大渚山(おおなぎ) 白い坊主頭と長い頂稜

長野県  三角点峰1,566m、東峰1,570m  2018年3月24日

山スキールート99

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雪の車道を進むと、背後に真っ白な大渚山・東峰が現われ、その向こうに白い鎧に覆われたような鹿島槍ヶ岳と五竜岳が並ぶ。壮観。

林道からは、行く手の大渚山・東峰のいかめしい姿を眺めながら歩く。こちらを睨む白い坊主頭。北側は雪もついていない絶壁、それ以外もかなりの急傾斜。あんなところを本当に登れるのか、やや不安。

大渚山・東峰までの1㎞強、標高差200m強が難敵だった。新しいシールはアイスバーン気味の雪にもよく吸い付き、急傾斜を登りきる。尾根最上部の尖った小ピークを南側から回り込み、ついに大渚山・東峰の丸い頂上が見えた。このときはそれが大渚山の頂上だと思っていたので、最後は自然にペースが上がって到達。

大渚山・東峰は東西に細長い狭い頂上で、少し雪が融けて岩が覗いている。このときはここが頂上と思っていたので、シールを外してから座って休憩。西には北アルプス、北には雨飾山、東には妙高山、南には堂津岳。すばらしい絶景。スキーを履いて滑る直前、GPSを見て初めて、そこが大渚山の頂上でないと気付き、西峰(三角点峰)に向かう。気が付いてよかった。

いよいよ滑走開始。往路を戻るが、苦労して登った急な尾根の南側をトラバース滑走し、その先で尾根に戻り、細かくショートターンを刻む。ここまではアイスバーン気味だが滑りやすく、急斜面を豪快に滑走。

湯峠からの林道沿いは、雪が柔らかくて滑らず、ストックで押してゆく。林道を辿らなければ、あのいかめしい大渚山・東峰を見ることはできなかっただろうが、滑走は南斜面が正解だろう。

大渚山・東峰までの1㎞強、標高差200m強が難敵だった。新しいシールはアイスバーン気味の雪にもよく吸い付き、急傾斜を登りきる
尖った小ピークから苦労して登った急な尾根の南側をトラバース滑走
大渚山・東峰頂上から北に雨飾山を見る
大渚山・東峰のいかめしい姿を眺めながら歩く。こちらを睨む白い坊主頭
9:42 スノーシェルター駐車地点発10:00 シール10:29 旧栃ノ樹亭12:22 湯峠12:43 1.365m峰13:41 大渚山・東峰、休憩14:10 大渚山・三角点峰・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・登り4時間28分14:13 大渚山・三角点峰発、滑走14:30 コル、シートラ14:42 1,365m峰、滑走14:48 湯峠15:23 旧栃ノ樹亭15:38 除雪終点、滑走終了15:44 スノー・シェルター・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・往復6時間2分

OOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOO

ついに北陸も晴の週がやってきた。アラーム3時ですぐには起きれず、ホットレモンを沸かし、SAを出たのは5時頃。夜が明けると頭が冴え、磐梯高原SAからは休みなしで走りきる。北陸道に入ると真っ白な頸城三山。

狭いR148号からは雨飾山や明星山を見る。順調にR148号から小谷村に入ると左手に高く、大渚山らしき白い峰が見える。ところが、栃ノ樹亭まであとわずかというところで除雪終点。その少し手前のスノーシェルターの下に車が10台弱駐車していたので、その最後尾に駐車。2㎞ほど長くなるが、しかたない。私は雪の車道から湯峠に向かったが、スノーシェルターのすぐ先の沢沿いにも踏み跡があった。

