高松岳 白いナメ床から南秋田の景観
秋田県 高松岳・避難小屋1,348m(最高点)、高松岳・頂上標識1,330m 2018年8月4日
東北百名山
320
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ワルイ沢は出会いのさえない姿はみかけだけで、すぐに最初の滝が現われる。なかなか強烈。二つ目の滝も強烈で、なんとか高巻いて滝上の小尾根の上に出て、そこから沢まで慎重に下ると、もう先行パーティは見えなくなっていた。
F5は両岸が切り立った垂直の滝。一応、滝の近くまで行ってみる。うーん、確かに登れないことはないだろう。だが今回、ズブ濡れになるつもりはない。引き返す。
駐車地点に戻り、湯の又温泉に向かう。車両終点になっているところに登山口表示。さっそく沢に降りて登り始める。湯ノ又沢は真っ白なナメ床で、温泉の湯が混じっているようだ。橋の下をくぐると白いナメ床が盛り上がって低いナメ滝になっている。急なところは滑って登れないので、登りやすそうなところを選んで越えていく。こいつは楽しい。ワルイ沢に比べるとなんとも美しく、歩きやすい。
やっかいな箇所(傾斜のある狭い水路)に出会ったところで、左岸の歩道に上がる。登山道が沢を横断する地点で再度入渓。白いナメとはいかないが、楽しい沢歩き。沢の石が多くなって登りにくいと感じ始め、右岸に上がって夏靴に履き替える。
いつものことだが、夏靴に履き替えてから見下ろす沢はなんとなく歩きやすそうに見える。岩だらけだったのがいつのまにかナメ床になっていて、広々と長々と続いている。沢靴で登るんだった・・・・・。だが、道沿いに黄色いホトトギスや青いヤマアジサイが咲いていた。
行く手に高松岳の南尾根が高く見えてきて、ついに南尾根の分岐に着く。
登山道は刈り払われた直後で、邪魔な笹はないのだが、笹の切り株がひっかかり、刈り払われた笹の葉が滑る。笹の中にクルマユリにヒヨドリバナ。登るに従い視界が広がり、真後ろに虎毛山、右に栗駒山、左に神室連峰。すごい景観だ。最後の笹が刈払われた急な道を登り切り、古い祠のある高松岳頂上標識1,330mに到達。
薄紫のツリガネニンジンがたくさん咲いていて、とても雰囲気がある。栗駒山から虎下山、虎下山から神室連峰の山並みを改めて見渡す。それらに登ったのもだいぶ昔のことになってしまった。もう一度、あれらの峰の上に立ってみたい。
大きく東側を巻いて、避難小屋に向かう。ノリウツギの白い花。道端には花を閉じたオヤマノリンドウ、小屋のまわりには背の低いシシウドが白い花を広げていた。
避難小屋の前でザックを下ろして4度目の休憩。東には6年前に登った小安岳から石神山への稜線、その向こうに吹突岳と栗駒山が重なって見えている。反対側の西には山伏岳。山また山の南秋田の夏の日。
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久しぶりに北上JCから秋田道に入り、久しぶりに雄勝こまちインターで降り、秋ノ宮に向かう。R108を南下し、湯ノ又温泉へ左折。林道分岐を右折しようとすると、だいぶ荒れている。ソナー・センサーが鳴りだしてうるさいので引返し、少し先のスペースに駐車。準備していると、ハーネスを忘れてきたことに気づく。なんとも。先週買ったモンベル靴をザックに入れ、歩き始めるが、マップを車に忘れていることに気づき、引き返す。改めて林道分岐に向かうと、車が2台、林道分岐を右折し、少し先のスペースに駐車している。どうやら沢登らしい。
