静岡県 塩見岳・東峰3,052m(最高点)、塩見岳・西峰3,047m(三角点) 2005年9月23日
日本百名山
325
秋の声が聞こえるかい
鳥たちが囀っているのが聞こえるかい
風とせせらぎの音が聞こえるかい
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塩川から鉄の橋を渡って沢沿いをしばらく進み、壊れそうな橋を渡り、支沢を渡渉し、やがて川沿を離れて尾根道となり、急坂をゆっくり登っていく。何やら話し声が聞こえ、鳥原林道方面分岐着。道は格段に歩きやすくなったが、ここからも結構登りがあり、三伏峠小屋に着く。
三伏峠はたいへんな人出。こんなに来てるとは思わなかった。みんな鳥原口から来てるんだろう。600円払い、テントを張る。谷の向こうのガスが切れて塩見岳が見えてくる。とっさにカメラを構えると、左に天狗岩を従えた巨大なタコ入道が雲の中から現われようとしていた。強烈な姿。これが見れただけでも良かった。
二日目、曇空が次第に明るくなり、「あれが塩見岳か」と言いながら歩いていく団体。三伏山までは何度も立ち止まって塩見岳を写す。青空の下にまだ黒々とした塩見。左右の肩の上の巨大な丸い頭は圧倒的な迫力をもっている。よく見ると、丸い頭の右上にぴょこんと東峰。
三伏山で写した写真には、塩見岳の左に南アルプスの諸峰がいくつか写っていて、どうやら仙丈岳、間ノ岳、農鳥岳・西峰のようだ。期待が膨らむ。ところが、本谷山を登っていくと、ガスに隠れてしまった。
塩見小屋への途上で稜線に出て、北にくっきりひとつの山が見えていた。仙丈のようである。大仙丈カールのみ見えているようだ。左から大仙丈岳、仙丈岳、小仙丈岳と並ぶ頂上稜線はギザギザだが、山全体はゆったりなだらかで、塩見に比べると優しく華麗な印象。カンカンと金槌の音がして、塩見小屋に着く。煙突から煙が出ており、誰かが金槌をふるっている。
ついに塩見西峰に着く。3,047m。三角点あり。すぐ東峰に向かう。すぐ近くにぼんやり見えている。東峰の方が狭くて登りにくい。そして狭い塩見岳・東峰に着く。
「日本百名山」に記載してあった塩見岳の二つの頂上に登れて感激。読んでいる時には自分で登ることなど考えていなかった。文学作品として読んでいた塩川、三伏峠、本谷山を自分の足で歩き、塩見を自分の目で見て、そして二つの頂上に登った。夢が現実になった瞬間。
最終日、のんびり下り、白い花、ヒメジオンやヨメナを写していく。(写真はヨメナ)
SSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSS
D1
水曜にアイ・ポッドを買い、2日かけてCDをインプット。この日はホテルで遅くまでアイ・ポッドのインプットに費やす。
翌日は4:30起き、5:00出発だったから、たぶん3~4時間しか寝ていない。塩川の入口の鹿塩にカーナビをセットして出かけるが、諏訪インターで降りて戸台へ行ったときのルートを通って行く。戸台をすぎてしばらく行くと道は細くなり、分杭峠という狭いところを過ぎ、鹿塩に入る。塩川へは途中から砂利道となり、広い駐車場に着く。他に車一台のみ。高台の上に小屋が見えている。雲は多いが時々日が射す天気。そんなに悪くはなさそう。「塩川」のバス停。
