頼みました。
物凄くおいしかったし、量もあったし、満足ですが・・・私たち、やはりお昼を食べちゃうとやる気が無くなっちゃうみたいです。
なぜ、パルマハムを頼まなかったというと、ダーリン、この獣臭がダメってことに一昨日気が付いたのです。夕食に結構高級生ハムを挟んだパニーニを食べた時に気が付いたそうです。今回はチーズ三昧でした。
⑥れから歩いて、ドゥオーモ広場まで行き、
ドゥオーモに入って中を見学し、それからしばらく広場に座って、ドゥオーモや洗礼堂を眺めながら互いに言い合ってました。
⑦の後、駅に向かって歩き、サン・パオロの部屋に行きました。
切符が自動販売機で買うようになっていて、不安な顔をしていたら、係りの女性が優しく教えてくれました。
ここはかつての女子修道院に付属する院長の私邸。
邸内の天井の円蓋には16等分され、傘のようなドームにはツル棚が垂れ、そこに天使と神が描かれている。コレッジョの描いたルネサンスの裕福階級文化の傑作。
3時27分の列車に乗れたので4時半ごろボローニャに到着。
明日はラヴェンナに行くので切符をあらかじめ買いました。
駅の構内にスーパーがあることをパルマの帰りに知り、それから3日連続ここで買っています。
みんな自動会計をしていますが、一か所だけ有人レジがあるので、今日もそこに行ったら人がいません。
いつもレジを打っている娘がいたので「お願いします」って言ったら、意地悪な顔をして近づいてきて「レジの袋を、ここにひっかけて、こうやってバーコードを読み取らせなさい!」私たちが商品をすべて袋に入れて、お会計をどうするか悩んでいると、またつかつか意地悪な顔をして近づいて、教えます。
どうせ教えるならもっと気持ちよく教えればいいのにね。
会計を終わらせて、レジから立ち去ろうとしたら、「ありがとうございました。」とレジ(機械)がお礼を言いました。なんじゃ?こりゃ?ですね。
ホテルに戻って、まだ早いので、昨日のようにホテルの中庭でビールを頼み、明日のラヴェンナの予定を確認しました。
お天気がいいととても気持ちがいい。
明日も良い天気で、暑くなりそうです。
イタリアの街にはどこにでもワンちゃんがいます。
大きい子も小さい子もみんないい子です。
4月17日(水)
本日はラヴェンナに行きます。
モザイクで有名な街。
8時06分の列車に乗って9時過ぎにラヴェンナに着きました。
広々とした大通りに緑がすがすがしい。
ラヴェンナはアドリア海に面したビサンチン美術の花咲いた街です。
初期キリスト教建築群の世界遺産でもあります。
まずは駅の近くのサン・ジョヴァンニ・エヴァンジェリスタ聖堂に行ったのですが11時にならないと開かないと書いてありました。では、最後にここに寄りましょう。
ラヴェンナは人気のある5か所に入れるチケットがあります。というか、1箇所だけ行きたくてもこれを買わなければいけません。11,5エウロです。
①まずは近いところから。
サンタポッリナーレ・ヌオーヴォ聖堂。(5か所チケットの一つ)ここで5か所入れるチケット買います。
チケットに5か所の印があって訪問したところをポチっと穴をあけてくれます。一回のみ入場できるのです。
まずは入り口でサンタポッリナーレ・ヌオーヴォ聖堂の場所に穴をあけてもらいました。
起源は古く6世紀初めにゴート人の王、テオドリックによって王宮教会として建てられました。その後9世紀半ばに海賊の略奪を逃れるために、ラヴェンナから少し離れたところにあるクラッセと言うところのサンタポリナーレ教会から聖遺物が移されたことでヌオーヴォ教会と名がついた。
聖アポリナーレはラヴェンナの二人の聖人の一人。シリアの出身で1世紀末か2世紀初めにこの地に来て司教となり、死後クラッセに葬られた。(ラヴェンナから南下してリミニに向かう鉄道の一つ隣の駅、そこにサンタポリナ―レ・イン・クラッセ聖堂がある)
※もう一人の聖人は聖ヴィターレ。彼はローマの兵士だったらしいこと以外、情報はない。
キリスト教迫害で殉教した。
コリント式の柱の上部にびっしりモザイクがある。
左側は『東方三賢王と26人の殉教者がテオドリック王の宮殿からキリストのもとに向かう図』(男性)
右側は『貢物を手にした26人の殉教者がテオドリック王の宮殿からキリストのもとに向かう図』(女性)
②サン・フランチェスコ教会・ダンテの墓・博物館(別料金3エウロ)
Firenzeを追われたダンテの最期の地がここラヴェンナ。彼はこの地で書き上げた「神曲」の中で、街の宝であるモザイクを称賛し「色彩のシンフォニー」と記した。
ダンテの墓には灯明が絶えることがない。この油はダンテを追放したFirenzeから奉納され続けている。
ダンテ博物館も見て、「神曲ってどんな話?」って。帰ってから「漫画で読める神曲」を買ってあらすじだけどもわかるようにしましょう。
Firenzeから奉納され続けている油が何だか救われる。
③大司教博物館(5か所チケットの一つ)
チケットを出すと違うところに穴をあけられちゃって・・そこに「ここ、間違えて穴開けちゃったよ」とペンで書いてました。ずっと最後まで不安だったよ。
ここには私が気に入ったカモのモザイクがありました。この子に会うためにラヴェンナに来たのね。
④ドゥオーモ
創建は5世紀だが今の聖堂の形になったのは18世紀と新しい。
鐘楼は10世紀
⑤ネオニアーノ礼拝堂(5か所チケットの一つ)
ドゥオーモをでてすぐの広場でダーリンが「この松、いかにもイタリアって感じだな」と写真を撮って、ネオニアーノ礼拝堂に向かうのだが、わからない!
