SIGGRAPH2010:Emerging Technologies日本語解説

以下は白井研ゼミの英語輪講で翻訳したものです。

原文の著作権はSIGGRAPH2010および原作者に帰属します。

英語→日本語訳のスピードと英語作文構造理解を中心に行っているので若干違和感のある日本語になっているかもしれません。

(気になる方は、コメント欄でご指摘していただけると本人の勉強になると思います)

なお作者氏名、所属などは漢字の間違いなどがありますので翻訳していません。

リンクや関連動画などとともに拡充していきたいところですが、情報ありましたらコメント欄等でご指摘いただけますと幸いです。

360-Degree Autostereoscopic Display

Contributor

Hiroki Kikuchi Katsuhisa Itou Hisao Sakurai Izushi Kobayashi Hiroaki Yasunaga Kazutatsu Tokuyama Hirotaka Ishikawa Hidenori Mori Kengo Hayasaka Hiroyuki Yanagisawa Sony Corporation

白井(直訳サンプル)

体積的(volumetric)3Dディスプレイは多くのSF映画ににおいてモチーフとして扱われてきた。そして非常に未来的なイメージがある。この360度オートステレオディスプレイのプロトタイプは、あらゆる角度からの体積的なオブジェクトのフルカラー視点を、あたかもそこに物体が実在するかのように提供する。

これは、特別なLED光源を使い、360それぞれの方向に1度刻みに個々の映像を表示している。観測者は彼らの左右眼が異なる映像を見ていることにより、表示された物体の奥行きを感じることができる。3D映像を見るのに特殊な3Dメガネは必要としない。この360度ディスプレイはデジタルビデオ入力ポートを備えており、コンピュータや他のデバイスと接続できる。

ビデオデータがディスプレイに提供されると、動いている体積的なオブジェクトがシリンダーの内側に現れる。360度CG動画がGPUによってリアルタイムでこのディスプレイに提供されれば、ユーザは体積的なオブジェクトとインタラクションしたり動いたりすることができる。

このディスプレイはまた、オブジェクトの方向を、ユーザーの手の動作への反応でインタラクティブにコントロールできるジェスチャーセンサーを装備している。

このシステムはハイクオリティ3D画像(360度視点)、24ビットフルカラー、コンパクトサイズで、デジタルビデオインタフェースを備えたインタラクティブなライブモーション機能を持った最初の体積的3Dディスプレイデバイスである。

アプリケーションの可能性は幅広く、アミューズメントや、産業用可視化、デジタルサイネージ、ミュージアム、ビデオゲームや未来的な3次元テレコミュニケーションである。

白井個人コメント:SIGGRAPH2001で圓道知博先生(当時TAO/NICT、現:名古屋大)と一緒に発表していた「Cylindrical 3D Display Observable From All Directions」、およびSIGGRAPH2005の「Seelinder: The Cylindrical Lightfield Display」とそっくりな円柱型メガネなし光線空間再現型ディスプレイに見える。DCEXPO2009 国際3Dフェアで発表されていたものがベースになっているようだ(この時の発表は本当に駆け込みの隠し玉的で写真撮影も不可、技術解説もほとんどなし)、がトレイラーを見る限りではレーザーセンサーか奥行きカメラのようなもので手の動きに追従するなどのインタラクティブ性が追加されているようだ。上記の公式解説にあるようにスペック的にも民生品として十分なインタフェースを備えているものと思われる。実際に光線空間ディスプレイを実現しようと思ったら、PS3のような高性能なレンダリング装置と広帯域でスリップリング経由で接続する必要があるので、SONYの頑張りは評価されるべきだと思う。

FuSA2 Touch Display

Contributor

Kosuke Nakajima Yuichi Itoh Ai Yoshida Kazuki Takashima Yoshifumi Kitamura Fumio Kishino Osaka University Graduate School of Information Science and Technology

