2AA(単三電池2本)のライトで起こりやすいトラブル
投稿日: Sep 08, 2015 5:18:25 AM
EagleTac P20A2を使用しているユーザーの方からのお問い合わせが有りましたが、
2AA(単3電池2本)のライトで起こりやすいトラブルでしたのでご紹介いたします。
そのトラブルとは以下の二つです。
テールスイッチのスイッチブーツがふくらむ
ちょっとした振動や衝撃でモードが切り替わる
これらは主にバッテリー側に問題があって起こります。
まずは
テールスイッチのスイッチブーツがふくらむ
について、
これはエネループ等のニッケル水素充電池を使用している場合に発生することが有ります、
直接の原因は、ニッケル水素充電池からガスが発生し、密閉性の高いライト故にガスの逃げ道がなくてテールキャップのゴムブーツを膨らましています。
ではなぜガスが発生するのか?
ガスの発生の直接の原因はニッケル水素充電池が異常充電されバッテリー内部でガスが発生し、それが安全弁かららバッテリーの外部に漏れ出ているわけです、
ではなぜ異常充電が起こるか?
ニッケル水素充電池を2本以上直列で使っているとき、その全てのバッテリーが同時に放電が終わることはありません、
バッテリーのコンディションの違いなどで必ず順々にバッテリーがなくなっていきます、
その時、一番最初に空になったバッテリーが他のまだ残量が残っているバッテリーから異常充電されてしまうためにガスが発生するのです。
これはニッケル水素充電池が新しいうちは起こりにくいのですが、
ある程度使い込んでいくと、バッテリーのバランスが崩れていき容量の違いが大きくなっていくこと、そもそも充電されにくいバッテリーが出来てしまうこと、等が有ります。
複数本のバッテリーを使うライトでニッケル水素充電池を使っている場合は定期的に点検してコンディションが揃っているかどうかをチェックすることが重要です。
チェック方法ですが、とりあえずデジタルテスターが必須ですので用意してください。
そしてそのデジタルテスターを用いて
充電完了後の開放電圧を計測
充電完了後言って時間経った後の開放電圧を計測
ライト使用途中でバッテリーを取り出して開放電圧を計測
を行ってください、
この時電圧に大きな差がある場合はその組み合わせでは使用しないようにしましょう、
もし同時に使い始めたバッテリーが複数組あって、その中から似たようなコンディションのバッテリーが有ればその組み合わせで使うのは良いと思います。
次に
ちょっとした振動や衝撃でモードが切り替わる
ですが、これも使い込んでいるニッケル水素充電池で起きやすいです。
直接の原因は、ライトの中でバッテリーが振動や衝撃で暴れることにより接触不良を起こすためにスイッチを瞬断する動作と同じ理屈でモードが切り替わってしまうわけですが、
じゃあなぜ接触不良が起こるのか?ということになります。
ライトのバッテリー室の内径が大きくてバッテリーがそもそもガタつく
ライトのバッテリー室の全長が長くてバッテリーにテンションがかからない
という原因もありますが、
ある程度使い込んだニッケル水素充電池に多いのはもう一つ
バッテリーの端子が酸化皮膜等の汚れで接触不良を越しやすくなっている
です。
これが使い捨てのアルカリ電池などであれば電池の端子が汚れて接触不良を起こす前に新しい電池に交換されてしまいますが、
ニッケル水素充電池など充電池の場合長年使い続けるわけですから、そのうち汚れて接触不良を起こしやすくなると言うわけです。
特に汚れや酸化皮膜による接触不良の場合、ほんの僅かな電池の動きでほんの僅かに接触箇所がずれただけで瞬断をおこす事が多々有りますので常い綺麗にしておきましょう
また、綺麗にしておくのはバッテリーの端子のみならず、充電器の端子も定期的にアルコールで拭いて、更に接点復活剤などを用いて綺麗に磨くと良いでしょう、
これは前述の話にも当てはまるのですが、
バッテリーや充電器の端子が汚れてくると充電時にも正しく充電されないことがあって、結果的にバッテリーのコンディションにバラつきが出ることも有りますので。