新しく購入したシールを貼り、ザックに担いで歩き始める。快晴の日が射しているので、上着はザックに入れ、サングラス。スキーグローブも持ってこなかった。冬手袋は右親指の外布がはがれていたが、二日間もたせる。ザックにいれておいたゴーグルも二日間使わず。小谷温泉のすぐ先で除雪終了。ということは栃ノ樹亭はもうやっていないのだろう。残念。除雪終了地点にショベルが2台置いてあり、栃ノ樹亭前まで除雪してあったが、まだ車は入れない。雪の車道を進むと、背後に真っ白な大渚山・東峰が現われ、その向こうに白い鎧に覆われたような鹿島槍ヶ岳と五竜岳が並ぶ。壮観。

雪は切れ目なしに続いているようなのでシールに変える。空身の男性が追い付いてきて、どこに行くのか尋ねられたが、別ルートを教えてくれようとしたのかもしれない。確かに、車道を行くのではかなり大回り。雪の車道にはスキーシールの深いトレースが付いていたが、それは栃ノ樹亭前の分岐で東の林道に進んでいた。たぶん金山・天狗原山方面に向かったのだろうか。そして栃ノ樹亭は閉鎖され、看板も外されているようだった。その前を通り、西に向かう。林道がつづら折りに東に向きを変えるところで、そのまま西に向かうトレースに乗り、斜めに登っていって再び林道に上がる。

林道からは、行く手の大渚山・東峰のいかめしい姿を眺めながら歩く。こちらを睨む白い坊主頭。北側は雪もついていない絶壁、それ以外もかなりの急傾斜。あんなところを本当に登れるのか、やや不安。湯峠は穏やかな小ぢんまりした峠で、そこから尾根が大渚山に向かって続いている。なるほど、これなら登れそうだ。先行トレースもつづら折りにその尾根を登っている。1,365m峰まで来ると、いったんコルまで25mほどの下り。シールで何度か方向転換しながら滑り降りる。ここから大渚山・東峰までの1㎞強、標高差200m強が難敵だった。傾斜があるのでアイゼンで登れば楽だったかもしれないが、シールのままで登り、段差のあるところは尾根を南側に外したり、雪をストックのピッケル部分で削って足場を作ったり。新しいシールはアイスバーン気味の雪にもよく吸い付き、急傾斜を登りきる。尾根最上部の尖った小ピークを南側から回り込み、ついに大渚山・東峰の丸い頂上が見えた。このときはそれが大渚山の頂上だと思っていたので、最後は自然にペースが上がって到達。

大渚山・東峰は東西に細長い狭い頂上で、少し雪が融けて岩が覗いている。北側は絶壁のはずなので近づかず。このときはここが頂上と思っていたので、シールを外してから座って休憩。西には北アルプス、北には雨飾山、東には妙高山、南には堂津岳。すばらしい絶景。大渚山の頂上稜は東西に300mほどあり、その西端に人が見える。これからこっちに来るのだろうかと思ったが、来ない。スキーを履いて滑る直前、GPSを見て初めて、そこが大渚山の頂上でないと気付き、西峰(三角点峰)に向かう。気が付いてよかった。南斜面に滑走トレースが何本もついており、頂上にいた3人も南斜面を登ってきたのだろう。彼らは私と入れ替わりに滑り降りていった。三角点峰で一人、改めて周囲の景観を眺める。

さて、私もいよいよ滑走開始。遠回りの往路ではなく、滑走トレースをたどって南に下ることも考えたが、駐車地点よりもずっと下についてしまうかもしれず、往路を戻るが、苦労して登った急な尾根の南側をトラバース滑走し、その先で尾根に戻り、細かくショートターンを刻む。コルに滑り込み、スキーを外して歩いて登り返す。ここまではアイスバーン気味だが滑りやすく、急斜面を豪快に滑走。1,365m峰からスキー滑走再開だが、雪は引っかかり気味。なんとかショートターンしてる感じ。

