集合講習の方法・認定試験における審査方法について
令和3年9月5日
北海道ブロック試験管理委員会
遠見 新一
認定試験集合講習の方法
・この認定試験の講習では講師自身の見解・考え方にならないよう必ず教材に添って解説してください。
アマチュアダンス指導員認定試験集合講習
5級
・使用教材は指導教本で初心者の方にダンスを指導するときに必要なことがまとめて掲載してあります。ダンス用語、各種目のフィガーのチャート、ソロデモアマルガメーション、ボールルームダンス指導者における指導時の注意事項等で定められた単位の中で講習をしてください。
・特に指導時の注意事項・ハラスメント・心構えについては筆記試験の中で出題されませんが、集合講習で必ずこの点について説明して下さい。
・試験には出題されませんが、指導教材にあるマンボ、ジルバ、スローリズムダンス、スクエア・ルンバも指導者として必要です。必ず講習してください。
4級
・使用教材はボールルームダンステクニック・ラテンアメリカン教本・ダンス用語解説・ソロデモ用アマルガメーシヨンです。
・ボールルームダンステクニックはこの級から筆記試験のチャート問題として出題されます。受験生には初めてボールルームダンステクニックを手にする方もおりますのでこの教材の正しい読み方を理解できるよう簡潔に講習をしてください。
特にワルツ・フォックストロット・クイックステップのチャート問題では、①足の位置 ②アライメント ③回転量 ④ライズ&フォール タンゴでは①足の位置 ②アライメント又はダイレクション ③フットワークからの出題で、正しく理解していなければ正解を導くことはできません。
チャートの定義はボールルームテクニックのP6、P7のチャートの読み方、 P118、 P119タンゴの項に記載してあります。受験者にわかりやすく丁寧に解説してください。
実技集合講習の注意点
・カップル・ダンス
使用できるフィガーは教材(ボールルームテクニック、ラテンアメリカン)の範囲内です。競技ではないので教材に沿って良い姿勢、正確なベーシック・テクニック、種目の特徴などが採点の要点になります。
・ソロ・デモンストレーション
①各受験級に定められたアマルガメーションを正確に講習します。
②限られた時間なので間違えやすい箇所を重点的に講習する。
③試験はコールに合わせての示範となります。テンポは標準より遅い種目もありますので注意してください。
④最終歩の前進は前足に重心、後退はポイントで2・3秒静止してください。
⑤良い姿勢、正確なベーシック・テクニック、ラテンアメリカンにおいてはアームリードも講習してください。
3級・2級・1級
・ 3級以上の合格者は正会員になることができ、その条件は 技能、知識、経験、人格を有する者となっております。ボールルームダンステクニックをより深く理解するよう講習をおこなっていただきます。
・ソロデモに関してはスタンダード4種目、ラテンアメリカン5種目が範囲となり9種目全般の出題となります。
・ 3級実技は2.5単位の講習時間となっていてすべてのアマルガメーションの解説は難しいので要点をピックアップして講習して下さい。
・ 2級・ 1級実技は3.5単位の講習時間ですが内容が難しくなっていますので同様の配慮をお願いいたします。
プロフェッショナルダンス教師認定試験集合講習
5級
・使用教材はボールルームダンステクニック・ラテンアメリカン教材・ダンス用語解説・ソロデモ用アマルガメーションです。
講習マニュアル(JBDFプロフェッショナルダンス教師5級講習用)は、 5級集合講習担当の講師に本部から送付されます。担当講師は自身の講習区分を確認し講習マニュアルと教材を熟読して講習に備えてください。
・ダンスのフィガーの講習はボールルームダンステクニックの教材を解説します。重要事項として講師自身の見解・考え方(マイオピニオン)にならないよう教材に添って解説して下さい。
・一般常識の講習は、エチケット&マナー・自主規制・ハラスメント・指導者基礎理論の4項目になりますが、特にハラスメントの講習は内閣府の要請もあり重要事項として講習してください。
・試験時のカップル・ダンスについては、教材に記載されたフィガー全てが使えますが教材以外のフィガーは使わないよう指導してください。
4級
・ダンスの基礎理論は5級より各種目フィガーが増えています。そして筆記試験ではチャート外のフットワーク・CBM・スウェイも出題されます。
ラテンアメリカンでは総合間題として5種目の教材の前書きの中から出題されます。
・試験時のカップル・ダンスについては、 5級から追加されたフィガーを各種目とも必ず3つ以上使用するよう指導してください。少ない場合は減点の対象になります。
3級
