鍋倉森 ブナの森の探検

青森県  885m  2013年6月29日

ガイド「白神山地の山々」

252

☀☀☀☀☀

水の流れは穏やかだが、水量は多く、やや下流で裸足になって大川を渡る。素足では滑りやすく、水が冷たく、スティックでバランスを取って慎重に渡る。だが、素足で感じる石や砂、水の感触は心地よい。夏の日の山登りなら、たまにはこういうのも面白い。

主稜に達すると、大きなブナに青いペンキの印があり、主稜に沿ってついている踏跡を辿る。稜線に沿って確かに踏跡はあるが、非常に微かで、切れ切れ。ここはもうブナの世界。

鍋倉森の頂上尾根に達すると、そこにもちゃんと踏跡があった。鍋倉森の頂上尾根には三角点も頂上標識も見当たらなかったが、ガイド、マップ、地形から、ここが頂上で間違いないだろう。

辿りついたP2頂上はブナに覆われていたが、木の幹に名前などが刻んである。「大正xx年」と読めるので、ずいぶん前(90年弱)のものだ。

鍋倉森からP2・883mに向かう途中で正面(南167度)に見えたのは青鹿岳に違いない。こちらよりも高く、やや霞んでいる。

更に踏跡を辿り、P3・903mに到達。この先は下りになっており、そこで引き返す。P2からの帰り道で、北22度に鍋倉森を見る。それはブナに覆われた緑の山。穏やかに日差しを浴びていた。

間違えた尾根を登り返すとき、東97度に尾太岳を見る。鋭角ピークが二つ並んでおり、左が尾太岳、右は東峰1,010mと思われる。

*******

登山道が地図に記されていないルートだが、尾根上には微かな踏跡、ペンキの目印があり、昔のマタギの歩いた道なのだろう。当時は位置同定に苦労したが、高性能GPSを持っていれば、もっと容易に歩けるだろう。

P2からの帰り道で、北22度に鍋倉森を見る。それはブナに覆われた緑の山。穏やかに日差しを浴びていた。
裸足になって大川を渡る。夏の日の山登りなら、たまにはこういうのも面白い。
木の幹に名前などが刻んである。「大正xx年」と読めるので、ずいぶん前(90年弱)のものだ
東97度に尾太岳を見る。鋭角ピークが二つ並んでおり、左が尾太岳、右は東峰1,010mと思われる。
鍋倉森からP2・883mに向かう途中で正面(南167度)にみえたのは青鹿岳に違いない
6:38 駐車地点発 7:32 大川(裸足で渡渉) 7:46 尾根取付き 8:29 屈曲点 8:52 鍋倉森・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・登り2時間14分 9:18 鍋倉森発10:19 P2・883m11:07 P3・903m・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・鍋倉森から1時間49分 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・駐車地点から4時間29分11:24 P2・883m11:59 尾根を間違え引返し12:13 往路復帰、休憩12:40 鍋倉森・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P3から1時間33分12:58 屈曲点13:25 大川(裸足で渡渉)14:17 駐車地点・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・鍋倉森から1時間37分 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・往復7時間39分

NNNNNNNNNNNNNNNNNNNNNNNNNNNNN

道の駅いなかだて(田舎館)で車中泊し、翌朝5時半に道の駅を出る。曇空。西に向かうと、「暗門の滝、白神館」の標識。その先に白神館があったが、温泉なのだろうか。西目屋村の西から始まる白神スーパー林道は高架路とトンネル、それにダムの大型土木工事中で、ダム湖(今では津軽ダム、津軽白神湖と名前がついた)の半分くらいまで道路工事が進んでいる。工事中の少し先で大川林道に左折。頭上には高架橋ができているが、昨年はまだできていなかったと思う。昨年、間違えて沢に降りた駐車地点を過ぎ、一番奥の駐車場に停める。他に車はなし。沢なのでデジカメはタフ。

ガイドには「急斜面を下り、大川を徒渉」としかないが、駐車場から大川に下る踏跡は見当たらず、南に向かう踏跡を辿る。しかし、その踏跡は谷をトラバースするところで崩壊しているので、二つ目の崩壊点の手前で支沢を下り、大川に出る。水の流れは穏やかだが、水量は多く、やや下流で裸足になって大川を渡る。素足では滑りやすく、水が冷たく、スティックでバランスを取って慎重に渡る。だが、素足で感じる石や砂、水の感触は心地よい。夏の日の山登りなら、たまにはこういうのも面白い。マップの尾根取付は、大川が東側に出っ張っている場所の手前なので、その位置に当たるところから斜面を登る。主稜に達すると、大きなブナに青いペンキの印があり、主稜に沿ってついている踏跡を辿る。稜線に沿って確かに踏跡はあるが、非常に微かで、切れ切れ。ここはもうブナの世界。