山本訳

ふれること、なでること、そして引っ張ることは、毛状のマテリアルを使った【with】やりとりを行う【communicate 】ために重要な方法である。中でも、なでることは、毛状のマテリアルを使って【with】対話を行う【interact】最も独特な方法の一つである。なぜなら、なでることによってユーザは、その向き、硬さや厚さを感じることができるからだ。

FuSA2タッチディスプレイはそれらの触感に視覚フィードバックを加えて提供する。

画像表示とマルチタッチ入力検出技術は、追加のセンサーなしで、プラスチック光ファイバー(POF)の束とカメラ画像を使用したシステムに統合された。

システムは表面上にイメージを投影し、投影された光によってマルチタッチ入力を検出して、プロジェクター側のPOFの束の表面にイメージを投影する。投影された光は表面から現れる。ユーザが表面に触れたとき、光は拡散反射されてカメラ側表面のPOFへ入り込む。反射光は触れた領域に対応するPOFから現れる。カメラはカメラ側の表面からこの光をとらえ、システムはタッチ入力を認識する。

システムはシンプルで楽しい。ユーザが毛状ディスプレイに触れたり、なでたりするとき、触れられた領域は色を変える。色のついた領域はなでた後を追い、やがて消えていく。ユーザは、毛状のマテリアルと、なでる速度と触れた領域に基づいた視覚フィードバックから、触覚フィードバックを受ける。

beacon 2+: Networked Socio-Musical Interaction

Contributor

Takahiro Kamatani Toshiaki Uchiyama Kenji Suzuki University of Tsukuba

岩楯訳

この装置は、幾人が各々の足を使って、協力して音を奏でることができる社会と音楽のインタラクション環境です。レーザーを発生させ、それと演者各々の足とが接触した際に音を発します。

ビーコンの周りを歩く、踊るなどをすることで演者は音の高低や、音量を調整することができ、それをみんなで共有可能です。インターネット経由で二つのビーコンを繋げることにより、遠くにいるひとと同時進行にて製作、共有することができます。

この装置を使うことにより、空間デザイナーのための新しい芸術表現、運動のあたらしい形というものを提案できるかもしれません。

http://www.kansei.tsukuba.ac.jp/~uchiyamalab/beaconhttp://www.youtube.com/watch?v=4-JPYfW0AbI

Colorful Touch Palette

Contributor

Yuki Hirobe

Shinobu Kuroki

Katsunari Sato

Takumi Yoshida

The University of Tokyo

Kouta Minamizawa

Susumu Tachi

Keio University

岩楯訳

絵を描くということは豊かな触覚を養うということを私たちは徐々に忘れていってしまっています。 この新しいインタラクティブ描画インターフェースは私たちの持つ創造力を再発見させる手助けになるかもしれない。

ユーザーは、テクスチャを選んだり混ぜたりして、線を描く、塗るといった触絵(しょくえ)をパネルタッチで体験することができる。そして、 いくつかのテクスチャを絵を描くときのように混ぜることで新しいテクスチャを作ることもできる。

カラフルタッチパネルは以下の3つのアイデアを用いています。

1、いくつかの形式で触覚感を提供するということ。過去にあるシュミレーションシステムは、同一のテクスチャのみを提供するか、電極の距離以上の解像度で凸状の格子模様を提供できないものである。カラフルタッチパネルは電極の明暗を調整することにより粗度を与えることができる。同様に、指の先端をより早く動かして刺激点を変えることで空間解像度が事実上増えることになる。

2、ブレンディングメソッドを使うと、新しい触覚テクスチャが出来あがる。圧力モデル、振動モデルを合わせて、テクスチャ合成の刺激を計算している。

3、指の速度、位置と一致して触覚にフィードバックする。

ユーザーは、色を混ぜて新しい色を作ったり、キャンバス上にテクスチャを描く、触っている感触を感じることができる。以前は試作機として複雑な空間をデザインするということをよくやっていた。そして、それは触って絵を描くという新しい芸術を養うということもできた。

http://www.interaction-ipsj.org/archives/paper2010/demo/0207/0207.pdf