名前 :謎の名探偵Mr.D
性能 :HP114/知1/技4 スキル: ・恐るべき推理/40/0/16 防御無視 封印 設定: 『新月の懐中時計』、あの方のコレクションの一つ。 常に従業員の目の届く位置に、鍵の掛かった隠し部屋に厳重に保管されていたのにも関わらず、今朝方手入れに来て見れば、事も有ろうか、まさか盗み出されていたとは。 ……しかし! かつては美術館ごと盗んだ大怪盗たる我に、暴けぬ謎は無いというもの。 綿密にして緻密たる論理の結晶体、我が推理は、──今世間を騒がせている、怪盗ヘルライオット。彼奴が、彼奴こそが犯人であると告げている! 未だ見ぬ夢に黄昏て玉響。憎むべき彼奴の行く果ては、ほら、どんなものか。確かに靴跡は残っているのですから。 フフフ……、さあ、行きなさい、私の13人の助手達よ! 怪盗ヘル・ライオット、中々甘いですな。逃げ切れる物なら何処までも逃げなさい。 ──しかし、この『謎の名探偵Mr.D』、仮面にかけてそうはさせぬ! ……おや、其処の方。ここらに仮面をつけた怪しげな人物を、──ち、違う!吾輩はヘル・ライオットじゃない、人違いだ!
暴力的解決 Written by N.M
「仮面をつけた怪しい奴ってそりゃお前のことだろ。探偵気取り」
シルクハットを被かぶった男が指摘する。
その男も、仮面をかぶっていた。狂った表情を張り付けた仮面を。
「怪盗ヘル・ライオット!! なかなか大胆不敵ですね!」
「ククク、この『新月の懐中時計』を返して欲しければ、我に追いついてみるがいい!!」
そう言うと、華麗にバックステップをし、四つ辻を左に折れた。
***
後を追いかけて左に曲が…
ヒュン!!
風切り音とともに針が手をかすめる。
針が飛んだほうを見ると、ドヤ顔をした、シルクハットをかぶっていない男。
「探偵さん、ヘル・ライオットをお探しですか? あっちの角を右に曲がりましたぜ」
だが名探偵はだまされない。
その声。その仮面の大きさ。シルクハットをとっても、背丈までは誤魔化せない。
「私の推理に間違いはない! あなたが」
「はいそこまで」
ゴスッ
剣の柄が探偵の仮面に思いっきり叩き込まれる。
「きゅう」
正しく推理ができても、推理を止められてはどうしようもないのだ…。
***
「しっかし、これどうするかねぇ」
襟首を掴んで自称探偵を引きずる。起きそうな気配があったので必殺の拳を二回も叩きこんでしまった。
適当に歩いているとそこにある葉時計館『最果て』。懐中時計を盗んだ犯行現場。
そして近くには無造作に放置されている箱。
「よし、これだ」
頭を下にして探偵を箱に突っ込むと、怪盗は箱に文字を書き始めた。
曰く、「捨て犬です。かわいがってあげてください。 By ヘル・ライオット」
名前:謎の名探偵Mr.D
性能:HP90/知5/技4
スキル:
・ブラックザムライさん、頼みましたよ!/12/0/6 防御無視
・先を急ぐ/0/24/4
・潜む/0/18/3
・犯人追跡/0/6/1
・恐るべき推理(物理)/16/0/7 炎熱
プラン:
0:作戦開始後、各人は通信機を1つずつ所持し、街に散ること。
1:怪盗を見つけ次第、通信機を使用し位置を全員に知らせたのち、事前の取り決め通りに行動する事。
2:初手、ブラックザムライさん、頼みましたよ!
