名前:グルーチョ
性別:男 ポジション:グラウフラル文化教養大学文学部・一年生 性能:HP70/知5/技5 スキル: 『毒入りアイスキャンディ事件』/3/3/3/凍結 『蜃気楼の城(太陽の王女編)』/10/30/6 『蜃気楼の城(満月の騎士編)』/6/66/10 『フラクタル・フレイム』/20/0/7/防御無視 『舞台祝典劇・炎の指輪』/46/21/15/炎熱 プラン: メェー! 900カウント以上で『舞台祝典劇・炎の指輪』!全てを焼き尽くす! 防御無視でない炎熱構え中、(敵攻撃-21)<自HPで『舞台祝典劇・炎の指輪』。 炎熱防御無視構え中、敵攻撃<自HPで『舞台祝典劇・炎の指輪』。
敵構えなし50カウント以上かつ(『舞台祝典劇・炎の指輪』攻撃力-最後の同時構え時に構えたスキルの防御力)≧敵HPで『舞台祝典劇・炎の指輪』。
敵構えなしかつ直前の同時行動時の敵スキルのウェイト≦3、敵攻撃力≧6なら『蜃気楼の城(太陽の王女編)』。数でも数えていてちょうだい。
敵構えなしかつ自HP<(敵技術*9)で『蜃気楼の城(太陽の王女編)』。王女ははじめ囚われている。
敵構えなしで『毒入りアイスキャンディ事件』。パイン味が人気らしいね。
回復構え中、『毒入りアイスキャンディ事件』。苦しむがよい…
敵HP≦20かつ自HP≧{敵攻撃力+敵技術*(7-残ウェイト)}で『フラクタル・フレイム』、おやすみなさい。
50カウント以上経過、自HP>(敵技術*8)で『舞台祝典劇・炎の指輪』。
残ウェイト≧16(『舞台祝典劇・炎の指輪』攻撃力-敵防御)≧敵HPで『舞台祝典劇・炎の指輪』。
残ウェイト≧10で『フラクタル・フレイム』。かわいい電気動物の夢を見てね。
炎熱構え中、残ウェイト≧8かつ敵防御力≧3で『フラクタル・フレイム』。
残ウェイト≧6かつ敵防御力≦2で『毒入りアイスキャンディ事件』。
残ウェイト=6かつ1≦敵防御力≦9で『蜃気楼の城(太陽の王女編)』。王女は騎士の助けを待つ、のではなく看守を倒して鍵を奪い…
残ウェイト≦9かつ敵攻撃力≧60で『蜃気楼の城(満月の騎士編)』。攻撃力の高い敵だ。ここで騎士と王女をチェンジ!
防御無視構え中、残ウェイト=3で『毒入りアイスキャンディ事件』。
この5冊の中でいちばん面白そうだったのは『蜃気楼の城(太陽の王女編)』。表紙で借りました。
設定:
外見は二本の角のある亜人。
図書館で本を借りようとした自称学生。名前も所属もうそらしい。
図書館の中では静かにしていたが、時折通行人の前できょろきょろとしていたのが気になる。
本泥棒の出現のために厳しい身分の確認が行われていたが、その時の様子が不審だった。
「僕の名前は…グ、グルーチョ。グラウフラル国際大学の学生です」
「グラウフラル国際大学という大学は…存在しなかったような」
「ええと、ではグラウフラル文化教養大学です」
「(怪しい…)」
「一年生で、少しながら、飛び級をしています、その…」
「本泥棒の話はご存知ですか?」
「ええ、はい。青い髪のメイド…捕まえれば金貨が10枚もらえるなんてすごいですね。ところで司書長は」
「今は不在です」
「そうですか…」
貸出受付から少し離れた場所で、人々の騒ぐ声がした。
「青い髪のメイド!本泥棒!誰か、捕まえて!」
グルーチョと名乗った自称学生は本を抱えてその方向へ向かった。
「本泥棒よ、僕が相手だ!この借りた本の力を借りてお前を成敗するッ!」
序章:
多少痛々しい姿であったが、司書長であるマリアは図書館の様子を確認しにやって来た。
図書館に現れた泥棒の話はリソースガードやその他諸々の元にも届き、賞金を目当てに動き出した連中も増えてきた。
それをマリアは見逃さなかった。
一人、そしてまた一人と荒くれ者が図書館へと挑み、入館を拒否されたのだった。
ある者は薄汚かったり、ある者はとてもうるさく騒いだりした。
「我こそは、平たく言うと狼の力を持った戦士である!この嗅覚を用いて犯人を見事かぎ分けてくれようッ!」
騒ぎに便乗してか、狼の毛皮を纏った怪しい戦士が現れた。顔は見えないので強盗かもしれない。
