白鳥山 いい山だね、また来るよ
富山県 1,287m 2017年3月18日
越中の百山
新潟百名山
181
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白鳥山の西尾根が目前に迫る。青空に白い雪庇が美しい。これが白鳥山の名前の由来だろうか。
ついに白鳥山の西尾根に上がり、正面に初雪山と犬ヶ岳を見る。その左にあるはずの北アルプスは残念ながら霞んでいる。でも、この光景が見れただけで十分に満足。背後には日本海と北アルプスの北端があり、左手正面に白鳥山、その奥に北アルプスが延々と続いているのだ。
舗装路に戻ると家の前で仕事をしていた小柄なおばあさんが話しかけてくる。「ごくろうさん、山はどうだったね、こないだも大勢、登っていたよ」。昔話が始まって、なかなか会話が終わらない。この山に登っている人はずいぶん多そうだ。何か山を褒めなければ終わりそうもない。そこで、「いい山だね、また来るよ」と言って駐車場に戻る。雪が少ないので苦労したが、登り返しが少なく、長いが歩きやすい道で、眺めも最高。「いい山」というのは本心だが、また来ることがあるだろうか。もう少し雪の多い時がいいな。
パノラマ1:冬道尾根から東の情景:入道山、尻高山、青海黒姫山、白鳥山
パノラマ2:西尾根から南の情景:下駒ヶ岳、犬ヶ岳、初雪山、大地山、黒菱山、大鷲山
パノラマ3:頂上から南東の情景:青海黒姫山、明星山、柴倉山、下駒ヶ岳、犬ヶ岳
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境橋のところを左折し、境川に沿って南下。高速と新幹線の高架をくぐった先で見たのは、まさに白鳥山と犬ヶ岳だったのかもしれない。もう一度、境川を渡るところに「白鳥山」の登山口表示があった。上路(あげろ)集落に入り、集会場のある駐車場を過ぎ、神社の先で林道は通行止め。それらしい車が一台、駐車していたが、引き返し、集会場の駐車場に入る。そこにも一台駐車。
準備していると犬を連れた女性がやってきた。「白鳥山ですか。私も登りたいんですが、登ったことはないんです。遠いのに、知り合いの方がいるんですか」「いや、登りたかった山なんで」と答える。静かな集落にやってくるのは登山の人が多いのだろうか。
夏道登山口は通行止め林道の先なので表示はないが、今回はGPSに冬道ルートをマーキングしてあり、神社のところから林道らしき道に入る。入口に残雪があり、踏跡あり。しかし林道の残雪は切れ切れで、なかなか担いだスキーを降ろせない。林道の先に松の生えた軽トラが2台、廃棄されており、そこで踏跡は二手に分かれる。沢沿いの踏跡はいやな予感がするので、左のピンクテープのある尾根取付きの踏跡を辿る。肩に担いできたスキーをシートラーゲンにし、急坂を登る。
小ピークを越えて下ったところでスキートレースを発見。やっとスキーを降ろす。ところが、雪が硬くて坂を登るときにディナフィット・ビンディングでは外れてしまうので、その坂の上までスキーを手にもって登る。やれやれ。平坦になり、雪も柔らかくなり、ようやくシールで歩き始める。トレースもあり、順調。本日、先行しているのは二人、スノーシューと徒歩らしい。
P1・621mに近づくと、その先にP2・881mが高くそびえているのが樹間に見えてくる。あれは手ごわそうだ。P1から少し下り、コルからP2へつづら折りに登る。トレースもあり、思ったよりも楽に登れる。P2に登っている途中で、行く手左の稜線上に小屋を見る。あれが白鳥山の頂上だ。白鳥山の東から北に続く稜線は北アルプスの北稜の先端で、坂田峠と尻高山の向こうには青海黒姫山。行く手右、西に最初に見えたのは大鷲山817m、その次に見えてきたのが黒菱山1043m。これらにもいつか登りたい。P2・881m地点よりも少し先がピークになっていたが、たぶん積雪のためだろう。そこから少し下る。