湯峠からの林道沿いは、雪が柔らかくて滑らず、ストックで押してゆく。ショートカット部分も雪は滑らず、何度も歩く。栃ノ樹亭からさらに下ったショベルカー作業地点までくると、キャタピラーの跡が圧雪されていてよく滑る。除雪終了地点で滑走終了。押し歩きしている時はずいぶん長く感じ、南斜面を滑るべきだったと何度も反省。林道を辿らなければ、あのいかめしい大渚山・東峰を見ることはできなかっただろうが、滑走は南斜面が正解だろう。駐車地点に戻ると、10台弱あった車の列の約半分がいなくなっていたが、なお5台ほど駐車中。大渚山にはもう誰もいなかったから、たぶんどこかへ山中泊なのだろうか。

着替えて道の駅小谷に向かう。運転席のバックドアボタンを長押ししてバックドアを開ける方法にこのとき初めて気付く。まだよくわからない操作ボタンもいくつかある。道の駅小谷の深山の湯は混んでいて、先に体を洗い、ゆっくり湯につかる。露天は混んでいたので室内湯に入るが、熱くてあたたまる。湯につかったのは久しぶり。道の駅で野沢菜を買う。

トッケ峰(その下が権現岳)と鉾ヶ岳

ついに北陸も晴の週がやってきた。アラーム3時ですぐには起きれず、ホットレモンを沸かし、SAを出たのは5時頃。夜が明けると頭が冴え、磐梯高原SAからは休みなしで走りきる。北陸道に入ると真っ白な頸城三山。

妙高山

明星山?

狭いR148号からは雨飾山や明星山を見る。順調にR148号から小谷村に入ると左手に高く、大渚山らしき白い峰が見える。ところが、栃ノ樹亭まであとわずかというところで除雪終点。その少し手前のスノーシェルターの下に車が10台弱駐車していたので、その最後尾に駐車。2㎞ほど長くなるが、しかたない。私は雪の車道から湯峠に向かったが、スノーシェルターのすぐ先の沢沿いにも踏み跡があった。

南西方向から見上げる大渚山

スノーシェルター

大渚山・東峰

新しく購入したシールを貼り、ザックに担いで歩き始める。快晴の日が射しているので、上着はザックに入れ、サングラス。スキーグローブも持ってこなかった。冬手袋は右親指の外布がはがれていたが、二日間もたせる。ザックにいれておいたゴーグルも二日間使わず。小谷温泉のすぐ先で除雪終了。ということは栃ノ樹亭はもうやっていないのだろう。残念。除雪終了地点にショベルが2台置いてあり、栃ノ樹亭前まで除雪してあったが、まだ車は入れない。雪の車道を進むと、背後に真っ白な大渚山・東峰が現われ、その向こうに白い鎧に覆われたような鹿島槍ヶ岳と五竜岳が並ぶ。壮観。

鹿嶋槍ヶ岳

五竜岳

旧栃ノ樹亭

雪は切れ目なしに続いているようなのでシールに変える。空身の男性が追い付いてきて、どこに行くのか尋ねられたが、別ルートを教えてくれようとしたのかもしれない。確かに、車道を行くのではかなり大回り。雪の車道にはスキーシールの深いトレースが付いていたが、それは栃ノ樹亭前の分岐で東の林道に進んでいた。たぶん金山・天狗原山方面に向かったのだろうか。そして栃ノ樹亭は閉鎖され、看板も外されているようだった。その前を通り、西に向かう。林道がつづら折りに東に向きを変えるところで、そのまま西に向かうトレースに乗り、斜めに登っていって再び林道に上がる。

