インタラクティブ東京2010での公開実験を行います!
※このページは現状、主にインタラクティブ東京での発表者向けの情報となっております。
ResBe:実空間エンタテイメントシステムの遠隔評価システム
【概要】
「ResBe」(Remote entertainment space Behavior evaluation) とは、スキャナ式レンジセンサを利用したユーザ非装着による遠隔評価システムです。ToFによる奥域測定が可能で、人体に影響がなく、かつ赤外線による目に見えない測域センサを使用する事により、滞在時間、移動による状態変化など遊戯者の自然な行動を物理データとして取得する事ができます。
【目的および概要】
本システムの目的および特徴は、実験者が被験者および観戦者と対面するのではなく、遠隔観測において、被験者(この場合、来場者)同士の自然なコミュニケーション状態を維持したまま体験者の物理的状態を把握できる点にあります。現行のデバイス装着による計測や、アンケートなどのマーケティング手法では取れない自然なデータを取得する事にあります。
【設置後開演中の立ち位置について】
センサで人の動きを測る際に、オクルージョン(手前の物体に遮られて奥の物体が見えなくなっている状態)が発生する事を関係者が招かないために、開演中の立ち位置について数点お願いがございます。
・体験者とセンサの間にはなるべく入らない(オクルージョン中が起きます)
・極度にセンサに近づかない(オクルージョン大が起きます)
・センサを動かさない(背景登録が再度必要になります)
・体験者にセンサをあまり意識させない(自然な動作を取りたいので。できれば展示者も)
【計測データの提供】
展示会場では実験に影響を及ぼすため、測定中のデータをリアルタイムで表示しません。測定後のデータは以下の4種類を予定しております。
データタイプ1:点描マップ
【設営時の流れ】
現状のResBeシステムは、ノートPCに2つの測域センサをUSBで接続し、データをいったんデータベースに格納したのち、事後で分析を行います。
「背景登録」ご協力のお願い
ある程度。展示物配置全てが終わった段階で背景登録を行います。これを行うことにより、壁や展示物を人として認識する誤りを正し、データ計測をより確かなものにします。背景登録を行う際、人がセンサにかからないようにするためセンサのデータ取得ライン(高さ110センチメートル)より下に姿勢を下げていただきます(=しゃがむだけでOKです)。
いすや机など、一度背景に登録したものは動かさない限りそのまま背景として扱われますが、動いてしまった場合再度背景登録が必要となってしまいますので、その点を留意のうえご協力よろしくお願いいたします。
「赤外線反射物」
ミラーや布などがスキャナの測定高さにある場合は誤認識の原因になりますので、ご配慮いただけますと幸いです。
展示物のどのエリアにどれぐらいの来場者が滞在したかを観測するためのマップです。
点描1つあたり1秒の記録となります。
データタイプ2:歩行ストローク
データタイプ1をある1名のデータに分割し、Excel等で描画可能なXY座標のストロークに変換します。ただしこのストロークはオクルージョン等が発生した場合は途切れてしまいますので、ある程度のデフラグ処理が必要です。
データタイプ3:ヒートマップ
データタイプ2で得られたデータを30-50cmのブロックに分割し、カウントします。展示物のどのエリアが最も長い時間滞在したかを読み取ることができます。
データタイプ4:撮影画像
会場のWebカメラおよび記録班によるスチルおよび動画データを提供いたします。
ご質問は resbe@shirai.la までよろしくお願いいたします。 <白井研究室ResBeチーム>