12時半過ぎに初めて、初雪山らしき山を見る。これもまた、いつか登りたい山。シールに付いた雪を落とし、冬道尾根から西尾根に上がる最後の登りのあたりで、下ってきた二人に会う。白鳥山の西尾根が目前に迫る。青空に白い雪庇が美しい。これが白鳥山の名前の由来だろうか。ついに白鳥山の西尾根に上がり、正面に初雪山と犬ヶ岳を見る。その左にあるはずの北アルプスは残念ながら霞んでいる。でも、この光景が見れただけで十分に満足。背後には日本海と北アルプスの北端があり、左手正面に白鳥山、その奥に北アルプスが延々と続いているのだ。
緩い傾斜を登り、再び小屋が見えてきて、白鳥山頂上に着く。小屋は頂上の三角点のすぐ隣に立っている。小屋の西側の雪がえぐれて溶けていた。南には北アルプスの縦走路が続いているが、下駒ヶ岳との間には深いギャップになっている。踏跡はなし。風が吹いてやや寒い。ゆっくりホットレモンを飲む。東に頸城や昼闇山があるはずだが、かすんで見えないのが残念。
スキーを履いて滑走開始。雪は良く滑るが傾斜が緩いのでターンはせずに瞬く間に冬道尾根分岐。そこからP3・1010mあたりが滑走ハイライトで、ショートターンを刻む。数ヶ所あった登り返し地点は勢いで全てクリア。高低差のあるP2へもほとんど勢いで登り返す。すると、登ってきている二人がいた。「日帰りですか、上には誰かいましたか」と聞かれ、「誰もいなかった」と答える。どうやら泊りのようだ。
P2からは雪が次第に悪くなり、灌木もうるさくなってくる。ターンすると大小の雪片が飛ばされて斜面を転がり、下にいる私に襲いかかる。いてて。眼下にP1が見える細尾根のあたりからは苦しい滑走になり、左右の広いスペースを探して滑る。最後はヤブの中のトレースをたどり、往路と別れて更に250メートルほど滑って滑走終了。シートラにして歩く。しかしヤブの道には土も出ていてブーツが汚れ、ついでに沢に下ると道が崩れている。倒木を頼りに浅い沢の石の上を数メートル歩いて岸に上がり、そのすぐ先に松の生えた軽トラを見てほっとする。やれやれ、往路を歩くんだったな。
舗装路に出ると家の前で仕事をしていた小柄なおばあさんが話しかけてくる。「ごくろうさん、山はどうだったね、こないだも大勢、登っていたよ」。昔話が始まって、なかなか会話が終わらない。この山に登っている人はずいぶん多そうだ。何か山を褒めなければ終わりそうもない。そこで、「いい山だね、また来るよ」と言って駐車場に戻る。雪が少ないので苦労したが、登り返しが少なく、長いが歩きやすい道で、眺めも最高。「いい山」というのは本心だが、また来ることがあるだろうか。もう少し雪の多い時がいいな。
昼闇山
青海黒姫山
白鳥山(左奥)と犬ヶ岳(右奥)
境橋のところを左折し、境川に沿って南下。高速と新幹線の高架をくぐった先で見たのは、まさに白鳥山と犬ヶ岳だったのかもしれない。
修復中の神社
もう一度、境川を渡るところに「白鳥山」の登山口表示があった。上路(あげろ)集落に入り、集会場のある駐車場を過ぎ、神社の先で林道は通行止め。それらしい車が一台、駐車していたが、引き返し、集会場の駐車場に入る。そこにも一台駐車。
準備していると犬を連れた女性がやってきた。「白鳥山ですか。私も登りたいんですが、登ったことはないんです。遠いのに、知り合いの方がいるんですか」「いや、登りたかった山なんで」と答える。静かな集落にやってくるのは登山の人が多いのだろうか。
松の生えた軽トラ
夏道登山口は通行止め林道の先なので表示はないが、今回はGPSに冬道ルートをマーキングしてあり、神社のところから林道らしき道に入る。入口に残雪があり、踏跡あり。しかし林道の残雪は切れ切れで、なかなか担いだスキーを降ろせない。林道の先に松の生えた軽トラが2台、廃棄されており、そこで踏跡は二手に分かれる。沢沿いの踏跡はいやな予感がするので、左のピンクテープのある尾根取付きの踏跡を辿る。肩に担いできたスキーをシートラーゲンにし、急坂を登る。
尾根取付き
小ピークを越えて下ったところでスキートレースを発見。やっとスキーを降ろす。ところが、雪が硬くて坂を登るときにディナフィット・ビンディングでは外れてしまうので、その坂の上までスキーを手にもって登る。やれやれ。平坦になり、雪も柔らかくなり、ようやくシールで歩き始める。トレースもあり、順調。本日、先行しているのは二人、スノーシューと徒歩らしい。