3:経過カウント≧333かつ犯人が炎熱、もしくは残ウェイト≧8と自HP≧40で恐るべき推理(物理)
4:犯人攻撃力7~18で潜む
5:犯人攻撃力19以上で先を急ぐ
6:犯人追跡
設定:
「"正しく推理ができても、推理を止められてはどうしようもない"至極尤も! ならば」
月に背を向け振り返ると、其処には13人の助手達がずらりと佇んでいる。
刀を背負うもの、ナイフを持つもの、小銃を構えるもの、少女や老人でさえも武装していた。
「──否が応でも聞いて貰う。そういう事に致しましょうかな」
劇場版 ブラックザムライ~復讐の狼煙~ Written by N.M
(GM注:ブラックザムライ・名探偵Mr.D共通試合結果)
ザー…ザザッ…ブー
サムライの手には何か握られている。通信機のようだ。
それに向かって喋った。『Mr.D!目標発見しました! これより作戦を開始したします』
そう言うと仲間たちは各所に散らばる。
「ブラックザムライさん、頼みましたよ…!」
ブラックザムライが交戦して気を逸らし、配置につき包囲網を作るという作戦である。
だが、それに気づかないヘル・ライオットではない。
「ちっ、囲もうなんざ百年早い!」
交戦開始の合図となる針を投げると仮面が憤怒の表情を取る。
着信があった。「注意!奴は○○の表情を取りました!」
「憤怒か、よぅし…え? 憤怒?」
ブラックザムライは一太刀浴びせたものの、その隙に怪盗は離脱。
ブラックザムライは通信機を使った。
「Mr.D!Mr.D!緊急事態です!計画通り一太刀浴びせましたが、怪盗がこちらの挑発に乗らずに逃走しました!」
『なんですって!? すぐ後を追います!!』
怪盗は包囲網の一角に歩を進める。
『先を急ぎましょう…!!』
***カメラがなぜか夜の街を映し出した***
『こちらアルファグループ、怪盗接近中、交戦し足止めし…グワーッ!!』
怪盗は容赦がなかった。
三人一組のグループで、怪盗が一人に近付いたら残り二人が合流する手筈だったが、怪盗の力の前には無力だった
『こちらガンマグループ、怪盗を射撃し、牽sアバーッ!!』
憤怒の表情を浮かべ、包囲網を形成する仲間たちを次々と殴り飛ばしていく。
一人殴って後ろにいる二人を巻き込むなど、問答無用である。
『こちらベータgウワーッ!!』
次々とやられる包囲網。予定外の行動に戸惑う探偵。だが、思考は冷静である。
『まずいですね…ブラックザムライさん、あの子たちのところへ! 急いで!』
最後の一組、少年少女らの一番年少の組。
怪盗が襲いかかろうとしたその刹那、再びブラックザムライが割り込む!
「また邪魔をするか似非怪盗」
「子供たちに手出しはさせません!」
「いやそれ言うなら俺が殴り飛ばされた9人はどうなるんだよ」
「いやさすがに包囲網壊しに来るとは思わなかったので…」
「まぁいい、今度こそ引導を渡してやろう!!」
***どこかで見たような画面が映った。明らかに使いまわしだ***
なんだかんだで前回と同様、怪盗とブラックザムライの業前は拮抗している。
怪盗の剣は陰に隠れて回避し、サムライの剣は短刀で弾かれる。
時折後ろから「にーちゃんガンバレー」などと声援が送られる。
声援を送るのは単に応援しているだけではない。
通信を悟られないようにするためである。
『こちらオメガグループ、Mr.D合流しました!』
ブラックザムライはそれを合図に、押された振りをしながら、怪盗の誘導を開始する。
街灯の近く。灯の下には人がすっぽり入れるような細長い箱。
怪盗の仮面から表情が抜け落ちる。
怪盗が拳に力を集め始める。
ブラックザムライも剣を置き、同様に力を溜める。
「死して裁かれ天獄地獄」
「太陽の神々の名のもとに、裁かれるのは貴方です!」
『こちらオメガ! 表情が変わりました! Mr.D、今です!』
物陰から探偵が飛び出し、怪盗を細長い箱にShoooooooooooooot!! 超! エキサイティン!!
そのまま箱ごと街灯に巻き付け、黒衣のサムライは拳を振り上げる。
輝く拳は放たれた。
「超ウルトラスーパーミラクルアルティメット暗黒武士道シャイニングバースト天地鳴動ファイナルアタック最終奥義!!」
名推理と共闘作戦と超必殺技のおかげで怪盗ヘル・ライオットは街の上空を綺麗に吹き飛んでいった。
「あっ」
空の彼方へである。それが意味するものは…
ブラックザムライたちの犯人追跡は続く!
怪盗は一体何処に引っかかっているのやら!
You Defeated the Enemy!!