こういった場合は通常は毛皮を入り口で預かるなどの措置を取るのだが、それを断ったために丁重に追い払ってやった。
「待ってくれ!私はリソースガードとして雇われたんだ!そうだ、お前がマリアか!?」
「ええ、そうですけど…」
「この人相書き、間違いないな」
「ちょっと待って、何これ…私、こんな顔してませんし」
「この裏にある構成も間違いないな?泥棒の構成…それに使った術を割り出したんだ、聞いてくれ」
「えっ?たったこの程度の情報で割れるもんですか!とりあえず、帰って!」
「そんなあ」
戦士はがっかりした様子で帰っていき、マリアは自分の人相書きと構成情報が街のあちこちで出回っていることにがっかりした。
再びマリアは剥がれかかった絆創膏を貼り換えるために、病院へと戻った。
スキル説明:
彼は平たく言うと本の力を借りることが出来るが、少々物語の登場人物に入り込みすぎている。
『毒入りアイスキャンディ事件』:与えられた情報で毒入りアイスキャンディをばらまいた犯人を捜すミステリー。
『蜃気楼の城(太陽の王女・満月の騎士編)』:太陽の王女と満月の騎士を交互に操作して蜃気楼の城を脱出するゲームブック。
太陽の王女は素早くて攻撃力が高い。満月の騎士は頑丈だが動きが遅い。どちらかでしか入れない部屋もあるよ。
『フラクタル・フレイム』:幻の電気動物、フラクタル・フレイムのカラフルで愛らしい写真集。
『舞台祝典劇・炎の指輪』:古の伝説をもとに描き下ろされた戯曲。狼戦士と戦乙女の儚き恋。炎の指輪が全てを焼き尽くす…
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戦闘結果(By N.M)
交戦の刹那、本泥棒の右袖から手品のように羊皮紙が出てきた。
グルーチョの生成した毒入り氷菓子より先に矢が飛び、彼を掠める。
アイスは本泥棒が一瞥すると粉々に砕け散った。一瞬、彼女の耳飾りが輝いた気がする。
グルーチョは太陽の王女の力を借りる。これなら大抵の事は対応可能だ。
だが、本泥棒は意に介さず、左の袖から石ころを出して空に掲げた。
グルーチョは直感する。王女どころか騎士でも防げぬ一撃が来る、と。
一撃を見舞った直後、竜の爪牙の如き一撃がグルーチョを襲った。苦し紛れにアイスを投げるも耳飾りが光ると同時に撃ち落とされた。
だがダメージは入ったはず。もう一度同じ展開を繰り返す。
どちらが先に倒れるか、そう考えながら三度目を叩き込もうとしたとき、本泥棒は石を掲げていなかった。代わりに右手の羊皮紙を広げる。
幾本もの矢が飛び出すが、王女の素早さを借りたグルーチョには回避が容易。もう一撃見舞おうとしたところでまた耳飾りが輝いた。
不可思議な力により攻撃が弾かれる。戦術を変えてきたか。ならば。
しばし撃ち合いが続く。そしてそのときは訪れた。グルーチョは一冊の本を握る。舞台祝典劇・炎の指輪。
相手の残り体力的にこれを浴びせれば倒せる。相手の攻撃はこちらに届かない。そのはずだった。
どこからか鐘の音が聞こえる。
本泥棒は高らかに謳い上げる。
「終演の時来たれり。時を告げる鐘の音とともに、この劇に幕を下ろせ!」
ふと気がつくと、グルーチョは路上に倒れ伏していた。一体何をされたのか、本泥棒はどこへ行ったのか。いずれも不明である。
一つだけわかったことと言えば、『炎の指輪』を放つ前に攻撃を食らったということだけである。
幕間:By s_sen
頭から全身を狼の毛皮で覆った戦士がいた。 彼は珍しい刀を探していた。 旅の途中、立ち寄ったのがリリオットの街であった。ここは変わった風習を持つ街だった。 ◇ まずは両替だ。 土産物店で両替をしてもらう。ちょうど良く金貨6枚分あったと思う。 しかし、もらった金貨をどう数えても5枚しかない。 「お客さんが持ってるのは10年前の旅行ガイドブックでしょ。今じゃレートがこれだけ違うのよ。 ほら、ここに価格は当時のものですって書いてある」 ◇◇ 次は宿の確保だ。 「旅の人かい?ここなら安くて朝食もつけて…2週間、通常金貨3枚のところ金貨2枚でどうだい! これだけまとめて支払えるのはここしかないよ!後払いもOK!良心的!」 