モチベーションの上がるドラマ、ドキュメンタリー

気分が落ちている時、モチベーションが上がるドラマやドキュメンタリーを見るのも一案です。いくつか作品名を挙げてみたいと思います。

授業ではリーダーシップ、モチベーション、キャリアなどの実例を示しリアリティーが湧くようにドキュメンタリーを見て感想を述べる機会を作っています。

内容をいくつか紹介します。

『重版出来!』第2回

コミック出版社営業部員小泉君(坂口健太郎)がコミック『たんぽぽ鉄道』を黒澤さん(黒木華)とともにプロモーションし、成長していく姿を描きます。受け身で「幽霊」と取引書店員から呼ばれていましたが、黒澤さんの行動力に引っ張られ、次第に書店員や営業部員との関わりが主体的になり、仕事の面白さを感じていきます。

後ろを向いているとグレーに見える世間が、前を向くと明るい色に見えてきます。ちなみに「重版出来」とは業界用語で、売れたことで版を重ねることを言います。

『龍馬伝』第6回「松陰はどこだ」

吉田松陰(生瀬勝久)が弟子とともに小舟でペリー艦隊に乗り込もうと船出するシーン。坂本龍馬(福山雅治)と桂小五郎(谷原章介)が止めますが「命などおしゅうない。亜米利加を見とうてたまらんのじゃ」と返し船出します。その姿に心を揺さぶられて同行を申し出る龍馬ですが、「己の心を見ろ」自分の道は自分で探せと諭されます。龍馬の心に火が付きました。

『プロフェッショナル・芸能プロダクション社長』 NHK 2019/11/05放送

業界でも所属タレントが25名と少数ながら活する芸能プロダクション、その社長はいつもタレントの現場にいます。現場の空気を吸い様子を感じています。その醸し出す雰囲気は実家。事務所を出るときは「いってらっしゃい」と送り出します。安全空間をつくりタレントは自分らしさを個性として伸ばしています。

今まさに売れっ子の俳優は所属15年目。鳴かず飛ばずの日々で社長は事務所に残す理由を探し花咲くのを待ちます。社長の眼力はタレントの醸し出す雰囲気と努力できる才能をもっているか。努力しなくても演技ができる俳優よりも、演技が下手でも努力を続けられる俳優を選び、それが「才能」だと言い切ります。

タレントの採用も独断をきらい、関わったマネジャーに意見を聞きます。数字では語れない価値を見抜こうとします。

『プロフェッショナル・リゾート再生人請負人』(星野リゾート社長星野さん)

まかせれば人は楽しみ動き出す。

星のやを継いだ際は、勢い込んでマニュアル化、トップダウンで再生をしようと意気込みますが、古株の職人気質の人ほど反発し退職していきました。もう旅館運営ができないと方針転換をします。

新方針は「まかせる」こと。ウェディングの企画をウェディング素人の社員にまかせ、相談に乗ることにしました。指示命令に慣れていた社員は、最初動けませんが、次第に質問や提案、相談をするようになってきます。遂にはシャンパンタワーなどを組み込んだウェディング企画が出来上がります。

「まかせる」ことはモチベーション論でいうと「自己決定」を促すことです。自己決定は「やる気」に、指示命令は「やらされ」につながります。次第に自らの意思で行動し始めます。

『逃げるは恥だが役に立つ』TBS

⇒記事「自己肯定感」参照

『魔法のリノベ』カンテレ

建築工事会社を舞台に部屋のリノベーションを通して家族や人間関係をリノベーションする物語です。家の模様替えは住む人の価値観を色濃く反映します。夫婦それぞれの思いはありながら、相手を思うために言い出せない、Oヘンリーの『賢者の贈り物』のように、相手へのプレゼントのために自分の大事にしているものを売る、そのような相互に犠牲の気持ちをもち、自分を犠牲にして相手を立てる。最後には互いの真の気持ちがリノベーション企画を通し発見できる、心温まる回などがあります。

『神様のカルテ』テレビ東京

患者の心に寄り添う医師を描いています。「医師は病を見るのではなく人の心をみる」という言葉があります。長野県本庄病院(モデルがあるとのこと)は看板に「24時間、365日対応」とあり、内科医・栗原一止(福士蒼汰)は、ひっきりなしに救急患者が運び込まれ、休む暇のない生活を送ります。(執筆中)