P1・621m
P1・621mに近づくと、その先にP2・881mが高くそびえているのが樹間に見えてくる。あれは手ごわそうだ。P1から少し下り、コルからP2へつづら折りに登る。トレースもあり、思ったよりも楽に登れる。P2に登っている途中で、行く手左の稜線上に小屋を見る。あれが白鳥山の頂上だ。白鳥山の東から北に続く稜線は北アルプスの北稜の先端で、坂田峠と尻高山の向こうには青海黒姫山。行く手右、西に最初に見えたのは大鷲山817m、その次に見えてきたのが黒菱山1043m。これらにもいつか登りたい。P2・881m地点よりも少し先がピークになっていたが、たぶん積雪のためだろう。そこから少し下る。
P2・881m
青海黒姫山
頂上の小屋
12時半過ぎに初めて、初雪山らしき山を見る。これもまた、いつか登りたい山。シールに付いた雪を落とし、冬道尾根から西尾根に上がる最後の登りのあたりで、下ってきた二人に会う。白鳥山の西尾根が目前に迫る。青空に白い雪庇が美しい。これが白鳥山の名前の由来だろうか。ついに白鳥山の西尾根に上がり、正面に初雪山と犬ヶ岳を見る。その左にあるはずの北アルプスは残念ながら霞んでいる。でも、この光景が見れただけで十分に満足。背後には日本海と北アルプスの北端があり、左手正面に白鳥山、その奥に北アルプスが延々と続いているのだ。
白鳥山
P2・881m
大鷲山817m
黒菱山1,043m
日本海と北アルプス北端
雪庇の尾根
P3から見る白鳥山
西尾根と雪庇
冬道尾根と日本海
白鳥山と西尾根の雪庇
西尾根からの白鳥山
初雪山1,610m
大地山1,167m
頂上小屋
緩い傾斜を登り、再び小屋が見えてきて、白鳥山頂上に着く。小屋は頂上の三角点のすぐ隣に立っている。小屋の西側の雪がえぐれて溶けていた。南には北アルプスの縦走路が続いているが、下駒ヶ岳との間には深いギャップになっている。踏跡はなし。風が吹いてやや寒い。ゆっくりホットレモンを飲む。東に頸城や昼闇山があるはずだが、かすんで見えないのが残念。
南への北アルプス縦走路
犬ヶ岳の栂海山荘
北への北アルプス縦走路
明星山?
青海黒姫山
西尾根からの滑走
スキーを履いて滑走開始。雪は良く滑るが傾斜が緩いのでターンはせずに瞬く間に冬道尾根分岐。そこからP3・1010mあたりが滑走ハイライトで、ショートターンを刻む。数ヶ所あった登り返し地点は勢いで全てクリア。高低差のあるP2へもほとんど勢いで登り返す。すると、登ってきている二人がいた。「日帰りですか、上には誰かいましたか」と聞かれ、「誰もいなかった」と答える。どうやら泊りのようだ。
P2・881mからの滑走
P2からは雪が次第に悪くなり、灌木もうるさくなってくる。ターンすると大小の雪片が飛ばされて斜面を転がり、下にいる私に襲いかかる。いてて。眼下にP1が見える細尾根のあたりからは苦しい滑走になり、左右の広いスペースを探して滑る。最後はヤブの中のトレースをたどり、往路と別れて更に250メートルほど滑って滑走終了。シートラにして歩く。しかしヤブの道には土も出ていてブーツが汚れ、ついでに沢に下ると道が崩れている。倒木を頼りに浅い沢の石の上を数メートル歩いて岸に上がり、そのすぐ先に松の生えた軽トラを見てほっとする。やれやれ、往路を歩くんだったな。
滑走で飛び散る雪ボール
沢を歩く
上路の駐車場(上路山村振興センター)
舗装路に出ると家の前で仕事をしていた小柄なおばあさんが話しかけてくる。「ごくろうさん、山はどうだったね、こないだも大勢、登っていたよ」。昔話が始まって、なかなか会話が終わらない。この山に登っている人はずいぶん多そうだ。何か山を褒めなければ終わりそうもない。そこで、「いい山だね、また来るよ」と言って駐車場に戻る。雪が少ないので苦労したが、登り返しが少なく、長いが歩きやすい道で、眺めも最高。「いい山」というのは本心だが、また来ることがあるだろうか。もう少し雪の多い時がいいな。
ラッパスイセン(さざなみ温泉)
問合せ・コメント等、メール宛先: kawabe.goro@meizan-hitoritabi.com