後で思い返すと、布団がやけに平たい場所だった。焼きたてのパンもいつも焦げていた。 ◇◇◇ そしてようやく旅の目的、珍しい刀を探しに赴く。 噂によれば、【時計館】の主が古物を集めているらしい。だが休館中であった。 仕方なく、人の少ない武器屋へ行く。 「オレンジ色に光る刀ねえ。聞いたことないけど、この精霊駆動式の剣なんか近いんじゃないかな。 精霊結晶をここに詰めれば光るんだけど…何せ精霊結晶は鉱山で事故があったから値上がっちゃって。 この剣は金貨1枚、結晶はほぼ1回分しかないけど金貨2枚分、合わせて金貨3枚で売るよ」 早速、諦めた。 金貨3枚を支払うのはつらい。 【リソースガード】の事務所で金を稼ぐ手段はないか確認する。
「街路の補修。小屋に泊まり込みで3日間、日当金貨1枚。合計3枚」
「魔物退治。街の近くの洞窟にゴブリンが住み着いたという話だ。6人以上PT向け」
「鉱員募集!給与要相談(※事故現場からの資材の回収含む。危険なので面接有)」
内容と報酬が合わないものばかりだ。
そこで見つけたのが、
「求む、本泥棒退治の勇士。報酬、金貨10枚。詳しくはリリオット図書館司書長、マリア・リブラリィまで」
という貼り紙だった。
そこで【図書館】に向かった。
図書館で話を聞こうとしたが、一般の利用者の迷惑になるから追い出されてしまった。
◇◇◇◇
どうしたものか。図書館で情報を収集し、その足で上手く本泥棒をおびき寄せる方法はないのか。
そこで、服屋を訪れた。
早速自分の体格に合いそうなものを見つけたが、マネキンが着ていた。
「これは今年入学する隣街のお坊ちゃんのために仕立てた服ですよ。もうじき取りにいらっしゃいます。
売り物ではございませんので、どうか…」
しかし、合う服がこれ以外に見つからない。どうにかして貸してほしいと主人に頼み込む。
「では、金貨1枚でお貸しします。ただし、あまり大きく破損したら最大金貨3枚分弁償していただきます」
服屋の主人には街や文化の危機ということをよく説明しておいた。
何としてでも金貨を10枚得なければならない。切実になってきた。
街や文化の危機であり、財布の危機でもあった。
名前:グルーチョ
性別:男 ポジション:グラウフラル文化国際教養大学文学部付属高等部・一年生 性能:HP88/知2/技5 スキル: 『刃の走者』/5/0/1 精霊結晶駆動式『王者の剣』/45/0/14/凍結防御無視 プラン: 本泥棒を捕まえる技は二つで十分ですよ! 構えなし、自HP88かつ相手のHPが50以下なら精霊結晶駆動式『王者の剣』に精霊結晶を詰めて駆動。 構えなしなら『刃の走者』。 回復なら『刃の走者』。 防御無視なら『刃の走者』。もしかして、お前…本泥棒ではないな? 相手のHPが10以下なら『刃の走者』。 相手のHPが45以下なら精霊結晶駆動式『王者の剣』に精霊結晶を詰めて駆動。 ウェイト15以上かつ防御5以上なら精霊結晶駆動式『王者の剣』。 後は『刃の走者』だー!!メェェェェーッ!! 自分のHPが4以下ならすみませんでした。 設定: 外見は二本の角のある亜人。 図書館で本を借りた自称学生。所属が若干前と違うのではないか。 本を一冊抱えているようだが、実は【銀貨1枚ショップ】の面白グッズ・本型収納ケースである。
ちなみに収納しているのは精霊結晶駆動式の短剣である。
彼はリリオットにまつわる伝説を調べていた。
ヘレンとは伝説の人物のことだ。
ミルミとはヘレンを追いかけたとされるこれまた伝説の人物だ。
アーネチカとはヘレンを追いかけたとされるミルミと激しく戦ったとされる伝説のある人物だ。
暗弦七片とはアーネチカが自身をめぐる戦いの間に集めようとした断片七つのことだ。
暗弦七片とは何なのか、具体的には明らかにされていない。
物語かもしれない。
道具かもしれない。
他のものかもしれない。
本泥棒の姿は伝説のミルミによく似ていた。
また、本泥棒は伝説のアーネチカと名乗っていた。
司書たちいわく、本泥棒の技術は高い。
この数々の伝説、高い技術、暗弦七片――。
果たして謎は解けるのだろうか。
真実そして、用いるスキルはただ一つ!