・この級以上からスタンダード部門・ラテンアメリカン部門に分かれ、それぞれにより深い理解度が求められます。そして実技ではソロデモが無くなり面接試験が加わります。
受験生は初めての面接試験ですので、実際の面接試験のシミュレーションをしておく必要があります。出題されたフィガーを自身のタイミングで示範し、次に質疑応答になります。それぞれ100点満点で合計の平均点が70点以上で合格となります。
・使用教材はプロフェッショナルダンス教師資格3・ 2級質疑応答集でこの教材からの出題となります。試験範囲全フィガーの講習が望ましいのですが、時間的に難しければフィガーを選んでもかまいません。極端に少ないフィガーを選出しての講習は避けてください。
講習したフィガーのみ出題されると勘違いする受験者が多数います。実際の試験の出題は、 3級の出題範囲全てからになりますので受験生に必ず伝えてください。
・試験時のカップル・ダンスについては、4級から追加されたフィガーを各種目とも必ず3つ以上使用するよう指導してください。少ない場合は減点の対象になります。
2級
・この級の面接試験も3級と同じ教材を使用しますが、 2級用に追加されたフィガーを主体に講習して下さい。面接試験は追加されたフィガーから3問とその他のフィガーから2問と計5問出題されます(残り時間により少なくなることもあります)
・試験時のカップル・ダンスについては、3級から追加されたフィガーを各種目とも必ず3つ以上使用するよう指導してください。少ない場合は減点の対象になります。
1級
・この級の認定試験はJBDF最高位の認定試験ですので、試験範囲は教材すべてからになります。幅広く深い知識・技術が要求されます。
・スタンダードの面接試験では各5種目の質疑応答集またラテンアメリカン面接試験ではラテンアメリカン質疑応答集を使用します。
どちらも内容すべてが範囲となります。
・筆記試験では4択ではなく記述式の出題となります。
各種目2単位(約2時間)の講習となります。すべてのフィガーを解説していただきます。教材に記載されている事項がなぜそうなのか? 等を詳しく講習してください。
まとめ
・JBDFの認定試験は正しいボールルームダンスの普及・啓発を目的に、アマチュアダンス指導員、プロフェッショナルダンス教師を認定します。
それぞれの認定試験を受験するためには集合講習を必ず受けなければなりません。
・集合講習で講師に求められることは、受験生に対しわかりやすく、親切で、質の高い講習です。講師の先生方には経験を生かした技能、知識をもって講習をお願いします。
認定試験における審査方法
はじめに
試験施行において重要なことは、
【受験者に対して信頼性、公平性を担保することです】
試験管理責任者、講習講師、試験審査員が試験に対しての権威と責任を重んじそれぞれの立場において自己啓発に努め信頼に耐えるよう努めなければなりません。
また、日本全国どの地域で受験してもその講習、試験においてばらつきや受験者の不利益となる内容はあってはなりません。また、受験者にとって試験結果は合格であれ、不合格であれ、共にとても重要な意味を持ちます。試験の審査方法は筆記試験、実技試験、面接試験により、その方法が変わります。試験審査員は、それぞれの採点方法を熟知し自己の職務や採点に責任を持って臨んでください。試験は受験者の為に行われるものであり、管理責任者、講習講師、試験審査員がそれぞれの職務において信頼性、公平性への留意に努めなければなりません。
認定試験における審査方法の種類
1 カップル・ソロダンスにおける実技審査 → 減点方式採点表を使用
2 面接試験における示範、 Q&Aによる審査 → 面接試験採点表を使用
(示範は減点方式採点表となります。)
減点方式採点表移行への経緯
減点方式による採点の仕方は、 2 0 1 8年より導入された新しい採点方法です。
試験審査員の採点の根拠を明確にし、採点の透明性、公平性を重要視し受験者等の対応性を高めたシステムです。本部に寄せられる受験者からの数多くの問い合わせにより、
「自分の何が悪かったのか?」
「一緒のヒートでソロデモを踊れなかった受験者が合格して、自分は最後まで踊ったのに不合格だったのはなぜ?」
「音を外しても合格ですか?」
「前回より踊れたのに点数が低かったのはなぜ?」等
これらの数多くの問い合わせに対して、従来の点数のみでは十分な説明が出来ず対応に不備が生じました。不合格の受験者に対しての明確な理由を説明出来ることにより試験への信頼性、透明性、公平性を担保し、また今後の受験者の受験対応が可能となっております事をご理解下さい。一部の試験審査員の方々より、
「採点に時間がかかりすぎる。」
「面倒くさい。」
「自分の付けたい点数が付けられない。」等、