大きなブナの林になっている平坦かつ広い部分に出て、微かな赤ペンキの先で踏跡が分からなくなる。何度かいったりきたりして、ガイドにある右折地点ではないかと気づく。「赤ペンキは右矢印」のようにも見える。ともかく、右折の方向を探すと、いったん下る踏跡が続いている。コルへの下りと登り返しの最初の部分は踏跡があったが、尾根をトラバースする部分に小さなナギが落ちており、そのナギを登ってみる。このナギからの直登は正解とはいえす、頂上直下にほぼ垂直の岩壁があった。ロープを出し、潅木を掴んで無理やり登り、鍋倉森の頂上尾根に達する。そこにもちゃんと踏跡があった。鍋倉森の頂上尾根には三角点も頂上標識も見当たらなかったが、ガイド、マップ、地形から、ここが頂上で間違いないだろう。

鍋倉森の頂上尾根を南に下る。空は晴れ、青空の快晴になっているが、ブナの葉が生い茂っていてなかなか眺望は得られない。鍋倉を下る途中に眺望スポットがあり、タフの撮影方位記録と地図を照合して、見えていたのは大黒森ではないかと思われる。この後もタフの方位記録と地図を照合して山を同定。細い鍋倉の南尾根のコルからトラバース路が北東方向に付いていて、それがさっきのナギのところに続いていたが、尾根上に更に踏跡があるので、南に行ってみる。鍋倉森からP2・883mに向かう途中で正面(南167度)にみえたのは青鹿岳に違いない。こちらよりも高く、やや霞んでいる。

辿りついたP2頂上はブナに覆われていたが、木の幹に名前などが刻んである。「大正xx年」と読めるので、ずいぶん前(90年弱)のものだ。更に踏跡を辿り、P3・903mに到達。この先は下りになっており、そこで引き返す。P2からの帰り道で、北22度に鍋倉森を見る。それはブナに覆われた緑の山。穏やかに日差しを浴びていた。

P2から鍋倉森への下りのとき、尾根を間違えて引き返す。少し左に急下降するのだが、正面の緩い尾根を進んでしまった。しかし、この間違えた尾根を登り返すとき、東97度に尾太岳を見る。鋭角ピークが二つ並んでおり、左が尾太岳、右は東峰1,010mと思われる。

朝から5時間が経過し、最初の休憩。日が射さず、暑すぎなければ、長時間休みなしでも動けるものだ。コルからもう一度、鍋倉森に行き、その帰りにもう一度、大黒森と青鹿岳を見る。

コルからのトラバース路は踏跡がほとんど消え、足場をとれそうもない部分があり、ルートの少し上を伝って通過。青ペンキのところから往路に右折せず、稜線の踏跡を北に辿ってみる。最後のところは踏跡も怪しくなり、適当なところで右折し、河原に下る。ガイドにあったテープなどの標識は見なかった。だいぶ北側の河原に降りたので、河原を南に歩き、往路と同じ場所で徒渉。そこが川幅も狭く、深くなく、渡りやすい。河原は晴天。支沢に入り、ここも往路ではなく、右岸の枝沢に入り、尾根に登る。思ったよりも苦労し、平坦な草地に上がると、朝辿った踏跡に出会い、駐車場に戻る。

建設中の津軽ダム

道の駅いなかだて(田舎館)で車中泊し、翌朝5時半に道の駅を出る。曇空。西に向かうと、「暗門の滝、白神館」の標識。その先に白神館があったが、温泉なのだろうか。西目屋村の西から始まる白神スーパー林道は高架路とトンネル、それにダムの大型土木工事中で、ダム湖(今では津軽ダム、津軽白神湖と名前がついた)の半分くらいまで道路工事が進んでいる。工事中の少し先で大川林道に左折。頭上には高架橋ができているが、昨年はまだできていなかったと思う。昨年、間違えて沢に降りた駐車地点を過ぎ、一番奥の駐車場に停める。他に車はなし。沢なのでデジカメはタフ。

林道終点の駐車場

大川(はだしで渡渉)

