山梨県 飛竜山(最高点2,077m、三角点2,069m)、前飛竜(最高点1,954m、展望峰1,920m) 2017年6月3日
山梨百名山
210
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日本百名山、雲取山の項に「大洞山」の名で二度出て来る飛竜山に登る機会がやってきた。距離9㎞、高低差1,400mの日帰りロング・ツアー。ネット情報では登り6時間、往復10時間くらいだが、私はどうだろう。日の長い6月に計画し、5時前に歩き始め、林の中で日が射さず、気温も上がらず、最後まで体調は良かった。
視界のない長い林の中の道から樹間に、大菩薩嶺の緑の稜線、その向こうに南アルプスの白い峰、そして富士山が少しづつ見えてくる。
熊倉山の先で、西に真っ白な南アルプスの峰が樹間に見える。農鳥・間・北岳に赤石・悪沢のようだ。奥多摩周辺の緑の山並みの上に、真っ白な峰が別世界のもののように見える。
前飛竜の展望峰に上がると、その全て、そして奥多摩や奥秩父の山に囲まれていた。山また山の世界。
前飛竜からは、白、赤、ピンクの花が現われ、やや殺風景だった林の尾根道が華麗なシャクナゲの道となる。
前飛竜・最高点から下るとき、樹間に初めて飛竜山が見えた。緑に包まれ、大きくゆったりした姿が目の前にせりあがっている。
そして林の中に忽然と道標が現われ、奥多摩の縦走路に出会う。もう山の一部に溶け込んでいる、歩きこまれた山の道。その傍らにある祠のところから尾根に登る。そして三角点と山梨百名山の立派な頂上標識のある頂上に到着。落ち着いた林の中の頂上。最高点は少し手前のピークのようだ。
調子はよいと思った私だが、登っている間に4人に追い越された。そのうちの一人には帰りのサオラ峠で会ったが、なんと雲取山まで行ってきたという。すごい人もいるものだ。帰りには泊りらしき大きなザックで登っている人にも会った。前飛竜の登りはたいへんだろう。軽装の日帰りは楽だが、テントをしょって奥多摩や奥秩父の縦走路を歩くのも面白そうだ。
翌日、一ノ瀬林道の展望所から思いがけず飛竜を見る。右に前飛竜を従え、ひときわ高く大きな姿だった。
HHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHH
日本百名山、雲取山の項に「大洞山」の名で二度出て来る飛竜山に登る機会がやってきた。距離9㎞、高低差1,400mの日帰りロング・ツアー。ネット情報では登り6時間、往復10時間くらいだが、私はどうだろう。日の長い6月に計画し、5時前に歩き始め、林の中で日が射さず、気温も上がらず、最後まで体調は良かった。
奥多摩の曲がりくねった車道に夜明け前に入る。日中は混雑するこの道だが、まだ車はほとんどいない。やがて夜が明けてくる。
道の駅たばやまからR411を西に歩き、丹波山村の中にあるサオラ峠への道標を右折して狭い舗装路を登る。しばらく斜面の畑の中の九十九折りの車道を登り、途中で動物除け電気柵の扉をくぐって登山道に入る。ザックから軍手とナッツを出していると、畑の主らしき人が軽トラでやってきた。畑の中の道はほぼ水平に西に続き、林に入っていく。大きな白いコバイケイソウ。ひっそりとフタリシズカ。
九十九折りの長い道となり、途中で4人ほどのパーティと男性一人が先に行く。ピンクのヤマツツジ。サオラ峠が近づくと樹間に山が垣間見える。大菩薩嶺の稜線らしく、富士山の一角がのぞいている。そしてようやくサオラ峠に着き、最初の休憩。丹波天平、三条の湯との四つ角の道標に中川神社の祠。中川金治という奥多摩の主と言われた人が最初にサオラ峠に祠を建て、それを再建したとある。パンを食べ、休んでいると、短パンの男性がやってきて、早いですね、と言って先に行く。