ご意見を頂きますが2 0 1 9年より減点方式採点表の採点(減点数)をマークシートへ書き換える(最終採点)作業までを試験審査員が行っております。また、採点基準は全国統一でなければなりません。減点方式によるシステムにつきましては、まだまだ改良の余地があり、見直しを進めて参りますが、採点時にはメモを使用する等工夫して採点に努めて頂き、試験審査員の皆様におきましては、試験の本質及び、信頼性、公平性の確保を高めて頂けます様お願い申し上げます。
1減点方式による採点の仕方と注意点
「ソロ・カップルダンスにおける採点方法」
「アマルガメーション及びリズム&タイミングの項について」
減点表のアマルガメーション及び、リズム&タイミングの項では、アマルガメーションを間違えた割合及び、リズムを外した割合が減点数となります。
<考え方>
「この項では、技術的要素は重要視しません。アマルガメーションを間違えず踊れている事、音楽の範囲内でリズムやタイミングが取れている事が重要です。技術的要素については3段階評価の項で行いますのでとりあえずアマルガメーションやリズムが外れていなければ減点は無しとなります。しかし、アマルガメーションの間違いやリズム、タイミングにおいてズレがあった場合はその割合で100点までの減点対象となります。」
<注意点>
1 ソロ・ダンスにおいて半分不動や間違えの場合-5 0点、全て不動や間違えの場合-100点となります。
2 ソロ・ダンスにおいて、アライメント及びダイレクションの間違いも、間違えた割合で減点します。 (アマルガの項にて)
3 ソロ・ダンスにおいて指定LODやアライメント、男女の間違え等最後まで間違えた場合は-100点となります。
4 カップル・ダンスにおいて、全てリズムを外した場合-100点となり、パートナーによる明らかなリズムやタイミングの外れも減点対象となります。
5 カップル・ダンスにおいて、使用フィガー不足(指定フィガー1つにつき-5点)の場合はアマルガメーションで減点します。
「 3段階評価の項について」
<考え方>
「技術的要素の採点は、 ・ベーシック・テクニック、各種目の特色、姿勢の3項目でそれぞれ採点します。採点の方法はまず、ちょっと気になる 目立つ 悪い の3段階にて評価しそれぞれの対象点数から減点数を選び丸印を付けます。3段階の評価基準は2~4を参考とします。」
1 ベーシック・テクニックの採点では、以下の項目について採点します。
St 足の位置、ライズ&フォール及びフットワーク、スウェイ
La 足の位置、フットワーク、リーディング・アーム
全項目において、 1~3回のミスはちょっと気になると判断し
4~7点の減点とします。
ロ)4回~8回のミスは目立つと判断し
8~1 1点の減点とします。
ハ)9回以上のミスは悪いと判断し
1 2~1 5点の減点とします。
2 各種目の特色では、以下の項目について採点します。
St ムービング (タンゴはポジション)
La ヒップ・ムーブメント(Ru Ch Ji)
バウンス・アクション(Sa)
シェイプ (Pa)
もう少しはっきりとした表現がほしいと感じた場合は、気になると判断し
2~5点の減点とします。
ロ)特色が多々表現されていない場合は、目立つと判断し
6~9点の減点とします。
間違った表現や、特色を全く理解していないと判断した場合は、悪いと判断し
1 0~1 3点の減点とします。
3 姿勢においては、以下の項目について採点します。
St La 1、目線 2、ホールド及びアーム 3、シェイプ及びポイズ
いずれか1項目において、ちょっと気になる程度の場合は、気になると判断し
5~8点の減点とします。
ロ)2項目において、気になると判断した場合は、目立つと判断し
9~1 2点の減点とします。
3項目において、気になると判断した場合は、悪いと判断し
1 3~16点の減点とします。
<参考>
1 アマルガメーション及びリズム&タイミングでは、取り合えず間違いがない場合やリズムやタイミングを外さなければ減点なし、明らかな間違いや、リズム&タイミングの外れの場合減点し、技術的な部分は3段階評価にて採点します。また、アマルガメーション、リズムの項での減点部分は他項目の採点(3段階評価)はしませんが、アマルガメーション及びリズム&タイミングの項で減点しない部分において各項目の評価を行います。
2 3段階評価の基準としては、気にならなければ減点しません。必ず減点数を付けるというものでは有りません。気になる、目立つ、悪いと判断した場合のみ減点します。各項目において、減点数が定められておりますのでその範囲での減点となる事をご理解ください。