ガイドには「急斜面を下り、大川を徒渉」としかないが、駐車場から大川に下る踏跡は見当たらず、南に向かう踏跡を辿る。しかし、その踏跡は谷をトラバースするところで崩壊しているので、二つ目の崩壊点の手前で支沢を下り、大川に出る。水の流れは穏やかだが、水量は多く、やや下流で裸足になって大川を渡る。素足では滑りやすく、水が冷たく、スティックでバランスを取って慎重に渡る。だが、素足で感じる石や砂、水の感触は心地よい。夏の日の山登りなら、たまにはこういうのも面白い。マップの尾根取付は、大川が東側に出っ張っている場所の手前なので、その位置に当たるところから斜面を登る。主稜に達すると、大きなブナに青いペンキの印があり、主稜に沿ってついている踏跡を辿る。稜線に沿って確かに踏跡はあるが、非常に微かで、切れ切れ。ここはもうブナの世界。

大川

ブナと青いペンキマーク

ブナと赤ペンキマーク(ほとんど見えない)

大きなブナの林になっている平坦かつ広い部分に出て、微かな赤ペンキの先で踏跡が分からなくなる。何度かいったりきたりして、ガイドにある右折地点ではないかと気づく。「赤ペンキは右矢印」のようにも見える。ともかく、右折の方向を探すと、いったん下る踏跡が続いている。コルへの下りと登り返しの最初の部分は踏跡があったが、尾根をトラバースする部分に小さなナギが落ちており、そのナギを登ってみる。このナギからの直登は正解とはいえす、頂上直下にほぼ垂直の岩壁があった。ロープを出し、潅木を掴んで無理やり登り、鍋倉森の頂上尾根に達する。そこにもちゃんと踏跡があった。鍋倉森の頂上尾根には三角点も頂上標識も見当たらなかったが、ガイド、マップ、地形から、ここが頂上で間違いないだろう。

ブナ

鍋倉山・頂上付近

大黒森?

コルのブナ

青鹿岳

鍋倉森の頂上尾根を南に下る。空は晴れ、青空の快晴になっているが、ブナの葉が生い茂っていてなかなか眺望は得られない。鍋倉を下る途中に眺望スポットがあり、タフの撮影方位記録と地図を照合して、見えていたのは大黒森ではないかと思われる。この後もタフの方位記録と地図を照合して山を同定。細い鍋倉の南尾根のコルからトラバース路が北東方向に付いていて、それがさっきのナギのところに続いていたが、尾根上に更に踏跡があるので、南に行ってみる。鍋倉森からP2・883mに向かう途中で正面(南167度)にみえたのは青鹿岳に違いない。こちらよりも高く、やや霞んでいる。

ブナに刻まれた文字1

辿りついたP2頂上はブナに覆われていたが、木の幹に名前などが刻んである。「大正xx年」と読めるので、ずいぶん前(90年弱)のものだ。更に踏跡を辿り、P3・903mに到達。この先は下りになっており、そこで引き返す。P2からの帰り道で、北22度に鍋倉森を見る。それはブナに覆われた緑の山。穏やかに日差しを浴びていた。

ブナに刻まれた文字2(大正xx年・・・と読める)

P3頂上

鍋倉森

尾太岳と東峰

P2から鍋倉森への下りのとき、尾根を間違えて引き返す。少し左に急下降するのだが、正面の緩い尾根を進んでしまった。しかし、この間違えた尾根を登り返すとき、東97度に尾太岳を見る。鋭角ピークが二つ並んでおり、左が尾太岳、右は東峰1,010mと思われる。

ブナ

朝から5時間が経過し、最初の休憩。日が射さず、暑すぎなければ、長時間休みなしでも動けるものだ。コルからもう一度、鍋倉森に行き、その帰りにもう一度、大黒森と青鹿岳を見る。

青鹿岳?

帰りの大川(再びはだしで渡渉)

コルからのトラバース路は踏跡がほとんど消え、足場をとれそうもない部分があり、ルートの少し上を伝って通過。青ペンキのところから往路に右折せず、稜線の踏跡を北に辿ってみる。最後のところは踏跡も怪しくなり、適当なところで右折し、河原に下る。ガイドにあったテープなどの標識は見なかった。だいぶ北側の河原に降りたので、河原を南に歩き、往路と同じ場所で徒渉。そこが川幅も狭く、深くなく、渡りやすい。河原は晴天。支沢に入り、ここも往路ではなく、右岸の枝沢に入り、尾根に登る。思ったよりも苦労し、平坦な草地に上がると、朝辿った踏跡に出会い、駐車場に戻る。

戻ってきた駐車場