前から来た男性に聞くと、どうやらここの人じゃないみたい。その後ろから二人の年配の女性に聞くと「あっちよ」と教えてくれた。そうしているうちに先ほどの男性が探してきてくれて「こっちにある。すぐのところ。」そして女性は「ついてきなさん」と。みなさんの親切に感謝です。
ここはラヴェンナの最古のモニュメント。モザイクは5世紀半ばの司教ネオーネの時代のもの。この洗礼堂の通称もこの主催に由来してます。
⑥ポポロ広場
この一角に8本の花岡岩の柱で支えられたヴェネツィァ小宮殿があるのだけど、工事中で幕がかかっていて全く見えなかった。
広場にそびえる円柱にはラヴェンナの守護聖人の聖アポッリナーレと聖ヴィターレン像が置かれている。
⑦少し歩いてガッラ・プラチーデの廊(5か所の一つ
ここのエリアは特に小学生、中学生、高校生の学校の遠足でごった返してます。
今回、ずっと準ちゃんの『引率の先生』シリーズの写真を撮っていたので、何枚も取れました。
ガッラ・プラチーデとは東西ローマ最後の統一皇帝テオシドスの娘がガッラ・プラチーデ。彼女が街の基礎を作った。
しかし、プラチーデの遺体はローマのテオシドス霊廊に合葬されているので、実際は彼女の墓ではない。
内部のすべてがモザイクだが、ここのモザイクはローマの伝統で東方の影響ではない。
⑧サン・ヴィターレ聖堂(5か所の一つ)
2箇所目で係りの人が間違えて穴をあけたところだったけど、大丈夫でした。ほっとした。
聖ヴィターレを祀っている聖堂。
548年建立の古い歴史を持つ8角形のたてもの。
ここも学生でいっぱい。時々「静かに!」とアナウンスがある。誰が言ってるのかしら?
『引率の先生』シリーズ撮影中に小学生が私たちに気が付いて、私たちを見てうれしそうにしていた。「にほーん」って私たちに向かって声掛けをしてたわ。
⑨後は駅の近くのサン・ジョヴァンニ・エヴァンジェリスタ聖堂を残すだけで見るべきものは見たのだけど、まだ帰るには早い時間なので、予定に入れてなかった国立博物館を見ることにしました。
お土産売り場で先ほど大司教博物館でみたカモが絵皿になっていたので、おうちに連れて帰りました。(4エウロ)
素晴らしいものばかりなんでしょうが、少々見飽きた。東方の影響を受けたビザンチン文化にふさわしいイコン・象牙・織物・浮彫などがありました。
駅に向かって歩き、朝、入れなかった
⑩サン・ジョヴァンニ・エヴァンジェリスタ聖堂へ。
ここはラヴェンナで最も古い聖堂。
動物のモザイクがたくさんあってとてもかわいらしかった。
我が家のお風呂のタイルにそっくりのモザイクもありました。
一時間に一本しか列車がないので、道沿いのベンチにすわりくつろぎました。
2時45分の列車に乗って4時少し前にボローニャに着きました。
いよいよ明日は帰路です。
ボローニャの駅は構造が難しくて、高速鉄道は地下4階から出るのです。
予習をしましょうと、地下のホームまで行ってみました。
これで明日は大丈夫。では切符を買いましょう。乗る電車はあらかじめ決めてあります。
帰りはフレッチャロッサ。自販機で買おうとしたら、『売り切れ』。値段の高い席も、前後も『売り切れ』・・・・「だったらイタロにしましょう」と今度はイタロの自販機に行くが途中まで進んでも、その先に進めない!たぶん、2席は空いてないのでしょう。
「人のいるブースで買おう」とブースに行くと、やはり売り切れ。でもブースの係りの人ががんばってくれて
1、ボローニャからフィレンツェまで4号車。フィレンツェからローマまで席を移って11号車。って切符を取ってくれました。
綱渡りでした。
ダーリンはひゃあ~ってなっていたけど、私は最悪、時間のかかる電車で行けばいいじゃん。って思っていたので全然焦っていませんでした。
駅中のスーパーで野菜とビールとサンドイッチとお水を買い、荷物を詰め、夕食を食べました。ダーリンは物凄い食欲で「オリーブオイル、全部使う!」と張り切ってましたが少しだけ残りました。
今回の旅行は一回も夕食は外で食べませんでした。
イタリアのレストランの始まる時間は7時です。
一日平均1万6千歩歩いた私たちは7時まで待てません。
スーパーで買ったお惣菜もとてもおいしいので・・・でも、レストランも行った方が良かったかな?