照射チェック画像の見方

投稿日: Aug 02, 2012 2:11:35 AM

※旧サイトからの転載

ブログなどに掲載しているライトで照らした画像を私は照射チェック画像と称しています、

写真上は撮影した写真の中心付近を切り取ったもので、写真下が全体像です。

    • 中心部を先に見せる理由、

      • 人 間の視覚と記憶は錯覚によって成り立っています、チェックポイントをきちんと知っていれば別に問題は無いのですが、普通の人は全体を見て「明るい」or 「暗い」と判断してしまいます、しかし写真の全体像で「これは明るいな」と思った写真はほぼ「周辺光が明るい」機種なのです。そうなると集光度を上げて周 辺光を減らし中心照度を上げた機種はその意図に反し暗いと判断されてしまいます、これでは作った人も浮かばれません。そこで周辺光による判断ミス を防ぐ意味でも中心部を先に掲載しています。

    • 中心よりちょっとずれています、

      • 最近照射チェックを行っている場所の特性なんですが(^_^;)左側に生垣があって、そこを見るとスポットと周辺光のつながりの判断がしやすい事 がわかったので、写真の中心をちょっと左にずらしています、同様にしたにもちょっとずれています、全体像を見れば自動車の右側が本当の中心であることがわかると 思います。

    • 中心部の見方、

      • 中心照度、

        • まずは白い自動車を見れば 微妙な明るさの違いがわかります、光色にも左右されますが、現実の人の目にも同様に映っているはずです。上の写真を例にするとEagleTac D25A2 Clicky XT-Eの写真の自動車が一番明るく写っているのがお分かりになると思います。

    • なぜ照度計を使わないか?

      • 以 前は照度計で計った中心照度をブログに載せていましたが、計っていくとある矛盾に気が付きました、これは同様に照度を測った人にはお分かりかと 思いますが、50cm~1m程度の至近距離で照度を測ると誤差以上の特異値が発生することがあるのです、それはスポット内のある一点に更に極端に明るい超 極小スポットがあるというものです、これはリフのわずかな形状の違いやリフと光源の微妙な位置のずれなので発生すると思われ、人間の目で見てもその違いは 判断不可能です。1mで計測した際はその数値は最大50%upになるものもあり、これでは正確な明るさの違いを計ることは不可能です(´・ω・`)そこで ライトの前面に乳白色の減光&拡散フィルターを入れるなどした照度計測筒(^_^;)を作ったりもしましたが、これも同じライト間での照度の違いを比較す るには適当でも、リフの大きさや形状が違うライト同士で比較するには向かないことがわかったので現在その数値は公開していません。

    • スポットの大きさ、

      • 上 の写真を例にすると自動車はEagleTac D25A2 Clicky XT-Eが一番明るいのですが、ちょっと手前側の生垣やアスファルトはEagleTac D25A2 Clicky XM-Lの方が明るいことがわかります。つまりD25A2 Clicky XT-Eはそれだけ集光度が高いライトだということがわかります。同じ光量のライトでもスポットを強くすることでより遠くを照らすことが 出来る、その性格の違いがわかります。

    • 全体像の見方、

      • 中心部は以上で大体わかったと思うので次に全体像を見てみましょう。

      • 光のつながり、

        • この写真で私が一番最初に見るのは光のつながりです、手前から奥、つまり中心部までスムーズにつながるのか?それとも周辺光と中心スポットの間に ダークリングが発生しているのか?などがわかります、わかりやすいのは左の生垣で、スポットと周辺光のつながりが自然であれば手前から奥まで生垣が同じよ うな明るさで見えるはずです、光の特性として通常遠くへ行くほど暗くなるので、奥側がそんなに暗く見えないのは上手に集光している証拠にもなります。

      • 中心部と周辺光の光のバランス、

        • 人の視覚の特性として、目立つものだけ記憶してたとえ視野に入っていても目立たないものは記憶されないというものがあります。周辺光の多いライト の場合これによりどうしても明るい手前側ばかりに目が行ってしまい、たとえ奥の方も照らされていても記憶に残らない=見えていないということになります。 それを考慮し遠くをあまり見る必要がない場合は周辺光が広く明るいほうがいいですし、逆に遠くを見ることが追い場合は周辺光は邪魔になります。

      • 人間の視覚情報、

        • 実 はこれ、自動車の事故原因の「よそ見」と呼ばれるものの大半を占めています。本当に別の場所を見ていたのではなく、視覚情報として正しく処理さ れていないためその人にとっては見えていなかったのです。プロドライバーとアマチュアドライバーの差は実は単純な運転技術の差ではなく、この視覚情報を的 確に処理しているか否かにあります。自動車を運転している人に試していただきたいのですが漫然と運転せずに例えば通勤路のすべての交通標識を運転中にすべ て口に出してみてください、たぶん処理が追いつかないしむちゃくちゃ疲れます、更にそれ以外のことが出来なくなって危険です。通常の運転ではプロドライ バーならその道路標識が自分の運転に必要か否かだけを判断しています、アマチュアは最初からそもそも標識なんて見ていないようです(^_^;)同様に懐中 電灯で遠くを見る仕事をしている人は、たとえダークリングがあってもたとえ周辺光が多くてもそんなの関係無しにきちんと遠くを見ているようです。

そうそう、当初は屋内で撮影していたんですよね、上の写真もそうですが基本はその場での明るさの記憶を再現した露出になっています。しかし、最 初のころのLEDライトは暗かったので問題なかったのですが、だんだん性能が上がってきて明るくなってくると屋内撮影では中心部が白飛びして比較データと して役に立たなくなってしまいました(^_^;)例えば白とび限界の明るさを100とすると200も500も1000も同じ100に写ってしまうんですね (´・ω・`) 屋内での比較限界は80ルーメンくらいのようです。