林道はすぐに微かな踏み跡だけの道となり、板が敷いてあると思ったらヤブ化した橋の上。それはワルイ沢ではない。右下はるか下に沢が見え、それがツブレ沢で、やがて同じ高さに近づいてくる。左に回り込むと沢のすぐ上に出て、岸に削られて狭くなった道を進む。道の破線はこの先、ワルイ沢出会いまで続いているのだが、背の高い笹がやっかい。沢に降りた方がよさそうなのでそうする。石ころの沢をしばらく歩くと、ナメ床になったところに出る。朝日に水面がきらめいて美しい。背後を見ると、さっきのパーティがやってくる。だいぶ距離があったので追いつかれないだろうと思っていたら、やがて追いついてきて、追い越して行った。ものものしい沢登スタイル。ワルイ沢は出会いのところではさえない姿をしていて、GPSで確認していなければ通り過ぎただろう。先行パーティもなにやら確認しているようなので、お先に進ませてもらう。すぐにおいついてきて、先に行く。
出会いのさえない姿はみかけだけで、すぐに最初の滝が現われる。なかなか強烈。パーティは滝の左側に向かうが、やや急な岩場。右側には林の土手があり、私はそちらから高巻く。先行パーティは左の壁沿いをぐんぐん登って滝上に上がってしまった。二つ目の滝も強烈で、先行パーティは今度は滝の右側を登っている。途中で滝の方へへつって滝上に上がるのだが、一人が落っこちて釜の中。その人は釜から上がって再びトライしているが、こいつは楽ではなさそうだ。待っていても仕方ないので、私は右側を大きく高巻いていく。巻いている途中に薄紫のソバナ。なんとか高巻いて滝上の小尾根の上に出て、そこから沢まで慎重に下ると、もう先行パーティは見えなくなっていた。その次のF3は水量の多い豪快な滝だが、傾斜は緩いので登れる。それを越えると平和なナメ床が現われ、沢が平坦になっていたので、ここで最初の休憩。パンを食べ、アルミ缶からペットボトルに入れ替えたポカリを飲む。大きな釜、垂直の細い滝のF4は右を巻く。
F5は両岸が切り立った垂直の滝。こんなの登れないなあ、と思うが誰もいないということは、先行パーティはなんとか登って越えていったのだろう。中央の滝が落ちているところに切り立ったバンドがあり、確かにそこを伝って登れそうだ。ただし、水を大量に頭からかぶることになる。「引き返そう」と直感的に悟ったが、一応、滝の近くまで行ってみる。うーん、確かに登れないことはないだろう。だが今回、ズブ濡れになるつもりはない。引き返す。ツブレ沢から岸に上がるとキツリフネ。
駐車地点に戻り、沢靴のままで車を出して湯の又温泉に向かう。先に登って行った軽トラが引返してきて、途中ですれ違う。湯の又大滝の案内をすぎ、未舗装となり、車両終点になっているところに登山口表示。駐車している車一台。道の右側の湯ノ又沢はナメ床を見せていて、いかにも歩きやすそう。さっそく沢に降りて登り始める。湯ノ又沢は真っ白なナメ床で、温泉の湯が混じっているようだ。橋の下をくぐると白いナメ床が盛り上がって低いナメ滝になっている。急なところは滑って登れないので、登りやすそうなところを選んで越えていく。こいつは楽しい。ワルイ沢に比べるとなんとも美しく、歩きやすい。登っているときは気づかなかったが、湯ノ又沢は途中に二俣があり、どちらにも登山道が並行している。当初は右俣を登って高松岳の南尾根に出るつもりだったが、いつのまにか左俣に入っていた。ナメ床に岩が出てきて、途中に越えにくい箇所も出てくる。やっかいな箇所(傾斜のある狭い水路)に出会ったところで、左岸の歩道に上がる。すると、歩道の右側にも沢が流れており、それが湯ノ又沢の右俣だった。
沢をだいぶ歩き、白いナメも十分歩けたので、もう夏靴に履き替えてもよかったが、もう少し沢を歩きたい。やがて歩道の右側に登山道入口があり、「ガニ沢」「湯ノ又ガンジャ口」とある。そこから湯ノ又沢・右俣ぞいの登山道をたどる。そちらに行かずに歩道をまっすぐ進むと、たぶん左俣沿いの登山道だったのだろう。登山道が沢を横断する地点で再度入渓。白いナメとはいかないが、楽しい沢歩き。登山道が再び左岸から右岸に移り、沢の石が多くなって登りにくいと感じ始め、右岸に上がって夏靴に履き替える。靴下の替えはもってきたが、タオルを忘れた。頭に巻いたタオルで足を拭く。水を含んだ沢靴とスパッツがいかにも重そうなので、コンビニ袋に入れて木陰に置いていくことにする。