林の尾根歩き。茶色の小鳥はオオトラツグミ?視界のない長い林の中の道から樹間に、大菩薩嶺の緑の稜線、その向こうに南アルプスの白い峰、そして富士山が少しづつ見えてくる。北東方向の樹間に見えるややギザギザの山は雲取山らしい。熊倉山の3等三角点へは比較的早く着く。頂上標識に「火打岩」とある。2度目の休憩。熊倉山頂上の北側に水道局三等基準点があり、そこから南に見えていたのは三頭山、北は前飛竜だったようだ。熊倉山の先で西に真っ白な南アルプスの峰が樹間に見える。農鳥・間・北岳に赤石・悪沢のようだ。奥多摩周辺の緑の山並みの上に、真っ白な峰が別世界のもののように見える。美しい。尾根の1,700m地点で二つ目の水道局三等基準点。そして樹間に富士山が見える。1,740m地点に三つ目の水道局三等基準点。急な尾根を登っていくと、岩場に赤いイワカガミ。前飛竜直前で背後に熊倉山の尾根が見えるが、最初に熊倉山だと思ったのは1,710m峰で、熊倉山はその下の、尾根の屈曲点にあるピークのようだ。
急な尾根登りの末に、展望峰の岩ピークの麓に置かれた前飛竜の頂上標識に着く。ザックを降ろして前飛竜の展望峰に上がると、その全て、そして奥多摩や奥秩父の山に囲まれていた。山また山の世界。北に見えているのは飛龍ではなく、前飛竜の最高地点のようだ。その左に見えているのは木賊山・甲武信岳・三宝山。三宝山の山腹に見える三宝岩が決め手。その手前は笠取山ではなく、古札山でもなく、破風山ではなかろうか。展望峰の北端付近に移動すると、小札山の右に笠取山が見えた。確かに、てっぺんが尖った幅広の笠のように見える。甲武信の左には立木が視界を遮っているが、樹間に見える双耳は北奥千丈岳と国師岳のようだ。
前飛竜からは、白、赤、ピンクの花が現われ、やや殺風景だった林の尾根道が華麗なシャクナゲの道となる。岩場を登ったピークに水道局図根点があり、そのあたりが最高点1954mのようだ。最高点を過ぎると右手に雲取山。その向こうの双耳は白岩山と芋木ノドッケらしい。そして前飛竜・最高点から下るとき、樹間に初めて飛竜山が見えた。緑に包まれ、大きくゆったりした姿が目の前にせりあがっている。いったん大きく下り、登り返していく。前飛竜のときほど急ではない。コルからの登り返しあたりで、最初のパーティが降りてきた。
そして林の中に忽然と道標が現われ、奥多摩の縦走路に出会う。もう山の一部に溶け込んでいる、歩きこまれた山の道。その傍らにある祠のところから尾根に登る。地図には神社マークがあるが、現地には小さな祠が一つ。その祠にお参りし、飛龍への道を登る。もうすぐ頂上というところで、また男性が一人追いついてきた。もうすぐだとは思ったが、先に行ってもらう。そして三角点と山梨百名山の立派な頂上標識のある頂上に到着。視界はないが林の中の落ち着いた頂上。最高点は少し手前のピークのようだ。帰りに、飛龍山・最高地点を確認しておく。三角点のすぐ手前の緩いピークで、標識はなし。最高点からの下りで、斜面西に下りすぎてしまい、登り返す。GPSに助けられた。
縦走路から下るとき、行く手の樹間に双耳の前飛竜を見る。展望峰の手前に着くと、小鳥(ヒガラ?)が何かをついばんでいた。デジカメを何枚かとり、ちょっと動くと逃げていった。雲が増えてきていて、富士山は隠れてしまっていた。
調子はよいと思った私だが、登っている間に4人に追い越された。そのうちの一人には帰りのサオラ峠で会ったが、なんと雲取山まで行ってきたという。すごい人もいるものだ。サオラ峠に着いて休んでいると、三条の湯の方から、朝ここで会った男性がやってきた。聞くと、雲取山まで行ってきたという。私がサオラ峠から飛龍山まで往復している間に、この男性は飛龍から雲取山まで周回してきたのだ。「それはすごい」としか言いようがない。だがネットには、鴨沢バス停から雲取山、飛龍山、サオラ峠を周回した人の記録も載っていたし、すごい人は少なくないのかもしれない。敬服。帰りには泊りらしき大きなザックで登っている人にも会った。前飛竜の登りはたいへんだろう。軽装の日帰りは楽だが、テントをしょって奥多摩や奥秩父の縦走路を歩くのも面白そうだ。
斜面の畑の間の車道を下る。電気柵の畑で働く人と軽トラ。そういえばつづら折りを下るとき、鹿と猿を見た。
道の駅に戻り、橋の対岸にある温泉に入る。川岸に大きなヤマボウシの白い花が満開。柳沢峠から見た富士山は雲をまとっていた。
翌日、一ノ瀬林道の展望所から思いがけず飛竜を見る。右に前飛竜を従え、ひときわ高く大きな姿だった。
長者原SA(下り)のツバメ
丸々と育ち、まだツバメとは思えない。飛べるのかな?