8:38塩川駐車場発。鉄の橋を渡って沢沿いをしばらく進むと三伏峠まで1/10の標示。20分で1/10だと3時間ちょっとで着くことになるが、そうはいくまいと思う。たぶん、傾斜を考えない距離のみの標示なのだろう。壊れそうな橋を渡り、支沢を渡渉し、やがて川沿を離れて尾根道となり、急坂をゆっくり登っていく。5/10標示あたりで水場に着く。11:11。ここで食事。カップ麺の中身をゆでで食べると真に美味い!アイ・ポッドのホールズワースを聞きながらビールを飲む。水一本とお茶4本を持っていったと思うが、水場で1本のみ補給。三伏峠の水場が遠くても、これで最低しのげる。何やら話し声が聞こえ、14:24鳥原林道方面分岐着。道は格段に歩きやすくなったが、ここからも結構登りがあり、15:10三伏峠小屋に着く。
三伏峠はたいへんな人出。こんなに来てるとは思わなかった。みんな鳥原口から来てるんだろう。600円払い、テントを張る。テントも5~6張すでにあり。小屋で水場を教えられ、15分ほどだというのでペットボトルを2本背負って出かける。お花畑というのは林から抜け出た烏帽子岳への分岐のところで、(花はもうないが)きれいなところ。坂の上まで行ってみたがガスで反対側は見えない。水場に降りて行き、いくら下っても水がない。小さな沢はあるんだが、水は流れていない。さんざん下って諦めようと思った頃、水の音が聞こえる。壊れた小屋の跡があり、その向こうに沢が流れている。こんなところまで来るのか、と思いながら水をくみ、登りかえす。ところが分岐から近いところにあったポンプ小屋に水場を発見。ここでよかったのだ。もう着替えをしているのに汗をかき、がっかりしながら振り返ると、谷の向こうのガスが切れて塩見岳が見えてくる。とっさにカメラを構えると、左に天狗岩を従えた巨大なタコ入道が雲の中から現われようとしていた。強烈な姿。これが見れただけでも良かった。テント場に戻ると17:30過ぎ。テントが増え、ツェルトの人もいる。
この夜は比較的暖かく、短パンで寝る。ただし、明け方に寒くなってセーターを着、シュラフ・カバーを広げる。20:00と翌3:30頃に起きて外に出ると月明かりに星。山間には雲があるが、カシオペアと白鳥座らしいのを同定。テントのときは星座だな。
D2
4:30頃起きようとするが、真っ暗なので出足がにぶる。結局、5:34テント場を出発。曇空が次第に明るくなり、塩見岳が見えているようだ。「あれが塩見岳か」と言いながら歩いていく団体。三伏山までは何度も立ち止まって塩見岳を写す。青空の下にまだ黒々とした塩見。左右の肩の上の巨大な丸い頭は圧倒的な迫力をもっている。よく見ると、丸い頭の右上にぴょこんと東峰。三伏山で写した写真には、塩見岳の左に南アルプスの諸峰がいくつか写っていて、どうやら仙丈岳、間ノ岳、農鳥岳・西峰のようだ。期待が膨らむ。ところが、三伏山を過ぎたあたりでアイ・ポッドのバッテリーが切れてしまう。どうも充電しながら聞くのはムリらしい。結局、この後回復せず、ものすごくがっかりして本谷山を登っていくと、今度は塩見がガスに隠れてしまった。団体を先に行かせ、ゆっくり登っていく。6:57本谷山。この山は2,658mあるが、樹木で覆われた平凡な山という印象、400mしか違わないが、塩見岳はやはり貫禄が違う。
ここから林の中の下りの道となる。帰りにはすごく長い登りに感じたが、行きはほとんど自覚なし。アイ・ポッドのことで頭を使っていたせいかもしれない。やがて登りとなり、しばらくして8:30塩見新道分岐。意外に早く着いたという感じ。前後にパーティがいたので、ここで休憩して後のパーティを行かせる。塩見小屋はすぐかなと思ったが、そんなに近くなく、8:56塩見小屋。この途上で稜線に出て、北にくっきりひとつの山が見えていた。仙丈のようである。他は見えないので仙丈ばかり写す。大仙丈カールのみ見えているようだ。左から大仙丈岳、仙丈岳、小仙丈岳と並ぶ頂上稜線はギザギザだが、山全体はゆったりなだらかで、塩見に比べると優しく華麗な印象。カンカンと金槌の音がして、塩見小屋に着く。煙突から煙が出ており、誰かが金槌をふるっている。小屋の前は広場で、たくさん人がたむろ。9月15日で営業終了と標識があったが(テント禁止)、使っている人はいるようだ。寄らずに脇の道を登る。