道標

初めて見えた雨飾山

大渚山・東峰・・・・・こちらを睨む白い坊主頭

林道からは、行く手の大渚山・東峰のいかめしい姿を眺めながら歩く。こちらを睨む白い坊主頭。北側は雪もついていない絶壁、それ以外もかなりの急傾斜。あんなところを本当に登れるのか、やや不安。湯峠は穏やかな小ぢんまりした峠で、そこから尾根が大渚山に向かって続いている。なるほど、これなら登れそうだ。先行トレースもつづら折りにその尾根を登っている。1,365m峰まで来ると、いったんコルまで25mほどの下り。シールで何度か方向転換しながら滑り降りる。ここから大渚山・東峰までの1㎞強、標高差200m強が難敵だった。傾斜があるのでアイゼンで登れば楽だったかもしれないが、シールのままで登り、段差のあるところは尾根を南側に外したり、雪をストックのピッケル部分で削って足場を作ったり。新しいシールはアイスバーン気味の雪にもよく吸い付き、急傾斜を登りきる。尾根最上部の尖った小ピークを南側から回り込み、ついに大渚山・東峰の丸い頂上が見えた。このときはそれが大渚山の頂上だと思っていたので、最後は自然にペースが上がって到達。

大渚山・東峰

湯峠

雨飾山

道標

1,365m峰から見る大渚山・東峰

1,365m峰

雪庇の内側を登る

急な細尾根と大渚山・東峰

北東の情景: 雨飾山、金山と天狗原山

大渚山・東峰

急な細尾根

大渚山・東峰

雨飾山

尖った小ピークと大渚山・東峰

大渚山・東峰頂上から雨飾山

大渚山・東峰は東西に細長い狭い頂上で、少し雪が融けて岩が覗いている。北側は絶壁のはずなので近づかず。このときはここが頂上と思っていたので、シールを外してから座って休憩。西には北アルプス、北には雨飾山、東には妙高山、南には堂津岳。すばらしい絶景。大渚山の頂上稜は東西に300mほどあり、その西端に人が見える。これからこっちに来るのだろうかと思ったが、来ない。スキーを履いて滑る直前、GPSを見て初めて、そこが大渚山の頂上でないと気付き、西峰(三角点峰)に向かう。気が付いてよかった。南斜面に滑走トレースが何本もついており、頂上にいた3人も南斜面を登ってきたのだろう。彼らは私と入れ替わりに滑り降りていった。三角点峰で一人、改めて周囲の景観を眺める。

大渚山・三角点峰と北アルプス

唐松岳と唐松沢

大渚山・三角点峰から北アルプス

西の情景: 堂津岳? 北アルプス、雨飾山

尖った小ピークからの滑走

さて、私もいよいよ滑走開始。遠回りの往路ではなく、滑走トレースをたどって南に下ることも考えたが、駐車地点よりもずっと下についてしまうかもしれず、往路を戻るが、苦労して登った急な尾根の南側をトラバース滑走し、その先で尾根に戻り、細かくショートターンを刻む。コルに滑り込み、スキーを外して歩いて登り返す。ここまではアイスバーン気味だが滑りやすく、急斜面を豪快に滑走。1,365m峰からスキー滑走再開だが、雪は引っかかり気味。なんとかショートターンしてる感じ。

小さな木のある雪原斜面

細尾根の滑走

広くなった尾根の滑走

湯峠からの林道沿いは、雪が柔らかくて滑らず、ストックで押してゆく。ショートカット部分も雪は滑らず、何度も歩く。栃ノ樹亭からさらに下ったショベルカー作業地点までくると、キャタピラーの跡が圧雪されていてよく滑る。除雪終了地点で滑走終了。押し歩きしている時はずいぶん長く感じ、南斜面を滑るべきだったと何度も反省。林道を辿らなければ、あのいかめしい大渚山・東峰を見ることはできなかっただろうが、滑走は南斜面が正解だろう。駐車地点に戻ると、10台弱あった車の列の約半分がいなくなっていたが、なお5台ほど駐車中。大渚山にはもう誰もいなかったから、たぶんどこかへ山中泊なのだろうか。

スノーシェルター

着替えて道の駅小谷に向かう。運転席のバックドアボタンを長押ししてバックドアを開ける方法にこのとき初めて気付く。まだよくわからない操作ボタンもいくつかある。道の駅小谷の深山の湯は混んでいて、先に体を洗い、ゆっくり湯につかる。露天は混んでいたので室内湯に入るが、熱くてあたたまる。湯につかったのは久しぶり。道の駅で野沢菜を買う。