もう一つは念のため…
対立:
少し怪我をしている狼の戦士。
彼は一度諦めた武器屋を訪れ、精霊駆動式の剣と精霊結晶を購入し、
ひとまず2枚分の金貨を支払い、残りの1枚分は後払いにしてもらった。
彼の姿は朝になるといつも焦げ臭くなる旅人向け宿屋を最後に途絶えた。
スキル説明:
彼は平たく言うと本の力を借りることが出来るが、本の力かどうか分からないような身のこなし方をする時もある。
『刃の走者』:ある特殊な任務を負った隠密剣士の物語…の力を借りて精霊駆動しなくなったただの刃のない剣で殴る。
精霊結晶駆動式『王者の剣』:王者の剣とは名ばかりの弱い精霊駆動の剣。柄の部分に小さな精霊結晶を入れて動く。結晶がないとただの棒。
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解決:By s_sen
本泥棒は右の袖から羊皮紙を取り出し、素早く矢を撃つ。
グルーチョはそれに合わせ、抱えていた本から一本の短剣を取り出し、鉱石を柄の部分に詰めた。
本は箱だったようだ。矢の衝撃を受けてすぐに破壊された。
本泥棒は続けざまに矢を放つ。彼は避けもせず、それを受けつつひたすら待った。
犯行に使われたのは小さな矢、輝く耳飾り、投げるための石、そして強力な謎の技。
司書らの報告によれば、矢は1ウェイトで撃てる小型のもの、そして犯人の技術は高め。
矢を取り出す触媒として使った紙は、地図という目撃談もある。
しかし、たったこれだけしか情報がない。
事件は暗礁に乗り上げてしまうのだろうか…
そんな時、彼は思わぬものから手がかりを拾うことになる。
人知れず捨てられていた演劇のパンフレット。上演日時は記載されていない。
おそらく、世に出す前の原稿だろう。時系列については細かいことはよいだろう。
演劇の題材となったのは、この街に古くから伝わる『アーネチカ伝説』。
彼はアーネチカについて調べて回った。
『暗弦七片』という幻の小道具が、アーネチカの伝説を華やかに彩ったといわれる。
その正体ははっきりと分からないが、古来から人々はそれを再現しようと試みた。
アーネチカの伝説で重要な役割を果たす者の一人が、弓を扱う『狩人』である。
狩人と本泥棒が使う矢…これで点と点が繋がった。
というわけで、高い技術に『暗弦七片』を模した技。
本泥棒の謎は解けた。
ちなみに彼とは直接な関係のない天啓が導き出したのは耳飾りの方であった。
これから起こる未来か過去のものかは定かではないが、
『暗弦七片』を模した一つの劇があった。そこで特に印象的だったのが耳飾りであった。
これらを記した書物は千夜一夜の叙事詩として語り継がれていった、いや、いくであろう。
とにかく時系列については細かいことはよいだろう。
泥棒の影のような顔に焦りが見えたような気がした。
グルーチョの手元にある剣の刃が精霊術の光を放っている。
それがもっとも青く光った時、本泥棒の姿は丸ごと凍りついた。
終章:By s_sen
本泥棒は凍結の精霊術により全身が凍りつき、それが溶けるのにしばらくかかった。 やがていつの間にかその姿はなくなっていたが、同じ事件が起きることは二度となかった。 グルーチョと名乗った男子学生がいつの間にか姿を消したのも同じ頃だった。 そして、いつの間にか羽振りの良くなった戦士がいた。 戦士は武器屋へ行き、精霊駆動の剣の代金を支払った。 彼は店員に精霊結晶がもっと売っていないかどうか尋ねたが、 残念ながら入荷は半年以上先になるらしいと聞いて諦めた。 精霊の刃がない剣はただの棒になってしまった。 剣の本体は金貨一枚、触媒の精霊鉱石は少量でもその倍はする。 ◆ 次に戦士は宿で旅の支度をした。 あまりいい所ではなかったが、盗難や嫌がらせやいたずらがなかったことは良かった。 しかし、料金は少し高い気がした。 二週間で金貨二枚はあまりではないか。 ◆◆ それから彼は畳んだ服を抱え、服屋へ向かった。 服はあちこちに穴が開いてあり、市販の針と糸ではとても直せなかった。 服屋の主人は絶望の表情を浮かべたが、戦士はひたすら謝り、 金貨を三枚差し出して服を買い取った。 ◆◆◆ リリオットの街を離れる前。 戦士はふと、財布の中身を覗いてみた。
街に来た頃とあまり変わっていない。
彼は着ていた毛皮の内から凍りついた。
月並みな表現だが、人は誰でも表の顔…そして裏の顔があるという。
彼は狼の毛皮を着て戦士になり、別の服を着て別の顔になる。
…『彼女ら』の力の配分は全く同じだった。
もしかして、司書長のマリアにも別の顔があり、それは…
と彼が考えるようになった頃には、リリオットの隣町に着いて稼いだ方が
色々な意味で安全な距離を歩いていた。
それはまた別の話になるし、ただの誤った推理かもしれない。