関田峠(せきた)-伏野峠(ぶすの)-深坂峠(みさか) 信越トレイル、閑静な旅
新潟県(長野県)
関田峠-牧峠-宇津ノ俣峠-伏野峠: 関田峠東峰(最高点)1,150m、関田峠1,110m、花立山(三角点)1,069m、伏野峠1,010m、宇津ノ俣峠984m、牧峠960m 2018年7月15日
伏野峠-須川峠-野々海峠-深坂峠: ゴンドラ山頂駅南方峰(最高点)1,150m、ナギ西峰(三角点)1,136m、野々海峠1,090m、深坂峠1,080m、須川峠1,070m 2018年7月16日
(関田峠-牧峠-宇津ノ俣峠-伏野峠)新潟百名山
(伏野峠-須川峠-野々海峠-深坂峠)新潟百名山
318
辛い登り
ふと見上げるとピンクの花
急ぐ足元に小さな花が咲いていて
立ち止まる
(花の縦走路)
✿✾❁✿✾❁✿✾❁✿✾❁
新潟側の広いスペースに駐車。ヘッドランプを点けて靴をはき、スパッツを付けていると夜が明けてきた。きれいな朝焼けに菱ヶ岳の傾いた姿のシルエット。
樹間に大きな池が見えてきて、幻ノ池の標識に着く。岸は湿地になっていて水際までは行けない。うっそうとした林に囲まれた巨大な池。何か住んでそう。
旧牧峠というのは小さな峠で、更に行くと舗装路に出て、それが現在の牧峠だった。夏の強烈な日差しの舗装路に降りると青いヤマアジサイ。
M12・1,150m(最高地点)から下り始めるあたりで、行く手に鍋倉山を見る。なだらかに伸ばした尾根の右に黒倉山。そしてついに関田峠の舗装路が見えた。最後の急傾斜を駆け降りる。
帰り道、無名の池の先で、行く手の林の上に花立山が見えた。えらく高くたちはだかっているように見える。M7・1,011mの先で再び花立山を見る。だいぶ近づき、青空の下に緑の巨体。
二日目、この日の最高地点(N3、N4共に)1,150mまで登ると視界が開けてきて、左(北)に巨大な三角形のゴンドラ山頂駅が谷越しに見え、林の尾根道が緩やかなカーブを描いて先まで見えている。開放的な景観に気分も最高。下り坂を楽しく駆け下る。
深坂峠の手前にキャンプ場への分岐があり、そこを左に行くと黄色いニガナが咲いている。馬頭観音塔の石碑の先を右に曲がると大きな黒い石があり、それが深坂峠の石碑だった。石碑のある広場にはニガナが咲き乱れていて、なんとなく時の流れが感じられる雰囲気のある場所だった。
帰り道、N6・1,136mの三角点は道標木柱の下の草間に隠れていた。草を引き抜き、三角点を掃除しておく。すると、三角点の近くに黄色いイワオトギリ。
この先、ゴンドラ山頂駅が見える下りで、この日二度目の人たちに会う。三人はしんどそうに、だが、楽しそうに登っていた。一人は私に気づいて大げさにびっくりし、「熊かと思った」。私もびっくりしたよ。
SSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSS
(D1)
深夜2時のアラームでいやいや起きる。寝たのは10時頃だろうから、4時間しか寝ていない。まあ、前日も同じだが。道の駅の多目的トイレで着替え、ザックを用意しておいて車を出す。
道の駅から伏野峠までR403の舗装路を13㎞ほどだが、つづら折りの明かりの無い狭い道で、慎重に走る。峠の数百メートル手前に駐車場があったが、その先にも広いスペースあり。峠には標識があったが、峠を過ぎると一台分しかない狭い舗装路となり、スペースはない。少し広いところで方向転換し、新潟側の広いスペースに駐車。ヘッドランプを点けて靴をはき、スパッツを付けていると夜が明けてきた。きれいな朝焼けに菱ヶ岳の傾いた姿のシルエット。大きな案内板と道標木柱が立っている伏野峠から西に向かう。紅葉した葉っぱはウルシだったらしく、下山して見た顔が少しかぶれていた(2~3日で消える)。白いのはヤマアジサイ。頭上の大きな葉はホオノキ。関田峠まで12㎞だが歩きやすい広く刈りはらわれた道。信越トレイルのシンボルマークもあり、元気に登り、駆け下り、登り返す、の繰り返し。高さ数メートルの急坂がたくさん出てくるが、土手にていねいに足型が付けられている。朝露で濡れた草で靴とスパッツが濡れるが、午後には乾く。