晴れていれば小屋の上に塩見岳のピークが見えるはずだが、残念ながら天狗岩がぼんやり見えているのみ。天狗岩はトラバースするのだろうと思っていたら、意外に頂上あたりまで登っていく。結構大変な岩場(帰りに天狗岩の頂上に登ってみる)。鞍部はそれほどの下りではなくてほっとしたが、塩見への最後の登りはこれまた大変。ロープがもっとついてていいと思う。しかも天狗のあたりで雨が降り出した。本降りに近い。本谷のあたりでレインウェアの下を短パンにしておいたので問題なし。登りや下りの人で人通りは多く、あわててレインウェアを着ている人もいる。
10:17ついに塩見西峰に着く。3,047m。三角点あり。すぐ東峰に向かう。すぐ近くにぼんやり見えている。東峰の方が狭くて登りにくい。そして狭い塩見岳・東峰に着く。「日本百名山」に記載してあった塩見岳の二つの頂上に登れて感激。読んでいる時には自分で登ることなど考えていなかった。文学作品として読んでいた塩川、三伏峠、本谷山を自分の足で歩き、塩見を自分の目で見て、そして二つの頂上に登った。夢が現実になった瞬間。
東峰で休みたかったが、狭いのと風が強いのとで諦める。良い場所は他のパーティが占領している。雨は止んでいるので食事したい。東峰の北には間ノ岳への道がついており、向こうから一人やってきた。いつかは縦走してみたい。西峰に戻り、更に少し西に下ったところに陣取って食事。すると急に南側のガスが晴れ、本谷山から三伏峠までが見えてきた。帰ろうとしていた登山者たちが足を止めて歓声を上げている。でも見えたのはここまでで、塩見頂上も、北側も西側もガスは晴れなかった。ゆっくりビールを飲み、食べ終わってから西峰まで戻り、11:20西峰発。
登りで苦労した岩場を下りでは割と楽に下る。天狗岩に登り、丘の上で休憩すると丘のすぐ下が塩見小屋だった。天気も悪いしアイ・ポッドも動かないので、できれば今日中に山を下ろうと思い、14:00三伏峠目標で出発。しかし、この目算は全く外れ、本谷山着14:02。この緩い登りはすごく長く感じた、次の三伏山への登り返しもつらかった。15:19三伏峠着。三伏山のあたりから雨が降り出し、風もあるので、テントをたたんで小屋に入らないといけないかなと思っていたが、雨は止む。テント場には他にテントが二つ(ひとつはタープ、後からもう一人来た)。
レインウェアも乾いてきたのでザックをテントに入れて水を汲みに行く。昨晩、テントの背中が濡れて冷たかったので、ロープをフライシートの端に結び直し、内張りとフライシートの間に空間を作る。これは正解で、夜中の本降りと強風でも全く水は入らなかった。テントに入って食事を始めると雨が降り出す(結局、通算3回降られた。夜中は強風のみ。これも朝には止む)。フライシートを閉じて湯を沸かし、コーヒーを飲む。アイ・ポッドが使えないのでノートにメモしたりして時間をつぶし、18:00頃には寝る。雨も風も強いが、気温はそれほどでもなし。上はセーターだが、下は短パンで寝る。昨晩と同じだが、明け方に寒くなってレインウェアをはく。夜中に2回起きてトイレに行ったが、1回はフライ・シートのジッパーが風で開いてはためいているのに気付き、あわてて起きて閉める。外は風のみで雨はなし。曇空に今晩も月が明るい。
D3