3 減点方式で採点し、合計減点数より最終採点を行い、マークシートに最終採点を書き入れます。 (減点数2 3点の場合は、最終採点7 7点となります。)
4 減点方式の場合は、減点表とマークシートがセットとなります。試験審査員氏名の書き忘れに注意してください。また、減点表は受験者1名に対して1枚、マークシートは受験者2名に対して1枚となっておりますので重ねてご注意ください。 (試験開始前には採点用紙及びマークシートに審査員氏名等採点に関係ない項目は、事前に書き入れておいて下さい。)
5 Laは各ビート毎のタイミング、 Stはワンスイングの中で、リズム、タイミングを採点します。
<減点表による合格ラインは>
アマルガ、リズムにおいて減点なし、その他の3項目で全て
気になると判断した場合 11~20点減点→89~80点合格
目立つと判断した場合 23~32点減点→87~68点
悪いと判断した場合 335~44点減点→65~56点不合格
各受験級において、カップル・ダンス、ソロ・ダンス共に、アマルガやリズムに減点が無く、その他3項目すべて気になると判断した場合でも合格となります。
逆に悪いと判断された場合は当然不合格となります。この減点表による採点方式により、実技試験において、アマルガメーンョンやリズムのミス、加えてその他の技術的評価において悪いと判断された場合の点数は極めて低くなることになります。一方その全てにおいて大きなミスが無ければ高得点に結びつきます。
<採点の要注意点>
(ソロ・ダンス)
1 男女の間違え、 LODの間違いは-100点となります。
2 明らかに周りを見て踊っている場合は、試験審査員の判断にゆだねる。
(姿勢やタイミングでの減点が可能だと考えております。)
(カップル・ダンス)
1 カウントを外した量で減点します。
2 最後まで裏カウントで踊った場合は、 -100点となります。
(パートナーが外している場合でも減点とし、その旨を備考欄記入の事)
3 バリエーション使用及び使用フィガー不足はアマルガメーションにて使用割合により減点となります。 (以上全て備考欄記入の事)
<考慮>
試験の審査を行うにあたり、
「こまごました採点に時間を取られ受験者をしっかりと見てあげられない」
「アマチュアの試験なのだから厳密に審査していたら誰も受からない」
「受験級やプロ、アマで採点の基準が違うのだから減点表では採点出来ない」
「しっかりと見て、しっかりと点数を付けてあげられる事が大切では?」等
減点式採点表に対して様々な意見を頂いております。そもそも、認定試験においては、各受験級、受験対象により試験範囲の違いにおいて試験の難易度を担保しております。試験問題の基準をどこに置くのかと、採点の基準とは別でなくてはなりません。各試験の難易度の違いにより、全ての試験合格点7 0点が担保されているという事及び、採点点数の根拠を明確にすることにより、信頼性、公平性への留意に努めなければならないのではないでしょうか。
2 面接試験における示範、 Q&Aによる採点の仕方
出題に対しての示範と回答それぞれに対して採点をおこないます。示範においては、減点方式、 Q&Aにおいては点数記入方式にて、それぞれ100点満点での採点となります。示範においては、ソロデモと同等ですので減点方式採点表にて採点し最終点数を書き入れます。 Q&Aにおいての回答は点数記入方式となります、減点方式採点表と違い細かい減点数の書き入れや減点基準等、細分化されたものではありませんので採点自体の書き入れは簡素化されますが、試験審査員により減点基準が異なり、点数のばらつきや明確な採点基準が設定しづらい面が指摘されます。また、採点の仕方が「ゼネラルインプレッション」により行われ採点数の根拠が不明瞭である等、受験者にとっては時として不利益を被る結果となりかねない場合も想定されます。試験審査員においては、出題の方法、採点の方法を熟知し、受験者に対しての公平性を担保すると共に試験の本質と信頼性の確保に努めて頂けます様お願い申し上げます。
1 「試験範囲の把握」
St WALTZ FOXTROT QUICK TANGO Viennese
3級 ~20 ~16 ~18 ~17 Nターン Rターン
(4) (3) (4) (4)
2級 ~24 ~19 ~22 ~20 Nターン Rターン
(4) (3) (4) (3) チェンジ・ステップ
1級 全て 全て 全て 全て フレッカールを除く全て
La ルンバ サンバ パソ ジャイブ チヤチヤ
3級 1~16 1~16 1~16 1~14 1~15
2級 ~21 ~23 ~24 ~20 ~23
(5) (7) (8) (6) (8)
1級 全て 全て 全て 全て 全て
*数字は、スタンダード教本及びラテンアメリカン教本のフィガーNOです。