やがて視界が開けてきて、右手(北)に菱ヶ岳が大きく見えている。菱ヶ岳にはスキー場のゴンドラが頂上近くまで上がっており、いつか山スキーで登ってみたい。なかなか立派に見える。5月の竜頭山のような、長いが楽しいハイキングを予想していたが、気温が高いためか辛い。次第に耐久行軍になってくる。伏野峠から1.7㎞、宇津ノ峠まで2.8㎞の道標があったのはM2・1,038m付近。休まずに前進。樹間に大きな池が見えてきて、幻ノ池の標識に着く。岸は湿地になっていて水際までは行けない。うっそうとした林に囲まれた巨大な池。何か住んでそう。足元の小さな白い花はアリドオシ。赤いのはガマズミの実かな。
ようやく道標に記された次の地点、宇津ノ俣峠に着く。それは狭い峠で、長野側に踏み跡があり、「宇津ノ俣登山口」の表示がある。少し下ってみると、水色のヤマアジサイがたくさん咲いていた。標識の立っているところは狭く、湿っていて座れないので、300mほど先にあるM5・1,040mまで登り、ザックを下ろして最初の休憩。ペットボトルを1本空け、パンを食べる。ここも下は湿っているので横にはなれない。倒れた木の幹にコンビニ袋を敷いてすわる。だいぶ歩いたつもりだったが、まだ4.5㎞。次の地点、牧峠までは3.4kmだが、関田峠までは7.5㎞もある。時々北の景観が見え、青空が広がるが、遠景は霞んでいる。それにしてもホオノキが多い。花は見なかったが、大小のホオノキの大きな葉がたくさん。昔からこうなのだろうか。白い小さな蛾、それとも蝶?
登り返して行ったピークで突然、三角点に出会う。標識には「花立山」とある。一番標高が高い訳でもないが、たぶん遠目に特徴のある山なのだろう。頂上は日向になっているので、三等三角点の写真を写し、通り過ぎる。行く手の樹間に牧峠のものらしい車道の壁が見える。その先の稜線はM9・1,120mのあたりだろうか。白いヤマアジサイがたくさん。旧牧峠というのは小さな峠で、長野側に狭い道がついていたが、「ガイド同伴のこと」という標識が立っていた。少しその道に下ってみると、再び水色のヤマアジサイ。旧牧峠から少し先に入山者カウンターがあり、更に行くと舗装路に出て、それが現在の牧峠だった。夏の強烈な日差しの舗装路に降りると青いヤマアジサイ。周囲を撮影して、すぐに先に進み、日陰になっていたM8・1,040mで二度目の休憩。2本目のペットボトルを開け、バナナを食べる。
突然、無名の池に出会う。道標が立っているが池の名の記載はない。幻ノ池よりも小さそうだが、岸のすぐそばを登山道が通っている。岸が固いからだろう。全景が見えるためか、神秘性は幻ノ池ほど感じられない。黄色いニガナ。そこからしばらく行くと、ぽつんと三角点があり、そこにはピーク名はなし。標高1,095mは一つ手前のM9・1,120mより少し低い。たぶん計測に都合の良い位置にあったのだろう。この先でホオノキの実を一つ発見。春先には花が咲いていたのだろう。この日、唯一の登山者、男性一人に会ったのはこのあたりだったと思う。梨平峠は三叉路分岐になっていて、北に切り分け道がついていた。「梨平峠登山口4.0㎞」とある。白い小さな花(アリドオシ)の大きな群落に黄色いヘビイチゴ。M11・1,140mから下ったコルは小湿原になっていた。登り返しの途中にグリーンパル光原荘1.5㎞の分岐標識。登りきったM12・1,150mは本日の最高地点。赤い丸印の古い石柱と赤い境界標識石柱がある。