4:30アラームで起きる。昨日も鳴ったのかな(気付かなかった)。まっくらだが着替えをし、シュラフをたたみ、外へ出てテントを畳む。ザックをしつらえる頃には明るくなり、ヘッドランプなしでもよくなる。他の二人は起きだして朝食の用意とゆっくりだが、小屋の方では出かける人も多い。塩見に向かう人に帰路につく人。たぶん塩川に下る人はいないだろうと思い、ゆっくり歩く。5:52鳥原林道分岐。話し声はこの先まで聞こえていたが、やがて静かになる。7:01水場に着き、食事。ビールを楽しむ。7:31出かけようとすると一人降りてきた。でかいザックを背負っている。テントの一人だろう。
のんびり下り、白い花、ヒメジオンやヨメナを写していく。順調に下り、8:52駐車場着。時々日が射すが、雲は多く、上もガスだろう。鹿塩で塩湯荘という温泉に寄っていく。600円。露天はないがok。塩見は手ごわかったが、三伏峠や本谷山から見たあの強烈な姿は忘れられない。
(D1)
分杭峠
翌日は4:30起き、5:00出発だったから、たぶん3~4時間しか寝ていない。塩川の入口の鹿塩にカーナビをセットして出かけるが、諏訪インターで降りて戸台へ行ったときのルートを通って行く。戸台をすぎてしばらく行くと道は細くなり、分杭峠という狭いところを過ぎ、鹿塩に入る。塩川へは途中から砂利道となり、広い駐車場に着く。他に車一台のみ。高台の上に小屋が見えている。雲は多いが時々日が射す天気。そんなに悪くはなさそう。「塩川」のバス停。
塩川駐車場
8:38塩川駐車場発。鉄の橋を渡って沢沿いをしばらく進むと三伏峠まで1/10の標示。20分で1/10だと3時間ちょっとで着くことになるが、そうはいくまいと思う。たぶん、傾斜を考えない距離のみの標示なのだろう。壊れそうな橋を渡り、支沢を渡渉し、やがて川沿を離れて尾根道となり、急坂をゆっくり登っていく。5/10標示あたりで水場に着く。11:11。ここで食事。カップ麺の中身をゆでで食べると真に美味い!アイ・ポッドのホールズワースを聞きながらビールを飲む。水一杯とお茶4本を持っていったと思うが、水場で1本のみ補給。三伏峠の水場が遠くても、これで最低しのげる。何やら話し声が聞こえ、14:24鳥原林道方面分岐着。道は格段に歩きやすくなったが、ここからも結構登りがあり、15:10三伏峠小屋に着く。
塩川バス停
鉄の橋
壊れそうな橋
渡渉
三伏峠
三伏峠はたいへんな人出。こんなに来てるとは思わなかった。みんな鳥原口から来てるんだろう。600円払い、テントを張る。テントも5~6張すでにあり。小屋で水場を教えられ、15分ほどだというのでペットボトルを2本背負って出かける。お花畑というのは林から抜け出た烏帽子岳への分岐のところで、(花はもうないが)きれいなところ。坂の上まで行ってみたがガスで反対側は見えない。
道標
水場
水場に降りて行き、いくら下っても水がない。小さな沢はあるんだが、水は流れていない。さんざん下って諦めようと思った頃、水の音が聞こえる。壊れた小屋の跡があり、その向こうに沢が流れている。こんなところまで来るのか、と思いながら水をくみ、登りかえす。ところが分岐から近いところにあったポンプ小屋に水場を発見。ここでよかったのだ。
夕暮れの塩見岳
もう着替えをしているのに汗をかき、がっかりしながら振り返ると、谷の向こうのガスが切れて塩見岳が見えてくる。とっさにカメラを構えると、左に天狗岩を従えた巨大なタコ入道が雲の中から現われようとしていた。強烈な姿。これが見れただけでも良かった。テント場に戻ると17:30過ぎ。テントが増え、ツェルトの人もいる。
テント場
この夜は比較的暖かく、短パンで寝る。ただし、明け方に寒くなってセーターを着、シュラフ・カバーを広げる。20:00と翌3:30頃に起きて外に出ると月明かりに星。山間には雲があるが、カシオペアと白鳥座らしいのを同定。テントのときは星座だな。