* ( )内は、前受験級より増えたフィガー数
使用教材は教本と質疑応答集(3級・ 2級・ 1級質疑応答集)を使用し、面接試験は各受験級の範囲より各種目において、 5問程出題フィガーを決めます。この時、増えたフィガーの中から2~3問は必ず出題しなければなりません。(サマーセミナーの講習で「時間の関係上実際は2問しかできない、答えられない場合は次の質問に移るため5問くらい用意が必要、増えた中から1問ベーシックだけはだめ。」)
集合講習では、前受験級の選出フィガーと増えたフィガーは全て講習範囲となります。講習内容は試験審査員に知らせますが、試験問題は全ての試験範囲から選出しなければなりません。出題フィガーを講習範囲と擦り合わせたり、試験審査員同士及び試験役員が話し合って決めるのは、厳禁です。(サマーセミナーの講習で「点数が大きく違う場合は管理責任者が試験委員に質問する、試験委員は自分の信念でつけること。」)
カップル・ダンスでは( )内の増えたフィガーの中から3つ以上を指定フィガーとしてアマルガに取り込む必要があります。 (1フィガー不足につきマイナス5点滅点となります。)
2 試験審査員の心得と質問に移る前に
イ) スタンダード、ラテンアメリカン共に5種目の審査となります。採点用紙1枚で1種目記入となりますので、受験生1人に対して5枚の採点用紙が使用されます。 2名の試験審査員が採点しますので合計1 0枚の採点用紙が使用されます。
ロ) 前準備として、採点表へスタンダードorラテンアメリカン受験級、年月日、受験者番号、受験者氏名、 (ここまでは、試験管理委員が行います。)を確認し、試験審査員氏名、種目、質問者氏名、質問フイガーを師範の欄に書き入れます。
ハ) 各種目の質問者を2名の試験審査員で担当を決めます。必ず担当を分け、1名で全種目の質問をしないでください。
ニ) 質問フィガーは担当する2名の試験審査員で必ず当日に確認、記入して下さい。
ホ) 試験審査員、管理責任者、補助委員共、背広、ワイシャツ、ネクタイ、ダンスシューズ等(女性はこれに準ずる服装)身なりに配慮して下さい。
へ) 試験開始時は必ず受験者の受験番号、氏名を確認し(背番号はありません。)次に試験審査員の自己紹介を担当種目と共に行い、質問スタートとなります。
<質問時は以下の点について注意してください。 >
1 質問担当者は起立にて行い、必ずLODを指定します。
2 高圧的態度、言動は避け粛々且つ平常心にて質問、審査を行って下さい。
3 もう1名の試験審査員は着席にて審査します。この時発言は控え腕を組む、何かにもたれる、大きなため息や不用意な発声等しない様注意して下さい。
4 質問者は自分で作成した資料を除き、既存の教本、質疑応答集を見ながらの質問は厳禁(テーブル上に置いておく事、質問を担当していない試験審査員はこの限りではない。)
5 試験審査員同士で点数の談合、すり合わせは厳禁です。
3 質問フィガーの示範における質問と採点方法
・質問フィガーの示範は、ソロデモと同じですから、チャート通り踊れている事が重要となります。
初めに指定したLODに対して質問フィガーを、カウントを言いながら踊ってもらいます。足の位置、アライメント、回転量、ライズ&フォール、スウェイ、CBM等のテクニックが正しく踊れているかチェックします。また姿勢や種目の特色も採点します。正しいテクニックと異なる示範が認められた場合減点の対象となります。最初は、チャート通りの踊り方を質問して下さい。チャート以外の踊り方の質問をする時は、その旨を明確に伝えて下さい。質問の聞き直しは1回に限ります。
4 質問フィガーのQ&Aにおける採点方法
・質問フィガーの師範の後、 Q&Aになります。
1 Q&Aは種目ごとに4~5問を準備し2名の試験審査員で当日に打ち合わせを行い採点用紙のQ&A欄に記入しておきます。
2 質問者は予め用意してある作成資料を使用し質問を行います。 (質疑応答集、教本を持っての質問は出来ません。)
3 質問内容は各級質疑応答集より選出しその内容(質問文)に沿って質問しなければなりません、個人的見解による質問は認められません。 (全国的な質問内容の統一の為)
4 質問者は質問に対する正解が出ない時、再度1回に限り質問する事ができますが、正解が出るまでの度重なる質問や答えを誘導する質問は厳禁です。
5 フィガーひとつに対しての質問数は、試験時間を考慮し決めてください。 70点以上が合格点となります。採点表のQ&A欄に点数を記入します。
(質問と採点実例として)
クイックのナチェラル・ターン5歩目のアライメントを中央斜めと答えた。
(示範は正しく出来ている)
「この回答に対して」
イ) それでよろしいですか?