M12・1,150m(最高地点)から下り始めるあたりで、行く手に鍋倉山を見る。なだらかに伸ばした尾根の右に黒倉山。そしてついに関田峠の舗装路が見えた。最後の急傾斜を駆け降りる。舗装路には作業車がたくさん止められていてたが、人影はなし。たぶん鍋倉山方面の登山道の刈り払いかな。古い祠、信越トレイルの案内(これは伏野峠や牧峠にもあった)、新潟側と長野側に伸びる舗装路に作業車。少し鍋倉山への道を登ってみる。ここも炎天なので写真を撮ってから帰路につく。
だいぶ登り返し、M12・1,150mの日陰の頂上で3度目の休憩。ここからは横になって足を伸ばす。梨平峠の少し先の日陰で4度目の休憩。帰りは休憩の数を増やし、横になり、ポカリを飲む量を半分にする。無名の池の先で、行く手の林の上に花立山が見えた。えらく高く、たちはだかっているように見える。あれに登らないといけないのに、その前にどんどん下っていく。憂鬱。牧峠に戻ってくると、午前中にはいなかった車とパラソルが新潟側に見えた。何か作業中なのだろうか。M7・1,011mの先で再び花立山を見る。だいぶ近づき、青空の下に緑の巨体。休むのによいところがなく、花立山まで登ってその少し先で休憩。
伏野峠が近づくと、樹間にその背後のピーク(翌日に登ったN1・1,094m)が見えてくる。まだ遠い。だいぶ手前から下り始め、細かいアップダウンを繰り返し、ようやく舗装路が見えた。感激。もう夕日に近いが、明るいうちに峠に立つ。なつかしの木柱。舗装路を北に下ると、菱ヶ岳に夕日。着替えている間にどんどん暗くなり、車を出したのは19時前。方向転換でバックするとき、センサーが働いてブレーキがかかる。初めて。切り返しの時にバックしすぎるようだ。ゆきだるま温泉というのはスキー場の近くだが、道の右側がスキー場、左側が温泉で、とまどうほど巨大な駐車場。イオンかJAFのカードがあれば600円が550円というのでワオンカードを出してみたがダメだという。JAFのカードを持ってるが、車の中だ、と言うと、550円にしてくれた。露天も熱い良い湯だったと思う。夕食を買い、同じ道の駅で車中泊。
(D2)
寝たのは22時頃、アラームは1時だから、この日も3時間くらいしか寝ていない。ともかく多目的トイレで着替え、ソバを食べ車を出す。前日と同じくヘッドランプで出発。前日と違い霧がでていて気温は低いが湿度が高く、からだが重い。伏野峠からは辛いN1・1,094mまでの登り。N1・1,094mの三角点を写し、細かなアップダウンを進み、須川峠。ここまで1.7㎞だが、最初の休憩。もう明るいのでヘッドランプをしまう。須川峠から次の野々海峠までは4.5㎞。まずN2・1,094mの北をトラバースし、その先にゴンドラ山頂駅への分岐。そこからこの日の最高地点(N3、N4共に)1,150mまで登ると視界が開けてきて、左(北)に巨大な三角形のゴンドラ山頂駅が谷越しに見え、林の尾根道が緩やかなカーブを描いて先まで見えている。開放的な景観に気分も最高。下り坂を楽しく駆け下る。水色や白や青のヤマアジサイ。