(D2)
朝の三伏峠小屋
4:30頃起きようとするが、真っ暗なので出足がにぶる。結局、5:34テント場を出発。曇空が次第に明るくなり、塩見岳が見えているようだ。「あれが塩見岳か」と言いながら歩いていく団体。三伏山までは何度も立ち止まって塩見岳を写す。青空の下にまだ黒々とした塩見。左右の肩の上の巨大な丸い頭は圧倒的な迫力をもっている。よく見ると、丸い頭の右上にぴょこんと東峰。三伏山で写した写真には、塩見岳の左に南アルプスの諸峰がいくつか写っていて、どうやら仙丈岳、間ノ岳、農鳥岳・西峰のようだ。期待が膨らむ。
三伏山頂上
ところが、三伏山を過ぎたあたりでアイ・ポッドのバッテリーが切れてしまう。どうも充電しながら聞くのはムリらしい。結局、この後回復せず、ものすごくがっかりして本谷山を登っていくと、今度は塩見がガスに隠れてしまった。団体を先に行かせ、ゆっくり登っていく。6:57本谷山。この山は2,658mあるが、樹木で覆われた平凡な山という印象、400mしか違わないが、塩見岳はやはり貫禄が違う。
三伏山からの景観: 仙丈岳、本谷山、間ノ岳、農鳥岳・西峰、塩見岳
朝の塩見岳
塩見岳
青空の下にまだ黒々とした塩見。左右の肩の上の巨大な丸い頭は圧倒的な迫力をもっている。よく見ると、丸い頭の右上にぴょこんと東峰。
本谷山頂上
ここから林の中の下りの道となる。帰りにはすごく長い登りに感じたが、行きはほとんど自覚なし。アイ・ポッドのことで頭を使っていたせいかもしれない。やがて登りとなり、しばらくして8:30塩見新道分岐。意外に早く着いたという感じ。前後にパーティがいたので、ここで休憩して後のパーティを行かせる。塩見小屋はすぐかなと思ったが、そんなに近くなく、8:56塩見小屋。
仙丈岳
この途上で稜線に出て、北にくっきりひとつの山が見えていた。仙丈のようである。他は見えないので仙丈ばかり写す。大仙丈カールのみ見えているようだ。左から大仙丈岳、仙丈岳、小仙丈岳と並ぶ頂上稜線はギザギザだが、山全体はゆったりなだらかで、塩見に比べると優しく華麗な印象。カンカンと金槌の音がして、塩見小屋に着く。煙突から煙が出ており、誰かが金槌をふるっている。小屋の前は広場で、たくさん人がたむろ。9月15日で営業終了と標識があったが(テント禁止)、使っている人はいるようだ。寄らずに脇の道を登る。
雲の塩見岳と塩見小屋
岩場の登り
晴れていれば小屋の上に塩見岳のピークが見えるはずだが、残念ながら天狗岩がぼんやり見えているのみ。天狗岩はトラバースするのだろうと思っていたら、意外に頂上あたりまで通っていく。結構大変な岩場(帰りに天狗岩の頂上に登ってみる)。鞍部はそれほどの下りではなくてほっとしたが、塩見への最後の登りはこれまた大変。ロープがもっとついてていいと思う。しかも天狗のあたりで雨が降り出した。本降りに近い。本谷のあたりでレインウェアの下を短パンにしておいたので問題なし。登りや下りの人で人通りは多く、あわててレインウェアを着ている人もいる。
塩見岳・西峰頂上
10:17ついに塩見西峰に着く。3,047m。三角点あり。すぐ東峰に向かう。すぐ近くにぼんやり見えている。東峰の方が狭くて登りにくい。そして狭い塩見岳・東峰に着く。「日本百名山」に記載してあった塩見岳の二つの頂上に登れて感激。読んでいる時には自分で登ることなど考えていなかった。文学作品として読んでいた塩川、三伏峠、本谷山を自分の足で歩き、塩見を自分の目で見て、そして二つの頂上に登った。夢が現実になった瞬間。
三角点