ロ) もう一度よく考えてみて下さい。
との質問となればOK
*正解が出るまで聞き直す。次の質問になかなか移行しない場合はNGである。
*質問は1~2回に留める事。着席している試験審査員のため息、アドバイス、不要な発言等も厳禁です。
(サマーセミナーの講習で「示範が正しい場合は用意した質問、正しくない場合は問いただすような違う質問をする必要がある。」)
5 最後に
・面接試験の時間は受験生1名に対して40~5 0分となっています。 5種目ありますので1種目10分程度が目安となります。また、 1種目5つのフィガーを出題すると1フィガーについて2分となります。時間が無い場合でも、 3つ以上のフィガーを必ず出題してください。
・質問内容は明確且つ簡潔に質疑応答集通りの質問で進めてください。
・正解が出るまで質問を繰り返さない、また受験生を追い詰めない様緊張をほぐし落ち着かせて実施するようお願いします。
・筆記試験は明確に点数が出ます。またカップル・ダンス、ソロデモも採点方法が確立してまいりました。面接試験は採点方法が異なり難しいですが、日本全国どの地域でも同一レベルの認定試験を実施でき、受験生の信頼に耐えうる試験制度にしていきたいと思います。 JBDFの認定試験制度の更なる確立をめざして行きますのでご理解、ご協力の程よろしくお願いいたします。
試験審査員試験
2019年度より変更
チャートに関してはプロ試験受験の際にしっかり勉強していると思われる。
試験審査員は試験がどのように行われ、どのような範囲で出さなければいけないのか、マナーも含めしっかり覚えておかなければならない。
1級 講習の仕方、採点方法、問題の出題方法、試験運用全般の方法、業務内容の把握。チャート部門はなし。
3級2級に関しては今まで通りチャート形式でもよいが、
3級 講習の仕方、採点方法、業務内容を加えて欲しい。→ サマーセミナーの講師が出来る。
2級 出題方法、試験の進行全般を加えて欲しい。→ 試験管理責任者が出来る(今後予定)
受験者の服装
<カップル・ダンス>
試験にふさわしい服装(相手をするパートナーも含みます)
男性―スタンダード、ラテンアメリカンともにネクタイ着用(蝶ネクタイ可)
スタンダードは背広又はタキシード
ラテンアメリカンはベストでも可
パンツ フットワークが見える程度の長さと幅のもの
女性一常識的な着衣(スカート可、パンツ不可)で華美にならない事
練習着(レオタード等)は不可
ティーチャーズ・シューズは不可
「アマチュア指導員試験のカップル・ダンスのパートナー(女性、受験者は男性)が80才代と高齢のためティーチャーズ・シューズの着用は認められるか?」→「基本は普通のダンスシューズですが、受験者ではなくパートナーの問題でもあり、事前の申告があれば、年齢のことも考慮して許可。」
<ソロ・デモンストレーション>
男性―スタンダード、ラテンアメリカンともにネクタイ着用(蝶ネクタイ可)
スタンダードは背広又はタキシード
ラテンアメリカンはベストでも可
パンツ フットワークが見える程度の長さと幅のもの
女性―スカートまたはパンツどちらでも可
パンツ フットワークが見える程度の長さと幅のもの
ティーチヤーズ・シューズ可