N4・1,150mからのまっすぐな急な下りで、登ってくる二人に会う。大きなザックをしょっていたので、テント泊かもしれない。N5・1,131mにはゴンドラ山頂駅への二つ目の分岐表示があり、そこで二回目の休憩。野々海峠まで1.7km。N5・1,131mから下ったコルの南側に西マド湿原があった。立入禁止の標識が立っていたが、入口は池になっており、奥には広大な緑が広がっているが、特に花は見えない。岸辺にある緑の葉はツバメオモトのようにも見えたが、もう花は終わっている。再び登り返し、だいぶ下って野々海峠。途中、北に菱ヶ岳とゴンドラ山頂駅が見え、尾根道には祠のような形に積まれた切り株。野々海峠は狭い舗装路。夜明け頃は薄雲がかかっていたが、日が射し始めたのでサングラスをかける。N6・1,136mには道標があり、その下に三角点があるのだが、往路では気づかずに通り過ぎる。
N6とN7の間に大きなナギが落ちていて、登山道を少しづつ削っていた。道は次第に移動していくだろう。深坂峠の手前にキャンプ場への分岐があり、そこを左に行くと黄色いニガナが咲いている。馬頭観音塔の石碑の先を右に曲がると大きな黒い石があり、それが深坂峠の石碑だった。石碑のある広場にはニガナが咲き乱れていて、なんとなく時の流れが感じられる雰囲気のある場所だった。舗装路脇の日陰になっているところに座って休憩。新潟側に侵入禁止柵が置いてあるが、長野側からは車でこれそうだ。野々海池は見えず。
N6・1,136mの三角点は道標木柱の下の草間に隠れていた。草を引き抜き、三角点を掃除しておく。すると、三角点の近くに黄色いイワオトギリ。西マド湿原からN5・1,131m・ゴンドラ山頂駅分岐まで(標高差50mを)登り、休憩。N5.1,131mから下ったコル1,085mから次の最高地点N4・1,150m(標高差65mだが)は気が重くなるほど高く見えた。そこへの登り返しはつづら折りの無い長いまっすぐな道から始まり、黙々と登る。ようやく傾斜が緩んだところの道標のあるところで、ザックを下ろして横になる。誰かが来たら邪魔だったと思うが、来なかった。この先、ゴンドラ山頂駅が見えるN3・1,150m手前コル1,100mへの下りで、この日二度目の人たちに会う。三人はしんどそうに、だが、楽しそうに登っていた。一人は私に気づいて大げさにびっくりし、「熊かと思った」。私もびっくりしたよ。
須川峠からN1・1,094mに登り返す。途中で新潟側の車道がかすかに見え、駐車している車も見えた。なんと車は日を浴びている。サンシェードをかけてくるんだった。ついにN1・1,094mに達し、そこからは下るのみ。両足の小指側に重心をかけ、足が痛まないように下っていく。足の裏の痛み、足首の痛みはあるが、改善した歩き方は効果があるようだ。前日と同じところの駐車地点に帰着。やっぱり日が射している。後部ドアを開け、ゆっくり片づけ。
R403を下る途中、九十九折のところで正面に稜線が見えた。伏野峠から宇津ノ俣峠のあたりだろうか。ゆきだるま温泉に寄り、この日はJAFカードを持って行って割引550円で温泉に入る。ゆきだるま温泉の周辺にはニッコウキスゲの黄色かいっぱい。高速インターの近くまで下ると、気温34度。厳しい夏が待っていた。
(D1)
夜明け前の菱ヶ岳
深夜2時のアラームでいやいや起きる。寝たのは10時頃だろうから、4時間しか寝ていない。まあ、前日も同じだが。道の駅の多目的トイレで着替え、ザックを用意しておいて車を出す。
夜明前の伏野峠
道の駅から伏野峠までR403の舗装路を13㎞ほどだが、つづら折りの明かりの無い狭い道で、慎重に走る。峠の数百メートル手前に駐車場があったが、その先にも広いスペースあり。峠には標識があったが、峠を過ぎると一台分しかない狭い舗装路となり、スペースはない。少し広いところで方向転換し、新潟側の広いスペースに駐車。ヘッドランプを点けて靴をはき、スパッツを付けていると夜が明けてきた。
ウルシ?