奥多摩の夜明け
奥多摩の曲がりくねった車道に夜明け前に入る。日中は混雑するこの道だが、まだ車はほとんどいない。やがて夜が明けてくる。
R411からの登山口
道の駅たばやまからR411を西に歩き、丹波山村の中にあるサオラ峠への道標を右折して狭い舗装路を登る。
舗装路からの登山口
しばらく斜面の畑の中の九十九折りの車道を登り、途中で動物除け電気柵の扉をくぐって登山道に入る。ザックから軍手とナッツを出していると、畑の主らしき人が軽トラでやってきた。畑の中の道はほぼ水平に西に続き、林に入っていく。大きな白いコバイケイソウ。ひっそりとフタリシズカ。
コバイケイソウ
フタリシズカ
サオラ峠道標
九十九折りの長い道となり、途中で4人ほどのパーティと男性一人が先に行く。ピンクのヤマツツジ。サオラ峠が近づくと樹間に山が垣間見える。大菩薩嶺の稜線らしく、富士山の一角がのぞいている。そしてようやくサオラ峠に着き、最初の休憩。丹波天平、三条の湯との四つ角の道標に中川神社の祠。中川金治という奥多摩の主と言われた人が最初にサオラ峠に祠を建て、それを再建したとある。パンを食べ、休んでいると、短パンの男性がやってきて、早いですね、と言って先に行く。
中川神社
茶色の鳥(オオトラツグミ?)
林の尾根歩き。茶色の小鳥はオオトラツグミ?北東方向の樹間に見えるややギザギザの山は雲取山らしい。熊倉山の3等三角点へは比較的早く着く。頂上標識に「火打岩」とある。2度目の休憩。
樹間の雲取山
熊倉山頂上
水道局三等基準点
熊倉山頂上の北側に水道局三等基準点があり、そこから南に見えていたのは三頭山、北は前飛竜だったようだ。
三頭山
前飛竜
南アルプス:農鳥岳、間ノ岳、北岳
その先で西に真っ白な南アルプスの峰が樹間に見える。農鳥・間・北岳に赤石・悪沢のようだ。奥多摩周辺の緑の山並みの上に、真っ白な峰が別世界のもののように見える。美しい。尾根の1,700m地点で二つ目の水道局三等基準点。
赤石岳と悪沢岳
初めて見えた富士山
そして樹間に富士山が見える。1,740m地点に三つ目の水道局三等基準点。急な尾根を登っていくと、岩場に赤いイワカガミ。前飛竜直前で背後に熊倉山の尾根が見えるが、最初に熊倉山だと思ったのは1,710m峰で、熊倉山はその下の、尾根の屈曲点にあるピークのようだ。
樹間の大菩薩嶺
イワカガミ
大岳山と御前山
熊倉山
富士山
前飛竜の頂上標識
急な尾根登りの末に、展望峰の岩ピークの麓に置かれた前飛竜の頂上標識に着く。ザックを降ろして展望峰に登ると、これまで樹間に見てきた山々が全て見える。それに加え、北西方向に奥秩父。北に見えているのは飛龍ではなく、前飛竜の最高地点のようだ。その左に見えているのは木賊山・甲武信岳・三宝山。三宝山の山腹に見える三宝岩が決め手。その手前は笠取山ではなく、古札山でもなく、破風山ではなかろうか。展望峰の北端付近に移動すると、小札山の右に笠取山が見えた。確かに、てっぺんが尖った幅広の笠のように見える。甲武信の左には立木が視界を遮っているが、樹間に見える双耳は北奥千丈岳と国師岳のようだ。
木賊山、甲武信岳、三宝山
三宝岩と三宝山