塩見岳・東峰
塩見岳・東峰頂上
そして狭い塩見岳・東峰に着く。「日本百名山」に記載してあった塩見岳の二つの頂上に登れて感激。読んでいる時には自分で登ることなど考えていなかった。文学作品として読んでいた塩川、三伏峠、本谷山を自分の足で歩き、塩見を自分の目で見て、そして二つの頂上に登った。夢が現実になった瞬間。
晴れてきた西峰
東峰で休みたかったが、狭いのと風が強いのとで諦める。良い場所は他のパーティが占領している。雨は止んでいるので食事したい。東峰の北には間ノ岳への道がついており、向こうから一人やってきた。いつかは縦走してみたい。西峰に戻り、更に少し西に下ったところに陣取って食事。すると急に南側のガスが晴れ、本谷山から三伏峠までが見えてきた。帰ろうとしていた登山者たちが足を止めて歓声を上げている。でも見えたのはここまでで、塩見頂上も、北側も西側もガスは晴れなかった。ゆっくりビールを飲み、食べ終わってから西峰まで戻り、11:20西峰発。
西尾根と塩見小屋と権右衛門山
(天狗岩)2,920m峰
本谷山
登りで苦労した岩場を下りでは割と楽に下る。天狗岩に登り、丘の上で休憩すると丘のすぐ下が塩見小屋だった。天気も悪いしアイ・ポッドも動かないので、できれば今日中に山を下ろうと思い、14:00三伏峠目標で出発。しかし、この目算は全く外れ、本谷山着14:02。この緩い登りはすごく長く感じた、次の三伏山への登り返しもつらかった。15:19三伏峠着。三伏山のあたりから雨が降り出し、風もあるので、テントをたたんで小屋に入らないといけないかなと思っていたが、雨は止む。テント場には他にテントが二つ(ひとつはタープ、後からもう一人来た)。
テント
レインウェアも乾いてきたのでザックをテントに入れて水を汲みに行く。昨晩、テントの背中が濡れて冷たかったので、ロープをフライシートの端に結び直し、内張りとフライシートの間に空間を作る。これは正解で、夜中の本降りと強風でも全く水は入らなかった。テントに入って食事を始めると雨が降り出す(結局、通算3回降られた。夜中は強風のみ。これも朝には止む)。フライシートを閉じて湯を沸かし、コーヒーを飲む。アイ・ポッドが使えないのでノートにメモしたりして時間をつぶし、18:00頃には寝る。雨も風も強いが、気温はそれほどでもなし。上はセーターだが、下は短パンで寝る。昨晩と同じだが、明け方に寒くなってレインウェアをはく。夜中に2回起きてトイレに行ったが、1回はフライ・シートのジッパーが風で開いてはためいているのに気付き、あわてて起きて閉める。外は風のみで雨はなし。曇空に今晩も月が明るい。
(D3)
朝の本谷山
4:30アラームで起きる。昨日も鳴ったのかな(気付かなかった)。まっくらだが着替えをし、シュラフをたたみ、外へ出てテントを畳む。ザックをしつらえる頃には明るくなり、ヘッドランプなしでもよくなる。他の二人は起きだして朝食の用意とゆっくりだが、小屋の方では出かける人も多い。塩見に向かう人に帰路につく人。たぶん塩川に下る人はいないだろうと思い、ゆっくり歩く。5:52鳥原林道分岐。話し声はこの先まで聞こえていたが、やがて静かになる。7:01水場に着き、食事。ビールを楽しむ。7:31出かけようとすると一人降りてきた。でかいザックを背負っている。テントの一人だろう。
ヒメジオン
ヨメナ
のんびり下り、白い花、ヒメジオンやヨメナを写していく。順調に下り、8:52駐車場着。時々日が射すが、雲は多く、上もガスだろう。鹿塩で塩湯荘という温泉に寄っていく。600円。露天はないがok。塩見は手ごわかったが、三伏峠や本谷山から見たあの強烈な姿は忘れられない。
塩湯荘