きれいな朝焼けに菱ヶ岳の傾いた姿のシルエット。大きな案内板と道標木柱が立っている伏野峠から西に向かう。黄葉した葉っぱはウルシだったらしく、下山して見た顔が少しかぶれていた(2~3日で消える)。白いのはヤマアジサイ。頭上の大きな葉はホオノキ。関田峠まで12㎞だが歩きやすい広く刈りはらわれた道。信越トレイルのシンボルマークもあり、元気に登り、駆け下り、登り返す、の繰り返し。高さ数メートルの急坂がたくさん出てくるが、土手にていねいに足型が付けられている。朝露で濡れた草で靴とスパッツが濡れるが、午後には乾く。
白いヤマアジサイ
夜明け前の菱ヶ岳
ホオノキ
信越トレイル・シンボルマーク
刈払われた道
やがて視界が開けてきて、右手(北)に菱ヶ岳が大きく見えている。菱ヶ岳にはスキー場のゴンドラが頂上近くまで上がっており、いつか山スキーで登ってみたい。なかなか立派に見える。5月の竜頭山のような、長いが楽しいハイキングを予想していたが、気温が高いためか辛い。次第に耐久行軍になってくる。伏野峠から1.7㎞、宇津ノ峠まで2.8㎞の道標があったのはM2・1,038m付近。休まずに前進。
幻ノ池の標識
樹間に大きな池が見えてきて、幻ノ池の標識に着く。岸は湿地になっていて水際までは行けない。うっそうとした林に囲まれた巨大な池。何か住んでそう。足元の小さな白い花はアリドオシ。赤いのはガマズミの実かな。
幻ノ池
アリドオシ
ガマズミの実
宇津ノ俣峠・標識
ようやく道標に記された次の地点、宇津ノ俣峠に着く。それは狭い峠で、長野側に踏み跡があり、「宇津ノ俣登山口」の表示がある。少し下ってみると、水色のヤマアジサイがたくさん咲いていた。標識の立っているところは狭く、湿っていて座れないので、300mほど先にあるM5・1,040mまで登り、ザックを下ろして最初の休憩。ペットボトルを1本空け、パンを食べる。ここも下は湿っているので横にはなれない。倒れた木の幹にコンビニ袋を敷いてすわる。
水色のヤマアジサイ
だいぶ歩いたつもりだったが、まだ4.5㎞。次の地点、牧峠までは3.4kmだが、関田峠までは7.5㎞もある。時々北の景観が見え、青空が広がるが、遠景は霞んでいる。それにしてもホオノキが多い。花は見なかったが、大小のホオノキの大きな葉がたくさん。昔からこうなのだろうか。白い小さな蛾、それとも蝶?
真っ青な空、霞む遠景
白い蝶、それとも蛾?(ルリシジミ?)
アリドオシ
花立山の頂上標識と三角点
花立山の頂上標識
花立山の三角点
登り返して行ったピークで突然、三角点に出会う。標識には「花立山」とある。一番標高が高い訳でもないが、たぶん遠目に特徴のある山なのだろう。頂上は日向になっているので、三等三角点の写真を写し、通り過ぎる。行く手の樹間に牧峠のものらしい車道の壁が見える。その先の稜線はM9・1,120mのあたりだろうか。白いヤマアジサイがたくさん。
行く手の稜線と牧峠の車道の壁
旧牧峠というのは小さな峠で、長野側に狭い道がついていたが、「ガイド同伴のこと」という標識が立っていた。少しその道に下ってみると、水色のヤマアジサイ。旧牧峠から少し先に入山者カウンターがあり、更に行くと舗装路に出て、それが現在の牧峠だった。夏の強烈な日差しの舗装路に降りると青いヤマアジサイ。周囲を撮影して、すぐに先に進み、日陰になっていたM8・1,040mで二度目の休憩。2本目のペットボトルを開け、バナナを食べる。
白いヤマアジサイたち
旧牧峠の案内
水色のヤマアジサイ
牧峠
牧峠の標識
蒼いヤマアジサイ
牧峠
ショウマ
突然、無名の池に出会う。道標が立っているが池の名の記載はない。幻ノ池よりも小さそうだが、岸のすぐそばを登山道が通っている。岸が固いからだろう。全景が見えるためか、神秘性は幻ノ池ほど感じられない。黄色いニガナ。そこからしばらく行くと、ぽつんと三角点があり、そこにはピーク名はなし。標高1,095mは一つ手前のM9・1,120mより少し低い。たぶん計測に都合の良い位置にあったのだろう。
無名の池
ニガナ
この先でホオノキの実を一つ発見。春先には花が咲いていたのだろう。この日、唯一の登山者、男性一人に会ったのはこのあたりだったと思う。
M10・1,095mの頂上標識と三角点
M10・1,095mの三角点
ホオノキの実
梨平峠
梨平峠は三叉路分岐になっていて、北に切り分け道がついていた。「梨平峠登山口4.0㎞」とある。白い小さな花(アリドオシ)の大きな群落に黄色いヘビイチゴ。M11・1,140mから下ったコルは小湿原になっていた。登り返しの途中にグリーンパル光原荘1.5㎞の分岐標識。
梨平峠の標識
アリドオシ
ヘビイチゴ
小湿原
M12・1,150m(最高点、関田峠東峰)の古い石柱