南アルプス:聖岳、赤石岳、悪沢岳、塩見岳、農鳥岳、間ノ岳、北岳、観音岳、地蔵岳、仙丈岳、甲斐駒ヶ岳
奥多摩:雲取山、鷹ノ巣山(背後)、七ツ石山(手前)、大岳山、御前山、三頭山
雲取山
七ツ石山、高丸山、鷹ノ巣山
前飛竜・本峰: 甲武信岳、笠取山、飛竜山の一角、前飛竜・最高点
甲武信岳と笠取山: 木賊山、甲武信岳、三宝山、破風山?笠取山
北奥千丈岳と国師岳
南アルプスと北奥千丈岳・国師岳
イワカガミ
前飛竜の水道局・図根点
展望峰からはシャクナゲの咲く道。岩場を登ったピークに水道局図根点があり、そのあたりが最高点1954mのようだ。最高点を過ぎると右手に雲取山。その向こうの双耳は白岩山と芋木ノドッケらしい。そして正面に丸く大きく緩やかな飛龍。いったん大きく下り、登り返していく。前飛竜のときほど急ではない。コルからの登り返しあたりで、最初のパーティが降りてきた。
赤いシャクナゲ
白いシャクナゲ
ピンクのシャクナゲ
シャクナゲの赤いツボミ
飛竜山
白岩山、芋木ドッケ、雲取山
飛竜山と雲取山: 飛竜山、三ツ山、白岩山、芋木ノドッケ、雲取山
飛竜山
縦走路の標識
そして林の中に忽然と道標が現われ、奥多摩の縦走路に出会う。地図には神社マークがあるが、現地には小さな祠が一つ。その祠にお参りし、飛龍への道を登る。
縦走路の祠
シャクナゲの道
もうすぐ頂上というところで、また男性が一人追いついてきた。もうすぐだとは思ったが、先に行ってもらう。
飛竜山・三角点と頂上標識
そして三角点と山梨百名山の立派な頂上標識のある頂上に到着。視界はないが林の中の落ち着いた頂上。
飛竜山・最高点付近
帰りに、飛龍山・最高地点を確認しておく。三角点のすぐ手前の緩いピークで、標識はなし。最高点からの下りで、斜面西に下りすぎてしまい、登り返す。GPSに助けられた。
縦走路
双耳の前飛竜
縦走路から下るとき、行く手の樹間に双耳の前飛竜を見る。
シャクナゲの道
小鳥2••••••ヒガラ?
展望峰の手前に着くと、小鳥(ヒガラ?)が何かをついばんでいた。デジカメを何枚かとり、ちょっと動くと逃げていった。雲が増えてきていて、富士山は隠れてしまっていた。
ヤマツツジ
前飛竜
ヘビイチゴ
九十九折り手前のヤマツツジ
サオラ峠に着いて休んでいると、三条の湯の方から、朝ここで会った男性がやってきた。聞くと、雲取山まで行ってきたという。私がサオラ峠から飛龍山まで往復している間に、この男性は飛龍から雲取山まで周回してきたのだ。「それはすごい」としか言いようがない。だがネットには、鴨沢バス停から雲取山、飛龍山、サオラ峠を周回した人の記録も載っていたし、すごい人は少なくないのかもしれない。敬服。
白い花(ノイバラ?)
スイカズラ
斜面の畑の間の車道を下る。電気柵の畑で働く人と軽トラ。そういえばつづら折りを下るとき、鹿と猿を見た。
マツヨイグサ!
マンネンソウ
ヤマボウシ
道の駅に戻り、橋の対岸にある温泉に入る。川岸に大きなヤマボウシの白い花が満開。
夕方の富士山
柳沢峠から見た富士山は雲をまとっていた。
一ノ瀬林道から見る飛龍山
翌日、一ノ瀬林道の展望所から思いがけず飛竜を見る。右に前飛竜を従え、ひときわ高く大きな姿だった。