いつものことだが、夏靴に履き替えてから見下ろす沢はなんとなく歩きやすそうに見える。岩だらけだったのがいつのまにかナメ床になっていて、広々と長々と続いている。沢靴で登るんだった・・・・・。だが、道沿いに黄色いホトトギスや青いヤマアジサイが咲いていた。沢から急斜面を登って沢がはるか下になり、やがてその沢が近づいて再び沢に降りるともう源頭の様相。少し濡れた涸れ沢を歩いて尾根に取付き、急な登り。行く手に高松岳の南尾根が高く見えてきて、だんだん南尾根が低くなり、登っている傾斜も緩くなり、ほぼ平坦になり、ついに南尾根の分岐に着く。
南尾根を少し進むと行く手に高松岳が見えたが、ものすごく高く見え、その手前はとても登れそうもないほどの傾斜に見える。あんなところのどこを登るんだ。その道はほぼまっすぐに付けられていて、南尾根の1,135m峰からいったんコルまで下る。いやになるほどの下り。登山道は刈り払われた直後で、邪魔な笹はないのだが、笹の切り株がひっかかり、刈り払われた笹の葉が滑る。笹の中にクルマユリにヒヨドリバナ。やがてコルから登り返しとなり、辛抱強く登っていく。登るに従い視界が広がり、真後ろに虎毛山、右に栗駒山、左に神室連峰。すごい景観だ。最後の笹が刈払われた急な道を登り切り、古い祠のある高松岳頂上標識1,330mに到達。前に来たのは2012年3月だから6年ぶり。真っ白に雪の積もっていたそのときとはだいぶ違うが、そのときは虎毛山への縦走路が信じられないほどものすごい急坂で切れ落ちていたのを覚えているが、今まさにその道を登ってきた訳だ。薄紫のツリガネニンジンがたくさん咲いていて、とても雰囲気がある。奥にここよりも標高の高い避難小屋1,348mが見えているが、頂上標識はここ1,330mにある。たぶん下から仰ぎ見るピークがここだったのだろう。西に行くと湯の又温泉で、湯の又沢・左俣に出るのだろう。。栗駒山から虎下山、虎下山から神室連峰の山並みを改めて見渡す。それらに登ったのもだいぶ昔のことになってしまった。もう一度、あれらの峰の上に立ってみたい。
大きく東側を巻いて、避難小屋に向かう。ノリウツギの白い花。2012年のときは雪の上をまっすぐ来たが、夏道は背の高い笹の切り分けの中をぐるぐる回っていき、やがて右手に避難小屋が現われる。道端には花を閉じたオヤマノリンドウ、小屋のまわりには背の低いシシウドが白い花を広げていた。避難小屋も前でザックを下ろして4度目の休憩。ナッツを袋半分ほど詰め込む。東には6年前に登った小安岳から石神山への稜線、その向こうに吹突岳と栗駒山が重なって見えている。反対側の西には山伏岳。山また山の南秋田の夏の日。横になって休んでから避難小屋に入ってみようとするが、扉が開かない。釘で打ちつけてあるのかなと思ったら、重い扉をトイの上にはめ込んであるらしい。扉を持ち上げてトイから外すと、ガラス戸の向こうに小屋の内部が見えた。大切に使われているらしい様子。また外扉を持ち上げ、トイにしっかりはめ込んでおく。
高松岳・頂上標識に戻ると、高松岳頂上から西に向かう道もあり、そちらへ、湯ノ又沢・左俣方面に下ることも考えた。こちらの方が楽かもしれない。だが、沢靴を置いてきた箇所よりも下に合流点があるとやっかいだ。やはり往路の右俣方面に下ることにする。下りではガーデン・グローブをはめ、両手で笹をつかんで下降。刈り払われた笹の急斜面を下るのは難しい。2~3度ほど滑って尻もちをついた。モンベルシューズは快調だったが、つま先で着地しようと靴を曲げると足に痛みが走る。靴を曲げないように足の裏全体で着地しろということか。帰りの4㎞の最初の1㎞、南尾根分岐に着き、休憩。横になって休む。沢靴を置いてきた場所はすぐに分かった。ザックに詰めこむが、背負ってみるとそれほど重くは感じない。平坦になった道端にはオオカサモチ。林道を下ると、名前のついている橋が二つ。「夢と希望の橋」に「ときめき橋」こんな名前をつけたのなら、きちんと整備しないと名前負けしてしまうだろうな。ようやく駐車地点に帰着。薄暗くなっていたが、まだ17時だった。ゆっくり片づけ。