登りきったM12・1,150mは本日の最高地点。赤い丸印の古い石柱と赤い境界標識石柱がある。
鍋倉山と黒倉山
関田峠
M12・1,150m(最高地点)から下り始めるあたりで、行く手に鍋倉山を見る。なだらかに伸ばした尾根の右に黒倉山。そしてついに関田峠の舗装路が見えた。最後の急傾斜を駆け降りる。舗装路には作業車がたくさん止められていてたが、人影はなし。たぶん鍋倉山方面の登山道の刈り払いかな。古い祠、信越トレイルの案内(これは伏野峠や牧峠にもあった)、新潟側と長野側に伸びる舗装路に作業車。少し鍋倉山への道を登ってみる。ここも炎天なので写真を撮ってから帰路につく。
関田峠の祠
関田峠の標識
信越トレイルの案内図
関田峠
アリドオシ
花立山
だいぶ登り返し、M12・1,150mの日陰の頂上で3度目の休憩。ここからは横になって足を伸ばす。梨平峠の少し先の日陰で4度目の休憩。帰りは休憩の数を増やし、横になり、ポカリを飲む量を半分にする。無名の池の先で、行く手の林の上に花立山が見えた。えらく高く、たちはだかっているように見える。あれに登らないといけないのに、その前にどんどん下っていく。憂鬱。牧峠に戻ってくると、午前中にはいなかった車とパラソルが新潟側に見えた。何か作業中なのだろうか。M7・1,011mの先で再び花立山を見る。だいぶ近づき、青空の下に緑の巨体。休むのによいところがなく、花立山まで登ってその少し先で休憩。
花立山
花立山(牧峠東峰付近より
白いヤマアジサイ
近づいた花立山
黒白模様の蛾(キンモンガ?)
薄紫のヤマアジサイ
伏野峠東峰
青い空と緑の木々
菱ヶ岳
伏野峠
伏野峠が近づくと、樹間にその背後のピーク(翌日に登ったN1・1,094m)が見えてくる。まだ遠い。だいぶ手前から下り始め、細かいアップダウンを繰り返し、ようやく舗装路が見えた。感激。もう夕日に近いが、明るいうちに峠に立つ。なつかしの木柱。舗装路を北に下ると、菱ヶ岳に夕日。
伏野峠
駐車地点
着替えている間にどんどん暗くなり、車を出したのは19時前。方向転換でバックするとき、センサーが働いてブレーキがかかる。初めて。切り返しの時にバックしすぎるようだ。ゆきだるま温泉というのはスキー場の近くだが、道の右側がスキー場、左側が温泉で、とまどうほど巨大な駐車場。イオンかJAFのカードがあれば600円が550円というのでワオンカードを出してみたがダメだという。JAFのカードを持ってるが、車の中だ、と言うと、550円にしてくれた。露天も熱い良い湯だったと思う。夕食を買い、同じ道の駅で車中泊。
夕日
ゆきだるま温泉
キューピットバレイと菱ヶ岳
(D2)
夜明け前の伏野峠標識
寝たのは22時頃、アラームは1時だから、この日も3時間くらいしか寝ていない。ともかく多目的トイレで着替え、ソバを食べ車を出す。前日と同じくヘッドランプで出発。前日と違い霧がでていて気温は低いが湿度が高く、からだが重い。伏野峠からは辛いN1・1,094mまでの登り。N1・1,094mの三角点を写し、細かなアップダウンを進み、須川峠。ここまで1.7㎞だが、最初の休憩。もう明るいのでヘッドランプをしまう。
水色のヤマアジサイ
須川峠から次の野々海峠までは4.5㎞。まずN2・1,094mの北をトラバースし、その先にゴンドラ山頂駅への分岐。そこからこの日の最高地点(N3、N4共に)1,150mまで登ると視界が開けてきて、左(北)に巨大な三角形のゴンドラ山頂駅が谷越しに見え、林の尾根道が緩やかなカーブを描いて先まで見えている。開放的な景観に気分も最高。下り坂を楽しく駆け下る。水色や白や青のヤマアジサイ。
伏野峠東峰1,094m(N1)の三角点
蒼いヤマアジサイ
白いヤマアジサイ
尾根道
N4・1,150mからのまっすぐな急な下りで、登ってくる二人に会う。大きなザックをしょっていたので、テント泊かもしれない。N5・1,131mにはゴンドラ山頂駅への二つ目の分岐表示があり、そこで二回目の休憩。野々海峠まで1.7km。N5・1,131mから下ったコルの南側に西マド湿原があった。立入禁止の標識が立っていたが、入口は池になっており、奥には広大な緑が広がっているが、特に花は見えない。岸辺にある緑の葉はツバメオモトのようにも見えたが、もう花は終わっている。
ゴンドラ頂上駅
再び登り返し、だいぶ下って野々海峠。途中、北に菱ヶ岳とゴンドラ山頂駅が見え、尾根道には祠のような形に積まれた切り株。野々海峠は狭い舗装路。夜明け頃は薄雲がかかっていたが、日が射し始めたのでサングラスをかける。N6・1,136mには道標があり、その下に三角点があるのだが、往路では気づかずに通り過ぎる。
N5・1,131m頂上のゴンドラ山頂駅分岐標示
西マド湿原
菱ヶ岳とゴンドラ駅
祠のように見える切株
野々海峠
蒼いヤマアジサイ
白黒の蛾(コブガ?)