湯ノ又大滝の展望所に寄っていく。車道から少し下ったところに展望所があり、大きな滝が樹間に覗いている。半袖半ズボンで展望台までゆくと、アブがたかってくる。早々に退散。車の中に入り込んだアブは殺虫スプレーで退治。
ネット情報には入っていなかったが、前回(虎毛山のとき?)寄って覚えていた秋ノ宮山荘に寄っていく。豪華なホテルだが温泉日帰りは600円。露天もあってよい湯だが、アブが飛んでいるので、2回目は内湯につかって温まる。気持ちがよかったので、売店で買物していく。
(ワルイ沢、途中で引返し)
オカトラノオ
久しぶりに北上JCから秋田道に入り、久しぶりに雄勝こまちインターで降り、秋ノ宮に向かう。R108を南下し、湯ノ又温泉へ左折。林道分岐を右折しようとすると、だいぶ荒れている。センサーが鳴りだしてうすさいので引返し、少し先のスペースに駐車。準備していると、ハーネスを忘れてきたことに気づく。なんとも。先週買ったモンベル靴をザックに入れ、歩き始めるが、マップを車に忘れていることに気づき、引き返す。改めて林道分岐に向かうと、車が2台、林道分岐を右折し、少し先のスペースに駐車している。どうやら沢登らしい。
ツブレ沢のきらめき
林道はすぐに微かな踏み跡だけの道となり、板が敷いてあると思ったらヤブ化した橋の上。それはワルイ沢ではない。右下はるか下に沢が見え、それがツブレ沢で、やがて同じ高さに近づいてくる。左に回り込むと沢のすぐ上に出て、岸に削られて狭くなった道を進む。道の破線はこの先、ワルイ沢出会いまで続いているのだが、背の高い笹がやっかい。沢に降りた方がよさそうなのでそうする。石ころの沢をしばらく歩くと、ナメ床になったところに出る。朝日に水面がきらめいて美しい。背後を見ると、さっきのパーティがやってくる。だいぶ距離があったので追いつかれないだろうと思っていたら、やがて追いついてきて、追い越して行った。ものものしい沢登スタイル。ワルイ沢は出会いのところではさえない姿をしていて、GPSで確認していなければ通り過ぎただろう。先行パーティもなにやら確認しているようなので、お先に進ませてもらう。すぐにおいついてきて、先に行く。
ワルイ沢・F1
出会いのさえない姿はみかけだけで、すぐに最初の滝が現われる。なかなか強烈。パーティは滝の左側に向かうが、やや急な岩場。右側には林の土手があり、私はそちらから高巻く。先行パーティは左の壁沿いをぐんぐん登って滝上に上がってしまった。二つ目の滝も強烈で、先行パーティは今度は滝の右側を登っている。途中で滝の方へへつって滝上に上がるのだが、一人が落っこちて釜の中。その人は釜から上がって再びトライしているが、こいつは楽ではなさそうだ。
F1の上のゴルジュ
待っていても仕方ないので、私は右側を大きく高巻いていく。巻いている途中に薄紫のソバナ。なんとか高巻いて滝上の小尾根の上に出て、そこから沢まで慎重に下ると、もう先行パーティは見えなくなっていた。その次のF3は水量の多い豪快な滝だが、傾斜は緩いので登れる。それを越えると平和なナメ床が現われ、沢が平坦になっていたので、ここで最初の休憩。パンを食べ、アルミ缶からペットボトルに入れ替えたポカリを飲む。大きな釜、垂直の細い滝のF4は右を巻く。
ソバナ
ソバナ
F2
F3斜め滝
ナメ床
F4
F5
F5は両岸が切り立った垂直の滝。こんなの登れないなあ、と思うが誰もいないということは、先行パーティはなんとか登って越えていったのだろう。中央の滝が落ちているところに切り立ったバンドがあり、確かにそこを伝って登れそうだ。ただし、水を大量に頭からかぶることになる。「引き返そう」と直感的に悟ったが、一応、滝の近くまで行ってみる。うーん、確かに登れないことはないだろう。だが今回、ズブ濡れになるつもりはない。引き返す。ツブレ沢から岸に上がるとキツリフネ。
キツリフネ
(湯ノ又沢から高松岳)
駐車地点2(湯ノ又沢)の登山者届
湯ノ又沢
駐車地点に戻り、沢靴のままで車を出して湯の又温泉に向かう。先に登って行った軽トラが引返してきて、途中ですれ違う。湯の又大滝の案内をすぎ、未舗装となり、車両終点になっているところに登山口表示。駐車している車一台。道の右側の湯ノ又沢はナメ床を見せていて、いかにも歩きやすそう。さっそく沢に降りて登り始める。湯ノ又沢は真っ白なナメ床で、温泉の湯が混じっているようだ。
橋の下をくぐる(ときめき橋)
橋の下をくぐると白いナメ床が盛り上がって低いナメ滝になっている。急なところは滑って登れないので、登りやすそうなところを選んで越えていく。こいつは楽しい。ワルイ沢に比べるとなんとも美しく、歩きやすい。登っているときは気づかなかったが、湯ノ又沢は途中に二俣があり、どちらにも登山道が並行している。当初は右俣を登って高松岳の南尾根に出るつもりだったが、いつのまにか左俣に入っていた。ナメ床に岩が出てきて、途中に越えにくい箇所も出てくる。やっかいな箇所(傾斜のある狭い水路)に出会ったところで、左岸の歩道に上がる。すると、歩道の右側にも沢が流れており、それが湯ノ又沢の右俣だった。
ナメ床
ナメ滝
ナメ滝
傾斜のある狭い水路
ガニ沢(湯ノ又沢右俣)方面の分岐表示
沢をだいぶ歩き、白いナメも十分歩けたので、もう夏靴に履き替えてもよかったが、もう少し沢を歩きたい。やがて歩道の右側に登山道入口があり、「ガニ沢」「湯ノ又ガンジャ口」とある。そこから湯ノ又沢・右俣ぞいの登山道をたどる。そちらに行かずに歩道をまっすぐ進むと、たぶん左俣沿いの登山道だったのだろう。登山道が沢を横断する地点で再度入渓。白いナメとはいかないが、楽しい沢歩き。
青いヤマアジサイ
登山道が再び左岸から右岸に移り、沢の石が多くなって登りにくいと感じ始め、右岸に上がって夏靴に履き替える。靴下の替えはもってきたが、タオルを忘れた。頭に巻いたタオルで足を拭く。水を含んだ沢靴とスパッツがいかにも重そうなので、コンビニ袋に入れて木陰に置いていくことにする。
黄色いホトトギス
いつものことだが、夏靴に履き替えてから見下ろす沢はなんとなく歩きやすそうに見える。岩だらけだったのがいつのまにかナメ床になっていて、広々と長々と続いている。沢靴で登るんだった・・・・・。だが、道沿いに黄色いホトトギスや青いヤマアジサイが咲いていた。沢から急斜面を登って沢がはるか下になり、やがてその沢が近づいて再び沢に降りるともう源頭の様相。少し濡れた涸れ沢を歩いて尾根に取付き、急な登り。行く手に高松岳の南尾根が高く見えてきて、だんだん南尾根が低くなり、登っている傾斜も緩くなり、ほぼ平坦になり、ついに南尾根の分岐に着く。
ガニ沢(湯ノ又沢右沢)のナメ床
樹間の高松岳
南尾根を少し進むと行く手に高松岳が見えたが、ものすごく高く見え、その手前はとても登れそうもないほどの傾斜に見える。あんなところのどこを登るんだ。その道はほぼまっすぐに付けられていて、南尾根の1,135m峰からいったんコルまで下る。いやになるほどの下り。登山道は刈り払われた直後で、邪魔な笹はないのだが、笹の切り株がひっかかり、刈り払われた笹の葉が滑る。笹の中にクルマユリにヒヨドリバナ。やがてコルから登り返しとなり、辛抱強く登っていく。
南尾根の分岐(縦走路)
登るに従い視界が広がり、真後ろに虎毛山、右に栗駒山、左に神室連峰。すごい景観だ。最後の笹が刈払われた急な道を登り切り、古い祠のある高松岳頂上標識1,330mに到達。前に来たのは2012年3月だから6年ぶり。真っ白に雪の積もっていたそのときとはだいぶ違うが、そのときは虎毛山への縦走路が信じられないほどものすごい急坂で切れ落ちていたのを覚えているが、今まさにその道を登ってきた訳だ。薄紫のツリガネニンジンがたくさん咲いていて、とても雰囲気がある。