ナギ
麓の田園風景
アリドオシ
馬頭観世音塔
深坂峠の大きな石碑の背中
N6とN7の間に大きなナギが落ちていて、登山道を少しづつ削っていた。道は次第に移動していくだろう。深坂峠の手前にキャンプ場への分岐があり、そこを左に行くと黄色いニガナが咲いている。馬頭観音塔の石碑の先を右に曲がると大きな黒い石があり、それが深坂峠の石碑だった。石碑のある広場にはニガナが咲き乱れていて、なんとなく時の流れが感じられる雰囲気のある場所だった。舗装路脇の日陰になっているところに座って休憩。新潟側に侵入禁止柵が置いてあるが、長野側からは車でこれそうだ。野々海池は見えず。
深坂峠の石碑
深坂峠石碑とニガナ
深坂峠
深坂峠の標識
ナナカマドの葉と日差
N6・1,136mの道標と三角点
N6・1,136mの三角点は道標木柱の下の草間に隠れていた。草を引き抜き、三角点を掃除しておく。すると、三角点の近くに黄色いイワオトギリ。西マド湿原からN5・1,131m・ゴンドラ山頂駅分岐まで(標高差50mを)登り、休憩。N5.1,131mから下ったコル1,085mから次の最高地点N4・1,150m(標高差65mだが)は気が重くなるほど高く見えた。そこへの登り返しはつづら折りの無い長いまっすぐな道から始まり、黙々と登る。
イワオトギリと三角点
ようやく傾斜が緩んだところの道標のあるところで、ザックを下ろして横になる。誰かが来たら邪魔だったと思うが、来なかった。この先、ゴンドラ山頂駅が見えるN3・1,150m手前コル1,100mへの下りで、この日二度目の人たちに会う。三人はしんどそうに、だが、楽しそうに登っていた。一人は私に気づいて大げさにびっくりし、「熊かと思った」。私もびっくりしたよ。
野々海峠
祠のように見える切株
菱ヶ岳とゴンドラ駅
西マド湿原
N4・1,150mへの憂鬱な登り返し
N4・1,150m頂上付近の道標
ヘビイチゴ
菱ヶ岳
樹間に見えたR403と駐車地点
須川峠からN1・1,094mに登り返す。途中で新潟側の車道がかすかに見え、駐車している車も見えた。なんと車は日を浴びている。サンシェードをかけてくるんだった。ついにN1・1,094mに達し、そこからは下るのみ。両足の小指側に重心をかけ、足が痛まないように下っていく。足の裏の痛み、足首の痛みはあるが、改善した歩き方は効果があるようだ。前日と同じところの駐車地点に帰着。やっぱり日が射している。後部ドアを開け、ゆっくり片づけ。
菱ヶ岳
水色のヤマアジサイ
伏野峠から宇津ノ俣峠の稜線
ゆきだるま温泉
R403を下る途中、九十九折のところで正面に稜線が見えた。伏野峠から宇津ノ俣峠のあたりだろうか。ゆきだるま温泉に寄り、この日はJAFカードを持って行って割引550円で温泉に入る。ゆきだるま温泉の周辺にはニッコウキスゲの黄色かいっぱい。高速インターの近くまで下ると、気温34度。厳しい夏が待っていた。
ニッコウキスゲと菱ヶ岳
道の駅ややすづかの雪だるま人形