高松岳
奥にここよりも標高の高い避難小屋1,348mが見えているが、頂上標識はここ1,330mにある。たぶん下から仰ぎ見るピークがここだったのだろう。西に行くと湯の又温泉で、湯の又沢・左俣に出るのだろう。。栗駒山から虎下山、虎下山から神室連峰の山並みを改めて見渡す。それらに登ったのもだいぶ昔のことになってしまった。もう一度、あれらの峰の上に立ってみたい。
栗駒山
虎毛山
刈り払われた道
神室連峰
神室山
小又山と天狗森
クルマユリ
ヒヨドリバナ
高松岳頂上
虎毛山と縦走路
栗駒山
ツリガネニンジン
祠とツリガネニンジン
ツリガネニンジン
ツリガネニンジン
高松岳・頂上標識
栗駒山から虎毛山
虎毛山から神室連峰
ノリウツギ
避難小屋
大きく東側を巻いて、避難小屋に向かう。ノリウツギの白い花。2012年のときは雪の上をまっすぐ来たが、夏道は背の高い笹の切り分けの中をぐるぐる回っていき、やがて右手に避難小屋が現われる。道端には花を閉じたオヤマノリンドウ、小屋のまわりには背の低いシシウドが白い花を広げていた。避難小屋も前でザックを下ろして4度目の休憩。ナッツを袋半分ほど詰め込む。
アキノキリンソウ
東には6年前に登った小安岳から石神山への稜線、その向こうに吹突岳と栗駒山が重なって見えている。反対側の西には山伏岳。山また山の南秋田の夏の日。横になって休んでから避難小屋に入ってみようとするが、扉が開かない。釘で打ちつけてあるのかなと思ったら、重い扉をトイの上にはめ込んであるらしい。扉を持ち上げてトイから外すと、ガラス戸の向こうに小屋の内部が見えた。大切に使われているらしい様子。また外扉を持ち上げ、トイにしっかりはめ込んでおく。
オヤマノリンドウ
オヤマノリンドウ
分岐標識
山伏岳
山伏岳
避難小屋
避難小屋
シシウド
高松岳避難小屋から東の景観: 小安岳、石神山、吹突岳、栗駒山
石神山、吹突岳、栗駒山
オオカサモチ
高松岳・頂上標識に戻ると、高松岳頂上から西に向かう道もあり、そちらへ、湯ノ又沢・左俣方面に下ることも考えた。こちらの方が楽かもしれない。だが、沢靴を置いてきた箇所よりも下に合流点があるとやっかいだ。やはり往路の右俣方面に下ることにする。下りではガーデン・グローブをはめ、両手で笹をつかんで下降。刈り払われた笹の急斜面を下るのは難しい。2~3度ほど滑って尻もちをついた。
夢と希望の橋
モンベルシューズは快調だったが、つま先で着地しようと靴を曲げると足に痛みが走る。靴を曲げないように足の裏全体で着地しろということか。帰りの4㎞の最初の1㎞、南尾根分岐に着き、休憩。横になって休む。沢靴を置いてきた場所はすぐに分かった。ザックに詰めこむが、背負ってみるとそれほど重くは感じない。平坦になった道端にはオオカサモチ。林道を下ると、名前のついている橋が二つ。「夢と希望の橋」に「ときめき橋」こんな名前をつけたのなら、きちんと整備しないと名前負けしてしまうだろうな。ようやく駐車地点に帰着。薄暗くなっていたが、まだ17時だった。ゆっくり片づけ。
ときめき橋
湯ノ又大滝
湯ノ又大滝の展望所に寄っていく。車道から少し下ったところに展望所があり、大きな滝が樹間に覗いている。半袖半ズボンで展望台までゆくと、アブがたかってくる。早々に退散。車の中に入り込んだアブは殺虫スプレーで退治。
湯ノ又大滝の案内・・・落差40m
ネット情報には入っていなかったが、前回(虎毛山のとき?)寄って覚えていた秋ノ宮山荘に寄っていく。豪華なホテルだが温泉日帰りは600円。露天もあってよい湯だが、アブが飛んでいるので、2回目は内湯につかって温まる。気持ちがよかったので、売店で買物していく。